僕は確かにあの日見たんだ。
「世界最強」が、「最弱」に負ける瞬間を…。
4/9、大抵の学校の入学式であるこの日桜は殆ど散ってしまっては居るが晴天となった今日、留年などはしかけたが無事二年生となった。僕が通う、ここ栞丘学園は国内有数の「能力」を持った学生を招致し、犯罪へと悪用しない為の教育を行う学校だ。能力といっても人様々で超能力みたいなものもあれば使い方を誤れば兵器にすらなる能力だってある。こういってる僕の能力は物を擬態させる程度のものなんだけれども。
「宗谷〜、お前よく進級できたなぁ?」
「うっせ、ばーか!」
悪態をついて来たのは僕の親友である菅野。能力は主に温度を自在に操れるモノだ。彼曰く、「さいきょー」らしいのだが、この学園の教職員に世界最強と呼ばれる能力者がいる時点で彼の自称が誤りである事が分かる。
「おい、今日後輩がこの学校に来るんだろ?可愛い子居ないかなぁ…」
「辞めろって菅野…」
そういって視線を外した先に彼女は居た。
ショートカットの髪型で鋭い目。動物に例えるなら鷹とか、鷲とか。猛禽類を連想させるような、そんな少女。
この時が僕と「最弱」の少女、八岐 巫琴との出会いだったのかもしれない。
「おい、宗谷。あの子、柄悪いなぁ…鷹みたいでさぁ…。しけたしけた…おい、寮に帰るぞ」
そういって菅野はさきにいってしまったが僕はその子から目が離せなくなって居た。
「あの、先輩。私の顔に何かついてますか?」
「うぉっ!?」
気がつけばその子が目の前にいる。それに気づかずにひたすら見ていたらしい。不満そうな顔で僕の前に立っているが…。
僕の身長は確かに人並みより少し高いかもしれない。けれど、その子の頭はちょうど僕の胸あたりにある。
「えっと…君、ここ中等部の入り口じゃないよ?中等部はあっち。」
「…こーれーでーも!高等部です!!」
あれ?目の前に黒い物が…。
耳がキーンとする…。気がつけば寮に戻っていた。
…そして体を起こすとさっきの少女。…少女?
「えっと…ここ…僕の部屋だよね?」
「訂正してください。私の部屋でもあります。」
…素直に受け入れられない言葉が繰り返される。余りにも突飛のない事が多すぎて夢なんじゃないかな…。
「因みに、夢ではありません。私は見ての通り女性ですし男性の部屋の同室となるのはとても心苦しいですが部屋がここしか空いてないらしいので。」
「心読まないで?!あと、心苦しいとかの言い方凄い棘があるんだけど!」
…これからの日常が思いやられる…
はじめましての方は初めまして!そうでない方はお久しぶりです。元はリンゴと名乗っていたものでございます。
忘却はどうしたのかって?ログインできないんです…。
そんな理由で始めたこの作品、絶対孤独の戦乙女(絶対孤独のワルキューレ)。まだまだ、未熟ではございますがここから皆様の応援を力に精進してまいりますので皆さま応援よろしくお願いいたします!