初めましての方は、初めてなのにありがとうございます!
前作をご覧の方へ、待たせたな!
約半年の間、ずっと二期の構想を練り続けました。
書き溜めこそないものの、ストーリーに関してはバッチリです。
一期よりも、わくわくした展開になるとは思います。
さて、初見さんの方々へ。
あらすじにも書いています通り、この話から見ていただいて全然問題はありません。
ただ、私が説明を忘れていて、いつの間にか知らない要素が! という時は教えていただけると助かります。
次話で、それとなく解説を入れていきますので。
長くはなりましたが、それでは、本編どうぞ!
Sora has come to.
あれから、どれほどの時はすれ違っただろうか。
幻想郷を襲った、幻獣達とそれらを使役するアイデアライズの三人。
彼らから幻想郷を守りきった、あの日から。
最後に馴染み深い刀を手に取り、そして以来、握ることがなくなった、あの日から。
――ちょうど二年、だろうか。
幻想入りと同じ高校の制服で、外の世界に帰還したのは。
俺の「英雄譚」が始まった幻想入りの日も、こんな桜舞う季節だったか。
テストの結果を嫉妬され、少し陰口や皮肉を言われただけで内心怒りを覚えていたのが、何とも懐かしく思える。
それと同時に、まだまだ子供だった自分に、笑いを漏らしつつ呆れていた。
「社会復帰、ねぇ」
幻想入りを果たした当初は、確かに俺は高校生、
しかしながらそれは当時の話で、幻想郷で数年、さらに外の世界に戻って二年が経った今、俺はれっきとした二十代なわけだ。
高校は二年生で幻想入りしたので、取り敢えず三年の勉強はしていないわけで。
大変、の一言に尽きた。この言葉以外が不要に思えてくる。
新しい内容に加え、幻想郷にいた数年のブランクを取り戻さなければならなかったのだ。
刀の代わりに持ったペンの感覚は、本当に久しかったのを強く覚えている。
今は外の世界に帰ってから二年が経った春。
今年は大学を受験する予定だが、二年で仕上げるというのも中々ハードな話だ。
だが、いつまでも先送りにするわけにいかない。
俺は小学生――六歳の頃。
親に駅で捨てられ、親戚に引き取られた。
あまり親戚の方々に迷惑をかけるわけにもいかず、勉強に勉強を重ね、学業特待生として高校に入学したのだ。
早いところ職に就き、自立しなければならない。
一人暮らしはしているものの、今でも変わらず金銭的な援助はしてもらっている状況なので、長くこれを続けるわけにもいかず。
あと一年、もう一年と勉強を悠々としている時間はないわけだ。
「……買い物行くか」
自炊はできるが、昼はコンビニで軽く済ませるのが一番。
そう考えて、週に三回はこの食生活を送っているのだが、大丈夫、だよな?
調理時間を考慮すると、どうしても時間が惜しいと思ってしまう自分がいる。
黒主体の春物の服装を簡単に整え、扉を開けた。
快晴中の快晴。隠しきれない肌に刺さる陽の暑さは、初春とはまるで思えない。
温暖化などの影響は、幻想郷には一切なかったっけか。
懐かしみ、数歩を歩いたその時。
「引きこもりってわけじゃなさそうね。勉強お疲れ様」
「……はい?」
どこかで聞き覚えのある声。
女性独特の高い声に、大人の余裕が混ざった声。
裏に隠されたものが沢山ありそうな、不思議な声。
「……
「あら、覚えてくれてたのね。私、喜んじゃうわ」
大量の目が垣間見える、空間の裂け目――「スキマ」から上半身を出した彼女、
『境界を操る程度の能力』を持つ彼女独自の出現方法。
突如として空間に現れ、悠々と、それが当たり前であるかのように話していた。
「久しいな! また会えて嬉しいよ」
「えぇ、私もよ。ただ、今はそんな場合じゃないわ」
彼女の顔には、笑みという
真剣な眼差しで俺を正面から見つめる姿は、重苦しいの一言だ。
「
「行くぞ。連れていけ」
正直、
俺は外の世界に帰還してから今に至るまで、一回たりとも幻想郷の住人と顔を合わせていない。
この世界に戻る時にも紫から、幻想郷に関して一切の口外を禁止された。
と同時に、今後それを破らないと約束もしている。
では、何故、どうして今になって「スキマ妖怪」である彼女と対談する機会が巡ったのか。
それは、幻想郷の危機に他ならないだろう。
幻獣との戦闘で功績を残し、『英雄』と称えられた俺を個人で呼び出すのにも納得がいく。
「本当に助かるわ。じゃあ、
「――はぁ?」
真上、という言葉に疑問を感じたその瞬間。
コンクリートの地面がスキマへと変化。
紫の境界を上からくぐり抜け――遥か上空で、自分の体の自由落下が始まった。
ありがとうございました!
今回は短めですが、次回からはこれの倍くらいの長さになります。
プロローグ、物語の導入ということで、短くなりました。
これで次回の投稿まで間が空くのもどうかと思いますので、後日、次話を上げます。
一期を見ていない方を考慮して、多少設定に関してが説明的になりました。
この話でも、これからの話でもそうなるでしょうが、ご了承ください。
二期のタイトルなのですが、サブタイがThe Second Existed――存在した二番目、ということで。
一期ではなかった、様々な『二番目』が登場するので、このサブタイにしました。
次回から、早速本格的に書きます。戦闘もありますよ!
ではでは!