魔法少女まどかマフィア(まどマギ×リボーン)   作:junior

6 / 25
第六話「仮説」

 

 

 

 

<sideほむら>

 

 

「あの・・・シャワーありがとう・・ごさいました」

 

感謝の言葉と共に出しておいたタオルで頭を拭きながら少年が出てきた。が、ここで1つ誤解を解いておく。

 

 

「どういたしまして。湯船を使ってくれても良かったのだけど、あと同い年なんだから敬語は止めないかしら」

 

 

「ええ!同い年って事は君も中二なの?」

 

「そうよ」

 

「そうなんだ・・・何か大人っぽいというか、すごい落ち着いてるからつい高校生かと…」

 

「そういうあなたはさっきの雰囲気とは随分違うのね、今更だけど本当に本人なの?」

 

「あー、あれは何というか話せば長くなるんだけど…え〜っとまずオレの立場から説明すると…」

 

「だから落ち着きなさいってば。食事を取りながらお互いの情報を整理しましょう」

 

 

つっ立ったまま話し出そうとした彼の言葉を遮り、食事を用意しておいたテーブルへ誘う。

 

 

「うわーー、旨そう!!」

 

彼は目を輝かしながらそうは言うが、お盆の上にはチンするご飯、買い置きのサバ缶、お漬物、とお世辞にも豪華とは言えない顔ぶれである。

 

 

「こんなのしか出せなくて悪いわね」

 

「そんな事ないよ!!いっただきまーーーーす」

 

(ガツガツガツガツ)

 

笑顔で言うと勢いよく彼が食べだす。

 

 

「それで、さっそくだけど初めにお互いの自己紹介からいきま「ごちそうさまでしたーーー!!」

 

 

「え?もう食べ終わったの?!どれだけお腹すいてたのよ」

 

 

「うん、でもやっとお腹いっぱいに」(グウウウ〜〜〜)

 

 

またしても彼の言葉が遮られ、彼は気まずそうに照れ笑いをうかべる

 

 

「えーーーーっと、あ、あはははは」///////

 

 

「はあ・・・ちょっと待ってなさい」

 

 

仕方ないので足早にキッチンへトンボ返りし、食べられる物を取ってくる。

 

 

「女の1人暮らしだからこんなのしかないわよ」

 

そう言いテーブルに今持ってきたヨーグルト、りんご、クッキー、そしてお湯を入れたカップメンを置いた。

 

 

「はははは、・・・ごめんなさい・・・」

 

申し訳ない顔をしながらもりんごに手を伸ばすあたりに彼の性格がうかがえる。

 

 

「言いわよ、全部食べ終わるまで待っててあげるから。ゆっくり食べなさい」

 

 

――――――――――――10分後――――――――――――――――

 

 

 

「本当に綺麗に全部食べたのね…」

 

「(モグモグ…ゴクン)はあぁぁーー、美味しかったー。あっご、ごめん。早速話しを進めよう、待たせたお詫びオレが先に質問に答えるよ」

 

 

「そう、じゃあまず自己紹介から。改めて助けてくれてありがとう、私の名前は暁美ほむら見滝原中学校に通う二年よ」

 

 

「あっ!オレは沢田綱吉、皆からはツナって呼ばれてます。並盛中学に通う二年生です。よろしく」

 

 

「ええ、よろしく。それでまず質問なのだけれど」

 

「なに?」

 

 

「あなたが寝ている間にその並盛って場所を調べてみたんだけど…無いのよ」

 

 

「え?」

 

 

「因みにあなたが言ってたイタリアのボンゴレっていうマフィアも調べたけど該当する情報は見つからなかったわ」

 

 

しばらくの沈黙を挟み彼がやっと口を開く

 

 

「ああ!そうか、ネットで調べたんだ。そりゃ本物のマフィアなんだよ、しかもかなりデカイ。ネットなんかで情報が見つかるわけないよーー」

 

 

「いいえ、これはイタリア軍の情報システムにハッキングした結果よ、国内最大のマフィアの情報を軍が知らないなんてどう考えても変でしょ」

 

 

「軍にハッキングって、どうやって」

 

 

「そんな事よりあなたの事よ、さっきのあなたは嘘をついてる風には思えなかったわ。と、なると考えられるのはあなたが訓練されたスパイか、本気で妄想を信じてるヤバイ人か・・・」

 

 

「ちょっとーーー!、オレは特務機関の出身でも変な薬を決めてるわけでもないぞ!」

 

 

「そうね。前者は見た目で分かるし、後者は血液検査の結果で分かったわ」

 

 

「え!?オレの血抜いたの!!!!」

 

 

「鎌をかけただけよ」

 

 

「てか!!それって結局まだ信用されてないって事だよね!」

 

 

「だってしょうがないじゃない、自白剤入りのご飯を食べてもボロを出さないんですもの」

 

 

「そんなの入ってたのかよーーーー!」

 

 

「フェイクよ」

 

 

「やっぱ信用されてねえーーー」

 

 

何故こんな風にチャチャを入れて会話しているかというと、彼の言動に表れる深層心理を観察し人間性を見極める目的があったのだ。

 

長いループ生活中に本を読み独学で習得したものだが、魔法で強化した聴覚と視覚で相手の心音、呼吸、瞳孔の動きを観察すれば、素人手でもある挙動の変化は見破れるはず、はずなのに…

 

 

「あなた・・・正気で本気で言ってるみたいね」

 

 

そのスキルのせいで一番ありえない可能性が導き出されてしまった。

 

 

「だから、最初から正気で本気で全力でそう言ってるじゃん!」

 

 

「だって…その言葉を信じるとなると…ある仮説に行き着いてしまうのよ」

 

「なに…その仮説って?」

 

「・・・・・・・・・」

 

 

「え?なんで黙っちゃうの?」

 

 

「・・・・・約束しなさい」

 

 

「な、なにを?」

 

 

「絶対に私が何を言っても笑わないって約束、いや誓いなさい今!ここで!神に!」

 

「よく分かんないけど、絶対笑わないよ、誓う」

 

 

「・・・・・・・あなたが住んでた世界とこの世界は違う世界って仮説よ」

 

 

「・・・・・・・・・」

 

確かに彼は誓を守った、しかしそれ以上に素で引かれるという残酷なリアクションを取ったのだ。

 

 

言ってしまってから自分の発言の痛さに気付き、激しい後悔とやるせなさが私を襲う。きっとソウルジェムをほんの少し濁らせてしまっただろう。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。