トリトリの実 モデル梟ってそっちの梟!? 作:俺だ
ONE PIECEのなかで強くなる方法といえば色々ある。
六式、覇気、そして悪魔の実。
3歳の誕生日。ゼファー、つまり俺の父親から送られた誕生日プレゼントは、悪魔の実だった。
悪魔の実というのは『海の悪魔の化身』といわれている果実で、食べた者に特別な力を与えられる。
何億ベリーもの価値があり、その実一つだけでそこらの海賊ぐらいなら倒せるだけの力が得られる。
ただそれだけの力、もちろんデメリットもあり、海に嫌われる。
海に嫌われると海水や海楼石などに触れるとカナヅチになって力が抜けてしまうなど、海賊にとって致命的なデメリットだ。
それでも悪魔の実を食べる人が多いのは、それだけ”特別な力”によるメリットが大きいからだろう。
どうやら倒した海賊船の中から発見したらしい。
しっかり元帥から許可を貰っているようだが、よく許可をもらえたものだ。
見た目や形などを観察して、父親が悪魔の実と一緒に持ってきた悪魔の実の図鑑で調べる。
図説まで載っているものは少ないが、幸い目の前にある悪魔の実の名称や能力は載ってあった。
ゾオン系トリトリの実 モデル梟。
身を食べたものは、姿が梟のようになり、音もなく飛べ、暗闇の中でも見える目や優れている聴覚などを手に入れることができるようだ。
しかし残念ながらゾオン系。
人獣型であるこの実は、姿が大きく変わってしまう。
それに原作を知っている俺としては、あまりゾオン系が強いと思えない。
食べるのは保留にしよう。
死ぬのは3歳、つまり今年。
それまでにもう一つ悪魔の実が手に入るとは思えないが、念のため、だ。
もしめちゃくちゃ強い実が手に入っても、すでに実を食べていたら、食べれない。
父親には、もう少し考えてから食べると伝えて、木箱の中にその実をしまった。
○☆○
ある寒い日の夜。
俺の家に人目につかないよう向かってくる人物を俺は見聞色の覇気で捉えていた。
母親は隣で寝ていて、起きそうにない。
ガンッ!
強烈な音が響き、玄関の扉が無理やり開かれたことを教えてくれた。
流石に母親も目を覚ました様子。
しかし寝起きだからか、ボーとした様子で動く気配がない。
自分の心臓の鼓動が早くなるのを感じながら、隠してあった木箱に向かっていく。
箱を開け、久しぶりに見た悪魔の実は、相変わらず毒々しい色をしていた。
結局、今日まで新しい悪魔の実を手に入れることができず、これを食うしかなくなった。
せっかく手に入れた美しい容姿。手放すのは惜しいが命の方が何倍も大切だ。
意を決して悪魔の実をひとかじり、海賊がこの部屋に入ってきたのとそれは、ほぼ同時だった。
ーーーー
俺らは昔、海賊をやっていた。
別にONE PIECEを求めて航海しているんじゃない。
そんなものあるわけないし、夢見るお年頃じゃないからな。
仲間と海賊名乗って、馬鹿やって。
たとえ周りの人から悪と断じられようと、それは楽しかった。
しかしそんな楽しい日々も、あの一瞬で終わった。
たまたま会った海軍の船に、たまたま大将が乗っていた。
文字にするとただそれだけ。
黒腕のゼファー。
その大将の黒い腕は、たった一発の殴りで俺らの日々と海賊船を粉々にした。
決して俺らを殺すことをしなかったゼファー。
それなりに覚悟を決め、仲間と共に航海してきた俺にとって、それは侮辱以外の何物でもない。
捕まって釈放され、ついにこの日を迎えた。
復讐だ。
あの日、俺らを侮辱したゼファーに。
本人に挑むなんて馬鹿な真似はしない。
あの黒い腕が迫ってくる光景をもう一度見たいとは、死んでも思わなかった。
なら、弱いところを突けばいい。
基本的に誰にでも弱点はある。
多くの人の弱点は、親しい人。家族ともなると尚更だ。
ゼファーの家の場所を探り、家に息子と嫁、二人だけになる日を狙った。
積み重ね、やっと辿り着いた復讐の日。
ミスは許されない。
覚悟を決め、開けた扉の先にいたのは、片目を赤く染め、背中から赤い翼を生やしている少年だった。
明らかに人外のそれ。
悪魔の実といわれるものを知っている俺は、すぐに能力者だということがわかった。
ならば何かされる前に殺さないとこっちが痛い目を見る。
構えていた銃をその子供へ向け。
一発。二発。三発。四発。
連続して鳴り響いた銃声は、確実に当たったという手応えとともに俺の鼓膜を揺らす。
死んだかどうか確認を、そう思って捉えた視界のなか映ったのは、平然としている子供。
余裕があった俺の心からそれが無くなっていく。
化け物。敵わない。そう思ってしまったから。
せめてゼファーの嫁だけでも、そう思い銃をもう一度構え、そこで意識を失った。
ーーーー
殴り、気絶させた男を見下ろしながら思う。
梟ってそっちの梟かよ!?
海賊を倒した少年の顔は、どこか間抜けだった。
またもや強引な展開。
もうですね。早く悪魔の実食べたかったんです。
それと弾丸が効かない理由ですが、基本的に喰種は赫子、クインケ以外ではダメージを負いません。
流石にそのままの設定だとチートなので変えますが、理由はただの銃だから効かなかった、ということです。