私たちの「舞台」は始まったばかり。~in University~ 作:かもにゃんこ
美結ちゃんはお目当ての服を手に入れることが出来るのでしょうか・・・?
「ごめん、ちょっと長引いちゃった」
「やっほー美結!じゃあ後でお茶でもおごってくれたら許したげる~!」
「いいよいいよそれくらい。私が付き合ってもらったんだしさ」
「じゃあ甘えちゃおうかな~!」
今日は練習の後に、由依ちゃんとお買い物。お目当ては洋服だ。
「じゃあ行きましょう!」
「うん」
特に何も言われることなく歩き出した由依ちゃんにとりあえず付いていく。どうやら当てがあるらしい。まあ、だからこの駅に集合にしたと言えばそうだけど。
「大学生になってからちょっと大人っぽいの着たいなあ~、って思って最近見つけたとこなんだよー!」
「へぇ」
「この間行ったときあんな感じのあったから多分大丈夫かなってね」
「そうなんだ」
今住んでる家からも割りと近いし、気に入ったら私もこれから通ってみようかな。
駅ビルに入ってるということだったので、そんなに歩くわけでもなく到着。パッと見の雰囲気だけでもなかなか良さそう。
お店に入る前に私はコソコソっと由依ちゃんに。
「ねね、結構話しかけて来たりする?私苦手なんだけど・・・」
「んー、ここはそうでもないんじゃない?ゆっくり見ていられると思うよ」
「なら良かった」
早速中に入り、夏服が売っているところへ。もう8月ということもあってお店の中は既に秋服メインだけどね。
「だいぶ下がってるなー!」
「だね。品揃えは減っちゃってそうだけど」
「それは仕方ないね~」
由依ちゃんは早速架かっている服を物色。まずはブラウスからかな?
「これとかこれとかどう?」
由依ちゃんが2枚私に見せてくれる。普通にどっちも可愛い。のだけど・・・・。
「うん、可愛い、と思うけど・・・大人っぽ過ぎて似合わなそう・・・」
町行くOLさんとかが着そうな感じ。
「大丈夫大丈夫!着れば馴染むようになるって。まあとりあえず後でまずは試着だね~!じゃ次はスカートスカート・・・」
私の答えを聞かずに話はスカートへ。まあまだ買うわけじゃないから試着だけならいいよね。
私もせっかくだから探そう。まずは壁にかかったところを・・・。
「あっ!」
「どうかした美結?」
由依ちゃんは物色する手を止め私の方を見る。
「ほら、これ、いいかなって」
手に取ったのはネイビー色のフレアスカート。長さ的にも丁度膝下くらい。
「お~!いいね!こんな可愛いのがよく残ってたね~!」
ウエストサイズも問題なさそう。後はブラウスと一緒で似合うかどうかと言ったところ。
というわけでこのスカートとブラウス2着を持って試着室へ。
まずスカートを履く。実際履いて見てもウエストは大丈夫。丈もちゃんと欲しかった膝下の長さで長すぎず。
続いてブラウス。まず1着目。色は薄いピンクで、その他の特徴は、丸襟で、襟の部分からドレープが可愛いシフォンタイプのブラウス。
「これやっぱり可愛すぎないかなあ・・・」
と呟きつつもとりあえず着てカーテンを開ける。
「どう・・・?」
恐る恐る由依ちゃんに確認。
「おー、やっぱりいい組み合わせだったね~!可愛い可愛い!」
組み合わせがいいのはわかる。可愛いのもわかる。私が知りたいのは・・・。
「・・・似合ってる?」
そう私は聞いたのだが・・・。
「うんうん、まあ、とりあえず次も着てみて~!」
「え?う、うん?」
答えになってない返事をされた。うーん、なんか怪しいけど、今は何か言っても仕方ないかと思いとりあえずまたカーテンの中へと入り2着目に着替える。
2着目は白が可愛い割とシンプルなブラウス。少し丸みを帯びた襟とは結構短めな袖がポイント。
うん、これも可愛いね。と思いながら再びカーテンを開ける。
「どう、かな?」
「うんうん、こっちもいいねー!可愛い可愛い!」
だからそうじゃなくて!
「えーと、私に似合ってるの?ぶっちゃけ聞くけど」
私は少し強めに由依ちゃんへと聞く。
由依ちゃんは少し考えた後、口を開く。
「はっきり言っていいの?」
「うん」
「じゃあはっきり言うけどねー、やっぱりちょっと早かったかもなあって、あははー!ちょっと服に着せられちゃってる感じかなあ。あ、もちろん見慣れてないのもあるけどね」
「あー・・・まあ、そうだよねぇ」
そんな感じだとは思った。私も着てみた後に鏡で見たけども、全くそんな感じ。なんか浮いちゃってるというか。
だが買わないわけにもいかないのが本音。せっかく由依ちゃんが色々アドバイスをくれて良さそうなのを選んでくれた。それに私自身、自分が今持っている服で妥協したくないから。
由依ちゃんはうーんと考えいる中、私は笑顔で答える。
「・・・大丈夫だよ、ほら、見慣れれば平気でしょ、うん」
まあ作り笑顔だし、正直不安というか・・・あ、今更ながら買っても当日やっぱりやめましたになる可能性もありそう・・・。
そんなネガティブなことを思っていたら、突然由依ちゃんは「あっ!」っと声を上げる。
「ねね、美結!髪をこう、上げてみてさ、ポニーテールみたいに手で軽く押さえてみて!」
「え?こ、こう?」
いきなりでなんだと思ったけど、とりあえず言われた通りにやってみた。
「うんうん、そうそう!あ、ほら!下ろしてる時よりもなんか良くない?」
「そ、そうなの?」
私は戸惑う。だってただ髪を上げただけでさ、素材は変わらないしそんなことあるかと。そう思いつつもそのままの格好で鏡を見てみたら。
「・・・あ」
「どうよ!?」
「うん、なんか、なんでかはよくわからないけど・・・悪くないかも」
バッチリ似合ってるってわけじゃないけども、これならなんか大丈夫そう・・・?
「でしょでしょ!当日もそれで行けば凄くいい感じだと思うよ~!」
由依ちゃんの言うことは決してお世辞じゃないってことはわかる。だって由依ちゃんのこと、だいたいわかるもの。
ある程度不安が吹き飛び、自信もちょっとだけど付いた私はそのまま3点購入した。
「良かった良かった~!最初見たときは『ヤバい!アドバイスしたクセにどうしよう!やっぱり持っているのから選んじゃおう!』とか言いそうになっちゃったからね~!」
「そういうの思ってても言わないで欲しかったなあ」
「まあまあ、終わり良ければ全て良しだよ!」
「まあね」
いやまあ、とりあえず服買っただけでまだ全然終わってないんだけどね。一件落着ではあるけれど。
「なんかさ」
「う~ん?」
「服買う前よりもさ、なんか頑張ろうって気持ちになるね」
「え?頑張るって~?アレアレ?そう言うんじゃなくてただのお友達なんでしょ~?」
「あ・・・」
何自分から墓穴を掘ってるんだ私は!・・?いや、そうじゃなくて、頑張ろうって言うのは仲良くなれるように・・・いや、そう言っても一緒か・・・。
「・・・ほら、由依ちゃん!さっき言った通りお茶でも奢るからどっか行こ」
「あ~、都合が悪くなったらそうやって話反らす~!」
「んー、聞こえないよー」
とにもかくにも、いいお買い物になりました。
× × ×
「・・・よし」
髪を結った私は鏡を見てそう独り言を言い少し気合いを入れた。
小さめなショルダーバッグを持ち、玄関へと歩きパンプスを履き家のドアを開ける。
「・・・行ってきます」
1人暮らしなので返事があるわけではないが、今日に限ってはなんとなく、私はそう言いながら家を出た。
はい、しゅうりょうっ!・・・結局お出かけは始まらず終わっちゃいました(笑)当初の予定では1500字くらいでこの話を終わりにして、後半はお出かけにしようと考えてたのですが(;'∀')
毎度毎度のことなんですが、予定よりも長引くのはなんででしょうね?
最後、美結が「行ってきます」と言ったところ、なぜ彼女はそう言ったのか、皆さんで考えていただけたら幸いです(*'▽')
あと、洋服の説明をするところ、なんとなーくでもわかってくれたら嬉しいです('ω')ノ
次回は本当にお出かけ回ですよー!