その便意が物語を変えた   作:ざんじばる

33 / 93
 前話までの混浴話に、


「馬鹿野郎! なんであんなこと書いた! 言え! なんでだ!!」


 と読者の皆様に迫られる夢を見たので、今回も弁解タイムとさせていただきます。


 ご了承ください。


Ex.いいわけ

ある日の作者の脳内会議

 

 

 

脳内作者A(以降A): パチパチパチパチパチパチパチ……

脳内作者B(以降B):「なあ……今書いてるところだけどさ。天ちゃんとあいが女湯でキャッキャウフフしているのを八一が男湯から聞いてるシーン……」

A:「なんです?」

 

B:「ぬるい」

A:「は?」

B:「ぬるい」

A:「何言ってんです? さっきの脳内会議で決めたとおりでしょ。天ちゃんが銭湯に来るから桂香さんは気まずくて来ない。桂香さんから誘われないから姉弟子も来ない。結果、八一と天ちゃんとあいの三人だけになるって」

B:「いや、それはいいんだよ。そのままで」

A:「じゃあ、何がぬるいんです?」

 

 

 

B:「天ちゃんもあいも男湯にぶち込め」

 

 

 

A:「はあっ!? 何言ってんです!?」

B:「三人で混浴させろ」

A:「本当に何言ってんだ、あんた!? 1話で天ちゃんにヨゴレはさせられねぇって結論が出たばっかりだろうが!!」

B:「あほ。よく考えろ。トイレでばったりはヨゴレだ。だけどお風呂でばったりは王道ヒロイン必須イベントだ」

A:「そ、そうなの? いやでもそれはまずいでしょう。どうやったって天ちゃんが羞恥心を乗り越えて男湯に入るわけないですって」

B:「あいが強引に連れ込むんだ。そして天ちゃんも八一とあいを風呂で二人っきりにさせたくなくて嫌々の振りをして着いていくんだよ」

A:「それも苦しいでしょ。それにあいなら喜んで天ちゃんを出し抜いて二人っきりになろうとするでしょ。天ちゃんを引っ張ってったりしないですって」

B:「そこはほら、年下の姉弟子とかいろいろ複雑なアレコレがあるんだよ」

A:「何も具体的な案があらへんがな。この作品はあくまでバタフライエフェクトもの。極力作者の都合でキャラクター性に反した行動はとらせない。原作の展開を尊重して、その中で面白くするってポリシーでしょうに」

B:「あくまで”極力”、だ」

A:「あんた……まさか……」

B:「やれ。いまこそ伝家の宝刀『ご都合主義』を抜くときだ」

A:「そんな!? ポリシーを捨てるって言うのか!?」

B:「馬鹿野郎!! 俺たちのポリシーと天ちゃんとの混浴! どっちが大事なんだ!!」

A:「ハッ!? それは……」

B:「どうだ? 答えてみろ」

A:「……天ちゃんとの……混浴です……」

B:「そうだろう。だから書くんだ。なあに若干説得力が薄いだけだ。全く展開としてあり得ないわけじゃない」

A:「読者からフルボッコになって炎上してもしりませんよ?」

B:「馬鹿野郎。あいつらを見くびるんじゃねぇ。表面上は感想欄で『やめろぉ』と荒れるかも知れない。だけど心の中では『ないすぅ』と思って、匿名で良い評価を入れてくれるさ」

A:「そんなもんですか?」

B:「俺を信じろ。そして俺が信じるあいつらを信じろ」

A:「……分かりましたよ。でもどんな感じにするんです? 天ちゃんを汚すような行為は承知しませんよ」

B:「当たり前だ。……今回は男一人に女二人での混浴だ。そして女の一人は素直かつ積極的でもう一人はツンデレだ」

A:「あんた……まさか……」

B:「そうだ。俺たちはもうその条件において最高のシチュエーションを知っているはずだ」

A:「そんな……そんなことが許されるというのか……? 神よ……」

B:「神が許さなくても俺が許す。この条件なら『背中ピト』こそが至高だ。やれ」

A:「くそぉ……やってやる。やってやるさ! うぉぉ! 今もこの恋は 動き出せないぃーーーーーーーー!!」

 

 

 

 

 

 

A: パチパチパチパチパチパチパチ……

B:「なぁ、今お前何書いてる?」

A:「へ? さっき緊急脳内会議で決めた、あいのせいでもみくちゃになった後、八一の頭が天ちゃんのお腹に乗っかるシーンですけど?」

B:「それは知ってる。そうじゃなくて何をそんなにねちっこく書いてるんだ?」

 

 

 

A:「天ちゃんのお腹の魅力についてですけど?」

 

 

 

B:「おい馬鹿。やめろ」

A:「は?」

B:「やめろ」

A:「はぁ!? 何言ってんです!? JSの三大フェティッシュポイントと言えば、太もも。ちっぱい。そして何よりイカ腹でしょう!? 書かなくてどうするんです!?」

B:「やめろ」

A:「馬鹿な!? 医学的に見てもイカ腹の旬は小学校中学年から高学年にかけて! そして天ちゃんはスレンダーかつ筋力が弱いタイプ! 間違いなく最高なイカ腹になっているはずで———」

B:「旬とかいうなボケ! いいから削れ!!」

A:「そんな理不尽な。それに僕には天ちゃんの健康的な消化器官とみずみずしい肌のコントラストが生み出す弾力の魅力を余すことなく描き出すという使命が———」

B:「メインヒロインの消化器官について語るラノベ二次創作なんぞあるか!  お前の薄汚い欲望で天ちゃんを汚すんじゃねぇ!!」

A:「そんな……。OKとNGの境界線がよく分かりませんよ……」

B:「いいか? 健康的な色気はいい。だが生々しいのはダメだ」

A:「あいまいな指示ですね。……やりますけど」

B:「そうだ。やれ」

A: パチパチパチパチパチパチパチ……

 

 

 

 

 

 

A:「こんなもんでどうです?」

B:「まだ濃くないか……?」

A:「これ以上は僕としても譲れませんよ。ここが分水嶺です」

B:「まあ、ありっちゃあなしよりのありか?」

A:「あり of あり です」

B:「ならこれでいくか」

A:「うーい。投稿してきます」

B:「おーす。今日もお疲れー」

 

 

 

A:「行ったな? よし。もう少し書き足しとこう。ユニバァァァス!!」

A: パチパチパチパチパチパチパチ……

 

 




という感じで2話、3話はできあがりました。
特に落ちはありません。

次回はゴキゲンの湯編となります。
お楽しみに。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。