好きに解釈しました、反省はしてる
世界は恋に落ちている。
それに気がついたのはずっと前だった気もするし、ついさっきな気もする。
ただ確かなことは、この気持ち。
君をわかりたいんだよ。
「ねえ、教えて」
千聖ちゃんのこと、もっともっと。
「お疲れ様です」
「あ、千聖ちゃん!お疲れ様!」
「あら彩ちゃん、お疲れ様。これからお仕事?」
「ううん、さっきまでレッスンだったけど、今日はそれだけ。なんとなく事務所に居たくて、まだ残ってたの」
なんて嘘。ホントは、千聖ちゃんが仕事を終わらせた後に事務所に来るって知ってたから残ってたの。
「……なんとなくで事務所に居るのはあまり褒められたものではないわね。ちゃんと休むのも仕事の内よ?」
すれ違う言葉にちょっとだけの後悔。
目的ばっかにとらわれて、大事なものが霞んで逃げて。
今日もリスタートだ。
「はい……」
「……今日は、もう何もないのよね?」
「へ?」
「私も今日はこれで終わりだから、一緒に帰りましょう?」
「……うん!」
世界は恋に落ちている。時々こうやって、光の矢が胸を射す。
全部わかりたいんだよ、千聖ちゃんのこと。千聖ちゃんが、私という人間を知ってくれたように。
「ねえ、聞かせて」
「千聖ちゃんは今日何のお仕事だったの?」
「今日はドラマの撮影だったわ。慣れない役回りで大変よ」
「やっぱりドラマは大変なんだね……。どんな役なの?」
「どんな?……うーん、そうね……」
2人でおしゃべりしながら一緒に歩く。
ありきたりな日常だけど。
千聖ちゃんまでの、たった1ミリが遠くて。
駆け抜けた青春に、忘れない、忘れられない輝く1ページなんだ。
春に咲いた花が恋をした。
つらいことも沢山あった。
それでも花は、必死に上を向いて笑った。
青い夏の蕾も恋をした。
でもこの時にあったのは、咲かない花と火薬の匂いだけだったんだ。
「それじゃあまた明日ね」
「あ、うん、……また明日」
「あぁ、明日は私はオフだから、また明後日、が正しいのかしら?」
「そ、そっか」
『オフでも、仕事じゃなくても、一緒に居たい』なんて、ホントの気持ち言葉にして、大事なこと話せたら。
ホントに、できるかな。
「それじゃあ」
「……待って!」
「……何かしら?」
鈍感な君だから、口に出して言わなきゃ。
今君に伝えるよ。
「ねえ、好きです」
世界は恋に落ちている。
全部わかりたいんだよ。あなたが私に思ってること。
「ねえ、聞かせて」
手繰り寄せてもう0センチ。
駆け抜けた青春に。
忘れない、忘れられない輝く1ページ。