問題児と刀使いが異世界から来るそうですよ?   作:zkneet

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オリジナルのギフトゲームって結構難しいですね……


第6話

「では皆様、明日の為にもギフトの鑑定に参りましょう!」

 

「ギフトの鑑定?どういう事だ?」

 

疑問に思った俺が質問する

 

「そのまんまの意味でございますよ、交流のあったコミュニティにお願いしに行きます!」

 

「なるほど、自分のギフトが明確になるならいいかもな、何処なんだ?」

 

「サウザンドアイズでございます」

 

「サウザンドアイズ?」

 

「YES。サウザンドアイズは特殊な“瞳”のギフトを持つ者達の群体コミュニティ。箱庭の東西南北・上層下層の全てに精通する超巨大商業コミュニティです。幸いこの近くに支店がありますし」

 

「じゃあ早速向かうか」

 

道中、黒ウサギを除く四人は町並みを興味深そうに眺めていた。

 

正午過ぎの賑やかな街中を歩き、飛鳥は興味深そうに呟く

 

「桜の木・・・・・・ではないわよね?花弁の形が違うし、真夏になっても咲き続けているはずがないもの」

 

「まだ初夏になったばかりのはずだそ?気合の入った桜が残っててもおかしくないだろ」

 

「・・・・・・?今は秋だったと思うけど」

 

「そもそも真冬だろ、咲いてる方がおかしいだろ?」

 

話が噛み合わない4人は互いを見つめながら首を傾げる

事情を知っている黒ウサギが笑いながら説明してくれた

 

「皆さんはそれぞれ違う世界から召還されているのです。元いた時間軸以外にも歴史や文化、生態系など所々違う箇所があるはずですよ」

 

「へぇ?パラレルワールドってやつか?」

 

「近しいですね。正しくは立体交差並行世界論というものなのですけども・・・・・・今からコレの説明を始めますと一日二日では説明しきれないので、またの機会ということに」

 

「まあ、しょうがないか」

 

長くなるなら仕方がないということで納得する4人、するとそこで葉月はとある店に視線を向けた

それに気がついた黒ウサギが問いかける

 

「葉月さん?どうかなさいました?」

 

「ああ、そこに刀を売っている店を見つけたんだ、少し見てみたいんだがダメか?」

 

「余りお時間をかけないのでしたら構いませんよ?」

 

「おおまじか、やったぜ」

 

彼はそう言いながら店の中に入っていく

沢山ある刀の中から1番長い大太刀を見つめ近寄る

 

「お客さん、すまねぇがそれは商品じゃねぇんだ、ギフトゲームの商品でな、勝てた奴は持って行ってもらって構わねぇんだが、どうだい、やってくかい?」

 

「是非やりたいところだが、黒ウサギ、時間は大丈夫か?」

 

「はいな、特に問題はありませんので構いませんよ?」

 

「てことだ店主、そのゲーム受けて立つぜ」

 

彼がそう言うと手元にギアスロールが現れた

 

゛ギフトゲーム名 見極める者

 

プレイヤー一覧 東雲葉月

 

クリア条件 大太刀の嘘偽りを見抜き真実の銘を解き明かすこと

クリア方法 主催者に2度だけの質問によりヒントを得て謎を解く

 

敗北条件 プレイヤーが店主以外に質問、手助けを求めた場合は失格とする、同じく主催者以外からのヒントを貰った場合も失格とする

半刻を過ぎた場合は失格

プレイヤーが降参

 

 宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

 

名鉄の鍛冶 印゛

 

「なるほど、単純でわかりやすいな、まず最初の質問だ、この刀の長さは?」

 

「216.7だ」

 

「だいぶ長いな…これなら限られてくるが……流石に長さまでは正確に記憶はしていないしな」

 

顎に手を置き考える葉月を見ながら他のメンバーが呟く

 

「葉月は刀に詳しいの……?」

 

「どうなのかしら…でもそれなら彼のギフトにも納得が行くわね」

 

「確かにそうだな、刀を呼び出して使うって事は知識はあるんだろう」

 

「このゲームどうなるのか見ものですね」

 

そこで葉月が2度目の質問をする

 

「この刀は、妖刀の類か?」

 

「ああ、そうだよ、これで二回目はヒントはもうあげられないぜ?」

 

「分かってる、これだけあれば充分だ」

 

「ほう、兄ちゃん中々に自信満々だね」

 

それ以降葉月は刀に視線を集中する

 

(反りは、50cm越えか?2m越えの妖刀…何処かで聞いた覚えはあるが…思い出せない……くそっ、雷切やへし切長谷部は長さが圧倒的に足りない…妖刀、大太刀…祢々切丸か?一か八かだ…試してみるか)

 

「店主、答えが出たぞ?」

 

その言葉に周りの全員が葉月を見る

 

「聞かせてもらおうか、兄ちゃんはこの刀はなんだと思う?」

 

「こいつは…祢々切丸だ、祢々切丸はその昔、日光の鳴虫山に「祢々」という虫の妖怪が住み着き、人々を困らせていた

その時この太刀が二荒山神社の拝殿から飛び出て、「祢々虫」を追い回し、大谷川を渡り、向かいの祢々が沢を駆け上り、遂に二荒山神社の前まで追いつめた上で斬り捨てたという。それより後、「祢々切丸」と号した、違うか?」

 

「惜しいな、チャンスをやる、そのときこいつは誰の手で祢々切丸を抜いた?」

 

「誰の手でもない、祢々切丸自身がひとりでに鞘から抜け追い回した、故に妖刀、どうだ」

 

「はぁ〜」

 

店主の溜息に緊張が走る

間違えたか……?

 

「正解だ、このゲーム、兄ちゃんの勝ちだよ、ほら持ってけ」

 

「よっしゃ!じゃあ頂いてくぜ!ありがとうな!」

 

嬉しそうに言えば葉月は祢々切丸を手に取り皆の方を見る

 

「中々葉月もやるじゃねぇか」

 

「ええ、流石ね」

 

「今度私にも色々と教えて欲しい、かも」

 

3人から褒められれば少し照れくさそうに笑いながら

 

「まあ完璧に分かるわけじゃないけどな」

 

「さて、ではサウザンドアイズに向かいましょう」

 

黒ウサギの言葉に頷き乍店を出る4人

その際葉月はもうひとつ興味深いものを見つけたが止まることはしなかった

 

(あれは、フラガラッハ?流石にレプリカのようだが…今度また来てみるか)

 

 

 

暫く談笑しながら進んでいれば黒ウサギが立ち止まった

 

どうやら目的地に付いたらしい

 

サウザンドアイズの旗は青い生地に互いに見つめ合う女神像が描かれている

 

店の前では、看板を下げる割烹着の女性店員の姿があって、黒ウサギは慌ててストップをかけようとするが

 

「まっ…」

 

「待ったは無しですお客様、うちは時間外営業はしていませんので日を改めてください」

 

「なんって商売っ気のない店なのかしら」

 

「全くです、営業終了時間五分前に締め出すとはどういう事ですか!」

 

「文句を言うのならば他所へどうぞ、貴方方は今後一切の出入りを禁じます、出禁です」

 

「出禁!?これだけのことで出禁とかお客様舐めすぎでございますよ!?」

 

キャーキャーと喚く黒ウサギに、店員は冷めたような目と侮蔑を込めた声で対応する。

 

「なるほど、“箱庭の貴族”であるウサギのお客様を無下にするのは失礼ですね。中で入店許可を伺いますので、コミュニティの名前をよろしいでしょうか?」

 

「うっ…………」

 

言葉に詰まる黒ウサギ

しかし十六夜はなんの躊躇いもなく続ける

 

「ノーネームってコミュニティだが」

 

「ほほう、では何処のノーネームでしょうか?旗印を確認させて頂いてもよろしいでしょうか?」

 

十六夜たちは知る由もなかったが“サウザンドアイズ”の商店は“ノーネーム”の入店を断っている。

全員の視線が黒ウサギに集中する。

悔しそうに黒ウサギが呟く

 

「その……あの……私たちに旗はありま…」

 

「いやっぁぁぁぁほっうぅぅぅぅ久しぶりだぁぁぁ黒ウサギィィィィ!!」

 

「きゃぁぁーー!!」

 

黒ウサギが店内から突撃してきた着物風の服を着た真っ白い髪の少女に抱きつかれ、少女と共に街道の向こうにある浅い水路まで吹き飛び、ボチャン、と転がり落ちた。

 

それを葉月達は呆然と眺め、女性店員は頭を抱えていた

 

「……おい店員、この店はドッキリサービスがあるのか?何ならぜひ」

 

「ありません!」

 

「有料でも」

 

「やりません!」

 

「そうだぞ十六夜、ここは俺たちを濡らした黒ウサギが濡れてるんだ、嘲笑ってやるところだろ」

 

「確かに、因果応報」

 

耀が頷きながら同意する

 

「し、白夜叉様!?どうしてこんな下層に!?」

 

「そろそろ黒ウサギが来る予感がしておったからに決まっておるだろに!フフ、フホホフホホ!やっぱりウサギは触り心地が違うのう!ほれ、ここが良いかここが良いか!」

 

「し、白夜叉様!離れてください!」

 

黒ウサギはそのまま彼女を投げ飛ばす

 

「ゴバァ!お、おんし、飛んできた初対面の美少女を足で受け止めるとは何様じゃ!」

 

十六夜は足で受け止めた

 

「十六夜様だぜ?よろしくな、和装ロリ」

 

ヤハハと笑いながら笑いながら自己紹介をする十六夜

 

一連の流れの中で呆気に取られていた飛鳥は、思い出したように白夜叉と呼ばれていた少女に話しかけた。

 

「貴女はこの店の方?」

 

「おお、そうだとも。この“サウザンドアイズ”の幹部様で白夜叉さまだよご令嬢。仕事の依頼ならおんしのその年齢のわりに発育がいい胸をワンタッチ生揉みで引き受けるぞ」

 

 

 

「オーナー、それでは売上が伸びません」

 

冷静に女性店員が釘を刺す

 

「ふふん。お前達が黒ウサギの新しい同士か。異世界の人間が私の元に来たということは・・・・・・遂に黒ウサギが私のペットに」

 

「なりません!どういう起承転結でそうなるのですか!」

 

うさ耳を逆立てながら怒る黒ウサギ

 

「まぁ、冗談はさておき話があるのじゃろ。話があるなら店内で聞こう」

 

「よろしいのですか?彼らは旗も持たない“ノーネーム”のはず。規定では」

 

「“ノーネーム”だとわかっていながら名を尋ねる、性悪店員に対する侘びだ。身元は私が保証するし、ボスに睨まれても私が責任を取る。いいから入れてやれ」

 

少し拗ねたような表情をする女性店員、彼女からしてみれば規約を守っただけなのだから気を悪くするのは仕方の無いことである、彼女に睨まれながら5人は暖簾を潜り中に入って行った

 

「いや〜悪いねー?」

 

「申し訳ないわね?」

 

「ごめんね?」

 

「邪魔するぜ?」

 

葉月、飛鳥、耀、十六夜の順で形だけの謝罪をしながら進んで行った

 

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