『……』
『……』
『さてと。まずは、チヨミンから…どうした?』
『ちょっと、真面目にハナソウカ? オガタ?』
『そこにまず、座れ』
『さっきから座っとるがな』
『…お前、マジで西住さんと、どこまでいったんだよ!?』
『……』
『まぁまて、林田。ハッキリと遠廻しに聞いてやろう』
『…なんだそりゃ』
『…尾形』
『なによ?』
『お前…童貞だよな?』
『……』
『……』
『 ソ ウ ダ ヨ 』
『嘘だ! なんだその、今の間!!!』
『裏切ったな! 俺を裏切ったなぁ!!』
『…俺はな。嘘が嫌いなんだ』
『ぁあ!?』
『……林田。うっさい』
『その俺が言ってやる。 ボクハ、ド ウ テ イ デス』
『『 …… 』』
『はい、さっさと次に行きますわよ?』
『『 …… 』』
>
「隆史様は、確かに嘘をつかれたり、騙されたりするのは、とてもお嫌いでしたね」
「そうですわね。ですが…」
「嫌いだからといって、つかないとは言っていませんね。あ、カチューシャには、まだ早い話ですので、あちらに行っていてください」
「???」トコトコ…
「……」カチカチカチカチ
「……」
に…西住が、取り囲まれた…。
私の席が奪われてしまったではないか。
継続の隊長は、なぜ先程からひたすらカスタネットを叩いているんだろう…。
…ま…まぁいい。この瘴気すら出すような、黒い空間に割って入る勇気は、私には無い。
大人しく、背の小さい組の中にいよう。
なんだ…西住。
怯えるどころか、猫背になって、俯いてしまったな。
真っ赤になって、小刻みに震えているな。
……。
…………。
風邪かな?
「ぅぅ…」
西住姉が、肩を掴んでいるなぁ…。
…うん。怖い!!!
「ほっ! ほら! 次! 次が始まるよ!?」
「……」
「…なぜ、エリカまでいる」
「あっ! いえ…。な…なんと……なく?」
「……」
…
……私、帰っていいかなぁ。
>
『……ふと、思い出したんだけどよ』
『嫌な予感しかしないが、なんだよ』
『蝶野一尉』
『……』
『最初の演習の時、随分とおもしろい事をしたらしいな?』
『……』
『なに? お前。キスのお相手とやらかを、暴露させられた様だな』
『……』
『……』
(なんだよ! んな事どうでも…よか無いが、他に…)
(まぁ待て、林田。こういう事には、順序というものがある)
(ん?)
『今は、それで溢れる興味ほん…いや、好奇心を抑えるから教えてくれ』
『……』
『時期でも、いいぞ? さぁ!』
(…それ聞いて、どうすんだよ)
(なに。時期で大体相手は分かるし…何より)
(なんだよ?)
(今の壊れた尾形なら、ズルズルと流れでバラシそうだろ?)
(おぉ! 酔った女をAVに出すみたいな…企画物みたいな流れか!?)
(……お前……例えが最低だ)
(童貞の知識なんぞ、そんなもんだ!!)
(あれ、全部ヤラセだぞ?)
(な…ん……だ…………と)
( …… )
『ほらっ、林田しつこいぞぉ?』
>
…マイクが、全部音声を拾っているな。
まったく! 男というものは!!
西住達は、それどころじゃないと言った感じだな!!
うむ! 帰りたい!!
「ほっ! ほら!! 今画面でっ!!」
西住が、画面に指を指してブンブンと腕を振っている。
別に私達は、もう聞いているので、どうでもいい情報だからだろうか?
その誘導も虚しく、そろって西住をまだ見ている。
もはや、テレビ画面を誰も見ていなぁ…。
「みほ…今は、そんな事よりお前の事だ」
あ。また西住の肩を真正面から掴んだ。
何処行った机。
「サァ。お姉ちゃんと、お話をしようカ?」
「」
『…つい最近、思い出したんだけどな』
「…」オモイダシタ?
ん? 西住姉の動きが止まったな。
>
『ふむ? 思い出した?』
『…中2ん時だよ。ある意味…これも事故みたいなものだけど』
『なんだろうか。殺意しか沸かねぇ』
『聞いといてソレかよ…』
『…学校とかで?』
『……地元の夏祭りの時』
『結構なテンプレで、面白みに欠けるな!!』
『なんか…林田が息してないから、もういいか?』
『そうだな! なんかもう、飽きたからいいや!』
『中村…お前…』
>
新情報だな。
まぁ、どうでも良いけどな。
…ん?
西住の両肩を掴み、下を向いて震えだしたな…西住姉。
顔は見えないが、耳がすごい赤いなぁ。
…風邪かな?
「…お姉ちゃん」
「……」
「なんで、下向いてるの?」
「……」
「なんで、赤くなってるの?」
「……」
「中二の夏祭りだって?」
「……」
「…あの時、何もナカッタッテ、イッテイタヨネ?」
「………」
あ。
西住が、自身を掴んでいた西住姉の腕を、素早く横から掴んだ。
今度は西住姉が、一生懸命に離れようとしているな。
…なんだ? さっきから。
「…ちょっと、お姉ちゃんとお話シタイナァ?」
「…………」
姉妹揃って、腕をプルプルと震わせている。
うん! なんか怖い!!
>
『絶対に最後で、吐かしてやる…』
『そういった執念は、別で生かせよ』
『うっさいな!! んじゃアンツィオ!!』
『んじゃ、今回は逆からいこうか。まずは、カルパッチョさん!』
『アンケート結果とほぼ一緒だな』
『ふむ。なんだ?』
『アーチャー』
『随分と今回は、マシだな。尾形、治ったか?』
『…のエルフ』
『……』
『あんなに、エルフ耳が似合いそうな人! そうはいない!!』
『…衣装は?』
『これ! 緑ベースで、スカートの横が、いくつかの紐で維持されてる奴!!』
『まぁ…似合うから良いけど…』
『でもさぁ。なんか敵…というか、モンスター枠もいくつか選べって、書類に記載されてなかったか?』
『…あぁ、あったな』
『……』
『…どうした尾形』
『モンスター枠と聞いて、真っ先に浮かんだのが、一つ…ある』
『ほう? なに?』
『……』
『分かった!! 引かないから、モジモジすんな!!』
『んで? なによ?』
『 サキュバス 』
『…なんか、本格的に尾形が、おかしくなってきた…』
『いや、何故か分からんけど、すぐに浮かんだ…』
『……』
『なんでだろうか? カルパッチョさんって、俺の胸の傷触る時、すっげぇエロい顔してんだよ。それでかなぁ?』
『『 詳しく! 』』
『いやな、俺の胸の傷の話は…したっけ?』
『おぉ。お前が、海で彼女を庇った時の話だろ?』
『そうそう。んで、その後にな、カルパッチョさんと会ったりすると、毎回毎回、頃合見てその傷触ってくんの』
『…また人が、周りにいない時か?』
『んぁ? あ~そうだな!』
『『 …… 』』
『そん時の顔が…なんというか、恍惚というか…惚けているっていうか…とにかくエロい』
『『 …… 』』
『その時々の事も、一緒に思い出したんだよなぁ…』
>
「あらやだ、お恥ずかしいですね」
「…その割には、どこか嬉しそうだな」
「ダメっすよ、姐さん。カルパッチョにタカシの傷関連の話は、何言っても喜ぶだけっすから」
「それはそれで、どうなんだ…」
>
『ふ~ん。どんな傷?』
『…林田』
『なんだろ、傷の話を言うと、殆ど傷見せろって言ってくるな…』
『そう言いつつ、素直に服をまくるんだな…』
『結構しつこいんだよ、その手の奴ら。だからさっさと、見せる事にしてんだ』
『諦めてんのかよ…』
『…ぅお! でけぇな』
『……』
『』
『おい…後ろの花瓶が、砕け散ったぞ……』
『破片が、此処まで飛んできた…』
『そうそう。誰かが、コノ傷触ろうとすると、大体怪奇現象起こるからな。気をつけろ』
『先に言えよ!!』
>
「…あら。出力間違えました」
「……」
「……」
「ウフフ…やはり私も、どこかで、気にはなるみたいですねぇ」
「お…おい、ペパロニ! なんでカルパッチョは、爪噛みながら笑ってるんだ!?」
「知らないっすよ!! そのまま…西住姉妹を見てるっすね…」
「ウフフフフ……」
>
『衣装はどうすんだ?』
『…これ』
『……』
『お前、よく知人にこんなの着せる気になるな…』
『殆ど紐だな』
『だよなぁ…水着と変わらんよな。無理だと思って言ってみただけ』
『……』
『んじゃ、コレ』
『……』
『……』
『ワンピースタイプの水着みたいな…』
『…腹部分、すっごい開いてるな。また…その部分がレースになっとるな』
『……』
『……なぁ』
『なんだ尾形』
『…下乳って最高だと思う』
『採用!!』
『後、悪魔の羽根の小道具も、ちゃんとあるな…』
『小さいタイプの羽根の方がいいよな!!』
『尻尾!! 尻尾は無いのか!?』
>
「結局、採用するのか…。他の二人も結局、最後には乗り気だな…」
「男の子っすねぇ!」
「ペパロニは、なんか余裕ね」
「あたし、イメージ的にあんなエロい衣装、選ばれないと思うしな!!」
「…エロい衣装って。私あれ、着させられるんだけど?」
「嫌なら断れば? 着ねぇの? タカシが選んだの」
「…着るけど」
「じゃあいいじゃん!!」
>
『んで、次はペパロニか』
『アンケートだと、ケイさんと似た結果だな。戦士系統と盗賊系統が多いな』
『でも、各学校毎にイメージを揃えたいよな』
『で? どうだ? 先生』
『お願いします。尾形先生』
『先生はやめろ…』
『どうする? モンスター系でいくか?』
『……』
『尾形?』
『カルパッチョさんとセットで』
『セット…って、え? サキュバス?』
『色違いで!! カルパッチョさんは、ワインレッドで統一! ペパロニは濃いブルーで統一!!』
>
「なぁ!!??」
「あら? 着ないの? ペパロニ?」
「……」
「隆史さんが、選んだのよぉ?」
「…ぐっ」
>
『ちょっと、イメージに合わなくないか?』
『そうだなぁ…尾形にしては、すこし期待ハズレだ!』
『イメージ的には、少々不具合が生じるかもしれない…だが…』
『だが?』
『彼女の第二形態の戦闘力は…すごいぞ……』
『『 !? 』』
『ペパロニは…着やせするタイプだ…ダージリンにも匹敵する…』
『……』
『黒髪、ショートのサキュバス!!』
『『 !! 』』
『俺は…見たい…見てみたい…』
『採用!!!』
『先生! 流石です!!』
『先生じゃない! 師匠と呼べ!!』
>
「……」
「……」
「…なぁ、ペパロニ」
「…なんすか、姐さん」
「ノリと勢いって怖いなぁ…」
「私達が、それを言っちゃダメっす…」
「…あの3バカ共…。私…なに着させられるんだろ…」
>
『はい、じゃあ最後に隊長殿だな!』
『チヨミン!!』
『ツインテール・ドリルの子だな。尾形のお気に入り』
『そうだな!!』
『…んじゃ、どうする? またサキュバス?』
『いや…あの二人の大将だ。別のにする』
『ふむ。ならなんだ?』
『 ヴァンパイア 』
『ヴァンパイア?』
『黒マントもそのままでいいし、あの髪の色と…あのツインテ…』
『…衣装は?』
『初めはさ、このカクテルドレスっぽいのも、良いと思ったけど…』
『…あぁ、なる程な。でも違うと?』
『あえて、これを押す』
『……』
『 ゴスロリ 』
『この肩が露出した、ゴスロリがいいと思うんだ!』
『なるほど!』
『…でもまぁ…なんだ。彼女は、他の二人と極端に違うな』
『なにが?』
『 露出度 』
『あのな…ただ露出度が高ければ、エロいという訳じゃねぇぞ?』
『いや…エロを求めているわけじゃないだろ…この選考…』
『じゃあ、なんだ』
『……』
『……』
『エロだな!』
『だろ!?』
>
「……」
「…どうしたらいいんだろう」
>
『なんか、すっごくチョロい、中ボスキャラっぽいな…アンツィオ』
『そこがいいんだろ!!』
『…尾形。お前の知り合いだろうに…』
『なぁ…中村』
『なんだよ、林田』
『尾形の目が、本格的にヤバくなってきてねぇか?』
『…確かに、さっきから、ちょっとおかしいな』
『本当に最後、色々と暴露してくれそう…』
『…もはや、何も言うまい……』
『んじゃ、決定! アンツィオ高校! エロ! じゃない…悪魔チーム!!』
『…次はプラウダだな』
『あっ!!』
『どうした尾形』
『…今、思い出した…ミカにカンテレ返してねぇ…』
『ミカ? あぁ、継続の隊長か?』
『いつも弦楽器弾いてる人だな。戦闘力が凄まじい…』
『別室で何やら集まるって聞いていたから、一応今日持ってきたんだよ』
『ふ~ん』
『…そろそろ返してやらないとなぁ。あいつ…歌い出すな…』
『禁断症状みたいに言ってやるなよ…。それに歌ったからなんだって言うんだよ…』
『怖い』
『…は?』
『北海道でな。カンテレが一回壊れたんだ』
『北海道?』
『…暫くしたら、ミカが歌いだしたんだ…音楽が欲しいと…』
『…はぁ』
『永遠と…淡々と歌いだすアイツは…一種のホラーいや、怪談だったな』
『失礼な奴だな…お前は』
『…あいつの民謡はホラーだ。ちょっと先に返してくるわ』
『お? おぉ、まぁ小休止か。行ってこいよ』
『ん、すまんな。ちょっと待っていてくれ』
>
「ミカ!?」
ん?
継続の生徒達が、何故か隊長を取り押さえようとしているな。
口元でなにか、ブツブツ呟いてるな…。
『………ヒラク~♪』
その反対方向では、西住姉妹と各隊長達が…なんだ? このカオス状態は…。
「…ねぇ、ひょっとして今の会話だと…タカーシャここに来るんじゃない?」
その一言で、全員が我に返った。
全員が一瞬ビクッと体を硬直させ、完全に固まった。
理由は兎も角、状況的に非常にマズイ。
なんにせよ、盗聴、盗撮だ。
あ。
理事長とやらが、急いでスタッフに指示を出している。
テレビを布で多い、変に装飾がついたモロモロを片付け始めた…。
機材を片付け無いので、盗撮は続行するつもりなのだろう。
『 ゥ七の子…眠る頃~♪ 』
各学校は、急いで各自の席に戻る。
地面と椅子の足が擦る音が聞こえる。
『 さくらの花は いつ朽ちる~♪ 』
……本当に私、帰っていいか?
「ミカ!!」
静かになった会場では、俯いた継続高校の隊長の…呟きにしか聞こえない…力ない歌声が聞こえる。
『…死んだ七の子 昇るころ~…♪』
というか、歌詞が怖い!!
>
『……』
『尾形…ドアぐらい閉めてけよ…』
『…継続の隊長のアンケート。なんでか着物が入ってる。ファンタジーだって言ったろうに…』
『なんで、武器枠が藁人形なんだよ…』
『なぁ…中村。さっきから思ってるんだけどさ』
『なんだよ、林田』
『…尾形、ちょっと酒臭せぇんだけど…』
『はっ!?』
『…さっき気づいたんだけどさ。用意されている飲みモノ…ちょっと酒臭いんだよ…』
『……まさか』
『…俺ん家、実家が酒蔵だからよ。何となく分かるんだよ』
『……マジか?』
閲覧ありがとうございました
はい。今回、ちょっと中の人ネタ