正式に少将となった俺は部下を従える立場になり色々と考えることが増えた。まだまだ手探りな部分が多いがとりあえず海賊船に特攻するのはもう止めようと思う。いや、別に好きで特攻してた訳じゃないんだけどね。
たまたま配属先の上司が物理的に特攻させたり、行けと言ったらはいかイエスで答えろとか言う超理論を展開する上司が悪いのであって。いやほんとマジでろくな奴等じゃねえな。
俺は部屋の机に置かれている書類の山を手に取り部下に押し付けるため部屋から出た。決してこれは職務放棄ではない。配属先で学んだ事をやっているだけだ。そう、これは部下の育成の一環なのだ。
書類を押し付けて午前中の職務を終えた俺は午後からの職務、巡回の準備を進めるため移動していたら声を掛けられた。
「おっ、白夜叉君じゃないの」
「止めてええええ!俺の黒歴史に触れないでええええ!」
俺に話し掛けてきた人物はクザンだった。
「こんなところほっつき歩いて何してんの?もしかして暇してんの?」
「ちげえよ。午後から外に出るから準備してんだよ」
「それ、俺も着いていっていいか?」
「あ?なんでだよ」
「いやほら、白夜叉の戦いっぷり見てみたいし」
「だから!そこは触れないでええええええええ!!」
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青い空、白い雲、太陽は頭上から光を降り注ぎ、クザンは自前のビーチチェアで寛いでいた。
「いや、まじでなんの…寛ぎスギィ!」
「やれやれ、分かってねえなギントキ」
「ああ?」
「俺は自分の正義を…だらけきった正義を貫いているだけだ。信念は曲げねえ」
「だからお前陰で実質ニートとか言われんだよ!」
俺とクザンがギャーギャー揉めていると部下の海兵が慌てて駆け寄ってきた。
「ぎ、ギントキ少将!海賊船を発見しました!」
「慌てず戦闘準備をしろ。相手は誰だ」
「敵船はレッドフォース号!赤髪です!!」
「…なんであいつらこの海域にいんの?」
巡回ルートはシャボンティ諸島周辺、つまり前半の海なのになんで?意味わかんねえよ。
「とりあえず準備が終わり次第待機しろ。警戒は怠るな」
「ハッ!」
部下の海兵は俺の伝言を聞き終え通達するため駆け出していった。
「んで、どうすんのギントキ」
「どうもこうもねえよ。あいつらとドンパチするにはまだこの部隊は早すぎる」
「だろうな。まあ、ここの指揮は俺に任せてお前さんはお得意の特攻でもしてきたらどうだ」
「え?なに?もしかして周りからもそう認識されてないよね?俺、好きで特攻してる訳じゃないからね」
「わかったわかった。行ってこい白夜叉君」
「ちくしょおおおおおおお!」
俺は赤髪海賊団へ特攻した。
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大砲や鉄砲やらが飛んでくることなく俺はレッドフォース号の甲版へ足を着けた。
「おい、おめーら今からぶん殴るから一列に並べ」
「おっ、白夜叉様のお出ましだ!」
「うるせー鼻もぐぞコルァ」
「あ?なんだとてめえ」
俺に突っ掛かって来た男、赤髪海賊団の幹部ヤソップとチンピラの如くメンチのきりあいをする。一発即発の雰囲気、海軍と海賊の立場としては当然の状況なのだがなんか違う感は否めない。
そんな二人の男に割って入るように話し掛ける人物が現れた。
「久しぶりだなギントキ。なんだうちに来る気になったのか」
「ちげえよ!俺をーーーて…てめえ」
割って入った人物、シャンクスに目を向け俺は言葉が詰まった。腕が…なくなっている。それに麦わら帽子もかぶってねえ。俺はなんでこいつらがここにいるのか分かった。ーーーー物語が動き出したのか。
「こいつか?こいつはーーー」
「イメチェンか」
「は?」
「いや、だからイメチェンなんだろ。お前フックは二番煎じになるから止めとけよ」
「いや、ちが…」
「いい、何も言うな。誰だってそういう時期があるから」
「だから、ちが…」
「隻腕のシャンクスって俺も世間に広めとくから」
「話を聞けええええ!」
俺とシャンクスは衝突した。