魔法少女まどかマフィア(まどマギ×リボーン)   作:junior

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第十話「繋がる」

 

 

<014>

 

 

暁美さんの後を追い始め数分、だんだんと距離が縮まっていく。

 

 

「その突き当たりを左に曲がったら後は真っ直ぐだ、見付からねえように気をつけろよ」

 

 

「了解」

 

 

レーダーはなおも点滅を繰り返しているが、そのスピードは徐々に落ち、今はほぼ徒歩と同じ速さだ。

 

 

「曲がれば、この先に…いた!!」

 

 

やっと肉眼で暁美さんを捉える事が出来、一抹の安堵感を覚えたのもつかの間彼女の後姿が吸い込まれるようにして消えていくのが見えた。

 

 

「あれ?今確かここに!」

 

 

「ちょっと待て………ああ確かに発信機からの電波はここから出てるぞ。だが周りには何も見えねえし。…ん?どうしたツナ」

 

 

パントマイマーように何もない空間に手探りしているオレを見てリボーンが声をかけてくる。

 

「この前の化物との戦いの時には霧の幻影みたいな結界に閉じ込められてたんだ。だからどこかにその入口があるんじゃないかと思って」

 

 

「霧の幻影だと?」

 

 

「まあはっきりとは分からないんだけど、でもオレのイクスバーナーで破壊出来たんだ」

 

 

「大空の炎の『調和』か……試してみっか。ツナ! ちょっと一発軽く目の前にイクスバーナー撃ってみてくれ」

 

 

「分かった。  オペレーションイクス!!  威力は10分の1ってとこか」

 

 

ズバーーーーン!!

 

 

手を抜いたからと言ってもかなりの衝撃が伝わってくる。だがそれには目は行かずに2人はじっと目の前に一瞬だけ開いた異空間の穴に驚いていた、

 

 

「ビンゴだな。だがあれじゃあ中に入れねえ。もっと気合入れて撃て」

 

 

「任せろ!」

 

 

その後三回イクスバーナーを撃ったけど威力に関わらず開いた穴は瞬きする間もなく閉じてしまった。

 

 

「ハア、ハァ…ハア」

 

 

「ダメだ、穴はデカくなるけどあれじゃあ入れねえな」

 

 

「…押してもダメなら引くまでだ!」

 

 

今度は構えを変えて両手をそのまま前に突き出す。

 

 

「死ぬ気の零地点突破、初代(ファースト)エディション!」

 

 

気合を入れて技名を叫ぶと両手から凄まじい冷気が発現し、目の前の何も無い空間を氷付にした。

 

 

「これで、もう一回…オペレーションイクス!!」

 

 

今日四度目のイクスバーナーを撃つ、すると目の前には人一人が入れるくらいの穴がポッカリと空いていた。

 

 

「なるほど。初代の氷で固めておけば、イクスバーナーで穴を開けても氷が閉まらないように固めておいてくれるって訳か」

 

 

「はあはあ、うまくいってくれて良かった。 ……行くか!」

 

 

試行錯誤する事役20分、やっと道が開けた。

 

 

中はやはり外とは異なる不気味な風景と元いた所よりも大きい空間が広がっており、戦闘を行ったのか所々焼け焦げた跡が見受けられる。

 

 

「なんだこりゃ、こんな趣味の悪りい壁紙は見たことねえな」

 

 

「これで信じずにはいられないだろ?」

 

 

レーダーを見るとシグナルは尚も奥から発信されている。周りに細心の注意を払いながら先に進んでいく。

 

 

「!! 隠れろツナ」

 

 

リボーンからの警告により近くの物陰に身を隠すと次の瞬間には焼け焦げたマネキンのような物が10体程吹っ飛んできた。

 

 

「おお、おお。派手にやってるな」

 

 

爆発の先ではフリフリの洋服に身を包んだ暁美ほむらがマネキン相手に戦闘していた。

 

 

「これだけ激しくドンパチやられたら迂闊に近づけないな」

 

 

未だ彼女の戦闘スタイルは分からないままなので、不意に流れ弾に当たってしまわないように戦いの流れを観察する。

 

 

彼女の口調だと相当に強いイメージを受けていたが、どうも雲行きがおかしい。

 

 

「あれ…ヤバくないか?」

 

 

「だな、動きは悪くないがあの鳥人間の数が多すぎる」

 

 

そうこう話し合っていると奥の下半身お化けが足踏みを合図に鳥人間がまとまって突っ込んで行き、それを暁美さんは跳躍でしっかり躱した。しかしそんな彼女の後ろから静かに忍び寄る一体の鳥人間が見えた。

 

 

「おい!後」

 

 

そんなツナの言葉虚しく、着地のタイミングを狙われ左手を掴まれてしまっていた。

 

 

「あいつらあんな成りしてるがちゃんと理性はあるようだな、特に後ろのデカイのが厄介だぞ、ツナ」

 

 

何故今改めてオレの名前を読んだのか、その意味は分かっている。リボーンが察してくれたんだ。   

 

彼女が不利な展開になるに従ってどんどん身を乗り出しているオレを見て。『どうせ飛び出て行くんだろ?』という口調で、止めるのではなくアドバイスをくれたんだ。

 

 

それがリボーンの一言で分かったからオレは返事の代わりに少し笑い返し、次のテンポには迷い無く突っ込んで行った。

 

 

まずは敵から距離を取るために暁美さんの右手を掴む。

 

 

「全く、危なっかしくて見てられねぇぞ!選手交代だな嬢ちゃん」

 

 

ホログラム機能を使いオレの肩に乗るような形になりながら顔の横でリボーンがそう告げる。

 

 

 

20メートル程飛ぶと敵は深追いしてこなかった。しかし彼女の左手にくっついてる奴は離れる気配が無い。

 

 

「これでどうだ」

 

 

死ぬ気の炎の出力を上げオレと彼女を大きな炎が包む。狙い通り鳥人間は塵になって消え失せ、隠れてた左手が現れる。そこには怪我の無い綺麗な手に紫色の炎が灯っていた。

 

 

「これって!!」

 

 

思わず凝視してしまう。

 

 

「駆けつけて来てくれた所悪いけど…痛いわ」

 

 

「あ、悪い…つい…」

 

 

「いえ、おかげで無駄な傷を増やさないで済んだわ」

 

 

「はは、肝が座ってるな。どうりで死ぬ気の炎が使えるわけだ」

 

 

「そう…この炎ってやっぱり」

 

 

「お前らいつまで仲良しこよしやってるつもりだ。向こうさんは準備完了みてえだぞ」

 

 

リボーンの喝でふと我に返るとさっきの下半身お化けは鳥人間に囲まれて大きな団子状に成り、一つの生き物のようにうねっていた。

 

 

「魔女ってのはああも化物じみてるのか?」

 

 

「異形な姿なのは多いいけど、使い魔とああも連携するのは初めてよ。それにあの厚い壁を貫く攻撃を与えないと魔女本体まで届かないし、このままじゃジリ貧よ。どうにかしないと…」

 

「(今の私の手持ちの武器じゃああれを一度に引っぺがすのは無理…出来るとすると…)」

 

 

「(四回もイクスバーナーを撃つとさすがにキツイな…こいつを倒せるとすれば...)」

 

 

「手伝ってくれるか?」「手伝ってくれるかしら?」

 

 

「「………」」

 

 

「お前ら実は出来てんだろ?」

 

 

 

 

 

<015>

 

 

「よし、じゃあ作戦通り行くぞ!」

 

「ええ!」

 

沢田綱吉の合図で私は時間を停止し盾の中からRPG‐7をありったけ取り出し

 

 

「くらいなさい!」

 

 

魔女に狙いを合わし引き金を引く。しかしその弾道は使い魔の触手が身代わりになり、塊にすらダメージを与えられない。しかも吹き飛ばした所から他の使い魔が補修するのでまさにきりがない。

 

「まだまだあるわよ!」

 

 

怯むことなく一発撃っては次、次、次、次、と引き金を引いていく。

 

 

けれども途中で防がれてしまう。原因は分かっている、私の狙いが下手という訳ではなく片手で撃ち続けているからである。

 

 

右手一本ではどれだけ使い慣れた兵器でも連射は不可能。じゃあ左手はどうしたかと言うと

 

 

後ろで沢田綱吉と手を繋いでいた。

 

 

 

勘違いされては困るので説明するが、別に好んで手を繋いでいるのではない。これが作戦なのだから。

 

 

 

 

 

----------------------五分前-------------------------

 

 

「…わ、私の手持ちじゃあ威力にかけるわ、だから私が注意を引くからその隙を見てこの前の一撃でトドメをさしてちょうだい」

 

気まずく固まってしまったが、仕切り直し自分の考えを伝える。

 

 

「そうしたいんだけど、ここに入ってくる時に結構手間取っちゃって。正直ガス欠なんだ…そこで相談なんだけど、暁美さんの力をオレに貸してくれないか?」

 

 

「それは構わないけど…あなた魔法使えたの?」

 

 

「物は試しだ、ちょっとその左手ここに重ねてみてくれ」

 

 

「手? こうかしら」

 

言われるままに彼のオレンジ色の炎が燃える右手に左手を置く、すると

 

 

ボワッ!!!

 

炎の勢いが上がった。

 

「やっぱり!!」

 

 

「なるほどな、霧の死ぬ気の炎でツナの大空の炎を増殖させたって訳だ」

 

 

「そういう事! まだ使いこなせてないみたいだけど、これだったらいけるかも」

 

 

「よく分からないけど…いいわ。あなたの考えに乗るわ」

 

 

作戦の内容は簡単。沢田綱吉が力を貯めている間に私がありったけの攻撃をして魔女の体力を削り、そこに最大の一撃を叩き込む

 

 

しかしその作戦も使い魔の物量戦を前に折れかかっている訳だ。

 

 

「沢田綱吉、そろそろ弾切れよ!準備はいい?」

 

 

「ああ、オーケーだ!!」

 

「これが最後よ」

 

 

最後の一発を撃ち終わると同時に彼の右手を離す。すると物凄い速さで私を追い抜き、敵の周りを超高速で回りだす。

 

 

「ハイパーX(イクス)ストリーム(トリーム)!!!」

 

魔女は巨大な炎の竜巻に包まれ、周囲の使い魔もろとも凄まじい勢いできりもみ状に引き込まれていく。

 

 

「ウギュュュュュュュュウワアアアアァァァァ!!」

 

 

炎の轟音に混ざり魔女の断末魔らしき叫び声聞こえてきた。

 

 

「ハアハアハアハア…やったか?」

 

「!? いや、出てくるぞツナ!」

 

 

全力を持って放った炎の渦の中から一体身を庇うように飛び出してくる物が見えた。

 

 

「(クッ! まだ使い魔が纏わり付いてる!ここは一旦引いて…)」

 

「まだだ!!」

 

 

弱気になり戦略的撤退を考えていた私の頭を彼の声がさえぎる。

 

俯いてた頭を上げるとそこには2つの瞳が私を見ていた。その輝きはまだ光を失っておらず私に『諦めるな』と訴えかけてくるようだった。

 

「……………」

 

「ええ…まだよ!!」

 

 

肩で息をしながらも戦う事を諦めない彼の姿はどこか眩しく見え、最後の力を振り絞る勇気をくれた。

 

 

しかしその間にも魔女は徐々に使い魔を増やし防御を固めている。

 

 

「ほむら!!思いっきり突っ込めーーーー!」

 

遠くから私の名を叫ぶ声がする。今一度足を肩幅に開き、中腰になり両足に魔力を込め筋力を上げる。

 

許容量の限界まで達すると私は半身になり目標を定めて地面を蹴った。

 

私のタイミングに合わせて彼もこちらに突っ込んで来る。

 

 

「(そういう事ね)」

 

彼の思惑が理解出来た私は盾に魔力を集中させ高密度の防御シールドを展開させ体をひねり渾身の裏拳を叩き込んだ。

 

「うおおおおおお」「はあああああ」

 

 

オレンジ色の沢田綱吉の右ストレートと紫色の私の裏拳の挟み撃ちが魔女の防御を貫いた。

 

 

 

強い光が消えるとそこには何も無い路地裏が広がっており、地面にグリーフシードが1つ転がっていた。

 

 

「まったく、詰の甘さは相変わらずだが、最後の一発はまあまあだったぞ」

 

「ははは、ありがとう。でも魔女を倒せたのは暁美さんのおかげだよ」

 

「そんな事を褒めても無駄よ、アナタたち私の後をつけてきたんでしょ?」

 

 

「う!…それはーー」

 

「それにさっきドサクサに紛れて下の名前で呼んだわよね。しかも呼び捨て」

 

 

「ああ、確かに叫んでたな」

 

「リボーンまで!!」

 

「まあ、それらも含めて帰ってから話しを聞くとしましょう。それまでに少しはマシな言い訳でも考えなさい」

 

 

「そんな〜〜」

 

「ははは、一難去ってもう一難って感じだな、ツナ」

 

 

2人の会話を聞きながらグリーフシードをこっそり回収し変身を解く。

 

「何をしているの?さっさと行くわよ………ツナ」

 

小さく呟いてみる。

 

 

「え? 何?」

 

「………なんでもないわよ」

 

「オレの聞き間違いだったら悪いんだけど…今オレの事…ツナって…」

 

「!!!よ、呼んでないわよ。 そ、そう!バカって言ったのよ」

 

「いや、それは無理があるんじゃ」

 

「私は冷静な人の見方で馬鹿な言い争いをするバカの敵よ、あなたはどっちなの沢田綱吉?」

 

 

 

いつも通りの冷たい口調に戻ってしまったが、夕日が照らす彼女の顔はいつもより柔らかかった。

 




初めて後書き書きます!  

いつも僕の妄想全開の駄文を読んで頂き有り難うございます。

書き始めてから気付くことが多々あり、その度に頭を悩ませながらも楽しみながら書いています。

今回は少しほむらちゃんをデレさせたかったんですが、どうも上手くいきません(>_<)

ほむほむは奥が深いという事が今回の感想ですww

次からはまどマギのアニメパートの突っ込んでいきます。どうぞお楽しみにノシ
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