窮地から救ってくれたブライ、ブライアンとマツムラ達残った機体は、一度体制を立て直すべく飛行場に戻る。
しかし、つかの間の休息をけたたましいサイレンが破りさり、友軍機はマツムラ達5機を残して全滅する。
先ほどの爆撃機、Ju 87 はどうやら爆弾を落とした後すぐに自陣へと戻ったようだ。
そのおかげで損傷なくマツムラ達5機は "無事に" 離陸することができた。
ビック「グラディエーターで奴には追いつけないぞ」
ブライ「構わないさ。どうせ爆弾引っ提げてまたでてくる それよりも…」
今回の主目標は 味方陸軍戦車部隊の前進を護衛せよ である。
先ほどのJu 87が真に狙うべきは味方戦車部隊であろう。
しかし、なぜわざわざ飛行場までやってきたのか。 その答えは一つしかないと思っていた。
分隊長「まずは味方戦車部隊の予定進路に向かう。 その後必要に応じて空戦…もしくは撤退だ」
アレクシス「クソッ!」
味方戦車部隊の全滅である。
先ほどから何度も無線交信を試みてはいるが、距離があるからなのか全くつながらない。
マツムラ達5人は、奇襲に備え警戒を怠らずに味方予想進路に接近していく。
マツムラ「…あ…… 砲撃です! 敵陣地から砲撃が…」
ブライ「ならまだ味方はいる。 間に合ったようだ」
味方戦車部隊<<上空飛行中の友軍機!聞こえるか!?>>
アレクシス「ああ、ばっちり聞こえるぜ」
味方戦車部隊<<ならよかった! 先ほど爆撃機2機に味方が大勢やられた! 残るは5両だ!早急な援護を要する! 敵砲兵隊を撃破してくれれば敵の戦車はなんとかする!>>
無線には敵の砲撃がさく裂する音が混じっていた。 しかし、その声は力強く、まだ戦える意思を持っている声だ。
分隊長「ブライ、アレクシス マツムラと共に地上攻撃してくれるか? 何度の高い技だ、地面にキスしないようにアドバイスしてほしい」
ブライ「了解、上空の警戒は頼んだ」
アレクシス「おいマツムラ! 地上攻撃もやったことないのか! カーッ、本当に新兵なんだな!」
地上への機銃掃射は何度の高い技だ。 撃破自体は航空機を相手どるより簡単だが、問題はその後である。高空から攻撃をすれば安定して敵を狙えるが、すぐに機首を上げなければそのまま地面にダイブだ。
低空から侵入し攻撃をすると、機首上げはそれほど気にしなくてもよいが、深く追い込みしすぎるとこれまた木等の障害物にぶつかり地面へぶつかる。
機体と地面がぶつかることを 地面とキスする だなんて言うらしいが、一生を地面とのキスで終えるなどとどれだけ深いキスなのだろうか。 できればそんなキスは体験したくないとマツムラは思いつつ、アレクシスとブライのアドバイスに耳を傾ける。
ブライ「いいか、グラディエーターⅡは機銃が4門ある。これなら一瞬で蹴りがつけられる。運動性能も低いから、低空でノロノロと侵入するのはあまりお勧めできない。」
アレクシス「まぁ、高速低空飛行でパーッとバラまいた方が俺は好きなんだがな。一撃で決めるには如何せん難度が高いぜ」
マツムラは、ブライ達が言う通り見下ろした状態で射撃することに決めた。
―――照準を砲台に捉え近づく。
―――――――敵兵が見える距離まで近づく。
―――――――――敵兵がこちらに気づき、空を見上げた瞬間に――――
マツムラは引き金を引く。敵兵が跳ね上がったかと思うのもつかの間、砲台横にあったであろう弾薬が爆破し砲台は吹っ飛んだ。
マツムラ「やった!やりました!」
ブライ「敵を撃破したら操縦桿を引け!機首を上げるんだ」
マツムラは言われた通り、操縦桿を引く。先ほどまで狙いをつけていたため前屈姿勢であったのだが、そのことを忘れていた。 腹のあたりにGがかかり、吐き気がする。
アレクシス「終わったと思うにはまだ気が早いぞ!対空砲が追尾してくる!」
ブライ「垂直な上昇だけは避けるんだ。 速度が死ねば対空砲にとっていい的になる。 かといって、地面と平行に真っすぐ飛ぶのも予測が簡単で撃墜されるだろう。 緩やかな旋回を描くように見せてさっさと敵の射程から離脱するんだ」
マツムラは後ろから迫ってくる対空砲の曳光弾を感じながら、次の目標を探す。
ブライ、アレクシス、マツムラら3機は順調に敵砲兵隊を薙ぎ払っていく。
突如、分隊長から無線が入る。
分隊長「敵戦闘機2機を落とした。 スツーカ は1機撃破」
ビック「残るはさっき飛行場でお漏らししていった一機だけだ」
アレクシス「なんだ、やろうと思えばできるんじゃねえか」
分隊長「伊達に生き残ってはいない。弾は殆ど残ってはいないが… ひとまず高度を上げる」
ブライ「俺たちもあらかた片付いた。 敵爆撃機の索敵、迎撃に移ろう」
マツムラ達は高度を上げる。 最初の会敵から予想するに、敵戦闘機は3000mあたりで飛んできていた。 ならば爆撃機もその付近、もしくは地上目標を視認するためそれより下で飛んでくるだろうと予測していた。