ある日、俺は死んでしまった。死因は何故か落ちていたバナナの皮で滑り頭を強打、そのまま帰らぬ人となった。余りにも哀れすぎる死に神様を名乗る人物も同情を禁じ得なかった様で転生の話を持ち掛けられた。正直、興味がなかったが神様を名乗る人物の言葉でその考えは180度変わった。
「転生先は決めていいですよ。前世の様な世界でもいいですし、漫画の世界でもーーー」
「ワンピースの世界でお願いします!」
俺の食い付くような態度に神様を名乗る人物も引きぎみだったがこんな小説の様な体験が出来る話を断る筈がない。
「わ、分かりました。では、ワンピースの世界へ転生と言う事でーーー」
「あわよくば!あわよくばギンさんで転生をお願いしたいです!!」
俺はワンピースで一番好きなキャラクターである鬼人のギンさんに転生したいとお願いした。前世では彼の再登場をまだかまだかと待ち焦がれていたものだ。
「ぎんさん……?ああ、銀さんですか。構いませんよ」
「本当ですか!ありがとうございます!」
「他になにかご要望はありますか?」
俺は考えた。漫画の中では余り描かれてないがワンピースは命が軽い世界だと思っている。そんなワンピースにおいて圧倒的なアドバンテージを得るにはアレが一番なのだろう。
悪魔の実
「覇気の適正と超人とまでは言いませんが身体能力を高めにする事は出来ますか?」
俺の出した結論は能力者になるより覇気の適正を重視した。身体能力は出来れば程度だ。原作で描かれていたスモーカーの海楼石を先端に埋め込んだ十手に能力者のルフィは
「出来ますよ。では、あっ、日々鍛えるのを怠ってはいけませんよ? 覇気の適正と身体能力の水準は高めにしておきますね」
「分かりました。ご忠告ありがとうございます」
神様を名乗る人物はまだ要望はあるか?と聞いて来たが特に思い浮かばなかったので俺は首を横に降った。
「そうですか…では、転生させますね。お元気で」
その言葉を最後に視界が真っ白になった。
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目が覚めたら知らない天井があった。しかし、記憶はハッキリしている。俺はワンピースの世界に転生したんだ。俺は起き上がり近くにあった窓を眺めた。うっすらだが映る自分に首をかしげた。天パーのようなボサボサした白髪、死んだ魚のような瞳…俺は更に窓に近くに凝視する。お前…これもしかして…。
「これ、ギンさん違いじゃないかよおおおおおお!?」
ただただ、叫ばずにはいられなかった。