私たちの「舞台」は始まったばかり。~in University~   作:かもにゃんこ

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初めましての方は初めまして!かもにゃんこと申します(^^)/

本作は大学生活をベースに、恋愛・演劇などの要素を加えた、オリジナル小説です。


タイトルが続編っぽくなっておりますが、今作だけでも理解出来る内容となっております。一応、前作「私たちの「舞台」は始まったばかり。」の続きみたいなものですが、登場人物は一新、物語自体も続きではありません。
もちろん、この作品の主人公は前回のサブキャラとなっているため、前作を読んで頂ける分には彼女への理解が一層深まると思います(^^♪

それでは、いきなり不穏なタイトルですが(笑)、始まり始まり~!

※後書きにて登場人物を1人、紹介しています。また、挿絵としてそのキャラクターのイメージ画をちびキャラにて載せております(*'▽')あくまでちびキャラですので、「こんな感じか」くらいな気持ちで見ていただけたら嬉しいです!





「あー、終わった、私の青春・・・」

「演劇・・・やっぱりいいなあ・・・」

 

1人の少女はそう、独り言のように呟いた。

 

 

× × ×

 

 

「音響さん準備オッケーですかー?」

 

「はい、大丈夫です」

 

今日はとある大学での演劇の公演。私はその劇に舞台音響係として出演する。

 

あ、いきなりでよくわからないよね。ちょっとだけ私のこととか説明するね。

 

私の名前は「高森美結(たかもりみゆ)」。大学2年生。私は学校の活動団体で、イベントの裏方として・・・えーと、簡単に言うと音響と照明を担当している部活動に所属している。

 

部活動の正式名称は音照創造部。長いからいつも「オシブ」とか「オショブ」とか略しているけどね。

 

普段は自分の学内の仕事が多いんだけど、今日は別の大学の演劇部から新入生歓迎公演のお手伝いをして欲しいとの依頼を受け、そちらに参加している。

 

うちの大学には演劇部がないため、所属1年余りにして始めての舞台音響。正直、この仕事が決まった時から私はすごく嬉しかったし、すごくわくわくした。

 

なんでって?私はね、中学・高校と演劇部だったから。ずっとやってきた演劇に、音響という裏方であるにしろ久しぶりに関われるってことがやっぱり嬉しかったから、かな?・・・ただ、ただ、ね・・・私だって本当は・・・。

 

 

× × ×

 

 

・・・1年前。

 

「サークルとか、どうしようかなあ」

 

入学して1週間後、学内では部活およびサークル活動の新入生勧誘イベントが行われていた。私は学校が配っていた活動団体一覧の冊子を、同じ学科の友達と見ながら悩んでいた。

 

「美結ちゃんもどこ入ろうとかまだ決めてないん?」

 

「うーん、どうしようかなあって感じ」

 

「そっか。どこも入らないってなると大学生活つまらなくなりそうだもんねえ。私もどうしよう・・・」

 

入らないという選択肢もあるにはあるけども、この友達の言う通り、大学生活はつまらなくなるだろう。ただ勉強をしに大学に行くしかなんて嫌だし、せっかく入った大学、友達だって色々欲しいなって思う。ただ・・・。

 

「なんで演劇はないんだろう・・・」

 

「あー、美結ちゃん演劇部だったんだもんね。そういうのって残念だよねえ・・・」

 

この大学に演劇系の活動団体がないと知った時は、ちょっと驚いた。なんとなくイメージだとさ、どの大学にもなんか演劇部とか演劇サークルってありそうだったから。まあ、本当に演劇したかったなら事前に調べろって感じだけどね。

 

うーん、どうしよう・・・。でも冊子とずっとにらめっこしててもなあ。

 

「とりあえず、興味ありそうなところの話でも聞いてこようかなあ。一応、何個かはあるし」

 

「そうだねー、私もいくつかあるからその中から良さそうなの選んでみようっと」

 

というわけで、各活動団体がいる体育館へと移動し、それぞれ興味がありそうなところへと行く。

 

 

私が興味あったのは「音照創造部」というところ。高校の頃は違うけど、中学の部活では舞台の裏方である、音響と照明も演劇部で担当しており、役者として演じることとはまた違ったやりがいや楽しさがあったから。

 

少し待ち、私が説明を受ける番となった。

 

「こんにちわ~!音照創造部へようこそ!はい、まずパンフでも見て」

 

「あ、はい」

 

パラパラともらったパンフレットをめくり、気になった点とかを質問をしていく。

 

パンフレットの中には演劇の裏方をやっている写真もあったので、私は思い切って質問をしてみた。

 

「あの、この写真なんですけど・・・」

 

もしかしたら冊子には載ってなかっただけで、この大学にも実は演劇部が存在するのでは、と少し期待をしつつ。

 

「あ、それね、えーっと、確か去年に別の大学の演劇部から依頼受けた時だったね~。うちの大学には演劇部はないんだけど、こういう依頼は結構来るよ~」

 

「あー・・・なるほど・・・そう言うことでしたか・・・」

 

まあ、やっぱりそうだよね。期待した私がバカでした。私が露骨にがっかりしてると、彼女は察したようで。

 

「・・あ~、もしかして演劇やりたかった系の人?」

 

「ええ、まあ」

 

「そっかー。私も先輩から聞いたんだけどね、3,4年前に人手不足でなくなっちゃったんだって。あっ!そうだ!」

 

「え?」

 

彼女はなにやら裏の方へ行き、このブースで勧誘に使うのかどうかはわからないけど、機材道具が入っているだろうカバンをガサガサあさり何か取り出し戻ってきた。

 

「はい、これ」

 

「カギ、ですか?」

 

「うん、カギ」

 

簡単に説明するとこう。そのカギは旧演劇部の倉庫のカギらしい。で、なんでそれを彼女が持っているかというと、部活の先輩に『演劇部の人が、オシブならうちの倉庫使っていいよ』と渡されたらしい。何に使うかは置いといて、カギなんで学校に借りればいいのでは?と思ったけど、演劇部がない以上貸してくれないらしい。で、緊急で必要になった時に使ってとのこと。いや、緊急で必要な時って・・・うん、これも置いとこう。

 

私はもっともらしい質問をする。

 

「その、なんで私にこれを・・・?」

 

「演劇部、もしかしたらキミがまた始めるんじゃないかと思ってね!」

 

「えっと・・・」

 

いやいや、さすがに入学したばっかりの私がそんなことするわけないじゃないですか・・・。

 

私が困った表情をしていると、まあまあと言い始め・・・。

 

「まあまあ、細かいことは気にしないでとりあえず見に行ってみれば?私も見たことあるけど、なんか結構すごかったよ!」

 

 

・・・とまあ、そういう感じで背中を押され、体育館を後にした私。ここって勧誘ブースじゃなかったっけ?

 

「えっと、このC棟の裏かな」

 

人気がほとんどない、C棟の、さらに人気がない裏に着いた私の前にそれはあった。

 

「結構大きい・・・」

 

なんとなくで来てみたけども、その倉庫の大きさを見て私は胸が少し高鳴っていく。

 

ガチャリ、とカギを開け続いて引き戸をガラガラっと開けると・・・。

 

「凄い・・・」

 

倉庫の中には、パッと見てわかる範囲であるけども、大道具や小道具、舞台背景パネル、宣伝用の立て看板など、色々なものがあった。

 

「これ・・・かなり本格的にやってたんだ・・・」

 

倉庫内の明かりをつけ、引き戸を閉めて目の前にあるものに私はとにかく夢中になっていた。

 

「こんなに色々道具があるのに・・・」

 

なんでないんだろう演劇部。これを見て尚更私の中に疑問が浮かんだと同時に・・・。

 

『演劇部、もしかしたらキミがまた始めるんじゃないかと思ってね!』

 

先程の彼女の言葉が脳裏に浮かぶ。が、すぐに現実へと戻される。

 

「・・・いや、無理だよ。そんなの出来るわけないもの」

 

自分にそう言い聞かせ、ここに長居するのもよくないと思い引き戸に手をかける。

 

「・・・アレ?」

 

開かない。カギはかけてない。そもそもカギは開けた時に差しっぱなしだし。

何度が開けようと試みるが開かない。

 

「ウソ・・・。こんな漫画みたいな展開ホントにあるんだ・・・」

 

私が読んでる少女漫画にもこういう場面あったなあ。あの漫画ではイケメンが助けに来てくれて・・・。

 

「って!そんなこと考えてる場合じゃないから!あっ!外からならもしかしたら開けられるかも・・・!」

 

ちょっと恥ずかしかったけど、私は戸を叩きながら叫ぶ。演劇部で鍛え上げたこの腹式呼吸で。

 

「助けてーーー!!!誰かーーー!!!」

 

シーン・・・。返事がない。そういえば人通りないんだよね・・・。

 

いやいや!諦めないよ!誰も助けてくれなくてこんなところで行方不明になりたくないよ!

 

と、また叫ぼうとした瞬間、扉がギシギシと音を立ててる

 

「!!」

 

私は声にならない声を発する。誰か来てくれたんだ。私は無我夢中で扉の外にいるであろう人に話す。

 

「中から開かないんです!カギ、カギでどうにか・・・」

 

私の声にその人は反応する。

 

「カギ・・・!?あ!動かしてみます!」

 

声の主は男の人だった。力もありそうだし、少し希望が見える。

 

彼はカギを動かす。ガチャガチャっと音をたてるが・・・まだ開かない。

 

「なんか・・・引っかかって・・・ん・・・」

 

また縛らくガチャガチャと何度もカギを動かす音。ただ扉はなかなか開かない。

 

しばらくカギと戸の動く音だけが響く。開かなくても開かなくても彼はあきらめず・・・そして・・・。

 

「あ、回った・・・!」

 

その言葉と同時にガラリと戸が開く。私はその瞬間、再び声にならない声を発した。

 

「!!」

 

そして・・・戸の向こうにはイケメンってわけではなかったけど、私の同じくらいの歳の男の人がいた。

 

「あ、ありがとうございました。どうなるかと思いました・・・」

 

まだ息を切らしている彼に深々と頭を下げ、感謝の意を伝えた。

 

「あ、いえ・・・ハアハア・・・たまたま通りかかっただけですし・・・」

 

少し控えめに、彼はそう答えた。

 

「そんなことないです。命の恩人・・・は言い過ぎかもですけど、いやでも、誰も助けてくれなかったらホントに私死んじゃうかもですし・・・あはは・・・」

 

助かってホッとしたのと、優しい人がいるんだっていう嬉しさや興奮で少し彼に近づき過ぎたこともあり、ちょっとだけ胸が熱くなった気がした。

 

「そ、そう思ってくれるなら・・助けて良かった、です。で、では・・・」

 

近づき過ぎた私から離れるように少し後ずさりながらそう答え、そのまま後ろを向き私から立ち去って行った。そんな彼に私は再度お礼を言う。

 

「ありがとうございました」

 

言い終わり、頭を上げた私はなんとなく顔がにやけていくのがわかった。漫画で読んだようなことが現実で起こるなんて。確かあの漫画なら、主人公の女の子は助けてもらって男の子を引き留めて、『お礼がしたい!』って言って連絡先聞いて、そこから恋に発展して行くんだったよね。じゃあ私も・・・?

 

「って、あ・・・」

 

「連絡先なんて聞いてないし・・・」

 

とっさに走って追いかけたけども、もうその男の人はどこにいるかわからなかった。

 

「あー、終わった、私の青春・・・」

 

もちろん彼がどんな人かなんて全然わからないけども、そんなことを期待していた私がいた時点で本当はもう一度会って話したかったのだから。

 

 

その日は2つの気持ちが芽生えた。

 

1つはまた演劇がしたいという気持ち。

 

もう1つは、高校の時に誓った、大学行ったら恋愛したい!って気持ちを思い出し、恋っていいなって改めて感じた気持ち。

 

今はどっちも叶わなかったけども、いつかはきっと叶うといいな。




まさかの美結ちゃんが主人公になっちゃった!前作での作者のお気に入りのキャラだからです(笑)では、その美結ちゃんの紹介をします!


・・・登場人物紹介1・・・


【挿絵表示】


高森美結(たかもりみゆ)

大学2年生。音照創造部所属。

中学・高校と6年間演劇部をやっていたため、大学でも続けたかったが廃部になっていることを知り、少しでも興味があった音照創造部に入部。ただし、演劇をやることはまだ諦めておらず、いつかはまたやりたいと思っている(早1年経ったけど)。

彼氏はおらず、恋もあまり経験なし。高校の時には、好きな人がいる人を好きになって玉砕した経験あり。

実家からは少し遠い学校に通っており一人暮らし。

趣味は恋愛系のマンガ(少女マンガ等)・小説(ラノベ)を読んだりアニメを見ること、ドラマCDを聴くこと。自他共に認めるオタク。

挿絵の格好は、助けられた時の格好というイメージです(^^)/


基本的な情報はこれくらいでしょうか?まあ詳しく知りたい読者様は前の物語を読んで下さい(笑)
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