「フラッシュタイミング、サンダーウォールを使用。そのアタックはライフで受ける」
少女が一枚のカードをかざすとバトルフィールド上空に雷雲が発生する。それはアタックをしている輝龍シャイニング・ドラゴンを取り囲んだ。立ちこめる暗雲に周囲を見渡したシャイニング・ドラゴンであったが、合体している輝きの聖剣シャイニング・ソードを構え直すと少女に突撃する。すると少女の立つ舞台を守るように透明なシールドが展開した。そしてシャイニング・ドラゴンは振りかぶった剣を袈裟懸けに切りつけて、少女のバトルフォームのライフ二つを砕いた。
たたらを踏んで胸に走った衝撃に顔をしかめながらも、少女は不敵に笑った。
「サンダーウォールの効果、バトル終了、自分のライフが2個以下ならアタックステップを終了する。あたしのライフは2個、これであなたのターンはおしまい」
シャイニング・ドラゴンの使い手の少年は隠しもせずに舌打ちをすると「ターンエンドだ」とコールした。
少年のターンが終わり少女のターンになる。
「スタートステップ」
彼女がターンの開始を宣言すると、カードを置く台座のふちが光を放った。そこで少年が「キジ・トリアの効果を使うぜ」と声を張った。それに応じてキジ・トリアが甲高い鳴き声を上げた。
「キジ・トリアのLv2効果、相手のスタートステップ開始時、自分がバーストをセットしていない時、バーストをセット出来る。俺はこれをセットするぜ」
4枚の手札から少年が1枚をバーストゾーンにセットする。
「さらにネクサス、英雄皇の神剣の効果、ターンに一度バーストをセットした時、カードを1枚ドローする」
バーストのセットにより一度は減った手札であったが、ネクサスの効果で手札の消費を補った。少年のデッキはバーストを巧みに扱うデッキであり、彼はそのデッキ構築からそのままバースト使いと呼称されるほどの実力者であった。
「ほら、お前のターンだよ」
手札をひらひらと振って少女に早く進めるように催促した。
その態度に普通ならイラっとしてもいいものだが、少女は何一つ表情を変えずに「コアステップ、ドローステップ……」とたんたんと自身のターンを進めた。
その姿を見て、少年は奇妙な焦燥に駆られた。
彼のセットしたバーストは絶甲氷盾。ライフが減った際に発動出来るバーストで、ライフを一つ回復し少女が使ったマジック同様にアタックステップを強制的に終了させるものだ。汎用性が高く、ほとんどのプレイヤーがデッキに3枚採用しているカードで、それでしのがれ返しのターンで負けてしまう――なんてこともざらにある。警戒しなくてはならないバーストの一つが少年の仕掛けた絶甲氷盾である。
少年は手札とにらめっこする少女を眺めながら、自分の手札とフィールドを確認していた。
手札は4枚。フラッシュで使えるカードは英雄皇の神剣の効果でドローをしても引き込めなかった。しかし彼のフィールドには回復状態のスピリットが2体残っている。キジ・トリアとブロンズブルム。それぞれLv2。ライフも3つ残っている。
それに対して少女のフィールドはどうだろうか。天の階というネクサスがたった一つあるだけ。先ほどまで2体並んでいたスピリットも輝龍シャイニング・ドラゴンが呼び出した輝きの聖剣シャイニング・ソードの召喚時効果で全て焼き払われてしまっていたのである。
次のターンで仕留める。このターンがお前のラストターンだよ、と少年は心に陰った焦りを振り払うようにそう念じた。
「メインステップ。天使スピエルを召喚。天の階の効果、系統:天霊を持つスピリットが召喚されたのでトラッシュから天使アクセラを手札に。そしてそのまま召喚する」
アクセラの召喚で少女はグリムの天使ラプンツェルを手札に戻した。
そしてフィールドにはスタッフを持った銀髪の天使と鎌を携えた茶髪の天使が舞い降りる。
「あなたは、このターンでおしまい」
不意に少女がそう言った。その言葉に少年は怪訝そうに「はあ?」と呆れたように返した。
「俺のライフは3つ、ブロッカーとなるスピリットも2体いるんだぜ? どうやってこの牙城を崩すんだ?」
挑発するようにまた手札をひらひらと振り、露骨に溜息を吐いてみせた。
それに……、と少年は思案する。バーストには絶甲氷盾。負けるはずがなかった。
「見せてあげる、大天使の力」
少女はゆっくりと手札から1枚のカードを引き抜いた。
「光より降臨せよ、大天使アヴリエル」
バトルフィールドの遙か上空より光が射す。雲間から広がるそれは、まさにエンジェルラダーと呼ぶにふさわしき光。
その中からゆるやかに、そして神々しく金髪の大天使が降り立った。つま先が荒野に着くか否かというところでふわりと浮遊して中空にとどまった。
「そして彼女は全てを滅する天使を連れてくる」
今度は光を切り裂き、雲の切れ間から天使とは比較にならない大きさのスピリットが現れる。それはブレイヴカードであるが、その姿はこのフィールドにいるどのスピリットよりも巨大で、荘厳であった。
「殲滅天使ネフィリムを大天使アヴリエルの効果で召喚する。さらに、大天使アヴリアエルに殲滅天使ネフィリムを合体」
ネフィリムが立て膝になり手のひらを地面に近づけると、アヴリエルが浮かび上がりネフィリムの手のひらに収まった。状況としては合体と呼べるのか曖昧であるが、これでも合体しているようだ。
その姿に少年は怖じ気づいていた。少女の自信はこのカードに裏打ちされたものであった。大天使アヴリエルと殲滅天使ネフィリムの効果を既に知っていた少年は、このターンに間違いなく自分のライフが砕け散ることを悟っていた。
「アタックステップ。征圧せよ合体スピリット」
圧倒的な存在が動き出す。ネフィリムの右手がキジ・トリアとブロンズブルムをなぎ払った。為す術もなく2体のスピリットは破壊され爆風をまき散らした。
「アヴリエルの効果、BP0になったスピリットを全てを破壊する。続けてネフィリムの効果。大天使アヴリエルと合体している時、このスピリットに黄のシンボル1つを追加する」
アヴリエルとネフィリムが本来持つシンボルに加え、シンボルが1つ追加され合体スピリットはトリプルシンボルとなった。
少年のライフは3。ブロッカーとなるスピリットも破壊されてしまった。彼のフィールドには疲労状態の合体したシャイニング・ドラゴンしか存在しない。つまり、ライフで受けるほかなかった。
「うわああああ! ラ、ライフ……でッ!」
手札を放り、少年は両腕で顔を覆う。
展開されたシールドの前にネフィリムがゆるやかな歩調で近づいた。手のひらに乗っていたアヴリエルが手を前に伸ばした手のひらを握り込むと、シールドが光に包まれ少年のバトルフォームのライフ3つをあっさりと砕いた。
鳴り止まない声援と拍手の中、少女はスカートの両端をつまむと、おしとやかに礼をした。いつも彼女がバトル終わりにやる仕草である。
そんな姿を大型テレビ越しに見ていた青年はやっと終わったと言わんばかりに大口を開けて欠伸をすると、すぐにテレビを消した。
「バトルスピリッツねえ……」
彼は抜けない眠気に髪をかき乱し、ぬるくなったお茶を飲み干した。
そして以前の感覚がバトルシーンを見たことによって呼び起こされたのか、なんとはなしに寝室に向かうと、しばらく開けてすらいなかった押し入れの中を探り始めた。
「捨ててはなかったと思うんだけど……」
冬物や大学の教科書など、様々なものをどかしてたどり着いた先には、酷く懐かしい真っ黒なカードケース。傷だらけのそれを引っ張り出して中身を取り出した。
「あーなんかすげー懐かしいわ」
デッキの最前には剣王獣ビャク・ガロウのカード。三年ほど前に登場したカードで、今となっては使う人はごく少数なのではないか、と青年は思った。
というのも先ほどのバトルでは、彼が見たことのあったカードなど天使クレイオ程度で、その他のカードは見たことも聞いたこともなかった。それにブレイブとかバーストとかよく分からんカードまで登場していたのである。
しかし、彼は今、無性にバトルをしたい衝動に駆られていた。しばらく前に引退したとはいえ、あんなに激しいバトルを目撃しては、元カードバトラーの血が騒いで仕方なかった。
「ってかバトルフィールドでバトルが出来たら最高の気分だろうな」
あのようなスピリットが実体化して、戦闘をする、という装置は青年が現役だった頃には存在していなかった。テレビで少し触れていたが、陽昇マヒル博士という人がバトルフィールドの実用化に成功したらしく、最近では街のショップでも運用がされているとかなんとか。だとすれば、希望はある。
「久しく行ってなかったからな」
当時、入り浸っていたショップに顔を出そうと、青年は出かける準備を始めた。
自動ドアをくぐり抜ける。真夏の陽射しにさらされていた身体に空調の冷気が心地いい。どうやら建て替えたらしく昔よりも店内は広くなり、最奥にはバトルフィールドに繋がる装置らしきものが窺えた。
バトル台も増え、子供から結構な大人までがバトスピに興じているようだった。
なにをするにしても、とりあえずは店長に会おうと青年は考え、入口から見て右手にあるレジカウンターを一直線に目指した。
真っ直ぐレジに向かう人影に気がついたのか一人の男性が顔を上げた。そして軽く目を見開いて「ずいぶん久しぶりだね」と柔和な笑顔を浮かべた。
店長こと、吉田さん。青年がショップに通い始めてからの付き合いで、気のいいおっちゃんなのである。
「お久しぶりです店長。俺のこと分かります?」
「分かる分かる二年や三年じゃそんなに顔も変わらないからね、神田くん?」
青年は
「ところでショップに来たってことはもしかして復帰?」
いきなり現れた元常連客に、一番聞きたかったことを店長は切り出した。
「まあそんなとこです」
昼間にテレビやっていたバトルフィールドでの勝負を見て、久々にバトスピがやりたくなったこと、まだカードが残っていたので久しぶりにやってみようと思った――と彼は経緯を簡単に話した。
「せっかくなので1パック買います。おすすめの弾ってあります? しばらく離れていたんで一切環境分からないわけですが」
「そうだね。使われているデッキは神田くんがやっていた頃よりも多いと思うよ。特別欲しいのがないなら最新弾でいいんじゃないかな?」
「じゃあそれで。あのところで、大天使アヴリエルって」
「それは最新弾だね。黄色を使うのかい?」
店長に代金を払い神田はパックを受け取る。
「いえ、そうわけではないですけど、ちょっと気になったので」
あの少女は最近登場したばかりのカードを使いこなしていたらしい。いつかは彼女とバトルをしてみたいと神田は思ったものの、全国大会で優勝するようなカードバトラーに一介のカードバトラーである俺が挑む機会などあるのだろうかと考え直し、意味のない想像をその場で打ち切った。
ひとまずパックを開封する。パックを破り、丁寧にカードを取り出した。
見たことないカードの中に、気になるカードを見つけた。
「とりあえず入れてみるか」
正直なところ、神田にはそのカードの効果など全く分からなかったが、何故かイラストに惹かれた。
デッキ枚数が41枚になるのも気にせずデッキに差し込む。
「ところで店長、奥の装置って……」
指を指して店長に訊ねる。入店当初から気になっていた話題に、神田はようやく触れることが出来た。
すると店長はどこか自慢げに「あれはバトルフィールドだよ」と、心なしか胸を張って答えた。
「陽昇マヒル博士が開発した……」
「その辺はもう知ってます。ぜひ使ってみたいんですけど空いてますか?」
店長が語り出すのを遮る。少し肩を落としながら「対戦相手がいるならね……」と返答した。
神田は適当に店内を回り手の空いてそうなバトラーを探すが、見当たらない。一人でいる人間も散見されたが、明らかに自分の世界に浸かっており声をかけられる雰囲気ではなかった。
そして、ふと聞き覚えのある声を聞いた。それをたよりに並ぶテーブルの隙間を縫って声の主の元へとたどり着く。そこには小学生らしきキャップをかぶった少年と、ボブカットの少女、というには少し年齢が上の女性がいた。とはいえ、女性と呼ぶにはいろいろ足りていないなと神田は思っている。背とか、胸とか。
それにしても、と神田は悪い笑みを浮かべながら考える。
『カードゲーム? なにそれ子供っぽい。神田そんなんやってんのお?』
これはそこの女が嘲笑混じりに言った台詞である。確か高校生の時だったか。
神田の前で少年のバトルをしている女は神田の知り合いであった。名前を
髪色は金色、美人というよりは可愛らしい顔立ち。高校時代と髪型に変わりはなかったが、髪色は茶色から金髪にグレードアップしていた。前髪を真っ直ぐ切りそろえているせいか、ヘルメットをかぶっているように見えた。それに思わず神田が吹いたところで、バトルを眺めていた幼げな視線の多くが彼に注がれた。それにつられて深月が顔を上げ、固まった。
「よお」
「あ、はは……うそ、なんで」
乾き引きつった笑みを浮かべて、深月はただそれだけを呟いた。
「俺がバトスピやってたのは知ってたろ。ちょいと復帰した」
「そ、そうなんだ……」
「あーそうそう。俺はお前が昔言った暴言については全く怒ってないから安心してバトスピやってな」
「んぐ……」
思い当たる節があったのか息を詰まらせる。彼女をいじるのはここまでにして、神田は本題を提示した。
「少年とのバトルが終わったら俺とバトルだ」
その言葉を聞いて深月は目を丸くしたが「おっけ、首洗って待ってなさい」と口の端をゆがめて笑った。
「あ、ごめんね。変なおにーさんがワタシのこと好きみたいだから話しかけずにいられなかったみたい」
「言ってろ」
神田は先にバトルフィールドへと向かう。店長も待機していた。
「あいつ……崎間は最近よく来てるんですか?」
「彼女は神田くんの知り合いだったのか。そうだね、今年の初めくらいから結構な頻度で来ていると思うよ」
「へえ」
ショップに通うようになると本格的にカード好きな感じになっていると思うわけで、とすると崎間もそれなりのカードバトラーになっているのかもしれないな、と神田は思った。
しばらくして深月がやって来る。バトルは勝利してきたらしい。神田は大人げねえなと口にしかけたが、過去の自分もさほど変わらなかったか、と思い直し、それを明言することは避けた。
「さーて、やってやろうじゃないの」
これからカードバトルをするというのに、深月は柔軟体操をしていた。カードゲームで全身の筋肉は使わないだろうと神田は思ったが、そういえばバトルフィールドだからそういうことをしておいた方いいんだろうかとも思わないでもない。
「じゃあ二人とも、そこに立ってくれ」
店長に促されて、神田は小上がりに上がる。
続いて深月が上り、二人が正面に向くと先ほどまでカードバトルをしていた人々全てが二人に注目していた。バトルフィールドでのバトルの注目度を如実に表していた。
そして冷静な
ついにバトルフィールドでバトルが出来る、デッキのスピリットがあの舞台で縦横無尽に駆け回るんだと思うと、気分は高揚するばかりであった。
「では、バトスピと言ったらあのコールしかないから、二人ともよろしく」
バトルフィールドの操作パネルをいじりながら店長が言う。
バトスピが好きなら誰もが知るであろうそのコール。
神田と深月は一度だけ目を合わせると、
「ゲートオープン! 界放ッ!」
二人は高らかに宣言した。
* * *
「神田はここ、初めて?」
赤いバトルフォームをまとった深月が神田に話しかける。
「まあ、そうだな」
神田はあまり彼女の声が聞こえていないかのような態度で、フィールド全体を眺め回していた。
その対応に深月は少し笑って「やっぱし初めての時ってみんなおんなじ反応なんだね」そうこぼした。
「でもまあ、感動するのはそのくらいにして、早くバトルをしようじゃないの。本当に感動するのはバトルを始めてからだからね」
深月の手のひらを打ち鳴らす音に、神田も同意して「なら、始めるか」と笑った。
そして神田はやや感慨にふける。
昼に見たバトルは、ここと同じバトルフィールドで行われていたのだと。目の前に広がる円形の荒野でスピリットが闘いを繰り広げる。
「ははっ」
だしぬけに神田が笑った。それを見て深月は少しだけ目を見開いたが、彼の楽しげな姿に無用なツッコミはしなかった。誰だってここに来て興奮しないはずがないのだ。その感覚は深月にも分かることであった。
「じゃあ、ワタシの先攻で行くよ。スタートステップ!」
第1ターン
<深月>
リザーブ:4 手札:5 ライフ:5
「メインステップ。オードランをLv2で召喚」
翼を持つ小さなドラゴンが現れる。
「さらにバーストをセット。ターンエンドよ」
深月がカードを1枚バーストゾーンに置く。
「バーストねえ。なにが出るか分からんのを読み合うのが面白いってか」
神田は面倒そうな声音で呟いて「スタートステップ」を宣言した。
第2ターン
<神田>
リザーブ:5 手札:5 ライフ:5
「……」
神田は手札のカード見て、目を細めた。
悪くはない手札であったようだ。
「メインステップ。ミツジャラシを召喚。自身の効果でボイドからコアを増やすぜ」
デフォルメされた蜂がフィールドに現れる。Lv1での召喚であったがコアの増加によりすぐにLv2に上がる。それに応じてミツジャラシも羽を鳴らした。
「アタックステップ、ミツジャラシ行け」
羽音を響かせ、ミツジャラシが飛び上がった。
深月の方に一直線に飛んだミツジャラシのアタックを彼女はライフで受けた。
ミツジャラシの腹のトゲが深月を保護するバリアに突き刺さり、彼女のライフ1つを破壊した。
<深月>
ライフ:5→4
自分のフィールドに舞い戻ったミツジャラシを眺め、神田は静かに息を吐いた。
「思ったより落ち着いて見えるけど」
一つ減ったプロテクターのライフを撫でながら深月がそう指摘する。神田は「驚きすぎて声も出ない」と、茶化すように返した。
「じゃあバーストいただくわ。三札之術を使う。バースト効果はBP4000以下のスピリット破壊だけど、ミツジャラシはBP5000ね。なら破壊は出来ないけど、メイン効果を使用するわ」
バーストとしてセットされていたカードが飛び上がり、深月の手のひらに収まる。
深月はカードを2枚ドローし、デッキトップ1枚をオープンする。
「オープンしたカードは双翼乱舞。赤のスピリットカードではないので元に戻す」
「へえエクストラドローの互換カードか。ターンエンドだ」
神田の呟きに深月は「そんなカードがあるんだ」と、昔のカードなど知らないというふうに首を振った。
第3ターン
<深月>
リザーブ:5 手札:6 ライフ:4
オードラン(Lv1)
「オードランをLv2に。続けてオードランをもう1体召喚、こちらはLv1。さらに双翼乱舞を使う」
オードランが2体並び、深月はカードを2枚ドローした。
「続けてバーストをセット」
またも深月はカードを1枚セットし、アタックステップへと移行した。
「2体のオードランでアタック」
小さなドラゴンが駆け出し、フィールドを走り抜ける。
「ライフだ」
神田がそう言うと同時にシールドが展開され、飛び上がったオードランの火炎放射を浴びた。
<神田>
ライフ:5→3
「ぐっ……うう」
胸を貫く痛み。神田はたたらを踏んだ。
「結構痛いでしょ。まあもちろん幼い子供がやるときはもう少し衝撃も軽減されてると思うんだけどね。そんな心配は無用でしょ?」
深月は台に腰掛け、肩越しに振り返りながら神田を挑発する。それに神田は「バカ言えよ」と笑った。
第4ターン
<神田>
リザーブ:7 手札:5 ライフ:3
ミツジャラシ(Lv2)
「ふう……。お前に会えると思うとなかなか感慨深いもんだな」
手札を見て神田は柔らかな笑みを浮かべ、1枚のカードを引き抜いた。
「行くぜ、剣王獣ビャク・ガロウ召喚」
中空に現れたエメラルド。突如としてそれが切り裂かれ、ビャク・ガロウが大地に降り立った。幾本もの尻尾全てに鋭い刃の武器を持っている、その雄々しき姿に神田は思わず「おお……すげえ」と感嘆をもらした。
かっこいい登場なのだが、深月はもったいないと首を左右に振った。
「ねえ、召喚パフォーマンスは?」
「は? なにそれ」
「ここで召喚する時はそれの口上を述べるのが普通なの」
「へえ、そうか。じゃあアタックステップに入るぜ」
人の話に耳を貸さず神田はアタック宣言をする。
「行け、ビャク・ガロウ」
「話くらい聞けえ! ライフで」
荒野を走り抜けたビャク・ガロウは展開するバリアに飛びかかり、その強靱な爪でそれを切り裂いた。
「きゃっ!」
<深月>
ライフ:4→3
軽く悲鳴を上げながらも、深月はただではやられないとバーストを宣言する。
「バースト、救世神撃覇。BP合計6000まで好きなだけスピリットを破壊する。ばいばいミツジャラシ」
深月がかざしたカードから爆炎が生まれたかと思うと、それは炎の弾丸となってミツジャラシに直撃した。
「フラッシュ効果で1枚ドロー。効果でバーストをセットするわ」
「お前バーストばっかじゃねえか」
「今の環境、バーストなしには戦えないわよ」
「そうかよ」
バーストがないと戦えない、と深月は言ったが、神田としてはそれに頼りすぎなんじゃないかと思う。店長いわく守りを全てバーストに委ねているデッキもあるそうだ。
「エンドだ」
神田が告げると、深月は楽しげな顔でターンの開始を宣言した。
第5ターン
<深月>
リザーブ:6 手札:6 ライフ:3
オードラン(Lv1)
オードラン(Lv2)
「そっちがキースピリットを召喚したんならこっちも相棒で応じてあげないとね」
深月は手札のカード1枚を神田に見せつけるようにオープンした。
「焼き尽くせ、焔を纏いし魔皇、焔竜魔皇マ・グー!!」
巨大な鎌を構えた、黒い竜が召喚される。それは人型をしていて、竜というよりも竜人と言った方がしっくりくる出で立ち。
鎌を振り回し、自らの存在を主張するように吼える。低いその声が神田と深月の身体を打つ。
「あーもー、いつ見てもマ・グーはかっこいいなあ」
頬を染めて恍惚とした表情を浮かべる深月。その姿に神田は明らかに引いていたが、彼女はそれに気づいていないようだった。
「なあ」
「なあに?」
深月に神田が声をかける。
「お前さっきそんなカードがあるんだ、みたいなこと言ってたが、そのマ・グーもたぶんリメイクされたスピリットだ」
「へえー、そうなんだあ。じゃあ昔からマ・グーは最前線で闘っていたってことね」
さて、無駄話もこの辺にして、と深月が話を断ち切ると、アタックステップに入った。
「マ・グーの効果。アタックステップ開始時、トラッシュのコアを好きなだけこのスピリットの上に」
召喚で使用されたコア5個がマ・グーに置かれ、レベルが3にアップする。
「さーらーにーっ、系統:竜人/古竜を持つ自分のスピリットをBP+3000! そしてそして系統:古竜を持つ自分のスピリットに赤のシンボルを一つ追加! いっけええマ・グーッ!」
コアの嵐を受けたマ・グーは翼を広げ咆吼し、深月の命令に従って神田に攻撃を仕掛けた。
「鬼のように強くなってんじゃねえか、マ・グー。いいぜ、来いよ」
滑空するマ・グーは鎌を振り下ろし、神田のライフを2つもぎ取った。
<神田>
ライフ:3→1
「ッ!?」
いきなり突き飛ばされたような、シンボル2つ分のダメージに神田の息が詰まる。それを見て、深月は「今日のフィールドダメージ設定高くない?」と、バトルフィールド外の機器を操作したであろう店長に向かって声を上げた。
「で、大丈夫?」
「……ああ。で、あと1点だがどうする?」
頷いて神田は、何事もなかったと装うように彼女に攻撃を催促した。
「あんた、マゾ?」
「ちげーよ。どうすんだ? アタックすんのか、しないのか」
「もちろん、するわよ。やっちゃってオードラン!」
神田に飛びかかるオードランだったが、不意に背後から現れた影に身体を切り裂かれた。直後、爆発のエフェクト。
「え?」
なにが起きたの? と驚く深月。
「緑デッキ相手にこれを警戒してないわけないよな?」
爆風と煙の中から姿を見せたのはマッハジー。緑の昆虫がオードランを撃退していたのだった。
「くっ」
深月はマ・グー召喚で舞い上がり、その後神田の安い挑発に乗った自分を恨まずにはいられなかった。少し考えればフラッシュがあることくらい分かったはずであるが、さっきの彼女はそこに頭が回らなかった。
一度ミスを犯したとはいえ、それが戦況に大きな影響を及ぼしたわけではない。マ・グーのアタックにより神田のライフはあと1つ。
深月のフィールドには回復状態のオードランが1匹。対して神田の場には疲労したビャク・ガロウとマッハジーがいるだけ。
なにかしらのフラッシュがある可能性はある。神田の余裕な態度を見れば容易に想像できるが、深月の知っている彼は非常に意地が悪かった。平然と嘘をつくし、それでいてそんなそぶりを見せない。だからブラフの可能性もある。つまり、フラッシュなんてないのかもしれない。
「どうした? 長考はジャッジの対象だぜ?」
「るっさい! いいわ、じゃあアタックしてあげる」
結局、神田のやっすい挑発に乗ってしまった深月はオードランでアタックを仕掛けた。
「フラッシュ、マッハジーを神速召喚」
そして先ほどと全く同じ構図で返り討ちに遭う。
「あああああああむかつくううううう!! ターンエンドッ!」
髪をかき乱し、屈辱的なエンドコール。深月の心はすさんでいた。
第6ターン
<神田>
リザーブ:9 手札:3 ライフ:1
剣王獣ビャク・ガロウ(Lv1)
マッハジー(Lv1)×2
「ビャク・ガロウ、マッハジー2体全てをLv2に。アタックステップ、飛べマッハジー」
マッハジーが昆虫特有の羽音をさせ、深月目がけて特攻する。
それを彼女はライフで受け、このバトル三度目のバーストを発動させた。
「バースト、覇王爆炎撃! BP4000以下のスピリット3体を破壊。よってマッハジー2体を破壊する」
深月が見せつけたカードから炎が生まれ、マッハジーを焼き払った。
「またバーストか」
溜息まじりに神田はターンを終えた。
第7ターン
<深月>
リザーブ:4 手札:6 ライフ:2
焔竜魔皇マ・グー(Lv3)
「メインステップ。マ・グーをLv2に。カグツチドラグーンを召喚、Lv2。続けてワン・ケンゴーを召喚、こちらはLv1。さらに双翼乱舞を使用。コアはマ・グーから確保する」
じっくりとメインステップを行う深月。新たに召喚されたスピリットはどちらも赤デッキを支えるつわものどもである。
前者はアタック時のドローと激突を持つ、背に翼を持つ四足歩行のドラゴン。後者は甲冑を纏った犬。
「羨ましいな、メインでいくらコアを使ってもアタックステップには戻ってくんだろ?」
「ええ。最高のスピリット、ワタシの相棒よ。バーストをセット。バーストセット時、ワン・ケンゴーはLv3として扱う」
ワン・ケンゴーのBPが2000から6000に跳ね上がる。しかし相変わらずコアは1つ。驚異的なコア効率を誇るスピリットである。
「それじゃあ、覚悟しなさい。アタックステップに入るわ」
アタックステップになり、マ・グーの効果でトラッシュのコア、合計5個がマ・グーに置かれる。その結果、マ・グーのLvは3に。
さらにBPアップ効果により、系統:古竜を持つ同カードとカグツチドラグーンのBPは+3000。それぞれのBPは13000と9000になった。
「カグツチドラグーン、アタック!」
翼を広げ、カグツチドラグーンが宙を舞った。
「このスピリットは激突を持つ。さあブロックしなさい」
剣を構えビャク・ガロウが応戦する。
マ・グーの効果によりカグツチドラグーンのBPは9000。対するビャク・ガロウも同じ数値であり、このままでは相打ちになる。
互いに攻撃を繰り出し、それを避けては反撃に転ずる両者。体格の大きいビャク・ガロウの周りをカグツチドラグーンが飛行し、攻め込む。
神田はその戦闘を眺めながら、手札を確認した。
ガリーバー、ソーンプリズン、ガブノハシの3枚。深月のフラッシュを考慮にいれないのであればこのターンをしのぐことはできるだろう。
ひとまずビャク・ガロウを共倒れにさせるわけにはいかない。神田はカード2枚を手札から引き抜いた。
「フラッシュタイミング、ガリーバーを神速召喚。召喚時効果で系統:剣獣を持つ自分のスピリットをBP+1000」
前歯の鋭い小さな獣が出現し、ビャク・ガロウに力を与える。続けて神田はもう1枚のカードを発動させた。
「更にフラッシュ、ソーンプリズン。スピリット2体を疲労させる」
突如としてマ・グーとワン・ケンゴーを囲い込むようにトゲを持つツルが地中から生え、2体のスピリットを閉じ込めてしまう。
2枚のフラッシュに呼応するようにビャク・ガロウが吠えると、火炎を吐くカグツチドラグーンに回り込み、その肢体を口の刀で切り払った。
「フラッシュ何枚持ってんのよ。ターンエンド」
毒づく深月に「お前のデッキは守りの多くをバーストに任せてるみたいだが、昔はそんなもんなかったからな。フィールドと手札で対抗するしかなかったんだよ」と、神田は返した。
第8ターン
<神田>
リザーブ:6 手札:2 ライフ:1
剣王獣ビャク・ガロウ(Lv2)
ガリーバー(Lv2)
ドローをしたあと、神田は静かに息をつき手札を台に置いた。
「どうしたの?」
「いや、ちょっとね」
引いたカードは、バトル前気まぐれに入れたカード。
さきほどから神田は深月の扱うバーストに煮え湯を飲まされていたが、そのカードはそれを封じる効果を持っている。
『翡翠の小太刀 日輪丸』。
深月がなんのバーストセットしたか分からない以上、これを使うべき瞬間であるのは明白だ。
置いた手札を改めて手にし、
「メインステップ!」
なんとはなしに、神田の声に力がこもった。
「ガブノハシを召喚」
鳥と植物を合成したかのようなスピリットが姿を現す。軽量な暴風持ちスピリットである。
「そして、翡翠の小太刀 日輪丸をフィールドに」
神田は手札を使い切り、入手したばかりのカードを召喚した。
唐突に落下して、大地に突き刺さる日輪丸。砂埃を巻き上げ、その中で刃がきらめいた。
彼はブレイヴというカードについてほとんど知らなかったわけだが、その強さだけは知っていた。あの少女が使用していた姿が神田の目に焼き付いて離れなかったのだ。
「日輪丸をビャク・ガロウに合体」
神田がカードをビャク・ガロウに半ば重ねるように配置すると、フィールドでも変化が起きた。
ビャク・ガロウのくわえていた刀が空気に溶けるように消えると、ビャク・ガロウは日輪丸を尻尾の多数の刀でなぎ払った。そして空中に放られた日輪丸を飛び上がったビャク・ガロウが消えた刀同様に口にくわえた。
それと同時にビャク・ガロウの青い装束が、日輪丸の
「ビャク・ガロウはBP12000に」
合体したことで余剰となったコアを1つリザーブに戻し、神田はアタックステップを告げた。
「行け、ビャク・ガロウ」
大地を蹴って走り出すビャク・ガロウに対し、深月は「まだ、負けない!」と手札のカードを提示した。
「守り全てをバーストに頼ってるわけじゃないからね! フラッシュタイミング! マジック、デルタバリア! このターン、ワタシのライフはコスト4以上の相手のスピリットのアタックでは0にならない!」
「それでビャク・ガロウのアタックは防げても、こっちにはコスト4以下のスピリットが2体いるぜ?」
「それも折りこみ済みよ。さらに絶甲氷盾を使用。不足コストは全てマ・グーから確保する」
ビャク・ガロウが日輪丸で深月のライフを破壊しにかかるが、その刹那、展開されたシールドの上に三角形のバリアが発生した。
さらに彼女が続けて使用した絶甲氷盾によって、あたりが吹雪に包まれた。
「それでもライフは1つもらう! ライフを砕けビャク・ガロウ!!」
叫ぶ神田と、刀を振りかざすビャク・ガロウ。
デルタバリアに阻まれながらも、ビャク・ガロウは深月のライフを奪った。
<深月>
ライフ:2→1
「日輪丸の効果でバーストは発動できないか。でもこれでアンタのアタックステップは終了」
にやりと深月は笑うが、神田も彼女と同様の表情をしていた。
「ビャク・ガロウの効果を忘れてもらっちゃ困るな。こいつは相手のライフをアタックによって減らした時、リザーブのコア1つをトラッシュに置くことでスピリット2体を手札に戻せる」
「うっそ!?」
緑にバウンス効果を持つやつがいたなんて、と驚く深月をよそに、ビャク・ガロウは絶甲氷盾が生み出した吹雪も吹き飛ばすかのような嵐を起こし、ワン・ケンゴーとマ・グーを彼女の手札に追い返した。
台からふわりと浮かんだカード2枚を、深月はまとめて掴んだ。
「でも、これで本当にアンタのターンはおしまいよ」
第9ターン
<深月>
リザーブ:12 手札:5 ライフ:1
深月はメインステップに入り、ふっと息をはいた。それは1ターン前の神田の仕草に似ていた。
「神田さ、アンタ強いね」
「そりゃどうも」
おどける神田に深月は笑って、しかしその直後表情を引き締めた。
「強いアンタだからワタシは全力でアンタを倒す。焔竜魔皇マ・グーを再度召喚!!」
業火より顕現する黒き魔皇。炎に抱かれた姿は深月の本気を如実に示していた。
「行くよ、アタックステップ」
トラッシュのコア全てがマ・グーの元に集まる。
召喚した時点でマ・グーはLv3であったが、コアを得てマ・グーは吠え猛る。
「全て、灰燼と化せ」
静かに深月が呟くように言うと、マ・グーがおもむろに鎌を担ぎ、先ほどとは打って変わってゆっくりと歩き出し、歩速は上げず神田へと向かう。
「ガリーバー頼んだ!」
神田もただではまけないとガリーバーをブロックに当てる。
魔皇の前では小動物でしかないガリーバーは、一瞬でマ・グーに捕まると、地面にたたきつけられた。
それでもガリーバーは満身創痍の身体を引きずり、挑むようにマ・グーを威嚇した。
「じゃあ、フラッシュ使うね。ストームアタック」
「緑の、マジック?」
「そ。強すぎて今では制限カードだけど。コアはマ・グーから使うわ」
鋭い風が吹き、ガブノハシがその風に巻かれて疲労する。そしてその風はマ・グーの周囲にも巻き起こった。
「ストームアタックの効果は、相手のスピリット1体を疲労、自分のスピリット1体を回復させる。もちろんワタシはマ・グーを回復させる」
鋭利な風と業火をその身に纏い、ガリーバーを潰したマ・グーが回復する。
「はあ、負けか……」
スピリットの破壊と疲労により、神田のフィールドにブロッカーとなれるスピリットはいない。手札もなく、彼にこの状況をしのぐ手立ては残されていなかった。
「ワタシのカードあげるから、現環境用にそのビャク・ガロウデッキを組み直そうよ」
「そうだな……」
緩慢な動作でマ・グーが神田の目の前にたどり着く。
その身全てが黒の魔皇の姿に圧倒されながらも、神田は台の側部に取り付けられた手すりから手を離し両腕とも真横に広げると
「ライフで、受ける」
満足げな表情と声音でそう応じた。
そしてマ・グーの鎌がシールドを引き裂き、深月の勝利が決まった。
* * *
「……疲れた」
バトルフィールドから帰還してすぐに神田は四肢を放り出して倒れ込んだ。仰向けで疲労の色を濃くした息を吐くと、頭上から声がかかった。
「お疲れ様、初のバトルフィールドはどうだったかい?」
「すさまじかった。興奮も疲弊もなにもかも、ね」
店長にそう答える半身を起こすと、神田は足の方で彼を見ていた深月に手を伸ばした。
「ちょい力貸して」
「ん」
意気投合した時にする握手と同じ形で両者が手を繋ぐ。
「そういやさ」
「なーに?」
「お前が最後にしかけたバーストってなんだったんだ?」
「絶甲氷盾だよ。まさか合体するなんて思ってなかったからセットしてたんだけど。まあ手札に2枚あったから一枚おいておこうってのもあった」
「防御積みすぎじゃねえのか?」
「反撃怖いからね」
深月はそう苦笑い。神田はどうバトルの展開が転がっても負けていたと理解して、敵わなかったかと実感した。
「さて、俺は帰る」
「ワタシも。さすがに疲れたよ」
立ち上がり、身体をならす神田と、手のひらを口に当て欠伸を殺す深月の元に人が集まる。
「にーちゃんやるじゃん。ねーちゃんいっつも手加減してくんねーんだぜ?」
先ほど、彼女と対戦していたキャップの少年が興奮気味に神田に近寄ってきた。
「あのおねーさんはなんでも全力だからな、相手が誰であろうと叩き潰しにかかるから注意しろよ」
神田の適当な返答に深月が反論するが、彼は聞く耳を持たず、少年に事実無根の話を聞かせ続けた。
ショップの観客達は、そんなやりとりを楽しげな表情で見守っていた。
ふと、バトスピの二次創作小説にはどんなものがあるのだろうと思い、それらを見て、自分も書いてみようと決心し書かれた作品です。
書きためなどはございませんので、次の話が出来次第、気ままに投稿する予定です。