長門との模擬戦をした翌日、
俺たちはスティーブのところに来た、
リリーはプリンツと一緒に部屋で遊んでいる、
スティーブ「皆さんの艦装ができました、それとクリスさん、長門から聞いております、海の上に立った感想は?」
クリス「かなり不安定だな、なにかの拍子で大きな波が来たらバランスを崩すだろう、スティーブのように接近戦をするならともかく俺たちは銃で応戦する、波のせいで狙いがブレる、余程のことがない限り接近戦はしない、昨日は模擬弾で装弾数に限りはあったが実際の相手は多数で無数の弾が来る、多数相手に接近戦は自殺行為だ、スティーブは規格外だがな、」
スティーブ「それは褒め言葉として受け取ります、」
ジル「クリス、昨日そんなことしてたの?」
クリス「体を動かしたかったからな、長門は強かった、一度見た技をもう一度使うものなら手痛いカウンターをもらう、それと常に冷静だったな、使えない腕で模擬弾を防いだ、常人ならその腕を庇い回避に専念するが長門はその腕で防いで俺のところに来た、もう一度戦ったら今度は僅差ではなく確実に負ける、」
ジル「あなたがそこまで言うのなら間違い無いわね、それとも歳をとったのかしら?」
クリス「それを言うなジル、それにもう一つ負ける要素を俺が入れた、昨日長門に格闘技を教えてしまった、それを全て覚えた、一部教えていないが見ただけで大方覚える、長門は格闘技の才能に恵まれている、」
セバスチャン「自分で自分の首を絞めたわけだ、」
クリス「そういうことだ、だが後悔はない、これで長門の生存率をあげれるなら教えた甲斐があったわけだ、」
スティーブ「そういうことなら教えてあげてください、俺も轟沈してしまうところを見るのは嫌ですから、」
セバスチャン「轟沈ってなんだ?」
スティーブ「人間で言うなら戦死ですね、艦娘は建造されるとはいえ共に過ごした記憶や思いは作られません、轟沈すれば二度と戻って来ません、入渠しようと何しようと、新しく建造してその子が来ても全く別の子です、」
ジル「それならなおさら技を教えないといけないわね、」
クリス「それと必ず生き残ることだ、たとえ敵前逃亡でも生きていれば必ず再戦できる、死ねば何もできなくなる、」
セバスチャン「死んだら皆が悲しむ、そのためなら俺だって出撃してやる、」
生きていれば再会だって出来る、
あの時のジル(バイオ5)のように、
スティーブ「そう言ってくださる皆さんでしたらあの鎮守府をお任せできます、それでは明石の所に行きましょう、もちろんリリーさんも来ていただきます、」
セバスチャン「危険は無いんだな、」
スティーブ「大丈夫です、俺の艦装も19年使っていますがまだ使えます、それに明石のメンテナンスも行なっていますので安全です、」
セバスチャン「それならいい、」
子供を持つ父親は大変だな、
スティーブ「それにもし何かあったのなら先にあの子達になにかが起きています、」
艦娘たちか、
スティーブより長く使っているからな、
スティーブ「大和は俺がこっちに来る前から前の元師に仕えていた、元師曰く20年は一緒にいたと、元師が退役して俺が元師の肩書きを受け継いだ、」
ジル「長生きなのね艦娘は、それに肌が綺麗ね、」
スティーブ「歳はとらないと言われています、そのためよく歳の離れた夫婦と言われますが実施は俺より年上の女性なんです、」
微笑ましい奇妙な夫婦という事か、
だが俺もそれを聞くまでそう思っていた、
スティーブ「さて、行きましょうか、明石が首を長くして待っています、」
セバスチャン「リリーとプリンツを連れて来る、先に工房に行っててくれ、」
俺たちは執務室を後にした、
工房、
明石「皆さま、やっと来ましたね、こちらが皆様の艦装です、まずは履いてみてください、」
テーブルの上に置いてあった4つの脚につける艦装、
明石「右から順にクリスさん、ジルさん、セバスチャンさん、リリーさんの艦装です、」
俺は自分の艦装を手に取り履いてみた、
フィットしたな、
だが隙間が空いているよりフィットしている方が動きやすい、
それに明石は俺らの脚を計っていない、
俺らの履いていた靴と歩き方、
靴の動きでわかったのか、
大した観察眼だ、
スティーブの言った通りこれなら何かがあることはないな、
ジルも俺と似たような反応だな、
セバスチャン「遅れてすまない、」
セバスチャンがリリーとプリンツを連れてきた、
明石がセバスチャンとリリーに艦装を渡している、
そして履いた、
向こうもちょうどいいようだ、
スティーブ「一度海に出て見てくれませんか?」
スティーブがそう言い海を見た、
俺が先に行かないといけないな、
少なからず俺がこの4人の中で一度は艦装を履いたからな、
俺は海に降りた、
相変わらず浮き輪の上に乗っているような感覚だな、
ジル「浮いたわ、」
セバスチャン「浮いたな、」
リリー「海の上を浮いたー!」
俺もあんな感じだったな、
ジルが動いた、
恐る恐る海に降りていき、
海に脚をつけた、
ジル「浮いたわ、でもバランスが取りにくいわね、」
クリス「慣れるしかない、俺もそうだった、」
次はセバスチャンがゆっくりと降りる、
セバスチャン「これは・・・妙な感じだな、船の上のような感じではなくなんていうか、浮き輪を脚の裏にくくり付けて浮いているような感じだな、」
その感じで間違いないな、
最後にリリーが降りる、
セバスチャンとプリンツがリリーに手を貸している、
そして海に足がついて、
リリー「私海の上に立ってる!」
すごく嬉しそうだ、
子供だからな、
空を飛びたいとか一瞬でどこにでもいきたいとかそんな子供ならではの夢があるんだろうか、
スティーブ「どうやら不調はないようですね、」
明石「私が作ったんですから当たり前です!」
クリス「明石、これも転んでも沈むようなことはないんだな?」
スティーブの艦装のみの機能だったら変に跳んだり転がったりできない、
明石「大丈夫です、転がっても沈みません、」
それを聞いて安心した、
スティーブ「少し慣れましたら一度この子達と出撃していただきたいのですがいいですか?」
クリス「出撃か、どこまで行くんだ?」
スティーブ「近くもなく遠くもなく、そのような場所です、」
クリス「だったら装備を整えさせてくれないか、今のままで行くと俺らは足手纏いになってしまう、」
スティーブ「わかりました、こちらも数人出撃の準備をするように伝えて来ます、」
スティーブがそう言って工房から出て行った、
俺とジルはアイテムボックスに向かい、
セバスチャンはワークベンチに向かった、
リリーはプリンツの艦装興味を示している、
ジル「さて、弾数は無限にあるけど流石に全て持っていけないわ、」
クリス「海の上で戦うんだ、まずはパルスグレネードと電撃グレネードを持って行こう、」
ジル「わかったわ、」
クリス「それとこちらと相手は砲撃戦に入る、射程の短い武器は不利だ、だからってスナイパーライフルだともし砲撃が来たら気づくのに遅れる、アサルトライフルを持って行こう、」
ジル「たしかに、でも先制を取りたいわね、クリスはアンチマテリアルで先制をとってくれる、」
クリス「わかった、ジルはハイローラーを持っているな、」
ジル「えぇ、連射はできないけど威力はあるわ、」
クリス「これならいけそうだな、」
ジル「それなら戻りましょう、」
俺らはアイテムボックスをしめた、
俺らが戻るとセバスチャンが先に戻っていた、
クリス「セバスチャンは早いな、」
セバスチャン「ボルトの個数を少し増やしただけだからな、明石に感謝だ、火薬や切れたヒューズ、発煙剤といくらか置いてあった、お陰で作ることが出来たからな、」
ホクホク顔のセバスチャン、
そのガラクタで出来たやつで生き残って来たやつだからな、
ジル「あとはスティーブを待つだけね、」
スティーブは出撃する艦娘を選びに行ったんだ、
慎重になるんだろう、
しばらくしてスティーブは戻ってきた、
後ろには4人の艦娘、
長門と大和はわかった、
あの小さい子供はこの前ジルに竜巻旋風脚を教えてもらっていた子の中にいたな、
もう一人の子もだ、
スティーブ「出撃には戦艦の大和と長門、それと駆逐艦からは雷と暁に出てもらう、リリーさんのプリンツも出るからそこまで過剰な戦力はいらないと思ったんだ、」
大和「よろしくお願いします、」
長門「私たちの戦いを見ておいてくれ、」
雷「ジルお姉様!雷がお守りします!」
暁「私も、レディのお姉様をお守りします!」
ジル、
なぜお姉様扱いされているんだ?
ただ技を教えただけだろ?
ジル「ありがとう、でもあなた達に何かあったら嫌だから自分の命を優先にしてね、」
「「お姉様!ありがとうございます!」」
今の会話のどこにそんなキラキラするところがあった?
ジルを羨望の眼差しで見ているぞ、
スティーブ「本当はもう一人ついて行って欲しいんだがあまり行くとここを守る人がいなくてな、」
クリス「しょうがない、ここが拠点だからな、」
スティーブ「すいません、では出撃してください、」
スティーブがそう言ったときに海から何かが顔を出した、
「元師様!イムヤ、ハチ、イク、ニム、ゴーヤ、しおん、遠征から帰ってきました!」
スティーブ「ご苦労だったな、クリスさん、彼女達は潜水艦娘、文字通り海を潜れる潜水艦の艦娘です、」
イムヤ「はじめまして、イムヤです!正式名称は伊168です!元師様、艦娘じゃないのに海の上を歩いていることは元師様と同じ戦う人ですか?」
スティーブ「そうだね、彼らも俺と同じ前線に出て戦う提督候補だ、」
「それはすごいでち!元師様と同じくらいかっこいいでち!私はゴーヤでち!正式名称は伊58でち!」
ジル「覚えやすい名前ね、」
そうだな、
難しい名前を言われても覚えられないからな、
「はじめまして、私はハチ、伊8ですのでハチです、」
なるほど、
正式名称の後にある数字で語呂合わせしているのか、
「私はイク!伊19だからイク!」
「私はニム!伊号26のニムだよ!ねぇねぇねぇ!みんなのお名前教えて教えて!」
クリス「俺はクリスだ、」
ジル「ジルよ、」
セバスチャン「セバスチャンだ、」
リリー「リリーです!」
クリス「すまないがもうそろそろ水面に上がってきてくれないか、海面に生首が浮いているような錯覚をしてしまいそうだ、」
いきなり顔だけ出てきたから銃を抜きかけた、
イムヤ「そうですね、みんな、上がって先に入渠してきて、私は元師様に報告をしてから行くから、」
スティーブ「イムヤも先に入っておいで、俺はクリスさん達が出撃して帰ってくるまでここにいるつもりだから、」
イムヤ「わかりました、」
イムヤがそう言って海面に上昇す・・・っ!
俺は目を丸くした、
恐らくジルとセバスチャンもだ、
リリー「お胸がおっきー!」
リリーが別のところに目をつけた、
そこじゃないんだが、
スティーブ「ゆっくりと入ってくるんだ、」
「「「「「はーい!」」」」」
スティーブは何事もなく彼女達を見送った、
スティーブ「どうされました?」
クリス「スティーブ、お前にそんな趣味があったのか?」
スティーブ「はっ?なんのことでしょうか?」
とぼけているのか?
ジル「誠実そうな人だけど、残念だわ、」
セバスチャン「全くだ、」
スティーブはまだわからない様子、
かなりオロオロしている、
スティーブ「あの、皆様が言っていることがわからないのですが、」
クリス「あの子達のあの格好、スティーブ、お前がそうしろと言ったのか?」
俺は単刀直入にそう言った、
スティーブ「あの子達・・・もしかしてイムヤ達のことですか?」
何故だ、
大和と長門が腹を抱えて笑いをこらえている、
そこでスティーブはやっとわかったようだ、
スティーブ「誤解です!あの子達のあの格好は・・・」
ジル「スティーブの趣味ね、別にそういう趣味があっても問題ないと思うわ、けれどあの格好のまま遠征というやつに繰り出すのはいただけないわね、」
セバスチャン「まさかリリーにまで手を出そうというんじゃないだろうな?」
そう、
小牟(PXZ)が着ていた服の中にあった、
スクール水着、
小牟になんで着替えて戦うんだと聞いたときに、
「気分とやる気が上がるのじゃ!」
と言われた、
看護師の服装や日本の巫女の服装ならまだわかるがバスタオル一枚や男物のワイシャツ一枚とかやりすぎだと思う、
話を戻そう、
スティーブはスクール水着の趣味疑惑が今現在上がっている、
スティーブ「本当に誤解です!あれはあの子達の正式な服装です!ほかの子達に頼んでふつうの服も買ってあります!あの子達は潜水艦娘です、海に潜るためにあのような格好をしているんです!」
本当かどうか分からんな、
俺は大和と長門に視線を向けた、
二人は笑っている、
大和「元師様の言う通りですよクリスさん、あの子達は建築された時からあの格好です、それに私達のように服を着ると水を吸って動きが鈍くなるらしいです、それと鎮守府内も水着の格好で歩くので元師様が服を買うように言ったのです、」
どうやら本当のようだ、
長門「それにもし元師がそんな趣味をしていても大和以外しないだろ、意中の相手以外の水着なんぞ見ても意味がないだろ、」
それも言えてるな、
スティーブ「な、長門!余計なことは言わなくていい!」
大和「そ、そうですよ!私はそのようなこと言われたことありません!」
あー、
見ている俺らは呆れるくらい真っ赤だな、
クリス「そうか、スティーブの趣味じゃないことわかった、疑ってすまない、」
ジル「私も申し訳なかったわ、」
セバスチャン「すまない、お前も結婚していたな、俺も妻以外の女には興味ないから、その気持ちは分かる、」
スティーブ「わ、わかっていただければいいんです、そうだ、出撃は少し待っていただいていいですか、イムヤも今回の出撃に参加してもらおうと思います、潜水艦娘の特徴も知ることができていいかと思います、」
何慌てているんだ、
疑いは晴れただろうに、
スティーブは慌てて工房から出て行った、
ジル「小牟がいなくてよかったわね、あの子が書いている薄い本の題材にされていたかもしれないわ、」
薄い本?
漫画でも書いているのか?
まぁ小牟はなんでもするからな、
プロレスにコスプレにゲームに、
有栖零児とは正反対の性格だがそれはそれでいいパートナーだったんだな、
ジル「クリス、今有栖と小牟のこと考えたでしょ、」
俺のパートナーには考えていることお見通しか、
クリス「そうだ、あの二人は良きパートナーだったんだなと思ってた、」
ジル「私らは良きパートナーじゃないの?」
クリス「今の俺はジルと別行動をしていてな、たまに会うくらいだ、」
ジル「私の身に何かあったのね、」
察しがいいな、
それは伝えていいのか?
未来のことを伝えることは何かと問題があるはず、
ジル「無理に聞かないは、必要になったら聞かせて欲しいの、未来は気になるけどそれは私たちで創り出すものよ、私たちは今までそうやって生き残ってきた、今までも、これからもよ、」
未来は創り出すものか、
そうだな、
仮にこれから起きることを伝えても未来は俺の知っている通りになるわけではない、
セバスチャン「俺は未来を作った結果があの子だな、」
セバスチャンがリリーを見る、
プリンツの手を引いて海を滑っている、
セバスチャンはあの笑顔を救ったわけか、
そう思っているとスティーブが戻ってきた、
スティーブ「イムヤを連れてきた、」
イムヤ「遠征の後にすぐに出撃なんてちょっとこき使い過ぎです元師様、」
スティーブ「すまない、帰ってきたら特大間宮パフェスペシャルを食べれるチケットを渡すよ、それと数日潜水艦娘達は出撃も遠征もしないからその間自由に過ごしておいて欲しい、」
イムヤ「それでしたらいいですよ、もうひと踏ん張り頑張ります!」
間宮のデザートは偉大だな、
食事がうまいと士気も上がるのか、
スティーブ「では改めて、長門を旗艦で大和、雷、暁、イムヤ、プリンツさん、そしてクリスさん、ジルさん、セバスチャンさん、リリーさんは出撃してください、」
艦娘達「了解!」
クリス「行ってくる、」
スティーブ「お気をつけて、あなた方なら大丈夫と思いますが油断はしないでください、」
クリス「必ず帰ってくる、全員で、」
俺たちは出撃した、
読み返して物語に矛盾がありましたので修正しました、