今までの流れって結構矛盾ポイントがあるんだけど後々説明できるかなぁ?知らんわ。
「.........ッッ!!!」
鼓膜が吹っ飛ぶんじゃないかと思うほどの爆音が聞こえる。
だが、不思議と痛みはない。
恐る恐る目を開ければ、そこは八雲家のすぐそばの茂みの中だった。
とんでもない安堵から全身の力が抜け、大きめのため息がこぼれる。
助かった。
もう何がどうなったかは正直どうでもいい。生きてんだ、俺は。
・・・逃げなきゃ。
まるで命令されたかのように素早くかつこっそりと身を起こし、そのまま俺は八雲家から反対方向へ駆けていった。
「ハァッ、ハァッ、ゼェ...」
霊力をほぼ使い切り、疲労が限界を迎えても脚は止まらない。
藍さんには足音で気づかれただろうか?何で俺はあのような喧嘩を買う姿勢だったのか...?そもそもここから逃げて何処に...?
いや、今は全部どうでもいい。ただ生き抜くことだけを...
「さっきまでの生意気な態度が嘘みたいじゃないか、外来人?」
「ッ!⁈」
一瞬で追いつき回り込んだ藍さんを前に、ついに脚が止まる。
「アレで生きていたのは正直意外だったが...いや、死に損なったと言うべきか?
まぁいい。ここで逃げても、所詮は
「・・・・・・・」
返事がないと分かると、藍さんは手からやや小さめの妖力弾を生成する。小さめといっても、俺の頭をぶち抜くには十分だろう。
地面に膝をつく。抵抗どころか、立っている力も残っていない。
先程の弾幕の包囲網から生き残れたのが奇跡なら、それは二回も起こってくれるだろうか?
「さらばだ、朱。」
藍さんがそう告げるや否や、弾丸は俺の脳天へと発射された。
「いーや、そこまでにしておきなさい。」
そして弾丸は朱に届くことなく、
「っ...紫様...」
藍の振り向いた先には、少し呆れたような顔をした彼女の主が佇んでいた。
「あんなデカい音立てられたら誰だって起きるわよ全く...。それで?先に仕掛けたのはどっち?まぁ十中八九藍だとは思うけど。」
「申し訳ございません...感情に身を任せ過ぎでした...」
藍が深く頭を下げる。
「ハァ...別に咎めるつもりはないわ、こんなことがあるって予想はなんとなくしていたんだし。」
妖怪の賢者はそのまま、うなだれる自らの式神に語りかける。
「貴女の気持ちは分かるわ、主人なんだから。朱をこの家に入れた理由は今起きている異変に関係があるから。詳しくは後で説明するわ。」
「でもね、身勝手な行動をしたことに対しては忠告しておくわ、藍。次、朱に牙を向けるような真似はしないで。その時は容赦なく罰を下すから。分かったわね?」
「かしこまりました...。広い御心遣い感謝いたします。」
少しだけ藍の肩を叩いてやり、いつのまにか突っ伏していた朱に視線を向ける。
「それと朱...って気絶してるじゃない...まぁいいわ。私は朱を適当に運んでおくから、藍は風呂でも入ったらすぐ寝ちゃいなさい。」
そう言って、妖怪の賢者は朱を担いでスキマの中へと消えていった。
こうして夜が深まる中、一つの嵐が過ぎ去ったのである。
次回の投稿?100年後くらいじゃないですかね