ハッタリ男の生存譚   作:朝が嫌い

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始まり

俺は今日からある学園に行くことになった。私立愛地共生学園――――問題児たちを矯正するための学園だ。まあ、俺が行く目的は違うのだが。ここで俺の話をしよう。俺は、まあ、ずば抜けた武の才能がなかった。しかし、悲しいことだが俺は武術名門に生まれてしまったのである。名門で才能がないものは、生きづらいのは想像に難くない。使えぬものには手厳しい場所だった。・・・ある日、俺は捨てられてしまったのだ。曰く、使えないやつはいらないらしい。雨に濡れながら暗い道を歩き続け、ふつふつと怒りが出てきたのを感じた。何故俺がこんな目にあっているのか。・・・力がないからか?相手を殺すための力がないからなのか?怒りは殺気に代わっていた。必ず殺してやる。・・・そして、ある男に出会った。

 

「おい坊主、お前はその地獄から抜け出したいか?」

 

「ああ抜け出したい。力がいる」

 

「ヒヒヒ、お前さんは面白い才能を持ってるぜ。俺とともに来い力の使い方を教えてやる」

 

俺はその男の手を取った。

 

★★★★

 

「今回のはまたすごいな。」

 

集まっているのは、武装女子のトップに君臨する五人の女剣士。

 

「今回は凄まじいな、前の学校で乱闘騒ぎ70名も倒したのか」

 

「・・・名前は白羽 藍色か」

 

「眠目 さとりお前のクラスに来るらしい。お前が矯正しろ」

 

「わかってるよ~」

 

★★★★★

 

でかい門をくぐると広い敷地に出た、そこには武装した女子と女装した男子がいた。

 

「これは、酷いな」

 

朝からゲテモノを見た。まともなものを見ようと思い、職員室に急ぐ。手早く手続きを済ませ、教室に行く。

高校一年の教室だ。扉を開けると

 

「そーれ」

 

目の前に、刃が出てくる。反射でぎりぎりで躱す。

そこには、緑色の髪をした不思議系少女がいた。

 

「いきなりだけど~君のことを矯正するから動かないでね~」

 

「断る」

 

短く答えて、下段からの攻撃を避ける。きみって

左手でつかんだ刀身を掲げ、矢を放つように離す。まるでデコピンのような跳躍切り。

視線の方向からくると読んでいたのだが、全くの別からの攻撃。しかし、俺には当たらないな。

 

「んッ・・・」

 

皮膚を掠る形で避ける。その理想的な回避に相手の少女は驚いたようで目をわずかに見開く。

 

「この程度か?話にならんな」

 

俺は、あの男に、殺気を操る才を認められた。だが、それだけでは勝てない。ハッタリでごまかすことは出来てもそれだけでは倒せない相手もいる。

 

『お前さんは、武の才能には恵まれなかったが、恵まれなかったなりに一つに絞って極限まで研ぎ澄ませばやり方次第じゃ天才ともやり合える。まあ、化け物と呼ばれる奴らには無理だがな。』

 

そう言われた。一つに絞り磨き上げる、俺の場合、それは回避だった。あの男との日々は回避の訓練に大半をつぎ込んだ。回避のためには、相手の攻撃を読む経験と攻撃をより深く理解し先読みするための知識が必要だった。俺はひたすらあの男と戦い続け、そして知識をため続けた。そして事実、俺は天才と呼ばれたものに負けていない。

 

「どうした?話にならんぞ」

 

挑発しながら、相手の攻撃をかわしていく。巻き落とし、引き切り、阿吽・・・

 

「お前の流派は神道無念流か」

 

動揺を誘うためにそう問いかけるが、少女は二ィと口角を上げ

 

「残ね~ん、10点かな~」

 

八天切り――――

 

紙一重で躱せたが、流派が変わった。

なるほど・・・厄介だな・・・だが

 

「なるほどな、観の目にその剣、確かにお前は強いが・・・お前は化け物ではないな」

 

「ッッッ・・・」

 

少女の動きが一瞬止まった。ここだ!!!

一気に距離を詰める。

少女は反射的に剣をふるう・・・その前に

 

殺気操術――――邪眼

 

濃縮した殺気が少女を貫く。

圧倒的な殺気は、生物に危険信号を出させ恐怖で動けなくする。少女の体は固まり動けない。鳩尾に蹴りを放つ。少女は教室の外のまで吹っ飛び意識を失った。

 

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