その便意が物語を変えた   作:ざんじばる

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前話、前々話のあいちゃんの荒ぶりに、

「馬鹿野郎! なんであんなこと書いた! 言え! なんでだ!!」

と読者の皆様に迫られそうな気がしたので弁解タイムを挟みます。
弁解ですので、作者の脳内垂れ流し、ネタバレ多数でお送りします。
好まれない方はブラウザバックを推奨です。



警告しましたよ?



Ex.轍-わだち-(ふたりのあい編)

 

 

 

 本ページでは第三章終了時点での二人の『あい』の原作との違い。何を目的としているのかを記載します。

 そういった設定資料的なものは想像の幅を狭め、本文の面白さを減退させるというご意見の方はブラウザバックでお願いします。

 そうでない方は本作ヒロイン達のその時々の行動理由を押さえる一助にしていただければ幸いです。

 そんなもん本文中で表現して読者に理解させろやというツッコミも当然あるでしょうが、ひとまずはご容赦いただきたく、よろしくお願いします。

 

 

 

 

 ブラウザバックはよろしいですね?

 それでは、前回と異なり今回は大魔王をトリに置いていきます。

 

 

 

1.夜叉神 天衣

■原作■

 原作での天ちゃんの印象は動き出せない少女。

 非常にハイスペックでありながら一歩踏み出してチャンスをつかみに行けない。

 そのいじらしさが作者を始め、原作読者をキュン死させるわけですが、自ら手を伸ばさない者にチャンスをものにする権利が与えられないところは社会人の作者にとっては妙に納得してしまうところでもあります。原作は他にも才能の有る無しが大きく強調されるなど、ラブコメ系?ラノベにしてはかなり厳しい世界観です。

 八一の一番といったポジションは受け身だった天ちゃんの手のひらをすり抜けて、自ら行動したあいのものとなります。そして他人を押しのけてそのポジションを奪うという意思も持てません。結果、原作ではあいと較べて八一からの扱いに明確に差ができてしまいます。この辺りもこの作品特有の厳しさでしょうか。

 この動き出せない理由は生来の気性かあるいはその過去ゆえか。

 前回の閑話で記載したとおり、作者としては両親の死に端を発する一連のできごとゆえと解釈しています。

 

■本作■

 本作では運命のいたずら(う○こ)ゆえに八一の一番弟子という何より欲しかったポジションが転がり込んできます。

 これも前回の閑話で記載したとおり自分のこれからに希望を持ったがゆえに原作とは異なり自ら動き出します。もちろん行動力お化けのあいと較べれば遙かに緩やかにですが。

 目標は将棋だけでなく八一の一番の女の子になること。そのためにそれまで八一の一番身近にいた銀子を追い落とすための遠大な計画を実行し始めます。

 また、一章最終話で八一から少なくとも将棋の上では銀子より自分を優先するという旨の発言を受けたことで、一定の手応えを得るとともに自信を深めました。

 その後三章が終わるまでの間に八一から大切にされているという実感を得ています。

 この通り八一の一番弟子であるということ、八一との絆は今や天ちゃんのアイデンティティの根幹として組み込まれています。そのため八一との関係性を否定するような言動をしたものは問答無用で『絶対許さないリスト』に登録され、とんでもない目に遭わされます。幸い桂香さんは八一の身内でもあるため、報復が完了した時点でリストから外れましたが。

 さて、八一が他の女の子にデレデレして姉弟子とあいがブチ切れているとき天ちゃんの心境やいかにですが、当然面白くは思っていません。ですがナチュラルボーン八一Loverの天ちゃんは自分の感情よりも八一を優先してしまうため、八一が窮地に陥っているのを見ると半ば無意識的に救いの手を差し伸べてしまうのです。もちろん裏には自分は八一に大事にされているという自信もあるのでしょうが。

 最後にあいとの関係性ですが目下油断気味です。あいが自分を追い落とそうとしていることは認識していますが、まだリアルな脅威とは認識できていません。また八一の身内は無条件で一定量尊重してしまうということもあります。さらには目線が目の上のたんこぶである姉弟子に向いていることあるでしょう。

 この油断が今後ストーリーにどう影響していくのか……作者も分かりません。(無策)

 

 

2.雛鶴 あい

■原作■

 原作から作者が受けた印象は天ちゃんとは対照的に”極めて能動的な少女”です。

 その行動力ゆえ八一の一番弟子になるというチャンスをものにできました。

 しかし、自分の欲望には極めて従順な彼女はそこで立ち止まることはありません。自分の理想を実現するために他人へも積極的に関わります。反面、相手から望む反応を得られないと癇癪を起こす悪癖があります。もっと言えば相手を自分の望む姿に矯正したがる節があるかなぁと見ています。端的に言って支配欲が強いタイプかと。今日も元気に八一の調教に勤しんでいます。

 原作の天ちゃんとの関わりで生まれた感情は恐怖。後からやってきた相手に追い落とされ、自分の居場所を奪われるという恐怖。さらにそこから連鎖して負けたくないという気持ちを持ったと解釈しています。

 しかしながらその後、天ちゃんに自分を追い落とすような覚悟や行動力がないことをかぎ取ったのか、年上(2ヶ月ほどですが)として、姉弟子として天ちゃんに対しては姉貴分として接しようとしているのかなと見ています。一人っ子のあいには(自分の立場を脅かさない)妹というのは憧れの存在なのかも知れません。

 

■本作■

 運命のいたずら(作者の意図)によって一番弟子になれなかったあいは本作では逆に追いかける立場です。そして天ちゃんとの関わりで生まれた感情は愉悦。(ゴキゲンの湯で天ちゃんに取っ組み合いで勝ったシーンです)

 上位の相手を引きずり下ろし、自分の支配下に置く愉悦。

 ですから本作のあいちゃんの強さの根源は負けたくないではなく勝ちたいです。

 本作のあいにとって天ちゃんは年下のくせに姉(弟子)ぶる小生意気な相手です。また、天ちゃんの受け属性というM気質を敏感に感じ取っており、ドSとしてはねじ伏せて泣かせてやりたくてたまらないというこれもある意味支配欲をビンビンに刺激する相手です。その上、八一というトロフィーまで持っている。もはや美味しい獲物以外の何者でもありません。天ちゃん逃げて。超逃げて。

 

 ところで原作のあいちゃんと桂香さんの対局(3巻『小さな魔法使い』の章)の中で澪ちゃんの台詞に『あ、あいちゃんが穴熊に囲ったのって……この展開を狙ってたんじゃ……?』というものがあります。

 仮にこれが真実を言い当てているのだとすると、あいちゃんは桂香さんの策にわざと乗ってピンチを演出した上に、狙い通りに逆転したことになります。

 それどころか、途中で泣いていたのも嘘泣きだろうし、『わ、わたし……どうしたらいいのか、わからなくて……(中略)け、桂香さんのこと、だいすきだから……(中略)ぐちゃぐちゃな心で……ぐちゃぐちゃな将棋、指して……(以下略)』という台詞も嘘八百だったってことになり……

 

 とてもえげつないことになります。

 

 もちろん澪ちゃんが正解を言い当てているとは限りませんが、あえて全くの誤りをあそこで言わせる必要もないかと推察します。まあ原作者の白鳥先生がそこまでエグいキャラとしてあいちゃんを描写したがっているとは思えませんが。

ただ本作ではこの澪ちゃんの台詞を正ととり、大魔王あいちゃんを爆誕させました。こんなあいちゃんに二つ名を付けるとすると『無邪気な悪意』『愛しき邪悪』あたりでしょうか。

 

 次回以降、『コード・ショウギ 暴虐のあい』 をお楽しみに。

 ※次回以降も主人公は八一ですし、ヒロインは天ちゃんです

 

 

 

 

 え? 姉弟子? 姉弟子はねぇ…………

 

 

 

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