カズマとめぐみんをいちゃいちゃさせる小説   作:リルシュ

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カズめぐ新婚さんネタ!
時系列的にオリジナル要素とweb版のネタバレを少し含んでいますので、ご注意を!
まだまだ書きたいことはあったのですけれど、キリがないのでここでいったんストップ!
機会があれば、まだ追加執筆するかもです!


この新婚夫婦に祝福を!

 

「サトウカズマさん!サトウめぐみんさん!ご結婚、おめでとうございます!」

 

ついに…ついにだ。

魔王を屠ってから数ヶ月。

それからもまぁこの世界は色々と退屈させないイベントを提供してくれていたが…

 

「えへへ…カズマ♪︎」

 

紅魔の里に用意された結婚式場。

同郷の仲間とこの日のために呼び寄せた冒険者の友人達に囲まれて、腕を組み隣で幸せそうに微笑むウェディングドレス姿のめぐみんを見ながら、俺は過去最高に幸せな気分に浸っていた。

 

そう。俺とめぐみんはやっと結婚することになったのだ。

大体の知り合いは『待ちくたびれた』だの、『やっとかよ』だの関係が進展しないことにやきもきしていたような連中が多かったけど、俺達にだって色々と予定があったのだからその辺は許して欲しい。

紅魔の里での結婚式がどんなものかは知らなかったけど、実際やってみるとアクセルの街で以前見たものとそう大差は無かった。

普段黒や紅を基準とした衣装に身を包む紅魔族が白一色に染っているのは、中々面白い光景ではあったけど。

 

「えっと…こんな俺だけど、これからもよろしくお願いします」

 

「こちらこそ。さっきの宣言通り、ずっとずっと私のことを支えてくださいね。頼りにしてますよ」

 

身体を密着させて互いが互いを抱き寄せて、俺達はそっと唇を重ね合わせるのだった。

 

 

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その日はせっかくだからと俺とめぐみんは紅魔の里で一泊することになった。

アクアは意味深な笑みを浮かべながら

 

「私は空気の読める女神ですから!カズマとめぐみんの邪魔はしないわよ。こっそり見守ってこの魔道具でイチャコラする様子をカシャカシャ撮ってそれをネタにアレやコレやなんてこと絶対しないわ!」

 

なんて事を言いやがって、

 

「…カズマ、めぐみん。アクアは私が責任を持ってうちに連れて行く。それにその魔道具はもっと…す、すごい使い道があるはずだ。そ、その時は私が被写体になってやるから!さぁアクア!帰るぞ!今すぐ!はぁはぁ…!」

 

と、いつも通りのブレない様子を見せるダクネスとひと通りどんちゃん騒ぎをした後、仲良く帰宅して行った。

 

『私達が結婚しても、皆が良ければこれまで通り一緒に暮らしたいです』

 

というめぐみんの希望によって、こちらの世界に降りてきている時は最初からそのつもりだったらしいアクアはポカンと今更何を言ってるのと笑っていたし、貴族という立場や俺達との複雑な関係をそのまま顔に描いていたようなダクネスも、

 

『できる限りの間でよければ…』

 

という事で同居することになっている。

 

まぁあの屋敷は2人っきりで住むには広すぎるからな。

アクアとダクネスもいて、更に俺とめぐみんの子供が出来て住人が増えるぐらいがむしろちょうどいいんだ。

アイツらに素直にそれ言うつもりはないけど。

 

 

ともあれ、あの2人以外にも皆からのお祝いや報告などで1日中あたふたと忙しくしていたので、めぐみんの家で一緒に寝る頃になっても夫婦になったという実感があまり湧かなかったのだが…

 

「……あれ?」

 

やはり意識してしまっていたのだろうか。

翌日、かなり早起きしてしまった。

まだ光も差し込まない暗い部屋の中で隣から静かな呼吸音が聞こえ、横になったままチラリと視線を向ければ俺を抱き枕にスヤスヤと寝ているめぐみんがいるわけで…。

 

「………」

 

自然と彼女の頭に手が伸びて、もはやクセと化してる動作で撫で回してしまう。

俺の好みのタイプになりたいとかいう可愛すぎる理由で伸ばしていたらしい濡れ羽色の髪の毛は、立っていれば肩甲骨の辺りまであるほどに長くなってきていた。

その艶やかなめぐみんの一部が指の間をサラサラと流れていく感触が心地よい。

 

…しかしどういうわけか。

結婚する前もこうした状況になったことは何度もあるというのに、俺はこれ以上はないという程緊張してしまっていた。

手先以外身体が呪いで固まってしまったかのように動かないし、胸もドキドキと心臓が暴れているかのように高鳴っている。

隣で相変わらず心地よさそうな寝息をたてるめぐみんの吐息を耳に感じるくすぐったさと、肌が触れ合っている箇所がどんどん熱を増していくことにしか脳の理解が追いつかないみたいだ。

こちらからもそっと抱き寄せたいと思っても、その行動を想像しただけで頭の中が真っ白になってしまう。

それでいて今すぐ思いっきり密着したいという自分もいる。

 

なんだこれヤバい。

 

なんかふわふわしてる妙な浮遊感にも似た幸せな気持ちが絶え間なく湧いてくる。

 

世の中の新婚さんはみんなこうなってしまうのだろうか。

正式にお付き合いを始めた時とか、初めて一線を超えた時も似たような感覚を体験したけれど、これはそれ以上になんて言うかその…強烈だ。

 

「えへへ…あふふ…かじゅまぁ…」

 

悶々とする原因になっている当のめぐみんはモゴモゴとこれまた幸せそうに、俺の名前を呼びながら身体を寄せてくる。

 

だらしなく表情を歪ませて、いったいどんな夢を見ているのだろう。

 

最近は彼女の事を考えているだけでも満たされた気持ちになる事が多くなってきた俺にとって、その思考は時間を浪費させるのに十分だった。

 

「でっへっへ……わたしのかちぃ……は…あれ?」

 

だからめぐみんが瞳を開けた時に俺が真っ先に抱いた感想は、

『終盤ゲスい声に変わってきてたな。俺となんの勝負してたんだ』

と、どこか第三者的観測によるもので…

 

「あ…あっあっ…!」

 

至近距離から真顔でガン見してしまっていることに気がついたのは、口をぱくぱくさせながら頬を真紅に染めためぐみんの様子を見てからだった。

 

気づいてしまったらあとはもうほぼ反射での行動。

 

「っ!ご、ごめん!」

 

慌てて飛び起き彼女の方から視線を逸らす。

 

「い、いえ…あの…嬉しかったです。私が寝ている間も、カズマが近くにいて見守ってくれていたんですから」

 

そんな俺の背中からボソボソと愛らしいことをつぶやく嬉しそうなめぐみんの小声に、脳みそが溶けそうなほどの熱を感じて目の前がクラクラした。

 

「じゃ、じゃーえっとその…起きるか?」

 

「え?もう起きるんですか?」

 

あ…

そう言えばそうだった…

もう一度窓の外をちらりと覗いたが、まだ一寸先も見通せない濃い漆黒の闇に覆われている。

あきらかに深夜帯と言うべき時間だ。

 

「そ、そうだよな。起きるには早すぎるよな」

 

「…もう、カズマはさっきから何を緊張してるんですか。ほら、もっと近くに来てください」

 

早くも調子を取り戻しためぐみんが、笑顔でグイグイと袖を引っぱってきた。

 

「いやなんか…俺達ついに結婚したんだなって…色々と考えちゃってさ」

 

もちろんそれはとても嬉しいことであることに間違いはないのだが、イマイチ実感がないのもまた事実だ。

 

「夫婦らしい事ってなんだろうな?」

 

特に恋人の時との違いについて詳しく求む。

 

「ふーむ。夫婦らしいことですか…」

 

顎に人差し指を当てて考えていますポーズをとるめぐみんが、しばらくしてからニコッと微笑んだ。

 

「それはこれから見つけていきましょう」

 

「え?」

 

「だってまだ私達、昨日結婚したばかりじゃないですか。これからゆっくり進んでいけば良いんですよ」

 

「お、おぉ…そうだな…そうだよな」

 

そりゃーそうか。

確かにいきなり夫婦らしく変われと言われても、いやどうすればいいの?って話だ。

恋人になる時ですら、両想いだと分かってからも物凄い遠回りをしてたぐらいだし。

俺達は俺達らしく…ゆっくり進んでいけば良い。

 

そう考えると、無駄に高まっていた緊張感が薄れていくのを感じた。

途端にひどい眠気が再来してくる。

 

「…もう一眠りするか」

 

「ふぁ〜…そうですね。まだ眠いです…」

 

口全開の大きな欠伸をかましためぐみんは、こてっと俺の胸に頭を預けるとすぐに静かな寝息を立て始めるのだった。

 

…この状態でお前を起こさず再び横になれと言うのか。

 

 

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「カズマさん。私の孫にはいつ頃会えそうですか?」

 

「はい!近いうちには必ず!」

 

翌日の早朝。

俺達が起きてくるのを待ち構えていたかのように、リビングに居座っていた相変わらずブレないめぐみんの母親…ゆいゆいの質問に、俺はハキハキと答えていた。

 

この家に来る度にめぐみんと同室にされるので彼女がそういう意図満々なのはもう昔から分かっていた事だ。

まぁ昨日は流石に疲れすぎてしまい新婚初夜だと言うのに(今となっては珍しく)ただ一緒に寝るだけで特に何もせず終わってしまったけど。

 

「もう!恥ずかしいからやめてください2人とも!」

 

隣で俺の影に隠れるようにして座っていためぐみんが、グイッと腕を引っ張ってきた。

 

「何を言ってるのです。そんなにイチャイチャくっついてるところを実の親の前で見せつけて、期待するなという方が無理というものですよ」

 

その向かいでニコニコと穏やかな笑みを浮かべながら、ゆいゆいさんは目ざとく組まれた腕に注目する。

 

「カズマさんも今日アクセルのお屋敷に帰るまでは…いいえ、これから先ずっと、私の事は遠慮なく『お義母さん』と呼んでくださいね」

 

「はい!お義母さん!」

 

「カ、カズマ!ちょっと一緒に出かけませんか!いい天気ですし、二人っきりで朝の散歩でもしましょう!今日の夜にはアクセルに戻ってしまうのですから、紅魔の里をひと通り!ね!ね!」

 

「お、おい!分かった!分かったから引っ張るなって!自分の足で歩くから…!あ、お義母さん!そういう訳でちょっと出かけてきます!」

 

「はい。行ってらっしゃい♪︎」

 

昨夜の言葉ですっかり緊張感を蒸発させた俺を半ば引きずるようにして、めぐみんは母親の暖かい視線に見送られながら表に出ていくのだった。

 

「もうカズマは…なんで昨日の今日でそんなに対応できちゃってるんですか」

 

朝早くでまだ紅魔族の人達もほとんど外にいるのは見受けられない里を散歩しながら、彼女はこちらを振り向かずにズカズカ歩きぶーぶー文句をたれる。

 

「お前が自分らしく進んでいけば良いって言ってくれたからだが?」

 

「確かに言いましたけれども…むぅ」

 

ふーむ…

乙女心は未だによく分からんな。

複雑そうな心境の面持ちを浮かべるめぐみんの横顔を見つめる。

まぁこいつが喜ぶことと言ったら…

 

「で、散歩って何するんだ?爆裂魔法でも撃ちに行くか?」

 

「…それだと本当に結婚する前と何も変わってないですよね。もちろん爆裂には行きますけど」

 

結局こうなっちまうんだよな。

ゆっくり自分たちのペースで進んでいけば良いと言ったのはめぐみんだし、俺もそれについては異論ないんだけど。

なんかこう…身も蓋もない言い方をすれば、もっとイチャイチャしたい。

 

「…お?何やってんだあの人達」

 

と、そこでせめて良い感じの空気にしたいというお互いの要望で、恋人繋ぎをしながら手頃な爆裂スポットでも探して赴こうと里中を歩く俺たちの目に、1組の紅魔族の男女が映りこんだ。

 

「…こんなに朝早く待ち合わせてすまないな」

 

「ふっ…構わない。1対1の状況を作るには絶好の時間と場所だ」

 

なんだなんだ?

何か物騒な事を言ってるけど。

 

「カズマカズマ!早くこっちに!邪魔しては悪いですよ!」

 

「めぐみん?な、なんだよ。邪魔ってどういう…いてて!だからお前は俺のこと引っ張るのを止めろって!」

 

言われるがまま、広場の中央で互いに睨み合う紅魔族たちから少し離れた場所で、俺達はガサゴソと茂みに隠れる羽目になった。

 

「なぁ。あれ止めなくていいのか?決闘でもおっぱじめそうな雰囲気だけど」

 

「止めるなんてとんでもないです!いいですかカズマ。あれはですね…」

 

「「愛してるぞォォォォ!!!」」

 

めぐみんが指を立てながら得意げに説明していたが、彼女の説明が終わる前に自分の耳で彼らの行動の意味を捉えることが出来た。

 

「…紅魔族流の告白という訳ですよ。アレは大分昔の風習だったはずなので、今どきやる人はかなり珍しいですが」

 

答え合わせも済んだところで、大きなため息が漏れる。

長い付き合いではあるはずだが、まだまだ紅魔族については知らないことが多すぎる。

俺もめぐみんを嫁に貰ったからには、もっと彼らの事を知るべきなのだろうか。

…彼女には悪いが、まだ何かとんでもない秘密を抱えていそうで怖いというのが本音だったりするのだが。

 

「む…俺の方が愛してる」

 

「いえ!私の方が愛してるわ!」

 

「子供か!」

 

大声で告白しあったと思ったら、今度はどっちの気持ちが上かを争い始めた。

思わず突っ込んでしまったが、どうやら言い合いに夢中でこちらの声は届いていないようである。

 

「あのさ、めぐみん」

 

「はい?なんですか?」

 

「お前ももしかして、あんな告白に憧れたりとか…してた?」

 

「いえ全然。あのやり方を知った当時の私はそういうの興味無かったですし、カズマに恋愛感情を抱いてからは貴方に告白してもらえるならどんな形でも良いなって思ってました」

 

「お…おぉ…そうか」

 

あまりにもあの男女のやり取りを真剣に見守ってるもんだから、てっきりあんな風に告白されたかったのかと思ったのだけれど、そうでは無いらしい。

あとコイツは本当に油断した頃にドキッとさせやがる。ずるい。そしてそれが満更でもないと感じてる自分がちょっと悔しい。

 

「カズマは…紅魔族のこと、嫌いですか?」

 

「は?突然なんだよ?」

 

唐突な質問に、思わず率直な疑問が口に出てしまった。

今更何を言ってるんだか。

 

「私達のこと、変な奴らだとか思ってません?」

 

「そりゃー思ってるよ」

 

「えぇ!?何の躊躇もなく断言しましたよこの男!紅魔族の私をお嫁さんに貰っておきながら!」

 

自分から聞いてきたくせに、めぐみんは目を見開いて俺から距離をとり驚きを露わにしていた。

信じられないものを見るような視線をこちらに投げかけてドン引きするのはやめて頂きたいのだが。

 

「ん?おい!そこにいるのは誰だ!」

 

「なに!?誰かいるのか!」

 

「ほーらみろ。お前の声がでかすぎて今度こそ気づかれちまったぞ」

 

心なしか頬を染めた紅魔族の男女ペアがこちらに向かってきているのを見て隠れ続けるのは無駄だと悟り、俺は素直に立ち上がって姿を顕にした。

ふむ。遠目から見ただけではマントに阻まれよく分からなかったが、この2人めぐみんよりちょっと年下ってぐらいかな?

さっき子供かと突っ込んでしまったが、本当に子供だったとは。

 

「いいんですよ!こんな誰にも見られていないような時間帯でしか告白できない意気地なし達は!それよりも紅魔族について貴方がどう思ってるのか詳しく!」

 

「意気地なし!?」

 

あ、名も知らぬ紅魔族の御二方がショックを受けて跪いた。

というか、愛の告白は普通他人に見せつけるようなものではないと思うんだが。

 

「それじゃー言わせてもらうけど、まずお前らは名前からしてツッコミどころ満載だし、生い立ちだって…いやここはある意味可哀想だし被害者か?まぁそれは置いておくとしても、やたらカッコつけたがるし中二病だし危ないし頭おかしいしとにかく変なやつらだよ」

 

「…随分ボロクソに言ってくれましたけど、私もその、へ・ん・な!紅魔族なのですが?」

 

ぷくっと盛大に頬を膨らませ、いつの間にか紅く煌めかせていた瞳でこちらを睨みつけるめぐみんの意思を酌んで、俺は言葉を続ける。

 

「そんな事は百も承知だ。…何を拗ねてるのか知らないけど、別に嫌いだとは言ってないだろ」

 

「…では、好きなんですか?」

 

ふむ…

これはチャンスじゃないか?

常日頃めぐみんからの唐突な愛を感じる発言や行動に対する反撃の。

まぁ大抵失敗というか寧ろクロスカウンターをもらうわけだが、なんだか今日は勝てそうな気がする。

コイツどんな返事が来るかちょっと緊張してるみたいだし、必死だし。

 

「めぐみんの事は好きだな」

 

「…え?は?な、何言って…!」

 

流石に俺も面と向かってこんな事を言うのはちょっとばかし恥ずかしかったが、照れて慌てふためくという珍しいめぐみんの姿が見れたので良しとしよう。

コイツはいつもこういう姿の俺を見てニヤニヤしてるんだろうし、たまにはこっちが見る側になってもいいだろう。

 

「おぉ…これが夫婦になった男女のイチャイチャ…あの魔王を倒したパーティーの一員なのに、それでも残念紅魔族とまことしやかに噂されてるめぐみんさんが、嬉しそうな乙女の顔してる!」

 

「やかましいですよ!あなた達は魔神の丘で衆目に晒されながら告白しあえるぐらい覚悟を決めて出直してくるといいです!あと私のことを残念紅魔族と噂してるのは誰ですか?今日の爆裂魔法のターゲットはそいつの家で決まりです」

 

「えぇ!?」

 

照れ隠しの流れ弾を貰ってる若い紅魔族のカップルが少し可哀想ではあったけど。

 

「ほらめぐみん。その辺にしといてやれよ。爆裂しに行くんだろ?もちろん人の家はなしだけど」

 

「…カズマのくせに、あんなセリフをサラッと言うなんてズルいですよ」

 

「くせにってなんだよ。俺はやる時はやる男だって何回言わせんだ」

 

その言葉には返事せずツーンとそっぽを向いてしまっためぐみんは、それでも俺の手を離さず歩き始めるのだった。

 

 

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めぐみんに手を引かれるままにたどり着いた場所は、里からそう遠く離れていない少し開けた場所にある高台だった。

見通しがよく景色も申し分ない。

うーん普通のデートでのんびりピクニックなんかするのに最適そうな場所だ。

俺らがこれからやろうとしていることは、そんな穏やかな出来事とは寧ろ正反対のことなんだけど。

 

「ふむ…この辺で良いでしょう。ちょうどあそこにいい感じに大きくて硬そうなモノがあります」

 

めぐみんが指さす方には、確かにやたらテカテカとして存在感を放つドデカい黒岩がぼんっと突き出ていた。

それにしてもあんな平原のド真ん中にポツンと岩があるのは少し不自然な気もするのだが…

森に囲まれてるのにあそこだけ平原なのもよくよく考えると…いや、流石に考えすぎか?

 

「そう言えば前に里の近くで爆裂魔法撃った時俺ら捕まったけど、今回は大丈夫なんだろうな?ちゃんと事前報告とか、最悪言い訳でもいいから考えておけよ?」

 

「……」

 

「待て。なんで黙ってる。無言で杖を構えるなおろs」

 

 

「エクスプロージョンッ!!!」

 

 

あぁコイツ!

面倒になって無詠唱でぶっぱなしやがった!

 

「…ふぅ。やっぱりカズマとこれをヤらないと私の1日は始まりませんね!はぁ…ぱたり」

 

「出来ればそのセリフはもっと別の所で使って欲しかったよこのおバカ!」

 

とはいえ撃ってしまったものは取り消せない。

紅魔族の皆さんも今日ぐらいは結婚したばかりで浮かれてたからって理由で、里中に響き渡って睡眠阻害をした爆裂音を許してくれるだろう。

…許してくれるはず。たぶん。

 

「ところでカズマ。今の爆裂の採点をお願いしますっ!」

 

「無詠唱による威力と前置きが無かったから減点。俺の言うこと無視したから減点。なのに何故かドヤ顔なので減点。反省の色も見えないので減点。よって60点」

 

「うっ…手厳しいですね」

 

と言っても満更でもなさそうな顔をするあたり、この採点に不満は無いらしい。

自覚があるという証拠でもあるのが厄介なのだが。

 

やれやれと、ぐてーっと地にひれ伏すめぐみんの向こうで爆裂魔法の被爆地に広がるもくもくとした煙が晴れていくのをぼっーと見ていたら…

 

「…あれ?」

 

先程からチクチクと感じていた違和感が大きく膨れ上がりはじめる。

 

「おいめぐみん。あの岩まだ残ってるぞ。というかほぼ原型を留めているような…」

 

「え゛!?」

 

うつ伏せのままモゴモゴと言葉を発する彼女が、ピクピクと足を痙攣してるかのように動かす。

 

「そ、そんなはずはありません!無詠唱による威力の低下を鑑みても、あの程度の大岩ぐらいなら」

 

ゴゴゴゴゴ…

 

「な、なんだ?地震…?」

 

いや違う…!

僅かだが、俺の敵感知スキルに何かが引っかかった!

 

「ヤバい!あの大岩、多分生きてる系の奴だ!」

 

「生きていようがいまいが、私の爆裂魔法に耐えるなんて許せません!くっ!もう1発…!我に力をっ…!」

 

「バカ!そんな事言ってる場合か!ほら見ろありゃ…」

 

ズゴゴゴゴ!

と地面を砕き振動させる物凄い音を響かせながら、人型の大岩が正体を表した。

どうやら地上に出ていた身体はほんの1部分だったらしい。

 

爆裂魔法が命中した肩に該当する部分はボロボロに欠けていたが、メタリックな塗装で全身岩のような体を覆っているその姿を、早くも俺におんぶされためぐみんが見て…

 

「は、はぐれジャイアントメタルゴーレム!はぐれジャイアントメタルゴーレムですよカズマ!略してはぐれジャイアン!」

 

興奮気味にそう叫んだ。

 

「名前長っ!あとその略称は色んな意味で危ないからやめろ!メタルとゴーレム要素皆無だし!」

 

はっ!

こんなアホなやり取りしてる場合じゃねぇ!

 

「こっちに気がついたみたいだ!敵感知スキルにビンビン来てる!」

 

「グォォォオオアアァァ!!!」

 

空気を震わせるような激しい咆哮が辺りに響き渡った。

こわっ!めっちゃこっち睨んでるし!あ、目っぽいところが金色に輝き出した!

 

幸いまだ距離はあるし、それに実は一つだけ突破口があるっちゃあるんだが、本当に最終手段なんだよな…

 

「カズマカズマ!こうなったら私達でアイツを退治してしまいましょう。メタル系のモンスターは総じて経験値が美味しいのが特徴です」

 

なんでコイツはもう何も出来ない状態でこんな呑気な事を言ってる余裕があるんだ。

 

「というかメタル系の経験値が美味しいモンスターなら、大人しくスタコラサッサと逃げやがれよ!それが相場だろうが!」

 

魔王を倒した後に経験値の塊が出てくるなんて、隠しボスのフラグみたいですごく嫌なんだけど!

あとどうせ出るならもっと借りやすくて元も美味いカモネギとかにしてくれよ!

なんでゴーレムがはぐれメタル化してるんだよ!

 

「何を言ってるんですか。メタル系のモンスターは気性が荒く好戦的なことで有名なんですよ?まったくカズマは…いい加減この世界の常識を覚えてくださいね?」

 

「うるさいわ!その常識とやらをろくに守れていないお前に言われたくねぇ!とにかく今はピンチだって事を自覚しろよ!」

 

「カズマが一緒なんですよ?きっと貴方ならこの状況を突破出来る作戦を思いつき…というか、ひょっとしてもう心当たりあるんじゃないですか?だから私は安心しているのです」

 

「っ…!」

 

「私の夫はここぞという時に頼りになる男ですからね。現状がピンチだとはこれっぽっちも思ってませんよ」

 

「わかったわかったよ!なら力貸してくれよ!ほらっ…!」

 

ええいクソ!

なんだよ可愛いこと言いやがって!

そんな風に言われたら、もうこの手を使うしかないじゃねぇか!

 

こんなこともあろうかと、ある日を境に運搬スキルを応用して常に1つは懐に忍ばせることにしていた秘密兵器…人の頭サイズはあるマナタイトの塊を取り出し、仰向けに寝転がらせためぐみんの胸元にポンッと置いてやる。

 

「こ、これは…ふ、ふふふ…さすがです!流石ですよカズマ!こんないい物をまだ持ち歩いていたなんて!はぁぁぁ染み渡ります…!」

 

みるみるうちに溶けるように縮小していってしまったマナタイトだが、めぐみんはまだ片手にピッタリと収まる程度の質量を残しているそれを持ち、よいしょと立ち上がった。

 

「ふむ…いけます!これならもう1発、今度は全力本気のドでかいのをくれてやりますよ!」

 

よし。これで後はめぐみんに任せておけば大丈夫だろう。

瞳を興奮で爛々と輝かせながらこちらを振り返る彼女にGOサインを…

 

「カズマカズマ!まだマナタイトは残っています!これぐらいあれば、貴方も爆裂魔法が撃てるのではないですか!」

 

「え?」

 

グイグイとマナタイトの塊を押し付けてくるめぐみんの言葉に身体が固まった。

ヤバい。そこまで考えが及んでいなかった。

 

「確かにギリギリ撃てないことも無いようなそうでも無いような…え?もしかしてこれ俺も撃たないとダメな流れ?お前1人でも十分だと思うんだけど」

 

「ダメです!だって私、まだ魔王を仕留めたという貴方の爆裂魔法を1度も見ていないんですよ!」

 

「いや一生見なくていいよそんなものは!」

 

「いいですかカズマ!私の詠唱に耳を傾けて、意識を集中させて下さい。前よりもっと高威力の爆裂がぶっぱなせるはずです。ではいきますよ…すぅ…」

 

「話を聞けよ!」

 

俺の反対意見などまるで耳に入っていないかのように、マナタイトごと手を握りしめてきためぐみんが耳元に口を寄せながらボソボソ喋るもんだから、距離の近さを意識してドキドキしてしまう。

くっ!正直な俺の体め!

 

「っ…一応準備だけしておく。撃つ時になったら合図してくれ」

 

しかもそこまで嬉しそうに言われたら、もうやるしかないだろうが…!

ボソボソと詠唱を続けるめぐみんが、俺の言葉にコクリと頷く。

指示通り彼女の声に耳を傾けながら、のっそのっそと徐々に距離を詰めてきている標的を視界に捉える。

それにしても、やつの動きが遅くて助かった。

これなら爆裂魔法を使う余裕もある。

使い方なんてめぐみんの隣で死ぬほど見てきた。

魔王と戦った時もなんの不安もなく放てたんだ。

…よし、いける。

 

「…今ですっ!」

 

手の先が熱くなっていく感覚と同時に、その力がめぐみんを経由して杖に流れていくのを感じる。

彼女の飛びっきり嬉しそうな笑顔を横目に、俺はマナタイトの力を借りて貯めこんでいた魔力を一気に開放して叫んだ。

 

「「エクスプロージョッッッ!!!」」

 

ドゴォォォンンン!!!

 

ゴーレムが現れた時のそれを上回る豪快な爆裂音が辺りに響き渡り、爆風に乗って鼓膜と肌を振動させる。

一発目と違い集中力を込めて放った二人分の爆裂魔法が直撃した対象は…

 

跡形もなく、消え去っていた。

 

と、同時に全身の力が抜け出ていくような脱力感。

 

「ふっ…カズマの爆裂魔法はまだまだへなちょこでしたが、2人で力を合わせたものは素晴らしい威力でしたね!ぜひ、私たちのオリジナル必殺技、『双紅碧星壊式爆裂魔法』と命名しましょう!」

 

「うわ…ちょっとカッコイイとか思ってしまった自分が嫌だ」

 

「んなっ!?何故ですか!良いじゃないですか!双紅碧星壊…」

 

「長いんだよっ!いちいちそれ言うのめんどくせぇ!なしなし!」

 

「えー…」

 

というかそんなことを言ってる場合ではない。

もうマナタイトの残量はないというのに、二人してまともに動けない状態なのは…

 

「なぁめぐみん。お前これからどうやって里まで帰るのか、もちろん考えてるんだろうな?」

 

「いえ、全然、カズマの爆裂魔法が拝めるなら…と、それだけしか考えていませんでした。まぁでもここから里は近いですし、誰か迎えに来てくれるのを待つとしましょう」

 

二人してぶっ倒れたまま、それでももぞもぞと顔だけこちらに向けるめぐみんのふやけた満足そうな表情を見て、俺は何も言えなくなってしまうのだった。

 

 

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「で…何やってるのよめぐみん…と、カズマさん」

 

しばらくすると、彼女の予想通り爆裂音を聞き紅魔族の方達を何人か連れてきてすっ飛んできたゆんゆんが、野ざらしの状態で倒れ込む俺たちを見てドデカいため息を吐きながらそう言った。

 

「おぉ!その声はゆんゆんですか!ちょうどいい所に来てくれました!里まで運んで欲しいのですが…」

 

うつ伏せで倒れてしまい背後に立つ人物を目視で確認できないめぐみんがふごふご喋る中、ゆんゆんは俺に視線を向ける。

 

「めぐみんが倒れてる理由はさっきの音からして聞くまでも無いけど…カズマさんまでまさか…?」

 

そう言えばゆんゆんは俺が爆裂魔法を習得している事を知っているはずだ。

なら、ここは下手に誤魔化しても意味が無いだろう。

 

「実は『はぐれジャイアントメタルゴーレム』がいてな…つい狩ろうとして爆裂魔法を…冒険者カードを見てくれれば嘘じゃないと分かるはずだ。こっちのポケットに入ってるから」

 

というとっさに思いついた言い訳に眉をしかめながらも、ガサゴソと俺の持ち物から冒険者カードを取り出ししげしげと眺めた。

 

「ホントだ…こんな所にメタル系のモンスターが居座ってたなんて、全然気付かなかった」

 

よしよし。

これでまた牢屋行きになることは避けられるだろ。

 

「まぁ…爆裂魔法以外が使えれば使う必要が無い事実は変わりませんので、結婚したてで浮かれる気持ちも分かりますけど程々にしてくださいね?」

 

お許しの言葉を投げかけてくれているゆんゆんの後ろで眠そうに光る瞳を擦る紅魔族の方々には申し訳ないが、結婚した翌日に牢にぶち込まれるような思い出を作らずに済んで本当に良かった。

 

その後、族長でもある彼女の指示で、仕方なしと渋い顔をされながらも無事めぐみんの家に運んでもらえた。

 

着くなり騒ぎを聞きつけて出てきたお義母さんは、『2人で動けなくなるまで楽しんでいたんですね』と意味深な冗談を言って、今起きたと言わんばかりに彼女の後からのこのこと出てきたひょいざぶろー…お義父さんの頭をスッキリ覚醒させていたが。

 

「いやー。思わぬ収穫を得てしまいましたね。おかげでまたレベルが上がりました」

 

「これ以上レベル上げてももう覚えたいスキルはあらかた取り尽くしたし、ステータスも全然伸びなくて落ち込むんだけどな」

 

魔力切れでまともに動けないので、めぐみんの部屋でゴロゴロと寝っ転がりながら、自らの冒険者カードに刻まれた「はぐれジャイアントメタルゴーレム」の名前を恨めしげに睨みつけながら、加算されたスキルポイントをどう割り振ろうか頭を悩ませる。

 

「なら私がオススメのスキルを教えてあげますよ。これです」

 

コイツがオススメするスキルなんて分かりきっていることだ。

どうせ爆裂魔法の威力上昇とかそんな類の…

 

「真愛夫婦…スキル?なんだこれ」

 

めぐみんが指さす予想外の文言。

こんなカテゴリあったっけ?

 

「私もつい先程見つけたのですが、解放条件を見て納得がいきました」

 

ご丁寧に解放条件まで記載されてるのか?

解放した後に解放条件が見れるなんて、ますます異質なスキルカテゴリだな。

 

で、その解放条件は…なになに?

 

1、冒険者カードの所有者同士で結婚していること

2、結婚相手と真に愛し合っていること

3、浮気相手がいないこと

※なお、何れかの条件が破綻した場合、このスキルの効果は失われる

 

…って!

 

「なんでカードにそんな事が分かるんだよ!?こわっ!」

 

冒険者同士が結婚してこのスキルが解放されなかったら、条件2か3を満たしていないって事だろ!?

闇深すぎだろ冒険者!

 

「私の名前欄にもいつの間にか『サトウ』の文字が加わっていますし、このスキルの存在は学校でも習いませんでした。不思議ですねぇ…」

 

「いやいや不思議ですねっていうかもう不気味というか」

 

「条件も面白いですけど、スキル内容自体も面白いですよカズマ!」

 

瞳をキラキラさせながらカードを弄りまくるめぐみんが俺の言葉を遮るかのように早口でまくし立てる。

コイツが爆裂魔法系統以外のスキルに興味を示すなんて確かにただ事ではないけど、

いったいどんなスキルがあるんだ?

 

ポチポチとカードを操作して、格納されているスキルをズラっーと眺めていく

 

「この、『結婚相手に触れている間、魔法の威力が激増する』という『夫婦MAGブースト』なんて私にピッタリではないですか!」

 

「結局お前はそれしか頭にないのか!」

 

道理でやけにワクワクしてるわけだ。

新しく爆裂魔法の威力を底上げする手段がまだ他にも隠されているのかもしれないのだから。

 

めぐみんの事はしばらく放っておくとして、俺も何か有用なスキルが無いかどうか探して…

 

「お?」

 

あった。これはすごい。

『冒険者』という職業の為にあるようなスキルだ。

 

「なんですか?なにか面白いスキルでも…」

 

「喜べめぐみん。これでお前も残念紅魔族卒業だ」

 

「は?」

 

「1日につき1つだけ習得しているスキルを共用できるスキルシェアリングっていう」

 

「却下です!」

 

最後まで言い終える前に、力強く反論されてしまった。

 

「爆裂魔法を極めるという道を迷うことなく突き進むという道標を建て直してくれたのは貴方では無いですか!それに、私が爆裂魔法以外の魔法を使う姿をカズマは想像できますか!?」

 

「今必死に想像してるよ。なかなか難しいな」

 

「しないでください!やだやだいやですよ!貴方に爆裂魔法以外の魔法を使う姿を見られてしまうなんて、恥ずかしすぎて死んでしまいます!」

 

「だからお前の羞恥心の基準はおかしいんだよ!」

 

まぁめぐみんの爆裂散歩に付き合うのは俺も楽しいから半分冗談のつもりだったとはいえ、本人が承認したスキルしか共用できないとあるしやはり無理なのか…

 

「そうなると平凡なスキルしか残されていないけどな…」

 

「ふむぅ…私も魅力的なスキルを見つけはしましたが、カズマが傍にいてくれないと発動しないものばかりですからね…どうしましょうか?」

 

チラチラと、急に何か言ってほしげに視線を寄越すめぐみんの言いたいことはもちろん理解している。

 

「一生貴女を傍で支えて生きていきます…なんてクソ恥ずかしいことを結婚式の時言ったの忘れたのか?」

 

「もちろん忘れるはずないじゃないですか。ですがあれはあくまで式の一環。私はカズマの意思でもう1度同じ事を言って欲しいのですよ」

 

唐突に良い感じの雰囲気に包まれた部屋の中、ゴロゴロと転がりながら距離を詰めてくるめぐみんを抱きとめる。

本当に俺たちは何がきっかけでこう…甘い空気になるのか自分でも予想がつかんない。

 

ったく…しょうがねぇなぁ!

 

「俺ならずっとお前の傍にいるから、好きなスキルを取ればいいさ」

 

「分かりました!では、爆裂魔法の威力上昇スキルに割り振りますね!」

 

「おぉぉいまてまてまて!!!言わせといて結局はそれか!なんなのお前!ドSなの!?」

 

「確かに親愛夫婦カテゴリのスキルを魅力的だとは言いましたが、それを習得するつもりだなんて私は一言も言ってないですよ?」

 

1人恥ずかしいことを言わされ頬が熱くなるのを感じていた俺に、続けてめぐみんは

 

「それにスキルなんかに頼らなくても貴方が傍にいてくれれば、私はいつも以上に…いえ、1人の時とは比べ物にならないぐらい強力な爆裂魔法を放てますよ。これは確実ですね。間違いありません。なので…」

 

ニコッと眩しい笑顔を見せながら、めちゃめちゃ狡いことを宣った。

 

「真愛夫婦スキルなんて、もう全部習得してるようなもんですよ」

 

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