こんにちは、雪宮春夏です。
刀剣乱舞は先人の方々のお書きになった二次小説の数々と、アニメ作品のみの知識で書いております。
俄と呼ばれても仕方のないレベルです。
すいませんがお手柔らかにお願いします。
この本丸の主……
就任初日の初期刀、山姥切は加減が分からず、チュートリアルが終わるまでの間に、二、三度は主の怒りを爆発させているらしい。
「……まぁ、今も。一日一度は爆発させている。そう言う意味じゃあ、あの怒声にはなれておいた方が無難だという物だな」
僅かに熱を持った鶴丸の首筋に、湿布を貼る初錬刀、薬研藤四郎は軽い口調で続けながら肩を竦めた。
「畑当番、馬当番、厨当番に、手合わせ、出陣……まぁ、政府の推奨する内番と、戦いの指示こそ出すが、それだけだ。あの人は必要以上に俺達刀剣男士の生活圏内には入ってこないし、あの人も俺達を自分の生活圏内には入らせない。その例外は近侍である山姥切くらいだな」
終わったぞ、との一言と共に、軽く叩かれ、鶴丸は確かめるように湿布の上から首筋に軽く触る。
触れたことで僅かな熱は感じるものの、それだけだ。
刀の本分たる戦うことに対して影響のない怪我を、態々道具を使って手当てする事への手間に、くすぐったさを覚えて、礼を言う声も自然と小さくなってしまった。
戦闘の中で刀が負った怪我を完治させる方法は、
このような小さな怪我ならば、自然治癒は十分可能だが、それこそ態々道具を使わなくとも同じ事である。
俺の表情から俺の言おうとしていることが分かったのか、はたまた同じ問いをする刀が過去にいたのか……薬研藤四郎は、苦笑混じりにこのおかしな習慣の理由を話した。
「言い出したのは主……
それこそ、まだ資材も全然手元に無い、駆け出しの頃だったのだという。
言われた薬研達も当然、反応は鶴丸と似たり寄ったりで。
それを見た
「たとえ小さな傷だろうが、痛みが無いわけじゃない。その痛みに気をとられてうまれた油断が死に至らないともかぎらない。……あの人はいつも、物事を悪い方に、悪い方に想定して、備えて動こうとする」
表情こそ恐ろしい物だったが、言われた言葉は何処までも的確だった。
滅茶苦茶な、子どもの様な一面と、的確な指揮官のような一面と、それらが同居できてしまうのが、この主のおかしな所だった。
当時の騒ぎを思い出したのか、ククッと笑いを零す薬研に、蚊帳の外に置かれた鶴丸は不満げに彼を睨めつけた。
その様子に直ぐさま気付いて、悪いと軽く謝意を込めるそのそつの無さは、成る程、あの短気な主と長く付き合っているだけはあると言えよう。その上早々に謝られてしまったが故に、鶴丸の方から苦言を呈するのは最早難しい状況となっていた。
ここで下手に蒸し返せば、それこそ主と同じ子どものような、と言う評価を頂く事になるであろう。
意趣返しに何かやり返す手がかりはないかとも思う物の、やはり顕現した年月の違いか、こちらを見据える薬研には余裕のような物が窺える。
今回ばかりは分が悪いと諦め、鶴丸はこの場を去ろうと立ち上がった。
主の方は如何ともしがたいお方ではあるが、そこに目を瞑ればこの本丸の状況はそこまで悪くないように思う。
そこまで考えながらこの薬研の城とも呼べる一室……今回のような手当に関する道具を一通り揃えてい部屋らしい……を出ようとした鶴丸の背中に、薬研は特大の爆弾を落としていった。
「そうだ。鶴丸の旦那」
「
「……生活圏内には入ってこないんじゃ無かったのかい?」
意味がわからない。
この方の生活圏内は、あくまで私室には入らないレベルです。……って、それは常識?
因みに基本、離れで生活しています。