魔法少女まどかマフィア(まどマギ×リボーン) 作:junior
予想以上に捗ったてめ昨日と今日とで二回に分けてお送りすることにしました。
コメディー要素も入れていきたかったので今回はちょっと違うテイストのまどかマフィアをお楽しみください。
<023>
リボーンのナビに従ってショッピングモールの施設内を移動して行くと途中から助けを呼ぶ聞き覚えのない声が聞こえてきた。
「助けて…まどか…」
しかもその声はさっき別れたばかりの鹿目さんの名を呼んでるもんだから。俺の悪い予感はどうしてこうも当たるんだろう…
けど、そんな不安はまだまだ序の口だった訳だ。
発砲現場に着いたと思えばそこには暁美さんがいるし、鉄砲持ってるし、ウサギもどき苛めてるし、その暁美さんを止めようとしたらいきなりリボーンが『右手を掴め!』って言うから言われた通りにしたら次の瞬間には目の前が天地逆転してるし。
でも!そんな事すらどうでもいいんだ。
本気で俺の腕を捻ってきたのも十年後の雲雀さんとの修行に比べれば手加減されてる方だし、理不尽な目に合うのも慣れっこだから今さらどうって事ない。
ないんだけど…唯ひとつだけ見逃せなかった事があった。
暁美さん…
俺を投げ捨てる時に見た暁美さんの目。悲しい目だった。
同じ目をする人を俺は今まで何度も見てきた。その度に俺がどうこう言う資格が無いのも、お節介だという事も痛感してきた。
でも今こうやってダメダメだった俺の周りに集まって来てくれる人もそんな目をしていた人だった。
そして今は大切だと、無くしたくないと思い。その為なら死ぬ気で戦う覚悟すらも出来た。でも今の暁美さんにはそんな支えてくれる仲間がいるのだろうか。
『いま彼女を一人にしちゃダメだ』
倒れゆく視界の端で遠ざかっていくフリルの後ろ姿に声にならない思いを訴える
それにいくら悪い宇宙人でもやっぱり殺すのはダメだ。言葉が通じるんなら殺さずに済むはずだ。
そんな俺の中のエゴや我儘が頭を埋め尽くした瞬間、俺は念のために口の中に含んでいた死ぬ気丸を噛み砕いていた。
ガリッ
小さな丸薬を飲み込むと同時に左手を前に突き出し、そこから高出力の炎を噴出し一気に暁美さんとの距離を詰める。
そして速度を落とすこともなく彼女の構える銃を右手で掴もうとしたその瞬間! どこからともなく現れた黄色いリボンが瞬く間に拳銃を包み込んだ。
カチッ
弾のはけ口を失い、機能しなくなった銃は引き金を引いても乾いた音で鳴くだけだった。
「「!!」」
「そこまでよアナタ達!!」
気付いたら俺と暁美さんの両手も同じリボンで縛られていた
声のする方を向くと黄色を基調にした豪華な衣装に身を包んだ女性がいた。でもこの服ってどことなく暁美さんの服と似てるような…
コツコツとわざとらしく足音を立てながらこちらに近寄ってくる。
「まさかとは思ったけど、やっぱり魔法少女だったのね。…あら!?そっちの彼は見たところ見滝原の制服ね。もしかしたら後輩だったりしt…!!!」
ああ、そうかこの人も魔法少女なのか。ん?なんか俺の方見て固まってないか?
「大変! 頭燃えてる!!」
そう言うか否や首に巻いていたリボンを解くと、それを毛布に変えて俺の頭にはたき付けてきた。
まあそれで死ぬ気の炎が消える事はなく、さらに強く頭をパタパタされている。本当は俺が説明すべきなんだが、目の前で腕の動きに合わせて揺れ動く2つの誘惑がそれを許さなかったのだ。いくら超(ハイパー)死ぬ気モードだろうと、他省ボンゴレの10代目だろうと所詮は一介の男子中学生なんだ。
「なんなのこの炎! 全然消えない!!」
そんな俺の煩悩は知る由もなく目の前の女性は消火活動を続けてくれる。
「マミさーーん 大丈夫ですかーーー?!」
「アナタ達! 危ないからリボンの中から出ちゃダメって言ったじゃない」
「待ってるだけの女は我慢出来ないんですよ、だからこんな物まで拝借して来ちゃいました」
さらに見慣れた顔が一つ増えた。でも美樹…その手に持っている赤い物はもしかして…
「!! それ貸して!!」
その声はまさか美樹か? でもなんでこんなとこに?
プシュウウウウウウ
いきなり目の前が白転した。あれ?なんだこれ? 何も見えない。まさか視力を奪う特殊スプレーか?
「ごめんなさいね、でも私も見ず知らずの人に消火剤を吹きかけるなんて思いもしなかったわ」
ああ、ただの消化器か。
「で、次はあなたに聞きたい事があるのよ。暁美ほむらさん」
「その様子だと自己紹介は不必要なようね、巴マミ」
真っ白けっけになった俺を置いて2人の会話がヒートアップしていく。
「知ってて先輩を呼び捨てにするなんて不躾な後輩ね」
「初対面で自分から名乗らない先輩には今までお会いしたことがないわね」
「あら? もしかして暁美さんって人見知り? それともただの怖がり? 大丈夫よそんなに強がらなくても、誰も臆病なあなたを虐める人はここにはいないわ」
「学年が1つ上だというだけでよくもそこまで偉ぶれるわね。是非その心がけをご教授頂きたいわ」
「そうやって年齢に拘って、敢えて年上に反抗するのってまだまだ自分が子供だって言ってるようなものよ」
「初対面で説教なんて聴きたくないわ。それとも歳をとると説教臭くなるのかしら? それだと構ってくれる同年代の友達が減っていくから気を付けるといいわよ」
「優しいお姉さんの忠告が聞こえなかったのかしら?それとも理解できなかったのかしら? 後輩?」
「後輩達の前で自分の親切を押しつけて、優しい先輩を演じられて良かったですね。そろそろ満足しましたか?先輩?」
二人ともニコニコしながら脱線しても尚言い争いもとい女子トークは猛スピードで突き進んで行く。
「ちょっと、ツナ! アンタ大丈夫?」
2人の会話に聞き入っていると美樹が隠れて近寄ってきて、こっそりと話しかけてきた。
「ああ、なんとかな。 美樹がいるってことは鹿目さんもいるのか?」
周りを見回すと10メートル程離れた物陰に白いボロボロな人形を抱いて立っている姿がある。この場で1人にしておくのはマズイ気がしたからとりあえず美樹と一緒に鹿目さんの元へと向こう、もちろん頭を低くして隣の2人に気付かれないように。
「鹿目さん大丈夫?」
「私は大丈夫だよ、ツナ君こそ平気なの? 全身真っ白だよ」
「怪我は無いよ、でも早くシャワーを浴びないとこの匂いが体に染みつきそうで堪らないよ」
「そんな事より!! 今どうにかしなくちゃいけないのはあれでしょ! あ・れ ・!」
そんな事とはなんだ、結構消火剤の匂いってキツいんだぞ。例えるならサロンパスを鼻の下に直接塗られているみたいだ。でも美樹が語気を強くして言うのももっともだ。
「それに何なのその下品な黄色は? お昼にカレー鍋でもひっくり返したのかしら? 早く帰って仕込み直さないと空腹で倒れてしまうんじゃない?」
「うふふふ。ユニークねそのジョーク、昨日の晩寝ずに考えたのかしら? でも全然笑えないから二度と使わないことをお勧めするわ。じゃないと目の下のくまが増えて全身真っ黒になって照明を焚かないと見えなくなってしまうから」
もはや一触即発、いや一色即発と言うべきなのだろうか。お互い笑いながらも青筋を立て、怒りからからなのか体が震えている。理性が首の皮一枚繋がっている状態だ。
『誰か止めてくれ』 その光景を眺めながら声に出さずとも3人とも同じことを思っただろう。
その願いが叶ったのだろうか、周囲の景色が真夏の解けたアイスクリームの様に歪みだし、荒れ果てた工事現場みたいな場所が現れ、俺たちの周りを植物の棘が逃がさないように囲み髭や三つ目の化け物がそこらじゅうに湧いてきた。
しかし足元の黄色い紋章を怖がっているのかいきなり襲いかかってくる様子はない。
「魔女の結界か………」
「え?なに? これ…」
「もう何なのよ!! この白い話す猫といい、消火剤ぶっかけても消えないツナのおでこの炎といい、この分けわかんない場所といい、コスプレして未だ喧嘩してる転校生と3年の先輩といい。説明しなさいよーーーー!!」
「話すと長いんだ、落ち着いたらちゃんと話す。今はとにかくあの2人を落ち着かせないと」
肩を掴んでゆする美樹を宥めながらどうしたもんかと頭を回転させるが、本職の魔法少女の助けなしではどうしてもリスクが伴ってしまう。まだ言い合ってるよ…あの2人どんだけ馬が合わないんだよ。
そういえば山本と獄寺君もいっつも喧嘩してたなー。あれ?でも最近は2人とも前と比べて少し落ち着いてるし、一緒に実践練習してる姿も見たな。確かリボーンの話だと並盛の神社でガンマと……「あっ!!」
「今度はどうしたのツナ君!?」
「いい事思いついた、2人とも耳貸して」
ゴニョゴニョゴニョ
「うん、分かった。その作戦乗った!!」
「そ、そんなの危ないよ!」
「まあなんとかなるでしょ? それにツナも守ってくれるんでしょ?」
「もちろんだ!危なくなったら俺が命がけで助ける、2人には指一本触れさせない、絶対俺が守ってみせる!!!」
ニコッ
「「!!……」」
「う、うん、頼りにしとくね」モジモジ
「くっ…不意打ちとは卑怯な…」ボソボソ
あれ? 2人をリラックスさせる為に笑顔で言ったんだが、逆効果だったか?2人ともさらに固まっている。まあ平気かな?
じゃあさっき言った通りに、と言い残し俺は紋章を跨いで小さな髭の使い魔に飛び掛かって行った。
フン!!
一発気合いを入れて殴ると敵は蒸発して消えた。次にわざとガードの上から敵の攻撃を受ける。 よし、こいつらの強さは分かった。俺は高く右手を挙げてサムズアップした。
これが作戦開始の合図で、それを見た美樹が次いで紋章を跨ぎわざと使い魔の前に飛び出す。
「ウワーーータスケテーーーー」
美樹はわざと大きな声で助けを呼ぶ。
「キャーーサヤカチャン、ダメダヨーーー」
まどかも同じく声を上げると使い魔たちは美樹に近寄って行く。
「クルナーークルナーーーイヤーーー」
「美樹さん!!? 」
「コノママジャサヤカチャンガアブナイ、コウナッタラワタシドウニカスルシカ」
「!!! それは本当かい? なら今すぐ僕と契約して魔法少女になれば!!」
虫の息だった白いのが流暢に喋り出した、現金な奴め。
「(ヒィ!!ツナ君の言う通りホントに元気になった!!)」
「まどか!!? 」
よし、2人がやっとこっちを向いた、ここで最後に俺は使い魔の攻撃をスレスレで避けて大げさに後ろに倒れる。
「暁美!! 黄色の人!! 俺はこっちでていっぱいだ!! 2人を助けてくれ!!」
「キャーーー」 「イヤーーーー」
ダーーン パーーン
美樹の周りにいた使い魔は2つの銃弾で打ち抜かれ消滅した。
「もう大丈夫よ美樹さん! 落ち着いて」
「まどか、あなたが契約する必要はないわ」
2人はお互いに背中を合わせて銃を構える。結界内には結構な数の使い魔が俺たちを囲っていた。
「ここは一時休戦といきましょうか」
「不本意だけど、まどかのためなら仕方ないわね」
そうこれこそ! 名付けて『敵の敵は味方?作戦』
意味はちょっと違うけど様は共通の敵を見つければその場しのぎでも力を合わせるというファミリーの体験談をもとにした作戦なのだ、それにしても2人とも片言過ぎ…。
いやーもう年末ですね、でもずっと飲食店でバイトしている僕としてはこの時期は毎年憂鬱になってしまいます(T_T)
せめて大晦日と元旦は休みを下さい!! 店長!!
そんな訳で今年は後もう一本投稿出来たらと思っています。
では一足早く、皆様。「メリークリスマス」ノシ