巡る世界の白金少女   作:雪解け餅 

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かなり適当に書いたので、おかしい所があるかもしれません。
この話を何故書いたのかと言うと主人公の容姿を出来れば他人に説明してもらいたかったからです。
それと、主人公の今世の家族と呼べる人達のことも少しだけ書きたかったので。




閑話 風月亭

 

 

私は、風月亭という食堂付きの宿屋を営んでいる。

元々、私の夫が経営していた宿屋で結婚してからは夫婦で経営している。

私たちの夫婦の間には2人の子供がいる。

上の子は既に成人していて家を継がずに別のところに就職してしまった。

下の子は女の子でまだ学生だから家にいないことの方が多いが、ときどき仕事の手伝いをしてくれる。

うちの店は基本、親族のみの経営で成り立っていた。

 

そう、あの日までは。

 

あの日は昼食時を過ぎて忙しい時間を終わった午後3時頃だった。

1人の少女がうちの店を訪ねてきた。

その少女は、少女というよりは幼女というくらいの年齢の女の子で、銀と金のちょうど間のような白金色の美しい髪を肩まで伸ばしていた。

瞳の色は透明度の高い金色をしていて、まるで宝石のようでとても綺麗だ。

ただ服装はお世辞にも綺麗とは言えず、腰には服装と全くあっていないベルトを付け、それに警棒と小太刀を差している。

見た人にかなりチグハグな印象を与える見た目をしていた。

そして、顔立ちはとても可愛らしいのに何故か困ったような、どこか諦めたような表情で私に話しかけてきた。

 

 

「えっと、もし迷惑じゃなかったら私を住み込みで働かせてください! その分のお給料は少なくても構わないので」

 

 

最初は、家出かと思ったが理由を聞いてみたら親に捨てられたらしい。

正直こんなに可愛らしい子を捨てる親の気持ちが分からない。

少し話しただけでもかなり利口そうだし、どうして捨てられたのだろうか。

私はここまで聞いて外に放り出すほど薄情にはなれないので雇ってみて様子を見ることにした。

 

 

「ただし、弱音を吐いたり、サボったりしたらすぐに叩き出すからね!」

 

 

冗談まじりに私はこう言った。

6歳の子供だし内心では少しくらい見逃すつもりだったのだがこの言葉がいけなかった。

 

 

 

 

 

アリーチェと名乗る少女を住み込みで雇って半年が過ぎた。

今ではアリスと愛称で呼ぶようになった。

仕事を覚えるのも早く、とても助かっている。

小さくてピョコピョコと動き回るので娘やお客さんも可愛がってくれている。

ただ一つだけ問題があるとすれば仕事をし過ぎということだ。

 

6歳の少女が5時半に起きて22時過ぎまでぶっ続けで働き続けるのは異常だ。

私がサボったら叩き出すなんて初対面で言ってしまったのがいけなかったのか週末も休みなく働き続けている。

休んでいいと言っても聞かずに働き続けるので、最近では無理矢理早く仕事を引き上げさせたり、2週に1度は強制的に休みを与えるようになった。

 

給料も服を買うくらいにしか使わないし、買った服もかなり質素なものばかりで遊んだり趣味に使ったりしないのかと心配になったので私が勝手に服を買ってきたりもした。

 

 

 

 

そんなある日、アリスはたまたま食堂のテーブルにお客さんが置き忘れて帰った新聞を見つけ、新聞の記事について質問をしてきた。

ハンター試験の広告に非常に興味を惹かれたようだ。

子供らしく遊んだり、趣味に時間を使ってほしいとは思っていたけど、ハンターのような命懸けの職業に興味を持って欲しくはなかった。

 

遠回しにハンターの危険性を説いたがあまり意味をなさなかったみたいで、アリスは何かを決意しているように見えた。

 

 

 

 

それから数年、アリスは修行と称して週に1、2度ほど休みをとってどこかに出掛けたり、武術の道場に通ったりするようになった。

 

泥だらけになって家に帰ってくることもあって、珍しいアリスの姿に微笑ましい気持ちになった。

(この時アリスは【周】の修行で、石で石を砕いてます)

 

 

 

 

アリスが家に来て6年近くの月日が経った

結局アリスを諦めさせることは出来ず、ハンター試験を受けるための修行でこの家を出るらしい。

6年も一緒の家に住んでいればもう家族と言ってもいいだろう。

娘のリコリスも旦那もアリスの旅立ちの話を聞いて非常に寂しそうな顔をしていた。

まだ旅行に行くとかなら笑顔で見送れるが、天空闘技場で戦う練習をして、毎年死人が何人も出るハンター試験を受験するというのだ。

娘や妹のように思ってる子がそんな危ないところに行くというのに心配しないわけがない。

リコリスなんて初めの頃は妹が出来たと喜んでよくベッドに連れ込んで抱き枕にしたり、着せ替え人形のようにして可愛がっていたこともあったから万が一を想像してしまうのだろう。

しかし、ずっとハンター試験のために頑張っていたアリスを知っているため、無理矢理言うことを聞かせることもしたくない。

 

仕方がないので、もし怪我をしたりして諦めたくなったらいつでも帰ってきていいから、とだけ言って見送ることにした。

これが今生の別れにならないことだけを祈って。

 

 

 

 

あれから1ヶ月くらいが経ったとき、初めてアリスから郵便が宿屋宛に届いた。

そこまで大きくないダンボールだ。

お土産に何かを送ってくれたのだろう、と家族皆で揃って開封した。

 

中身は1000万ジェニーの札束と手紙だった。

皆、ポカンとした顔をしている。

私はもしかして貯めていたお金をうちに預けようとしているのかもと思ったが、手紙を読んでみるとこのお金は天空闘技場で稼いだもので仕送りのつもりらしい。

 

仕送りするからって冗談で言っているのだと思っていたのだが本当に仕送りをするつもりのようだ。

ただ額がおかしい。うちの宿屋の何ヶ月分の売上だろうか。

リコリスはさっそく使おうと言っているが、こんな大金を使うのは怖いし、アリスが戻ってきた時にでも使い道を考えようということで話がまとまった。

 

 

 

 

それから毎月アリスから小包が届くようになった。

中身はいつも1000万ジェニーの札束と手紙だった。

今は天空闘技場の150階で勝ったり負けたりしているらしい。

このお金はファイトマネーと賭け事で稼いでいると書かれていた。

どちらも一般人の私からするとかなり心臓に悪いから正直やめてほしい。

心配になったが返事を書いてもどこに出せばいいのか分からないので諦めた。

 

 

 

 

あと数日で2000年になる。

アリスがハンター試験を受験する年だ。

3ヶ月前に変態ピエロにセクハラされて負けたらしく、今は天空闘技場の下の街で暮らしているようだ。

変態ピエロとかセクハラとかアリスの身が非常に心配だ。

天空闘技場に用がないならうちに戻ってくればいいのに、と思うのだが返事が書けないので伝えることができない。

既にアリスからの仕送りの総額は1億ジェニーを超えた。

家に置いておくのも怖くなったので銀行に貯金している。

アリスが帰ってきた時に使い道を考えようとか言っていたけど、一体何を買えば使い切れるのだろうか。

 

 

 

 

色々と言いたいことはあるが、どうか無事に帰ってきてほしい。

 

 

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