問題児と刀使いが異世界から来るそうですよ?   作:zkneet

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第3話

 

黒ウサギに連れられて天幕に覆われた箱庭の前まで来た

 

「ジン坊ちゃーーん!新しい方々を連れてきましたよー!」

 

箱庭の入口の階段に腰掛けるローブ姿の少年に黒ウサギは声をかけた

 

「おかえり、黒ウサギ。後にいる御三方が?」

 

「はいな!ん?御三方?4人では……?」

 

ジンと呼ばれた子の言葉に首をかしげながら後ろを向く黒ウサギ、そこには4人ではなく3人がいた

 

「え……?あれ……?」

 

カチン、と固まる黒ウサギ

 

「もう1人いませんでした?ちょっと目付きが悪くてこう、全身から俺様問題児って感じのオーラを醸し出していた殿方が……」

 

「ああ、十六夜君のこと?彼なら「ちょっと世界の果てをみてくるぜ!」と言って駆け出して行ったわ?あっちの方に」

 

飛鳥が指差したのは落下している時にみえた断崖絶壁

 

「ななななんで止めてくれなかったんですか!?」

 

「「止めてくれるなよ?」て言われたんだもの」

 

「ならどうして黒ウサギに伝えてくれないんですか!」

 

「「黒ウサギには言うなよ?」と言われたから」

 

「嘘です!絶対嘘です!どうせ面倒臭いからほっといたんでしょう皆さん!」

 

「「「うん」」」

 

ガクリ、黒ウサギはorzの様な姿勢になる

 

「別に大丈夫だろ、時間かかるだけで」

 

「大変なんです!世界の果てにはギフトゲームの為に野放しにされている幻獣たちが!」

 

「幻獣?」

 

「それはあれか?よく聞くドラゴンとかグリフォンとかそういうのか?」

 

「は、はい、幻獣とはギフトを持つ獣を指す言葉で世界の果て付近には強力なギフトを持つ幻獣たちが沢山います」

 

「あら、それは残念、彼はもうゲームオーバー?」

 

「ゲーム参加前にゲームオーバー……?斬新?」

 

「今頃はその幻獣ってやつの胃の中か」

 

「冗談を言ってる場合じゃありません!」

 

ジンは必死に事の重大さを伝えようとするが3人は肩を竦めるだけ

 

黒ウサギは溜息を吐きながら立ち上がった

 

「はぁ……ジン坊ちゃん、3人のご案内を任せてもよろしいでしょうか?黒ウサギは問題児を捕まえに参ります」

 

「分かったけど、気をつけてね?」

 

「ありがとうございます、箱庭の貴族と謳われるこのウサギを馬鹿にしたこと、骨の髄まで後悔させます」

 

悲しみから立ち直った黒ウサギは怒りのオーラを全身から噴出させ、つやのある黒い髪を淡い緋色に染めていく。

 

外門めがけて空中高く跳び上がった黒ウサギは外門の脇にあった彫像を次々と駆け上がり、柱に水平に張り付くと

 

「一刻程で戻ります!皆様は是非箱庭ライフをご堪能下さいませ!」

 

黒ウサギは、淡い緋色の髪を靡かせ踏みしめた門柱に亀裂を入れる。全力で跳躍した黒ウサギ銃口から打ち出される弾丸のように、あっという間に四人の視界から消え去っていった。

 

「・・・・・・。箱庭の兎は随分早く跳べるのね。素直に感心するわ」

 

「ウサギたちは箱庭の創始者の眷属。力もそうですが、様々なギフトの他に特殊な権限も持ち合わせた貴種です。彼女なら余程の幻獣と出くわさない限り大丈夫だと思うのですが・・・・・・」

 

飛鳥はそう、とだけ呟き心配そうに彼女が飛び去って言った方向を眺めるジンに向き直った

 

「黒ウサギも堪能くださいと言っていたし、御言葉に甘えて先に箱庭に入るとしましょう。エスコートは貴方がしてくださるのかしら?」

 

「え、あ、はい。コミュニティのリーダーをしているジン=ラッセルです。齢十一になったばかりの若輩ですがよろしくお願いします。皆さんの名前は?」

 

「私は久遠飛鳥よ、そこの猫を抱えてるのが」

 

「春日部耀…こっちが」

 

「東雲葉月だ、よろしくな」

 

ジンは礼儀正しく挨拶をする、飛鳥、耀、葉月もそれに倣い同じ様に挨拶をしていく

 

「さ、それじゃあ箱庭に入りましょう。まずはそうね。軽い食事でもしながら話を聞かせてくれると嬉しいわ」

 

「そうだな、俺も色々とあって腹も減ったしそうしようぜ」

 

飛鳥がジンの手を引いて外門をくぐり、耀と俺はそれについていく

 

俺も少し小腹がすいたし食事なら聞きたいことも聞けるしちょうどいいな

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