月日は流れ、俺は訓練生最後の年を迎えていた。心身ともに鍛えられそれなりに戦える様にはなった。銀さんだからだろうか特に剣術、近接戦闘に関しては中々の好成績を残せていると思う。それと定期的に身体が糖分を欲しがる体質に成ってしまっていた。自分では気を付けてはいるつもりだが糖尿病にならないか心配でしかたない。因みにトンファーを使ってみたところまるでお話にならず担当の教官にボッコボコにされたのはいい思い出。
そして、俺が思っていた通りワンピースの世界は命が軽い。年に何度か海外演習をするのだがその時に命を落とす同期もいる。それは相手側、海賊にも言える事だが…。あと、気にはなっていたのだが俺が居る今の時代は正確には分からないが原作よりも10年は前だと分かった。シャンクスの腕あるみたいだし。
ともあれ、今の俺がやるべきことは一つ。残り短い訓練生としての間に少しでも力を付ける事、それだけだ。俺は腰に木刀を差し訓練所へ足を運んだ。
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海軍本部のとある一室で話し合いが行われていた。一人は海軍の英雄ガープ中将、もう一人は海軍本部トップのセンゴク元師である。話題は今期のとある訓練生を誰の下に就けるかでセンゴクは頭を悩ませていた。
「おいセンゴク!ギントキはワシに寄越せ」
横で勝手に部屋へ入り勝手に人の煎餅を空けて食べてるガープの言葉に何時もなら黙れ!と言っている処だが…ギントキ訓練生はまだまだ荒削りだが教官、大佐クラスを訓練とは言え勝ってしまうくらいに強い。今でこれだ、数年後には最年少で少将~中将クラスに上り詰めるんじゃないかと期待もしている。だからこそ悩む…!!
センゴクは腕を組みガープを見る。問題ばかり起こす男だが部下への面倒見は良く慕われている。元部下のクザンがこいつの下に居たときは物凄い愚痴をこぼしていたが急激に成長して中将の地位まで上り詰めさせた実績もある。やり方こそ無茶苦茶だが…。
センゴクは目を閉じてもう一人宛のある人物、おつるさんならどうだろうかと考える。彼女なら安心して任せられる。しかし…ガープの所とは違い無茶苦茶な叩き上げは行わないだろう。センゴクは悩みに悩んだ…そして結論を出した。
「いいだろう。ガープお前の下にギントキ訓練生を就ける」
「おお!流石センゴクだ。よし、ワシは早速迎え入れる準備をしておこう」
そう言って部屋の扉をぶち壊しガープは嵐のように去っていった。
「扉くらいゆっくり閉めんか!」
どうせ聞こえてないと分かっていても怒鳴らずにはいられなかった。毎回毎回人の部屋の扉をぶち壊しやがって…。
「あいつが海軍の英雄なんて呼ばれてなければ今ごろ半殺しにして器物破損で牢屋にぶちこんでやるのに!」
そう言いながらセンゴクは机から一枚の紙を取り出しスラスラと書き始めた。それは扉の修理代をガープの給料からカットするための書類だった。スラスラと書いていたペンが止まりセンゴクは溜め息をはいた。
「なんだかガープに任せるのは早計な気がしてきた…」
センゴクはポツリと呟いた。