ハッタリ男の生存譚 作:朝が嫌い
なんやかんやあって、取り合いず今日は寮に帰れと先生に言われ帰ることになった。
中庭を抜けようとしたら、
「待て!」
「行かせると思いまして」
藍色の前に二人の少女が立ちふさがる。その目は、油断はしていないが自信に満ち溢れていた。気に食わない。
「・・・退け!」
広範囲に殺気をまき散らす。
殺気操術――――重殺
「くッ・・・」
「これは・・・」
藍色は怯んでいる間に、二人の間に入る。
「今お前らを殺すことは簡単だ。だが、お前らは俺が殺すに値しない」
そう言い残し、去って行った。
★★★★
眠目さんは、負けてしまいましたか。それにしても・・・気になりますね。接触してみますか。
★★★★
此処が男子寮か。ひどいな、女子寮との差がありすぎるな。まあ、どうでもいいことだがな。
俺は、ほう、一人部屋か・・・ラッキーかな。
しかし分からないことだらけだな。この学園は・・・・・・
「おいそこの」
通りすがりの男子を捕まえる。
「何よ」
「この学園のことについて説明してくれないか?」
口調は柔らかで、しかし雰囲気は有無を言わせない。
「わ、分かったわよ」
要するに、この学校は天下五剣という女子生徒に支配されているらしい。そして、俺が倒したあの少女はそのうちの一人で、恐らく、今後別の天下五剣が現れるということらしい。
率直に言ってめんどい。あの男が言っていたのはこのことか。でも、目的のためには仕方がない。覚悟を決めるか。
★★★★
朝起きたら、呼び出しの紙があった。
『今日の、夜12時噴水の前まで来られたし』
め、めんどくさい。
「こんなところに呼び出して何の用だ」
そこに居たのは、白い髪をした少女だった・・・一目見ただけでわかる、やばいやつだ。
化け物と呼ばれる人種だ。
次の瞬間、首筋に刃があった。
「ッ・・・」
「やはりですか。気になることがあったんですよね。あなたの戦闘は聞いていましたが、違和感があったのです」
「・・・」
「あなた、あんな殺気を出せていながらこの程度の攻撃をかわせていない」
「この程度だと・・・」
「ええ、確かにこの学園で見切れるのはいないですけど眠目さんを簡単にあしらったあなたなら躱せても不思議ではありません」
「ですが、あなたは躱せなかった・・・これから導かれる答えは一つ・・・あなたの実力は見せかけだという「もういい」」
なるほど、こんなに早く見破られるとはな・・・
「それで、俺をどうする?」
「フフフ、取引をしませんか?」
「取引だと?」
「はい、このことは黙っておいてあげます。その代りに私の子分になってほしいのです」
デデーンという音が聞こえてきそうなほどない胸を張る。
「今失礼なことを考えませんでしたか?」
「いや、考えてない。それより理由を教えてもらっても?」
「・・・良いでしょう。五剣の皆さんにはそれぞれ妹分がいます。私だけいないのですよ。」
「なるほど、俺には拒否権がないのを分かってきいてくる当たり性格が悪いな」
「生意気な子分でがっかりです。別に、あなたが何をしようと止めるつもりはありません。ただ私がお願いしたことには従っていればよいのです」
「・・・はあ、分かった」
満面の笑みで、因幡は
「交渉成立ですよ」
明らかな脅しを交渉と言ってきた。初日から、前途多難すぎる。