バトルスピリッツ アナクロニズム   作:にしはる

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06 黒樹神の目覚め

「さて、あんたはどんなバトルを見せてくれるのかな」

 崎間深月(さきまみつき)が人知れずそんなことを呟いた頃、神田俊道(かんだとしみち)はすでに転送装置の前に立つ対戦相手と視線を交わしていた。

 神田の相手は|坂下遊離(さかしたゆうり)という青年だった。薄茶色の男性にしては長めの髪。神田の中ではいわゆるチャラ男に分類されるような容姿であり、カードゲームなどやったことなさそうに思えた。Tシャツに七分丈のハーフパンツというラフな出で立ちだ。

「対戦相手っすか?」

 彼の第一声はそれだった。軽薄そうな口調であり、神田の想像はおおよそ当たっているかもしれない。

「どうも。そちらは坂下さん?」

「そーっすね。まあなんで大会出てんのかよく知んないんですけどね」

 坂下はへらへらと笑って、頭を掻いた。彼の話によるとバトスピを始めたのはつい最近で、完璧にルールを把握しているわけではないそうだ。そもそも、本来であれば始めるつもりもなかったらしい。

「もともとカノジョが……あそこにいるヤツなんですけど、あいつにやるよう強要されたんすよ」

 坂下が一つのテーブルでバトルをしている少女を指した。青みがかった黒髪をハーフアップにした少女が楽しそうにバトルをしていた。

「なんか弱みでも握られてんのか?」

 神田がそう問うと、坂下は曖昧に頷いて「いやまあ、うーん」と、先ほど見せたへらへらとした笑みを見せた。しかし、神田としてはとっつきにくさは感じなかった。全体的に柔和で人懐っこそうなオーラを放っているからかもしれない。

「いや~そういうわけでもないんすけど、あんまし頭上がんないって言いますか……」

「尻に敷かれる感じ?」

「あながち間違ってないっすね」

「……坂下さん若そうだけど学生じゃないのか?」

「いわゆるフリーターってやつです」

「なるほどね。でもま、バトスピは面白いと思うから、無理矢理やらされてるって思わずに楽しんで欲しいと思うところだ、プレイヤーとしては」

「嫌々やってるわけではないっすよ。これでも楽しんでますし、なんだかんだ勝ったからここにいるわけで。プレイのミスを指摘されつつ戦ったとこっすね」

 口調は軽薄に思えるものの、人柄はそこまでチャラくはなさそうだと神田は分析しつつ、しばし雑談を続けた。そしてバトルフィールドの準備が整ったということで、店長がバトルの開始を告げる。

「Bブロック一回戦一組目、坂下遊離さんVS神田俊道さんのバトルを始めます! ゲートオープン……」

「界放!!」

 おなじみのコールで神田と坂下はバトルフィールドへと誘われた。

 

 

 * * *

 

 

「しっかし、すげえ技術っすよね。ソリッドビジョンでしたっけ?」

「それは多分、違うTCGだ」

 緊張感のない会話をしてから、坂下の先攻でバトルは始まった。

 坂下の第1ターン。彼はニジノコをレベル3で召喚、バーストをセットしエンド。

 神田の第2ターン。神田はミツジャラシをレベル1で召喚。召喚時効果でミツジャラシにコアが追加されすぐさまレベルが2に上がる。そこで坂下がバーストを宣言した。

「えーとスピリット召喚時のバースト、フェアヴァイレを使いまっす。こいつは相手の召喚時効果を自分のスピリットにコピーさせる効果っすね。つーわけでこっちもボイドからコア一つをニジノコに置きます」

 坂下はニジノコからコアを確保しフラッシュ効果も使用した。フラッシュ効果は相手のスピリット1体のアタック、ブロックを封じる効果である。それにより神田はアタックができないのでターンを終えた。

 坂下の第3ターン。ニジノコをレベル3にすることで、色を白に変更。白の軽減を使用して、坂下はゴッド・ケンシングをレベル2で召喚。ニジノコのレベルは1にダウン。そしてアタックすることなくターンエンド。

 続いて神田の第4ターン。猪人ボアボアをレベル1で召喚。ミツジャラシからコアを一つボアボアに移し、コア二つのボアボアでアタックをした。

「ボアボアの効果、このスピリットのレベルを一つ上げる。更に連鎖(ラッシュ)でボイドからコア一つをブースト。コアが3つになりボアボアのレベルは2に。先のレベルを上げる効果でレベル3にアップだ」

 コアブーストと高BPでのアタック。神田のデッキの序盤を安定させるために猪人ボアボアは欠かせないスピリットだ。

 坂下はそのアタックをライフで受け、ライフを5から4へと減らした。

 そして迎えた第5ターン。

 

第5ターン

<坂下>

リザーブ:4 手札:4 ライフ:4

ニジノコ(Lv1)

ゴッド・ケンシング(Lv2)

 

「まずは……ゴッド・ケンシングのコア二つをニジノコに移動してレベル3にアップ。ゴッド・ケンシングはレベル1に。そして立花の司書長サーガをレベル3で召喚」

 フィールドに現れたのは、大きな椅子に腰掛ける彫像のような女性のスピリットであった。真っ白な肌に白銀の髪。系統:氷姫を持つ美しいスピリットだ。

「珍しいカードばっか使うんだな」

 神田が呟くと坂下は「そーなんすか?」と首を(かし)いだ。

「このデッキって俺が組んだもんじゃないんすよ。家でバトルする時もカノジョが作ったデッキでしか遊んだことないし、このスピリット達は当たり前に使われてるもんだと思ったんすけど」

「まあ、今の環境じゃそうそう見ないカードだな」

 使われていないから弱いカードってわけではないが、と神田は補足してから坂下にゲームを進めるように促した。

「じゃあアタックステップ。ゴッド・ケンシングでアタック」

 坂下がアタックの宣言をする。ゴッド・ケンシングは了解するように頷くと腰に提げていた鞘から刀を抜き放った。しかし刀の命とも言える刀身がそれにはついておらず、ゴッド・ケンシングが持つのは(つか)のみ。だがそれを気にする様子もなくゴッド・ケンシングは駆け出した。

「そのアタックはライフだ」

 神田はまだブロックをする必要なしと判断する。ゴッド・ケンシングが神田の立つ舞台の眼前に迫り、両腕を振りかぶる動作をゴッド・ケンシングは見せた。すると柄からまばゆい光のレーザーが放たれ、それが刃としての形を作った。ライトセーバーに準ずる類の武器なのだろう。

 振り下ろす遠心力でしなる光の刃がバリアをうち、神田に衝撃が伝わる。

 

<神田>

ライフ:5→4

 

「更に立花の司書長サーガでアタック」

 サーガは坂下の宣言に応じて、手のひらを前方へと突き出した。彼女の手に霜が降りたと思うと指先に円錐型の氷がいくつも生成されていく。そしてサーガの手振りに従って氷は神田目掛け飛来する。

「それもライフだ」

 坂下の二度目のアタックに対してもライフで受けることを決め、神田はまたライフを減らした。

 

<神田>

ライフ:4→3

 

 ここで坂下はターンを終えた。

「じゃあ俺のターンか……。スタートステップ」

 神田が自らのターンの開始を宣言する。

 

第6ターン

<神田>

リザーブ:7 手札:5 ライフ:3

ミツジャラシ(Lv1)

猪人ボアボア(Lv2)

 

「まずは……ボアボアのコア一つをミツジャラシに移す。続けてネクサス、魔王蟲(まおうちゅう)根城(ねじろ)をレベル2で配置」

 コアを減らしレベルダウンしたボアボアは力が抜けたようにうなだれ、ミツジャラシはコアを得てレベル2に。更に神田の背後には蟲の王に支配された巨木が姿を現した。

魔王蟲の根城は、神田が今回のバトルに向けてデッキを改良した際に採用したカードの一枚であった。神田は緑を中心としタッチカラーとして青を入れたデッキの構築をしているため、このカードは神田のデッキには打ってつけであった。

「ま、今はこんなもんか。アタックステップに移行する」

 ステップが移り、神田は猪人ボアボアでアタック。効果でレベルを上として扱った上でのコアブーストにより、ボアボアはレベル3、BPは8000となる。

「それはライフで受けまっす!」

 ボアボアの振り回した鎖付き鉄球が坂下の舞台を狙い、彼を守るバリアに直撃――したと思われたが、突如として出現した白いベールに阻まれ坂下のライフは減らなかった。

「……なんだ?」

 怪訝な顔をする神田と、手応えのなさに困惑するボアボアに坂下がニヤリと笑った。

「これが立花の司書長サーガの効果なんすよ。自分のライフが相手のアタックによって減る時、自分のデッキを破棄してそれがマジックカードなら俺のライフは減らないんすよ」

 そう言って坂下はトラッシュに落ちたカード一枚を拾って神田に見せた。それは白のマジックカード、絶甲氷盾。

「なるほど、防御の固いデッキってことか。でもライフを守るために防御札落とすのは本末転倒じゃないのか?」

 そう神田が問うと、坂下はよくぞ聞いてくれましたとでもいうように首を振った。

「そこでサーガのレベル2からの効果が意味を成すんすよ。このスピリットの効果で白のマジックカードを破棄した時、それを手札に加える。単体で完結した素晴らしい効果っすね」

「……そういえば、そうか。サーガもビャク・ガロウと同じ7弾のカードだったな」

 そんなことを呟き、神田はこれでアタックをやめてターンエンド。アタックしてもライフが減らない可能性がある上に、ここでアタックでをすると返しのターンでの防御が手薄となってしまう。仕方ないと神田は諦めて、サーガ攻略のために思案を巡らせた。

 

第7ターン

<坂下>

リザーブ:3 手札:5 ライフ:4

ニジノコ(Lv1)

ゴッド・ケンシング(Lv1)

立花の司書長サーガ(Lv3)

 

 坂下は新たなスピリットは召喚することなく、ゴッド・ケンシング、ニジノコのレベルを2に上げてアタックステップへと移行する。

「まずはゴッド・ケンシングでアタックします!」

 ゴッド・ケンシングが抜身にした刀が虫の羽音に似た低い音を鳴らす。刀の駆動音なのかレーザーの仕様上そのような音がするかは定かではないが、それは神田と彼のスピリット達を威圧するように響く。

「それはミツジャラシで迎え撃つ」

 刀を唸らせて神田に迫るゴッド・ケンシングに、鋭い羽ばたき音を出しながらミツジャラシが立ちふさがった。

 心臓に響くような低音と、つんざくような高音が衝突し遥かに大きな音へと変わる。それは衝撃とでも言ったほうがしっくりするほどで、神田は風も吹いていないのに髪の毛が小刻みに震えるのを感じていた。

「こっちにフラッシュはない」

 大きなお腹の先の針でゴッド・ケンシングを狙うミツジャラシだが、その攻撃は単調で全てゴッド・ケンシングに見切られてしまう。連撃の最中、わずかに生じた隙をゴッド・ケンシングは見逃さず自慢の刀でミツジャラシを切って捨てた。

「更にニジノコでアタック」

 坂下の攻撃の手はやまない。神田のフィールドががら空きなのだからアタックしても当然であったが、彼は少々迂闊(うかつ)だった。

「坂下さんはまだ場数が少ないみたいだから今後のために緑主体のデッキの戦い方を見せておくぜ。フラッシュタイミングでダーク・ジガワスプを神速召喚する。その時に魔王蟲の根城のレベル2効果を発揮し、ダーク・ジガワスプはレベル2でノーコスト召喚だ」

 黒い体躯の虫が神田のかざしたカードより現れる。赤い複眼に凶悪な顎を持つスピリットである。

「アタックステップ中に召喚なんてできるんすか!?」

 案の定、神速召喚を知らなかったらしい坂下が目を見張る。

「神速は緑が持つ効果の一つ。リザーブのコアを使うことでアタックステップ中でも召喚できる効果だ。リザーブにコアさえあればアタッカーにもブロッカーにも回せる汎用性の高い効果だ」

 更にここで神速召喚されたことによりダーク・ジガワスプの連鎖が発揮された。

「コスト3以下の相手のスピリット一体を破壊する。よってゴッド・ケンシングには退場してもらう」

 疲労し膝をついていたゴッド・ケンシングにダーク・ジガワスプが襲いかかる。その凶暴な顎でゴッド・ケンシングの右腕を噛みちぎり体色よりもなお黒い腹部の針でゴッド・ケンシングを貫いた。

「くっ……ゴッド・ケンシングが……」

 スピリットを破壊されてしまった坂下だが、まだニジノコのアタックが継続中であった。

「そしてニジノコはダーク・ジガワスプでブロックする」

 その名前の通り、虹色の身体のニジノコが跳ねるように前進する。そこに恐怖の羽音が近づいた。ダーク・ジガワスプだ。

 ニジノコはダーク・ジガワスプに背後から節足で掴まれ、かなりの高度まで運ばれる。そこからダーク・ジガワスプがやることは一つ。これから自らに起こる災厄を察したのかニジノコは必死に逃れようと暴れる。しかし、もし拘束から逃れることができても結果は変わらないだろう。

 ダーク・ジガワスプが急降下し地面に激突する寸前、全ての足を開く。ダーク・ジガワスプは直前で大地との衝突を逃れるが、ニジノコには為す術もなかった。

「容赦ねえな……」

 そう呟いたのは坂下ではなく神田であった。直後、ニジノコが墜落し、視界が失われるほどの砂煙が生じた。

「…………」

 その光景を呆然と見ていた坂下であったが、バトル中であることを思い出したのか振り絞るような声で「ターンエンド」と吐き出した。

 

第8ターン

<神田>

リザーブ:5 手札:4 ライフ:3

猪人ボアボア(Lv2)

ダーク・ジガワスプ(Lv2)

魔王蟲の根城(Lv2)

 

「スピリット二体をレベル1にダウン……」

 神田はややためらって、それから一体のスピリットの召喚口上を口にした。

(つるぎ)の王たる猛虎の姿、目に焼き付けろ、剣王獣ビャク・ガロウ召喚!」

 巨大なエメラルドが神田の前に出現する。エメラルドをバッテンに切り裂くように剣撃が走り、ビャク・ガロウがフィールドに降り立った。空色の和服が風に踊り、幾本も生えた尻尾が持つ剣よりもなお鋭い爪が大地を抉るように掴む。

「……キャラじゃねえな」

 ぼそり呟いて、神田は照れ隠しなのか伏し目がちになる。

 ビャク・ガロウは一度だけ彼を見遣って、対戦相手である坂下と椅子に腰掛けるサーガに目を向けた。

「ま、今はバトルを優先だよな」

 神田はアタックステップを宣言し、ビャク・ガロウでアタックした。

「フラッシュはない。ライフで受ける」

 坂下はサーガの効果を処理しデッキの一番上を破棄する。トラッシュに送られたカードは『ネガ・ケルベロス』。サーガの効果は不発に終わり、坂下のライフ一つが砕けた。

 

<坂下>

ライフ:4→3

 

「ビャク・ガロウの効果は使用しない。これでエンド」

 ターンが坂下に移る。

 

第9ターン

<坂下>

リザーブ:7 手札:6 ライフ:3

立花の司書長サーガ(Lv3)

 

「……なんか、こう」

 手札を見つめ、坂下は呟く。

「ただのカードゲームだと思ってたけど、ああやって破壊されるとなかなかこたえるもんっすね」

「……」

「けど、それを見たら負けたくないって思ったとこっすけど。メインステップ!」

 坂下は再度ニジノコをレベル3で召喚。続けてシユウを召喚した。

「維持コストはニジノコより確保してニジノコはレベル2にダウンっすね」

 牛のような猪のような、多脚の獣が現る。金色の身体に赤いタテガミ。(ひづめ)で地面を鳴らした。

「そして、合体(ブレイヴ)!」

 サーガとシユウが合体する。合体と言っても、サーガがシユウに乗っただけである。見た目としては乗馬を楽しむ女性に見えなくもない。

 姿形はなんであれ、このスピリットとブレイヴの組み合わせが凶悪であることは神田も察した。両者の効果がうまいこと噛み合うこの上ない例だろう。

「合体アタック!」

 シユウの合体アタック時効果で坂下は自らのデッキを5枚破棄する。その中に含まれていたマジックカードは『リゲイン』と『エターナルディフェンス』の二枚。その二枚がサーガの効果によって手札に加わる。これで彼の手札は6枚になった。

「ライフを一つ増やし、更にレベル1、2のスピリットにブロックされない」

 合体スピリットの進路に立つダーク・ジガワスプとボアボアは全身を氷づけにされ身動ぎ一つ取れなくされてしまう。

「フラッシュタイミングでサンダーウォールを使う」

 跳躍するシユウの上でサーガが手を広げた。その両の手のひらに氷の剣が形作られ神田のライフ二つを切り裂いた。

「ぐうっ!」

 

<神田>

ライフ:3→1

 たたらを踏んで神田はよろける。ライフは合体スピリットにより二つ減らされたが、サンダーウォールの効果でアタックステップは強制終了となる。かろうじてこのターンはしのいだが、ライフ二つは高い代償だった。

 

第10ターン

<神田>

リザーブ:11 手札:3 ライフ:1

剣王獣ビャク・ガロウ(Lv1)

ダーク・ジガワスプ(Lv1)

猪人ボアボア(Lv1)

魔王蟲の根城(Lv2)

 

「メインステップ。ハンドリバースを使用。手札二枚を破棄し相手の手札と同じ枚数、つまり六枚ドローする。自分のスピリット全てをレベル2にアップし、ターンエンド」

 神田は守りを優先してのターンエンド。サーガの効果でライフが削れる保証もなく、坂下の手札には少なくとも絶甲氷盾があり、攻め切ることは不可能だ。

「いくらスピリット立たせてもレベル2以下じゃ意味ないっすよ」

「神速召喚するから問題ない」

 ハッタリか、本当なのか、神田は坂下の挑発的発言にそう返してターンを始めるよう仕草で促した。

 

第11ターン

<坂下>

リザーブ:5 手札:7 ライフ:4

立花の司書長+シユウ(Lv3)

ニジノコ(Lv2)

 

「まずはバーストをセット。ニジノコをレベル3にして色とシンボルを白に。そしてネクサス、獣の氷窟を配置。レベルは2」

 アタックステップに入り、坂下は前のターン同様に合体スピリットでアタック。シユウの効果でデッキを破棄しライフを回復。あいにくトラッシュに落ちたカードの中にマジックはなく手札は増えなかったが、神田のフィールドを鑑みればさしたる問題ではなかった。

 神田のフィールドにいるスピリットはいずれもレベル2であり、シユウのアンブロッカブル効果のボーダーを下回っている。神田が言うように彼が神速召喚でもしない限りこの攻撃を凌がれることはないと坂下は思った。

 神田のフィールド全体が氷付き、全てのスピリットは一切の行動を封じられてしまう。

「フラッシュタイミング、ライフチャージを使用する。コアはビャク・ガロウから確保しレベルダウン。そしてダーク・ジガワスプを破壊しボイドからコア三つをリザーブに置く」

 氷原と化していたフィールドから巨大な根が這い出し、ダーク・ジガワスプに巻きつきダーク・ジガワスプを覆う氷ごと押し潰した。

「さらにフラッシュ。黒樹神クワガ・ラブナを神速召喚ッ!」

 神田の背後にそびえる魔王蟲の根城がにわかに騒がしくなる。ざわりざわりとざわつき、不穏な気配を醸し出し、そして、そいつは現れた。

 神田の立つ舞台に風が吹き上がる。両脇の手すりにしがみつかなければ耐えられない風圧と強大な羽音を伴って黒樹神クワガ・ラブナが現れた。

 ダーク・ジガワスプとは比較にならない巨躯、ビャク・ガロウに勝るサイズのクワガタムシのスピリットだ。クワガ・ラブナ自身が森の一部であるかのように湾曲したアギトには樹木が生えている。

「クワガ・ラブナはレベル3での召喚、魔王蟲の根城の効果でノーコストだ。そしてブロックだ」

 フィールドを走る合体スピリットにクワガ・ラブナが襲いかかる。体格差は歴然であるが、体躯の多寡はバトルスピリッツには関係ない。最後に勝者となるのはBPが高い方だ。合体スピリットはBP11000を誇るが対するクワガ・ラブナはBP8000。劣勢なのは火を見るより明らかだった。

「神速召喚したって勝てなきゃ意味ないっすよ」

「そうかもな。だけど勝てなくたっていいんだよ。フラッシュタイミング、スタークレイドル」

 あまりの大きさに小さなサーガとシユウを捉えられなかったクワガ・ラブナが粒子を散らして姿を消した。そしてニジノコが疲労する。

「くっ……BP比べを回避したってことっすか」

「ちなみにもう一回フラッシュタイミングでクワガ・ラブナを再召喚する」

 今度はコストを払いクワガ・ラブナをレベル2での召喚。クワガ・ラブナのレベルを維持していたコアもリザーブに戻るのでコアには困らない。

「獣の氷窟の効果。相手のマジックの効果で手札が増えたのでカードを一枚ドローする。ターンエンド」

 最後に坂下は獣の氷窟の効果で手札を増やした。

 

第12ターン

<神田>

リザーブ:10 手札:4 ライフ:1

剣王獣ビャク・ガロウ(Lv1)

黒樹神クワガ・ラブナ(Lv2)

猪人ボアボア(Lv2)

魔王蟲の根城(Lv2)

 

「……」

 さて、どうしたものか……と神田は思案する。この状況はとても打破できるようには思えない。どうにか立花の司書長サーガを破壊しなければ相手のライフを削るのは難しい。そもそもシユウをどうにかしなければブロックできずにこちらのライフを砕かれてしまう。

「メインステップ。まずは翡翠の小太刀 日輪丸をビャク・ガロウに直接合体」

 柄に太陽かひまわりに似た装飾のされた刀をビャク・ガロウがくわえる。まとう衣装の色も翡翠色に変化してビャク・ガロウは雄叫びを上げた。

 合体したビャク・ガロウのレベルを2に上げて、神田はメインステップを続ける。

「クワガ・ラブナをレベル3にアップしてアタックステップに入る。合体したビャク・ガロウでアタックだ」

 ビャク・ガロウがフィールドを走りぬけ坂下を狙う。

「日輪丸の効果でバーストを発動することはできない。このアタックはどうする?」

「ライフは五個もあるんすよ。ライフで受けます!」

 坂下はそう言って腰を僅かに沈める。ライフで受ける姿勢はとったが、まだ立花の司書長サーガの効果の確認があった。

「サーガの効果でライフが減るときにデッキの一番上を破棄します。破棄されたのは……天戒機神グロリアス・ソリュートっすね。スピリットなのでライフは減ります……ぐっ!」

 効果の処理を言い終える前にビャク・ガロウの一撃が坂下に突き刺さる。

 

<坂下>

ライフ:5→3

 

「まだだ、ビャク・ガロウの効果で、リザーブのコア一つをトラッシュに送り相手のスピリット二体を手札に戻す」

 咆哮と共に吹き荒れた嵐にシユウと合体していた立花の司書長サーガとニジノコが吹き飛ばされ手札に戻った。

「俺はこれでエンドだ」

 スピリットを戻したとはいえ神田の劣勢に変わりはなかった。返しのターンで戻したスピリットもフィールドに復帰するだろうし、戦況への影響は薄い。

 

第13ターン

<坂下>

リザーブ:12 手札:9 ライフ:3

シユウ(Lv1)

獣の氷窟(Lv2)

バースト有り

 

 神田の推測どおり、坂下は前のターンで手札に戻ったニジノコと立花の司書長サーガを再召喚。更にここで新たなスピリットを呼び出した。

「三つ首の獣に見つかったら最後、何者も逃れられない、ネガ・ケルベロスをレベル2で召喚!」

 現れたのはその名のとおり、頭を三つもつ獣、ケルベロス。装甲をまとった全身に、黄色く光る六つの目。背中の巨大な砲塔が真っ直ぐ神田を向いていた。

「そしてシユウを合体させるっすよ」

 体色が金色がかったものに変化する。ネガ・ケルベロスのBP11000に上昇する。

 坂下はコアを移動させサーガをレベル3、ニジノコをレベル2にしてアタックステップに入る宣言をした。

「ネガ・ケルベロスは狙った獲物は確実に捕らえるんすよ。行け合体スピリット!」

 坂下の声に反応し、合体スピリットの目が赤く変貌する。戦闘モードになったという合図だろう。

「アタック時効果発揮っすよ」

 シユウと合体したネガ・ケルベロスは凶悪な効果をいくつも備えるスピリットへと変わっている。シユウの合体アタック時効果は言わずもがな、ネガ・ケルベロス自身の効果も強力で、BP8000以上のスピリットのバウンスに加え、連鎖によりスピリット一体のアタック、ブロックを封じてしまう。

「まずシユウの効果でデッキを五枚捨ててレベル1、2にブロックされずライフを一つ回復。そしてネガ・ケルベロスのバトル時効果でビャク・ガロウを手札に、黄色の連鎖効果でクワガ・ラブナはブロック不可です。これで神田さんのフィールドにブロックできるスピリットはいないっすよ!」

 左の砲台で撃たれたビャク・ガロウは粒子になり神田の手札に戻され、右の砲台の狙撃にあったクワガ・ラブナは電磁ネットに捕われ一切の身動ぎを封じられた。ボアボアはそもそもシユウのアンブロッカブル効果の範囲内におり、フィールドを突き進む合体したネガ・ケルベロスを見送ることしかできていなかった。

「まだ負けらんねえんだよ。あいつに勝つまでは。フラッシュタイミングっでクイックモスキーをレベル3で神速召喚!」

 神田が呼んだのは鋭い口を持つ小さな虫のスピリットだ。マッハジーに似たカードスペックだが、一番の違いはレベル3になれることだろう。緑のスピリットはレベル3を持っていること自体が少なく、神速で召喚できすぐさまレベル3になれるこのスピリットは非常に貴重であると言えた。

「さすがにそのくらい読んでますよ! 返しのフラッシュでフェアヴァイレを使用! コストはニジノコからもらうっす。クイックモスキーはブロック不可ですよ!」

 坂下の放ったマジック、フェアヴァイレ。香る風にクイックモスキーが煽られ地面に押し付けられた。

 ネガ・ケルベロスの六つの目が神田の眼前に迫り、今にも彼のライフは破壊されようとしていた。

「これで終わりっすよ!」

 坂下の声がする。しかし神田は動じることなく「フラッシュタイミング!」と宣言した。

「俺は負けない! マジック、コールオブディープを使用する!」

 突如として出現した黒い球体がネガ・ケルベロスを取り込む。そしてその球体はゆっくりと縮小していき、消える頃にはネガ・ケルベロスも姿を消していた。合体解除によりシユウは被害をまぬかれる。

「ネガ・ケルベロス!?」

 坂下の叫びも虚しくネガ・ケルベロスは消失したままで、ネガ・ケルベロスのカードはトラッシュへと送られた。

「コールオブディープの効果は、ブロックされない効果を持つスピリットを破壊する、効果だ。シユウの合体でネガ・ケルベロスは効果の対象になったんだよ」

「く……けど、ネガ・ケルベロスが破壊されてもネガ・ケルベロスのブロックを不可にする効果はまだ生きてる! それにフェアヴァイレでクイックモスキーもブロック不可。ブロックに回せるスピリットはボアボアだけっすよ!」

 坂下のフィールドで神田のライフを減らせるのはアタック継続中のシユウと立花の司書長サーガだ。対して神田のフィールドでブロックできるのは坂下の言うように猪人ボアボアのみ。

「まあ落ち着けよ。コールオブディープの緑シンボルを条件とした連鎖を発揮。コスト4以下の相手スピリット二体を疲労させる」

「……攻め切れないのか……いやまだ……」

 コールオブディープのさらなる効果により坂下は手札を見返した。まだ攻撃に使えるマジックカードは持っている。神田の手札は二枚。一枚はビャク・ガロウであると割れているがもう一枚は坂下には分からない。

「ここで終わらせますよ! フラッシュタイミングでリゲインを使用しシユウを回復!」

 坂下は攻撃の継続を英断した。普通、この状況で返せるはずがない。彼はそう決断した。

「ボアボア、ブロックだ」

 神田は坂下の読んだようにフラッシュはないのかブロック宣言をする。しかしフラッシュはブロックしたあとにもあることを坂下は失念していた。

 シユウの突進をボアボアが真正面から受け止め、互いの力比べが始まる。両者のBPは5000と4000。BPが高いのはシユウの方だ。神田にBPアップマジックがなければボアボアは破壊され、シユウの二度目のアタックで神田のライフはなくなるだろう。

「何枚カード使わせる気だよ……。フラッシュタイミング、スタークレイドルを使う」

「まだしのげるのか……! でも獣の氷窟の効果で一枚ドローさせてもらいます」

 神田がスタークレイドルを使うのは今回のバトルにおいて二回目であり坂下もその効果を記憶していた。

「シユウを疲労させクワガ・ラブナを手札に戻す。んでそっちにフラッシュタイミングがないんならクワガ・ラブナは再召喚だ。魔王蟲の根城の効果でノーコスト召喚になる」

 一度姿をお消すも、直後にはフィールドに帰還するクワガ・ラブナ。加えて一度フィールドを離れたため、ネガ・ケルベロスのブロックを不可にする効果は消滅し、クワガ・ラブナはブロッカーとして参加できることになる。

「ボアボアは破壊させてもらうっす。これでエンドです」

 坂下は悔しさを顔に浮かべてそう告げる。

 ボアボアはシユウの屈強な角に上空に飛ばされて破壊された。

 

第14ターン

<神田>

リザーブ:10 手札:2 ライフ:1

黒樹神クワガ・ラブナ(Lv3)

クイックモスキー(Lv3)

翡翠の小太刀 日輪丸(Lv1)

魔王蟲の根城(Lv2)

 

 神田はデッキの上に右手をかざす。なにか、状況を打開できるものが引けなければ彼の負けはほとんど確定となってしまう。さすがに今の手札である剣王獣ビャク・ガロウとフィールドだけではどうにもならない。

「ま、あとは信じるだけか……」

 誰の耳にも届かない声で呟き、神田はカードをドローした。

「……」

 運命なんて偶然を美化した言葉程度にしか思っていなかった神田だったが、引いたカードを見たこの瞬間は、運命というものが本当にあるのではないかと信じずにはいられなかった。

 デッキはプレイヤーが組み上げ、あくまでプレイヤーが行使するものだと神田は思っていた。デッキの回りも構築段階である程度決まり、たまに起きる強い引きもデッキの完成度の表れのように思っていた。しかし引いたカードを見た神田は、このデッキも自分と同様に負けたくないと思っているのだなと、自然にそう感じたのだった。

「メインステップ。どうやら俺の仲間たちは負けず嫌いらしい。お前に全てをかける! オオヅツナナフシ召喚! サンキュー、ビャク・ガロウ」

 お腹が砲身の虫のスピリットを召喚し、神田は一枚の手札、つまりはビャク・ガロウをトラッシュに置いた。

「オオヅツナナフシの召喚時効果で、手札全てを破棄することで相手の手札と同じ枚数ドローする」

 坂下の手札は五枚。神田の手札も同じく五枚に増大する。

「なら、獣の氷窟の効果で……」

 対抗するように坂下が効果の宣言をするが、その声を神田が遮った。

「悪いな、オオヅツナナフシのドロー効果はブレイヴによるもので、獣の氷窟の対象外だ」

 獣の氷窟は相手の手札がスピリットかマジックの効果で増えた時にドローできる効果であり、神田の言うようにブレイヴの効果には対応していなかった。

「クワガ・ラブナに日輪丸を合体させる。余剰コアはリザーブに。続いてミツジャラシを召喚」

 複数の足を使い器用に日輪丸を掴み、クワガ・ラブナが中空を飛ぶ。神田のスピリット達はそれぞれに戦闘態勢をとった。

「アタックステップ。合体したクワガ・ラブナでアタックする。アタック時効果でバーストは発動できない。そして青連鎖でネクサス魔王蟲の根城を疲労させて回復する!」

 滑空するクワガ・ラブナに坂下はフラッシュの使用を告げた。

「マジックカード、リブートコードで自分のスピリット全てを回復させます!」

 地面に横たわっていたニジノコにシユウ、椅子にもたれかかっていたサーガが身体を起こし、クワガ・ラブナの進路を断つように身構えた。

「ならフラッシュタイミング、バインディングアイヴィーを使用する。シユウを疲労させ連鎖の効果でコスト3以下のスピリット、つまりニジノコを破壊だ」

 大地を突き破るようにして生えた触手のような草がシユウを絡め取り、ニジノコを締めあげる。後者は破壊され、シユウも疲労したため、坂下がブロックに回せるスピリットはサーガだけになった。

「くそ……! ならライフで受ける!」

 クワガ・ラブナがぶら下げるように持つ日輪丸の切っ先が、坂下を守るバリアをかすめる寸前、サーガが発生させた氷の壁がクワガ・ラブナの攻撃を拒んだ。

「サーガの効果でライフは守られたっすよ……」

 坂下が破棄したのは黄色のマジックカード、リバーシブルスパーク。白のマジックカードではないので手札には加えられないがクワガ・ラブナの攻撃を防いだことに変わりはない。

「ならもう一度アタックだ、クワガ・ラブナ!」

 空を旋回して戻ってきたクワガ・ラブナが今一度、坂下のライフを狙う。

「ライフで受ける! 今度は……ホーク・ブレイカー……」

 トラッシュに置かれたのはブレイヴカード。つまりサーガの効果は発揮されず、合体したクワガ・ラブナのダブルシンボルを坂下は受けることになる。

「切り裂け、クワガ・ラブナ!」

 真っ直ぐに飛来し、坂下の横を通り過ぎるところで、日輪丸が彼を守るバリアに接触しバチバチと火花が散る。そして、坂下のライフ二つが砕かれた。

「ぐあっ!」

 

<坂下>

ライフ:4→2

 

 衝撃に後ろに倒れ込みそうになりながらも、坂下は踏ん張って姿勢を維持する。

「まだ、っすよ」

「……連鎖を持つクワガ・ラブナがライフを減らしたのでボイドからコア一つをリザーブに。ミツジャラシ続け!」

 神田は攻撃の手を緩めず、アタックを続ける。しかし、坂下は少し安心していた。坂下が何ターンも前にセットしたバースト。それは絶甲氷盾。今まで日輪丸やクワガ・ラブナの効果で発動を阻害されていたが、今アタックしているミツジャラシにそれらに準ずる効果はない。それにミツジャラシのシンボルは一つ。ぎりぎりで絶甲氷盾を発動させることができるだろう。

「なんか嬉しそうな顔してるけど、さすがに絶甲氷盾の存在を忘れたりはしてないからな?」

「んぐ……なんのことっすかね……」

 知らん顔を必死で演じつつ、坂下は神田の観察力に驚いていた。

「ま、なんでもいいけど。フラッシュタイミングないなら使うぜ。マジック、ディノクライシスを使用する」

「赤のマジック!?」

「連鎖が緑シンボルだからな、採用圏内だろ。コアが増やせる緑デッキなら尚更さ。効果でサーガを破壊し、連鎖でミツジャラシは回復する」

 サーガは降り注ぐ隕石の一つになす術なく破壊されてしまう。

「サーガ!」

 坂下の悲鳴も虚しく、彼のフィールドに残るのはシユウのみ。

「悪いが、次のターンに回すつもりはない。フラッシュタイミング、クヴェルドウールヴを使用して、手札の翡翠の小太刀 日輪丸をミツジャラシに直接合体させる」

 空中から落下してくる日輪丸をミツジャラシはどうにか落とさずにキャッチするが、可愛らしい体躯に日輪丸は似合わず酷く不格好であった。しかし合体条件は満たしている。

「どんだけフラッシュあるんすか、神田さん……」

 坂下は両手をバトル台につき、ため息混じりに首を振った。

「フラッシュの強さに関しては自負してる。で、まだエターナルディフェンスが手札にあったと思うんだが?」

「もう凌げないんすよ。シユウまで破壊されたら完全に更地じゃないっすか。むしろ潔さを認めて欲しいとこっす」

 坂下は疲れたように笑って、両サイドの手すりを掴みライフで受ける姿勢。

「俺の負けっすね。……ライフで受ける!」

 ミツジャラシの持つ日輪丸が真っ直ぐにバリアに突き刺さり、坂下のライフ二つは砕け散った。

 

<坂下>

ライフ:2→0

 

 

* * *

 

 

「お疲れ様でした。なんかこう、バトスピのホントの楽しさを分かった気がしますね」

「そりゃよかった。なら自分のカードでデッキ組んだほうが楽しいだろ。サーガのことだいぶ気に入ってたみたいだし」

「なんか、こう……サーガって可愛くないっすか?」

「そうかもな」

 バトル後の会話もそこそこに、次のバトルのためにバトルフィールドを明け渡す。次の対戦は一縷と水原遠音(すいばらとおね)という青年のバトルだ。

 一縷には勝って欲しいと思うが、彼女が勝ち上がると崎間と当たることになる。正直なことを言えば、神田は一縷が崎間に勝てるとは思っていなかった。崎間の強さはよくわからんがとりあえず次元が違うような気がしたのだ。バトルのセンスとでも言うのか、なにかが他者とは違うように彼には思えたのだった。

 無論であるが、神田は一縷が弱いとは思っていない。

「……がんばる」

「ああ負けんなよ」

 神田はいつの間にかそばに立っていた黒髪の少女にそう答えて、彼女の肩を軽くたたきバトルフィールドへと送り出した。

 




タイバニって面白いですね!
一挙放送を見たら映画を見たくなりました。やっぱりこうカリーナが可愛いなあと思うわけです。虎薔薇というカップリングがありまして投稿がとどこおってすみませんでした。
ガンダムビルドファイターズのレイアイも素晴らしいと思う私です。バトスピが誇るダンまゐ夫婦も妄想するとにやけます。
それはともかく、前回投稿からUB02が発売されディーバブースターも発売され、挙句もうすぐUB03が発売しそうになってますね。時の流れは早い……。
星座編&アニメブレイヴスキーな私としては裏12宮ブレイヴは是非ゲットしたい所存です。やっぱりアルティメット好きじゃないので(笑)
アポロやストライクもリメイクされるそうですが何故にアルティメット……。君たちは新たな姿形でブレイヴと合体して欲しかった……。
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