バディファイト@サイバーダイバーズ   作:辻 逆月

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今回は特にファイトは無いっす。
けど、物語の核心を割と突く回っす。


華子さんの仮説

華子さん「んー!満足したぞ、おぬし中々やるではないか!」

 

蒼「ははっ、あんなカード入ってたなんて知らなかったけどなー・・・。」

 

自分の視線からライナは目をそらす。

 

ライナ「観客は楽しんでたし、理事長さんも喜んでたし、いいでしょ・・・。」

 

プラグ「すっげー串刺しだった気がしたけどな。そんじゃ、帰るか。」

 

蒼「そうだな。確か明日は新パックの発売日だし、人手が要るだろ。」

 

華子さん「おお、その前に蒼、おぬしと二人で話がしたい。良いか?」

 

蒼「え、あー、ええっと。」

 

プラグ「いいんじゃないか?店には辰馬と花陽ちゃん、それに銀子も響も居るしな。」

 

ライナ「暗くなる前に帰ってね。」

 

蒼「了解。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蒼「それで、話って?」

 

話をする為、近くの公園のベンチに腰掛けた。

ちなみにデッキはライナがグレーも込みで持って帰った。

 

華子さん「おぬしは、バディファイトの存在をどう思う?」

 

蒼「・・・ん?」

 

言ってることが分からない。

 

華子さん「ふむ、言い方を変えよう。バディファイトが地球に於いてどんな役割を担っていると思う。」

 

蒼「バディファイトが、・・・。」

 

楽しいゲームと言えばそこまでだ。

けど、地球に於いてって言われると、深く考えてしまう。

地球、・・・異世界?

 

蒼「・・・異世界同士の交流のツールか?」

 

華子さん「そうじゃ、理解が早くて助かる。」

 

蒼「それで?何でその話を自分にする。」

 

華子さんは一旦黙り、それから喋り始めた。

 

華子さん「ワシは、様々な世界を知っておる。大妖怪を自称するには、様々な知識を持っていることは重要じゃ。先日発見されたボイジャーワールドの情報も得ておる。実際に足も運んだ。じゃが・・・。」

 

自分は背筋が凍るような感覚がした。

突然冷や水を掛けられたみたいだ。

さっき、放送委員の子や観客に言われた。

他にもたくさんの人に言われてきた言葉が、雪崩のごとくフラッシュバックしてくる。

 

蒼&華子さん「サイバーワールドを知らない(?)」

 

華子さん「そうじゃ、サイバーワールド。そんな世界はお前さんを知るもの以外、誰も知らん。」

 

蒼「・・・じゃあ、サイバーワールドは存在しないのか?」

 

華子さん「いや、お前さんの手にその世界を示す旗がある。サイバーワールドは存在せねばならん。」

 

蒼「けど、・・・だがそれでは、何でこんな話を自分にする必要があるか余計分からん。」

 

華子さん「必要はある。なぜなら・・・サイバーワールドのありかに心当たりがあるからじゃ。そしてこれが真実だとしたら、とんでもないことじゃからな。」

 

蒼「心当たりって・・・?」

 

華子さんはベンチから降り、こちらに向き直る。

夕日を背に華子さんは無表情で答える。

 

華子さん「お前さんたちがCBSNと呼んでいる場所じゃ。」

 

蒼「・・・あ。」

 

グレーがどこから来たか、思い出した。

デッキに入っているモンスターの中には、CBSNで捕獲されたモンスターも居た。

けど、それが本当なら。

 

蒼「人間が、モンスターの生まれる異世界を創ったってのか?」

 

華子さん「そう、人間が異世界を創ったのじゃ。」

 

そんな滅茶苦茶な。

 

華子さん「おぬしが記憶を無くしとるのは察しとるが、記憶を失う前のおぬしがそれに何らかの形で関わっているのは間違いないじゃろう。何か思い出せんか?」

 

蒼「何か、何か。」

 

浮かんできたものは、・・・今晩のおかずだ。

 

蒼「すまん、鯖の味噌煮しか浮かばん。」

 

華子さん「むしろ何故それが浮かんだ?」

 

華子さんはため息をついた。

 

華子さん「まあ、一つおぬしに追加依頼じゃ。どれほど時間がかかってもいい、サイバーワールドの正体とその始まりを白日の下にさらしてほしい。」

 

蒼「・・・。・・・分かった。その依頼、引き受けた。」

 

華子さん「では、連絡を取れるように連絡先を交換しておくか。」

 

華子さんはスマホを取り出す。

 

蒼「店に来なくてもそれであいつらの居場所、調べられたんじゃ?」

 

華子さん「それがな、今月は使用限度の4ギガを超えてしもうてたんじゃ。遅いったらありゃせん。」

 

・・・なるほど。

 

それから色々すったもんだの後、華子さんと連絡先を交換した。

 

華子さん「それではの。また今度、近くの学校に出没するわい。」

 

蒼「なんでだよ。・・・それじゃな。」

 

自分は公園を後にした。

・・・しばらくは皆には黙っておくか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プラグ「おー、蒼。戻ったか。」

 

辰馬「遅かったな。」

 

どうやら品出し作業は終わったらしい。

バイト達は帰った後だ。

 

ライナ「華子さん、何て言ってた?」

 

蒼「いや、大した話じゃなかった。」

 

ライナ「?、そっか。」

 

プラグ「そんじゃ、飯にするか。」

 

自分は、この店が好きだ。

自分を受け入れ、空っぽを満たしてくれたこの場所が。

確かに、華子さんの言ってたことがどうにも引っかかる。

 

記憶を失う前に自分は何をしてたか。

何故、そのフラッグを持っていたか。

疑問は尽きないけど、今は過去を追うよりこの場所で笑えることが重要だ。

少なくとも、この時はそう思えた。

 

・・・あの日が来るまでは。

 




今回はここまでっす。
・・・そろそろ感想&活動報告が欲しいなあ・・・。(*´Д`)

『ちょ、今回でないの!?あたし出番無いの!?』

『ふっ、次こそは吾輩の力。存分に見せてやる!』
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