魔法少女まどかマフィア(まどマギ×リボーン)   作:junior

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ハーメルンをご愛読の皆さん、遅ればせながら、明けましておめでとうございます。

前話の後書きでは年内に更新すると言っておきながら年をまたいでほぼ一カ月の間を空けてしまいました(;一_一)

聞いて欲しい言い訳もありますが、まず最初に、いるかは分からないですけど、更新を待っていた方、ごめんなさい。

つたない文ではありますが今回もがんばって書きました。ではどうぞ。




第十六話「咆哮せし凶器」

 

何事にも『型』というものがある。

 

剣道や柔道のスポーツやもちろんのこと、茶道や華道、日本舞踊などの芸術、その他にも何かを極めんとする道にはある程度の『型』が存在する。

 

それらは先人達が考え抜いた効率的な体捌きを与えてくれる。

 

またそういった無駄の無い動きは素人目で見ても『美しい』と見えるものなのだ。

 

それ故にその道を極めた人には他の道でも相手の挙動一つを見ればその相手の度量が分かってしまう。

 

 

そしてそれは未だ家庭教師が付いている沢田少年にも少なからず理解できた。

 

ダーン、ダーン、ダダダーン、ダンダン、ダーン

 

彼の目の前では黄色の可愛らしいフリフリの衣装に身を包んだ「巴マミ」と呼ばれる少女が華麗な動きで周りの使い魔達を次々に退治していく。

 

自分の周りに出現させた古風な単発式の西洋銃を使い、時には遠距離射撃を決め、時には両手で銃を持ち死角から攻めてくる二体を同時に倒し、至近距離まで近づいてきた敵は銃の柄で物理攻撃を仕掛ける。

 

その流れるような動きからは熟練されたベテランの風格を感じさせられる。

 

「うわーーーー」

 

「すごーーー」

 

その姿に鹿目さんと美樹は目を奪われているようだ。

 

俺たち三人は今巴さんが再び作った黄色いリボンの結界に包まれ、それを囲むように暁美さんと巴さんが背中を合わせるようにして戦っているという状況だ。

 

「巴マミ。前に出過ぎよ、ちょっと下がりなさい」

 

「あら、そう? これでも抑えてるのよ。なんなら貴女の方も倒してあげましょうか?」

 

「…その必要はないわ」

 

次の瞬間、暁美さんが盾の中から機関銃を取り出し、前に群がっていた使い魔達を蜂の巣にした。

 

「これで文句ないかしら?」

 

先ほどよりはマシになったものの、どうしてもこの二人は馬が合わないらしい。まあ個々の戦闘力が高いため三人で形成している防衛ラインは保たれているが、そのバランスは歪であった。

 

かくして二人はほぼ同時に使い魔を粗方片付け終わり、視界には動く敵はいなくなった。いなくなったのだが…。

 

カチャ! 

 

暁美さんは振り返り巴さんに銃口を向け合った。

 

「え、ちょっとなにしてるのよ転校生?!」

 

「ほむらちゃんやめて!」

 

その姿に二人は声を上げる。

 

「これはどういうつもりかしら?」

 

巴さんは微動だにせず彼女と向き合う。

 

「先に仕掛けてきたのはそちらでしょ?」

 

そう言うと構えていた銃で何もない空間に発砲する。するとそれまでは見えなかったが暁美さんの左腕に巻きついているリボンが現れた。

 

「あら、バレちゃってた?」

 

「張り合うのもいい加減にして頂戴! 今はまどか達もいるのよ!!」

 

「張り合ってなんかないわ。万が一の時の為の保険よ」

 

「それならもう解いてもいいんじゃない?」

 

「分かってないのね。貴女が裏切った時の為の保険なのよ」

 

またしても険悪な雰囲気が流れる。しかも今度は二人ともかなり目付きがマジだった。

 

「(しょうがない。無傷で済むか分からないけど俺が仲裁に入るか)」

 

そんな風に思っていた矢先、急に鹿目さんが立ち上がり、自ら二人の間に入っていた。

 

「ちょ!!まどか!!」

 

「鹿目さん!」

 

思いもよらない行動に俺も止める事が出来なかった。

 

「んな!!…まどか!!」

 

「鹿目さん!!危ないからそこをどいて!!」

 

「マミさんとほむらちゃんこそ止めて下さい!! 早くこの子の手当てをしなくちゃいけないのに!!」

 

鹿目さんの手の中ではインキュベーターが弱弱しく肩で呼吸をしている。コイツさっき普通に話してなかった?

 

「鹿目さん危ないよ!」

 

さすがに鹿目さんに銃口を向ける様なマネは暁美さんもしなかったが、遅れながらも俺は鹿目さんを庇うように三人の間に入っていく。

 

「貴方!! まだ頭燃えてるわよ!!」

 

「俺は大丈夫なんで、心配しないで下さい。それより今はここから鹿目さんと美樹を逃がす事が先決です。お願いですから暁美さんと協力して下さい。」

 

さっきと同じ展開になりそうだった所を半ば強引に断ち切り、二人の仲裁に入る。

 

「…」

 

その間もとうの暁美ほむらは黙ったままだった。

 

彼女にとって大切な鹿目まどかが魔女の結果内にいるのに冷静だった。

 

それは彼女が知ってたからである。

 

魔女の行動パターンを。

 

この時間軸がいかにイレギュラーだろうと根本は同じ、魔女は魔女なのだ。

 

魔女は基本的に憶病なのだ、憶病だからこそ自身の結界を作るし、その最下層に隠れているのだ。

 

そこにベテランの魔法少女が二人同時に現れればここの魔女は逃げる。

 

そういうはずだった。

 

そういう気持ちでいた所に突然現れた。

 

いや、現れたというより落ちてきたのだ、上から。

 

ドーーンという地響きと共に地面が揺れる。

 

「「「「「!!!!」」」」」

 

その予期せぬ落下物に五人が一斉に振り返り注目する。

 

土煙が舞い上がる中に何かうごめく物がある、それだけはツナも確認できた。

 

だがそれ以上は分からず動けないでいると声を掛けられた。

 

「皆!!私の後ろに下がって!!」

 

巴さんが俺達と落下物の間に入るや否や右手を一振りする。すると彼女を中心に20本近い銃が出現する。

 

ほむらは何かが落ちてきた上を見ると結界の空間に穴があいているのに気付いた。あそこから落ちてきたのだろうか。

 

そんな風に思っているとその穴から高速でまたしても落下してくる人影が土煙の中に突っ込んで行った。

 

次の瞬間土煙の中からナメクジにチョウチョの羽が生えたような怪物が飛び出し、そしてそれを追うようにして二足歩行をする黄色いたてがみを備えた狼が現れた。

 

「こ、今度は何よーーーー」

 

「落ち着いて美樹さん。あれがこの結界の主、私達魔法少女の敵でもある『魔女』よ」

 

「ま、まじょ??」

 

すっとんきょうな声をあげているさやかの目に映るのは薔薇園の魔女<Gertrud>だった。

 

しかし何か様子がおかしい。

 

魔女の胴体には無数の切り傷が付けられ、その羽には所々穴があいているためバランスが悪いものの必死に羽を動かして飛んでいる。それを逃がすまいと地上を走りながら追跡する人浪風の怪物は両足で踏みきると軽々と30メートル程跳躍し両手に鋭く光るブレードの様な爪を振りかざし魔女の羽を切り裂いた.

 

「■■■■■■!!!」

 

苦しむような声をあげながら揚力を保てなくなった魔女は頭から地面に落下した。

 

それでも怪物は攻撃の手を休めることなくさらに追い打ちを仕掛けるべく再び距離を詰める。

 

が、魔女は下部の触手を伸ばし地面をパシンと叩く、すると地面から先ほどのように使い魔が湧き、塊になって魔女を守るべく怪物に突進を仕掛ける。

 

しかし怪物はそれを物ともせずに蹴散らしていく。

 

「■■■■■■!!!」

 

「………」

 

敵への怒りを顕に叫び狂う魔女とは裏腹に怪物は静かに使い魔の壁を突破する。

 

 

「なんなの…あれ」

 

ほむらは本心がこぼれてしまう。

 

「魔女を…狩っているの?」

 

その問いに答えるようにマミが呟く。

 

その間にも怪物はブレード付きの籠手のような獲物で魔女の肉体を傷つけていく。

 

「■■■■■■!!!」

 

三度魔女の咆哮が結果内に響く。

 

すると今まではほむら達を囲っていた植物のツルが魔女の元へと集結し、魔女を守る檻のように形を変えた。

 

「………」

 

それに対して人狼風の怪物は一呼吸の間を置くと爪を大きく振りかぶりツルの檻に斬撃を加える。

 

ズバッ!!

 

何か物が切れる恐ろしい怪音と共に怪物の右腕の肘から先が無くなっていた。

 

あまりの早業の応酬にまどかやさやかは理解できなかった。攻撃を加えた狼が守りに徹していた魔女から攻撃を喰らった。それが見えなかった。

 

「「「……!!!」」」

 

しかし三人は、魔法少女であるマミとほむら、そして死ぬ気の炎の力を纏うツナ達はリアクションを起こす。

 

「皆下がれ!!」

 

「言われずとも! 暁美さん!!」

 

「もうやってるわ! 二人共こっちへ!!」

 

「え? 何? ちょっと!!」

 

「ほ、ほむらちゃん? って、キャアーーー」

 

まずマミは地面に突き刺す形で足元に携えていた銃を自分を中心に円を描き空中に展開させる形に変えた。

 

ほむらはまどかとさやかを両脇に抱え、一足飛びに20メートル程後退した。

 

そしてツナはマミとほむらの間に移動し、両グローブに炎圧を込めて臨戦態勢を整えていた。

 

数秒の内に三人は攻撃、迎撃、防御を揃えた三層の陣を張る。

 

三人をここまでさせたもの。それはもちろん先の刹那の攻防である。

 

まず、見ての通りに先に仕掛けたのは怪物の斬撃であった。しかしそれは直接ツルの檻には届いていず、寸止めされていた。

 

それに対し魔女は反応出来ていなかったが、ツル自身が迫りくる攻撃に反応しツルをしならせカウンターを放ったのだった。

 

絶妙なタイミングで繰り出されたそのカウンターは普通ならそのまま振り下ろせれる籠手に到達するのだが、なんと狼は一旦止めた右手に最初以上の速度を乗せてそれを振り抜いた。

 

100から0に、そして0から150への急停止と急加速。それは簡単には出来ない事である。

 

その直後にズバッッという背筋の凍るような斬撃音が響いたと思ったら結局怪物の腕が切られていた。

 

つまり自分達の関与できえぬ速度のやり取りがそこにあったということ。これはとても大きな意味を持っている。単純な戦闘において相手が自分よりも早く動き、その上一撃で止めを刺される力もあるのだから。

 

また言わずともだが、この形を取ったのはたまたまであり、個々人の思惑が多くを占めている。

 

マミは銃を使う特性上誰かに前に立たれると視界が狭くなってしまうから前線に留まり、広範囲をカバーするために円状に銃を展開。

 

ほむらはまどかの安全とまどかの不安因子であるさやかの保護。

 

ツナは自身の機動力を生かすために最も自分の制動圏を確保出来る場所を取ったのだ。

 

 

 

「………」

 

怪物はまるで未だに現実が受け入れられないか、ツルに絡め取られている己が右腕と右肘の切り口を比較するように見比べている。

 

そして

 

「ゥゥゥゥゥゥゥヴオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォ!!!!!」

 

獣は咆哮を轟かせ、周辺の空気を肌で感じる程に振動させ、踏ん張っていないと意識を根こそぎ刈り取られるような凶悪な狂気と殺気を周辺に振りまいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はいーー、後書きに参りましたーーー。

寒さ増すこの時期、皆さんお元気ですか?

今回登場させた「人狼風な怪物」はロックマンエグゼのビーストマンをイメージして書きました。僕の文でイメージが湧かなかった方は画像検索してもらえればと思います。


ではここで前書きで書いた「言い訳」をさせてください。

1:年末年始のバイトマジキチ
2:最近新しく自転車と楽器買いました
3:アドリブで話進めすぎててんてこ舞い\(^O^)/


はい、分かってます。三分の二自分のせいですよね。

こんな僕の文に感想を書いてくださる方のコメントに心励まされます。本当に有難うございました。
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