魔法少女まどかマフィア(まどマギ×リボーン)   作:junior

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約二週間ぶりの投稿になります!

まずご感想を書いて頂き有難うございますm(__)m

今回はちょっと文が長くなってしまいましたが、どうかお付き合い下さい。


第十三話「級友」

<020>

「「失礼しましたーー」」

 

二人で揃って一礼し職員室を後にする。転校生という立場を長年経験してきた身としては職員室に出向く事は慣れているけれどもこんな形で先生方にお世話になるのは私の経験でも初めてだわ。

 

「あっ!」  「あっ!」

 

職員室を出るとすぐに一人の女子生徒目が合い、こちらに駆け寄って来る

 

「あっ!!ああ、あの!!、本当にごめんなさい!!!」

 

そしてこちらに向かって頭を下げてきた。

 

「えーっと、鹿目まどかさんだったかしら? そんな事しないでちょうだい、あなたが悪く思う必要はないわ」

 

あくまでも今日転校してきた体を装い彼女に…まどかには話しかける。

 

「そうだよ!!鹿目さんが頭を下げる事ないよ!!むしろ俺の方こそ申し訳ないよ」

 

「で、でも、私...沢田君のほっぺ思いっきり叩いちゃったし」

 

それでも尚彼女は自身を責め続ける、まどか…あなたは優しい子だけれどそうやって自分を過小評価するのは悪い所よ。

 

「俺なら大丈夫だよ、女子中学生のビンタくらいでへばるような軟な鍛え方してないからさ」

 

「で、でも本当は暁美さんがやるはずなのに、よりによって私が…」

 

「そういえばそうね、なんだかんだで忘れてたわ。  と言うことで沢田綱吉、歯を食いしばりなさい!」

 

「(まどかを悩ませるなんて許せない!!この手で鉄拳制裁を下してあげるわ!)」

 

「ヒイイイイイィィィ!目が! 目が怖い!!」

 

「あ、暁美さ! 私が言うのも何だけど、グーはよくないかなって」

 

まどかは私の握られたを拳を見て忠告してくる。

 

「そうね、さすがに女の子がグーパンはまずいわね。グーもパーもダメとなると残るはこれね」

 

私はグーをチョキへとトランスフォームさせ、沢田綱吉の頭部に狙いを定める。

 

「え?! そ、それはやり過ぎだよ!!」

 

「そんな事ないわ。事故とは言え彼のやってしまった事にはケジメを付けないといけないのよ。彼のためにも、私のためにもね」

 

「でも、他のやりかたもあるんじゃ」

 

「いや、いいんだ鹿目さん。俺は償いを受けるべきだし、その覚悟ももう出来てるから」

 

「よく言ったわ。沢田綱吉!! その男気を買って人思いに一撃で決めてあげるわ」

 

私は右人差し指と中指を折りたたみ力を蓄え、そして断罪の一撃を一直線に放つ。

 

「やっぱりダメだよ! こんなの絶対おかしいよ!! 」

 

「(ごめんなんさい、まどか。あなたの願いでもこればっかりは譲れないのよ。)」

 

勢いよく放たれた二本の指は止まる事なく彼めがけ距離を詰める。

 

「そんな!!駄目だよ!!ほむらちゃん!!」

もう引き返すことは出来ない、ここで迷えば逆に危険だ。

 

「眼つぶしなんてしちゃあ危ないよーーー!!」

 

        パシーーーーーン

 

 

本日二目となる強打が沢田綱吉の頭を跳ね上げ、私が魔法少女生活の中で生み出した伝家の宝刀、名付けて「ダブルフィンガーデコピン」が決まり、確かな手応えが返ってくる。

 

「…え? あ?あれ? デコ…ピン?」

 

しかし隣のまどかは意外な表情を浮かべている。

 

「え、ええ。デコピンよ。」

 

「あっ! そ、そうだよね、やだ、私なんか勘違いしちゃったみたい。そ、そうだよね。デコピンに決まってるよね。アハハハ…」」

 

自分の勘違いに気付き、どうしようか戸惑いながら赤くなるまどか何時間でも見ていられる気がした。けれど困っているまどかのためにここでフォローをいれておこう。

 

「い、いえ。私もまぎらわしマネをしてしまったわ。ごめんなさい。」

 

「ううん、いいの。ごめんね」

 

「そう」

 

「うん」

 

「「………………」」

 

あれ? おかしい、フォローしたはずなのに気まずい空気になってしまった。こんな時はどうすればいいのだろう。とにかく何か話さないと!  

 

「「………………」」

 

ダメだ!何も浮かばない!! ああ、まどかがあんなに困った顔をしている。

 

私はあなたに笑顔でいて欲しいが為に魔法少女になって、この魔法を手に入れた、それなのに今の私にはあなたを笑顔にする術を持たない。

 

かつてあなたは私の命を救って、内気な私に沢山話しかけてくれた。私にその恩返しは出来ないのだろうか。

 

いくら強力な魔法を使い、多くの使い魔や魔女を倒し、他の魔法少女よりも沢山のグリーフシードを集めようとも。あなたの顔にかかった曇りを取り払うことは出来ない。

 

私は………なんて無力なんだろう

 

「………まどかぁ」

 

「え!?」

 

しまった!つい言葉に出てしまった!!

 

「ご、ごめんなさい。いきなり馴れ馴れしく」

 

「そ!! そんなことないよ!!!!」

 

「     え?   」

 

「ほむらちゃんに名前で呼ばれて嫌なことないよ! 馴れ馴れしくなんてないよ!!

私は嬉しかったよ!!! 」

 

「それにもう私、ほむらちゃんのこと『ほむらちゃん』って呼んじゃってるし。だから…その…私のことも名前で、『まどか』って呼んで!!」

 

いつの間にかまどかは私の両手を握りながら語りかけてくれていた。

 

まどか…いつの時間でもあなたは優しいのね、      でも      ごめんね…。」

 

今その優しさ触れてしまったら、私はきっと満足してしまう、妥協してしまう、戦えなくなってしまう。

 

だから      もうちょっとだけ待っててね。

 

いつかの約束を果たして必ずまたあなたを笑顔にしてみせるから。

 

私は手を引き、出されたままのまどかの両手を取って、彼女の胸の前に戻し、俯いたまま語りかける。

 

「ごめんなさい、転校初日で色々あって、ちょっと気が動転しちゃってたわ。 あなたも私のために無理してるんじゃない?」

 

「そんな…私は無理なんか!!」

 

「ああ、ごめんなさい、言い方が悪かったわね。…そうね、じゃあこう言いましょう。あなたは誰かのために本当の自分を曲げてしまっていない?」

 

「本当の...自分...?」

 

「そうよ。誰かが困っているから助けなきゃ。とか、私を頼ってくれるから力にならなきゃ。って考えた事あるでしょ? まあ、人の役に立つのは素晴らしい事だとは思うけれど、それが自分の事をないがしろにして良い理由にはならないのよ」

 

一つ一つ言葉を紡ぎながら徐々に顔を上げていく

 

「あなたは自分の事を大切にしている? 家族や友達は大事?」

 

「...うん、大切...だよ。家族も友達も皆私の大切な人達だよ!」

 

「そう、じゃあ大切にされている自分自身を大切にするためにも、今の自分を変えようなんて考えないことね。さもなければ全てを失う事になるわよ」

 

私の問いにまどかは詰まりながらも強い自分の意志を込めながら自分の言葉で答えてくれた。

 

辛い事を言ってるのは分かるけど、どうか今の言葉を忘れないで。

 

心の中で最愛の友に別れの言葉を告げながら私は髪をかき上げてまどかに背を向けて夕暮れの廊下を歩いていく。

 

 

「………ほむらちゃん」

 

「あ!いたいた。おーーーいまどかー!」

 

「鹿目さーーん!」

 

「あっ、さやかちゃん! 仁美ちゃん!」

 

「も~あんまり遅いから迎えに来ちゃったよ」

 

「あっ!もうこんなに時間経ってる、ごめんね~! 仁美ちゃんhこの後お稽古なんだよね、ごめんね!」

 

「いえ、まだまだ時間には余裕がありますから」

 

「それで、まどかがお熱の転校生とはちゃんと話出来たの?」

 

「いや~、話せたは話せたんだけど、はぐらかされちゃったって感じかな?」

 

「ふ~ん、じゃあ転校生はもう帰ったのか。なんなら私もちょっと話してみたかったのに」

 

「あの~………転校生の方ならもう一方そちらに…」

 

「「え?!」」

 

まどかとさやかの背後を指さすその先には、いつの間にか会話から除外された沢田少年が伸びきっていた。

 

寒さ残る学び舎の廊下、額に赤い跡をくっきり残した男子生徒は本日二度目の醜態をクラスメートの前に晒す結果となった。

 

 

<021>

 

 

よく「十個のりんごを五個食べてまだ半分あると思うか、もう半分しかないかと思うか」という話しがある。

 

俺が初めてそれを聞いたのは小4の国語の時間だった。

 

その日は授業参観日で先生に言われて班は作り、それぞれの意見を話し合いってどちらが良いかを皆の前で代表が発表するという授業ないようだった。

 

そして授業の最後には先生が「他人の意見を尊重して、自分の意見を主張するのが大事」とまとめていた記憶がある。

 

内気な俺は班の中でも目立つことはなく教壇の上に登ることも無かった。そしてその日の夜珍しく家に帰ってきた父さんにその事を話すと父さんは俺の頭を撫でながらこう言った。

 

当時は聞き流していたそんな言葉を俺は頭の隅から引っ張りだし反芻し、今度は自分の言葉として口にしてみる。

 

「何が身の周りであってもどう受け取るかは結局最後は自分だ、自分の受け取り方次第で世界が変わる、良くも、悪くも。」

 

「なんだ、ずっと黙ってると思ったら急に変なこと言って。センチメンタルなんてツナには到底似合わねえけどな」

 

「んな!! し、失礼な! てかそっちこそ今まで通信切ってたじゃん」

 

「バカ野郎、こっちの回線切っててもそっちの音声と映像は24時間体制でモニタリングしてんだぞ!」

 

「それって盗撮じゃんかよ!!」

 

「何か見られて困るようなことでもしてんのか?」

 

「いや!別にそんなことはなにもしてねえよ」

 

「心配すんな、こっちも便所の中までは監視してねえよ」

 

「だからしてないって!!」

 

「まあそんな事には興味はねえんだ。それより、さっきのあの言葉。あれってお前親父さんの沢田家光の言葉だろ」

 

「え!? 何で知ってるの?」

 

「そりゃあ、さっきの最後は自分自身がどうのってのは家光の口癖みてえなもんだったからな」

 

「へーそうだったんだ」

 

「おおかたさっきの会話であの嬢ちゃんの事とリンクして昔に思い出を思い出したって所か?」

 

「うう、鋭い…」

 

 

 

 

 

俺が伸びている所を見つけたのは幸か不幸か同じクラスの鹿目さんと志筑さん、それと教室で話しかけてくれた美樹さんだった。

 

「沢田くーーん、大丈夫??」

 

「ねえ、これって本当にデコピンやられてこうなったの?本当は後頭部にドロップキックくらったんじゃない?」

 

「さやかさん、それで気を失っていたら救急車を呼ばなければ行けませんわ」

 

そんな三人の声で目を覚ました俺は最初はカッコ悪い姿を見られたという恥ずかしさから軽く礼を言ってすぐにその場を立ち去ろうとしたが、保健委員という鹿目さんに心配だからと保健室まで絆創膏をもらいに行き、その流れでついでだからと言って女子3人と一緒に放課後ハンバーガーショップに連れて行かれる事になってしまった。

 

会話の内容は最初はクラスで男子達から受けた質問と同じで俺の事に関してだったが、徐々に内容は俺から必然的に暁美さんの事へとシフトしていった。

 

「てか、そのおでこの跡! それ本当にあの転校生がやったの?」

 

「うん、まあ…ほんと…」

 

「暁美さんとはご親戚だと聞きましたが、小さい頃からお知り合いだったのですか?」

 

「え? いや!? ううん。母方の親戚にそういう娘がいるのは知ってたけど、会うのは俺もこっちに越して来て初めてだったんだよ」

 

「ふ~ん、でもでも噂によるとあの転校生と一緒に暮らしてるんでしょ?」

 

「うん、まあ…うん」

 

「あの! ほむらちゃんって家ではどういう感じなの?!」

 

「お? まどかもやっぱ気になっちゃいますか、そこ!!」

 

「え! その何ていうか、別に深い意味はないんだけど…」

 

「そういえばまどかさん、廊下で暁美さんと何かお話されてませんでしたか?」

 

「ああ、そうそう。聞こうと思ってたけどツナ君のせいで忘れてた!!」

 

「俺のせいって…」

 

「そうだよさやかちゃん、そんな風に言ったらツナ君が可哀想だよ」

 

3人と話している内に打ち解けるためだと美樹からの提案で呼び名を変える事になった。鹿目さんと美樹は『ツナ君』志筑さんは『ツナさん』で俺は美樹だけ呼び捨てで呼んでいる。

 

どうして美樹だけという声もあったが、『何となく…雰囲気?』という俺の曖昧な答えに2人は共感を示してくれたが、本人は『素直に喜べない』と言っていた。

 

「え~っと、私もよく分からなかったんだけど、家族とお友達を大切にしなさいって事と大切にされてる自分を大切にしなさいって事を言われてた…かな...」

 

「え?! 何それどうゆう流れでそんな話になったのよ」

 

「暁美さん…不思議な方ですわね~」

 

「はあ~文武両道スポーツ抜群成績優秀才色兼備かと思いきや実はサイコな電波さん! 一体どれだけキャラ立てすりゃあ気が済むのよ! それが萌えか萌なのか~~」

 

美樹は一人頭から煙を出しそうになりながら机に突っ伏す、ていうかその言葉二つ三つ意味が重なってるよ。

 

「ははは…、俺でもそんなこと言われたこと無いな。鹿目さんって本当に暁美さんと初対面なの?」

 

「う~~ん………常識的な範囲では初対面だと思うんだけど…」

 

「何それ? 非常識な所で顔見知りだってこと?」

 

「……笑わないでね、その………………夢の中であったような」

 

「ップ!!」「ック!!」「ッフ!!」

 

鹿目さんの投げ込んできた変化球に僕ら三人をあえなく三者凡退に捕られてしまった。

 

「アハハハハハハハ、こりゃ凄い、まどかにまでキャラが立ち始めたよ!」

 

「もう! だから笑わないでって言ったのに!!」

 

「フフフッ、ですがそれは既視感なのではないのですか?」

 

「ああ、それ俺も知ってるよ、デジャブってやつでしょ?」

 

「その通り! 医学的には短期記憶と長期記憶の混乱から起こるものだとされていて、予知夢などもこれらが原因だと言われています」

 

「さっすが仁美、お得意のシズペディア炸裂ですな~」

 

後に聞いたらこのシズペディアというのも美樹が言いだしっぺらしい。

 

「う~~ん夢って言っても結構リアルで音も匂いも風の感覚まであるんだよね」

 

「なるほど…そうなると、まどかさんは昔どこかで暁美さんとお会いしてるのかもしれないですわね。それを無意識化で覚えていて、たまたま夢に出てきたとか」

 

「そうなのかな~~」

 

「ですが、やはり素敵ですわね~!どこかで会ったように惹かれ合い、お互いが意識し合い不器用ながらも交友を深める二人!! しかしそれは禁断の関係! ああ、それでもいつの時代でも恋をハリケーンなのですわ~」

 

「し、志筑さん?」

 

「ああ、また始まっっちゃったか。お~~い帰ってこーーい仁美~~」

 

そのあとは我に返った志筑さんはお稽古の時間になったため解散となり、俺は三人と別れた。

 

同じ情報を共有していても一人一人暁美さんに持つイメージは三者三様で異なり、それは俺も例外ではないのだと改めて感じさせられ今に至るという訳だ。

 

 

「ツナがどんな風に嬢ちゃんの事を思っているかは自由だが、あれはかなりの訳有りだぞ。口説くんなら覚悟して行けよ」

 

「だから口説こうなんて思ってないってばー! いい加減そのイジリ止めてくてよ。間違えても暁美さんの前では言うなよな! 今度はデコピンじゃ「!! 隠れろツナ!!」済まない………んな!」

 

俺の反論を遮るリボーンの声は今までの茶化すものとは違い戦いに身を置く時のそれだった。だから俺も戸惑いながらも近くの茂みに隠れ一応臨戦態勢を取る。

 

「どうしたんだリボーン、敵か?」

 

この世界は俺がいた世界とは異なる世界、ボンゴレも存在しない世界、しかしそれだけでミルフィオーレもいないとは限らない。他にも俺のことを、正確には俺の持っているボンゴレリングを狙う輩は他にも多くいるだろう。

 

「敵かどうかは分んねえが微かに銃声が聞こえたんだ」

 

「え?! 銃声? 全然聞こえないよ」

 

「おめえの通信機は他のよりもいじくってあってな、人の耳では聞こえない音域の音を拾えるんだ。特に銃の音はな」

 

「へー、結構精密機械なんだな、これ」

 

「本来ならこんなに静かな場所だったら半径1500メートル圏内で発砲箇所が分るんだがどうにもノイズがひどくて微かにしか捕捉出来ねえが」

 

「ど、どこから聞こえるの?」

 

「ツナから見て6時から9時の方向からだ」

 

「そっちって…繁華街の方向じゃん!」

 

「昼間の街中でぶっ放してるバカ野郎がそっちの世界にもいるみてぇだな」

 

「ミルフィオーレの奴らかな?」

 

「それはなんとも言えねえ。もしかしたら銀行強盗でもあったのかもな」

 

リボーンのその言葉にさっき別れた3人の女子生徒の顔が頭を巡る。

 

「…行ってみよう」

 

「ま、そう来なくっちゃな!虎穴に入らずんば何とやらって言うし、こっちに帰ってくるヒントが得られるかもしれないしな」

 

リボーンの了解を得て俺は今来た道を引き返して行った。

 




はい、後書きになります。

ここまで読んで頂いた方、有難うございます。最近はハーメルンでもまどマギssを書かれている方が増えてきて僕自身も多くの作品を拝見させてもらっています。(^u^)

競うという訳ではないですが、いつも良い刺激を貰っています。

今回の話しに関してはようやく僕の書きたかった場面になってきてつい文章量が増えて展開が遅くなってしまいますね、も少しテンポよくしようと自分でも思いました(^^ゞ

もし宜しければ感想など書いて頂ければ僕の投稿ペースが速くなるみたいですよ?(笑)
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