星海のやべーやつがダンジョンに潜るのは色々と間違っている   作:レッドリア

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更新が遅くなりました

パワプロの連続コラボイベントにドラクエライバルズの新カードパック配信にSOAにやること多すぎィ!

これからもSOAのニア・オートマタのコラボイベントにパワプロのメジャー(漫画)とのコラボイベントで忙しいため、更新が遅くなりそうです。

あー……ガチャで金がかかるぅ……ランスロット復刻しないかなぁ……上限解放させたい。アーサーやモードも上限解放させたい……

あ、SOAで5月か6月にフェイト君とネルさんが覚醒するらしいですね。うれしい。


※3月1日最後の方をちょこっと修正


5話(前編)

「ふう、この辺りのモンスターはあらかた片付いたかな」

 

 ダンジョンの探索中にモンスターと戦っていたフェイトは、モンスターの返り血が付いた鉄パイプを軽く振るい血を払うと、フェイトは辺りを見回して周囲にモンスターの姿が見えないことを確認すると「ふう」と一息ついて鉄パイプを腰に戻した。

 ダンジョンの訪れた階層を隅々まで歩き回っていたフェイトはポケットから小さなメモ用紙とペンを取り出し、書き込んできた今居る階層の地図を確認する。

 

「今居る場所でこの階も一通りまわったみたいだな。今居るのが地下四階だから……次は地下五階だな」

 

 フェイトはポケットにメモ用紙とペンをしまうと、最初に通った時にスルーした下の階層に続く階段の所へ向かって歩き出した。

 ちなみにフェイトが行っている地図作成だが、ギルドに行って聞けばある程度の階層の地図が有るため、本来なら地図を作る必要は全く無いのである。フェイト自身もエイナに聞かされてその事は知っているのだが、フェイトは「自分で隅々まで回らないと気が済まない」と言って自分で隅々まで歩き回り、地図を作っている。

 他にも、実際に歩いた方が構造を把握しやすいという理由もあるが、其処はフェイト的には大した理由ではないため割愛する。

 

「しかし、下の階に行くほどモンスターが強くなるってエイナさんは言ってたけど、あんまり強くなってる感じがしないよな」

 

 強くなるって言っても、急激に強さを増していくって訳じゃ無いのかな。

 そう思いながら十分程歩くと、フェイトが下に降りる階段の所へ着いた。

 そして、下に降りようと階段に足を踏み入れると、下から『コツコツ』と此方に向かって音が聞こえてくる。

 誰かが上がって来るのか。そう思ったフェイトは邪魔にならないように階段の端に寄り、ゆっくりと下へ降りて行く。

 階段を一段ずつ降りる度に、合わせて下からの音が少しずつ大きくなっていく。それに伴い、下から上がって来る人の姿が少しずつ見えてきた。

 その姿は、白い服とその上に着た白銀の鎧に身を包んでおり、光の様な金紗の長髪と同色の瞳。そして何より、その姿は以前に見覚えのある、自分よりも小さな少女だった。

 その姿がハッキリと見えた時、ふと少女と目が合ったフェイト。

 フェイトは少女を見て、そして少女もフェイトの姿を視界に捉えて言った。

 

「アイズ?どうして此処に?」

 

「……フェイト?」

 

 

 

 

 ダンジョンで再び会ったフェイトとアイズは、階段の途中で止まって話すのは他の冒険者の邪魔になるだろうと二人は階段を上り、通路を歩きながら話していた。

 どうやらアイズはダンジョンから帰る途中だったようで、フェイトもダンジョンに来てからそれなりに時間も経っているだろうし、探索は急ぐ事も無いからキリの良い所で今日は帰ろうと思い、二人はダンジョンの外に向かっていた。

 

「まさか、アイズが冒険者だったなんてね」

 

「そう言うフェイトも、冒険者だったんだね」

 

 以前に会った時はジャガ丸君が大好きな普通の少女だと思っていたフェイトは、アイズが冒険者だった事を知って表情には出していないが少しばかり驚いていた。

 フェイトとしては、小さい子供が戦う事に関しては反対はしない。むしろ、以前にエリクールで会った『ロジャー・S・ハスクリー』や、惑星ハイダで会い、ムーンベースで再開してから共に戦ってきた『スフレ・ロセッティ』の様に本人の意思で戦っている者に対してはその意思を尊重するつもりである。

 フェイトとアイズは歩いている最中、お互いにダンジョンでどんなモンスターと戦っていたかや、ジャガ丸君の話を(アイズが一方的に)していて、フェイトがアイズのジャガ丸君話に圧されてながら歩いていると、通路の壁からゴゴゴゴと音がすると、次に壁が割れ始めて其処から次々とゴブリンやスライムなど、大量のモンスターが周囲の壁から湧き出てきた。

 

「これは?!」

 

「っ、怪物の宴(モンスターパーティー)!」

 

「怪物の宴(モンスターパーティー)?!」

 

 アイズが言った怪物の宴(モンスターパーティー)は、ダンジョンでごく稀に発生する、モンスターが通常よりも非常に多く現れ、 様々なモンスターがその階の全体に広がる現象で、その階のモンスターを圧倒できる実力が無ければ、数人程度の冒険者パーティであればたちまち大量のモンスターに取り囲まれてしまい、そのままモンスターに殺されてしまう。

 不運にも突然として起こったこの現象に対し、アイズは冷静に鞘から剣を抜いて右手に構え、モンスターの動きを伺いながらチラリと一瞬だけフェイトの方を見やり、モンスターに視線を戻す。

 この場に居るのが自分だけなら今居る階層のモンスターならLV.5のアイズの実力であれば難なく倒すことが出来るが、今はフェイトが隣に居る。フェイトがどれだけ戦えるのか、フェイトのレベルが幾つなのかわからないが、途中で話をしていた時にフェイトがこの前冒険者になったと言っていた事を思い出し、フェイトのレベルはまだ1なのだろうと考えた。

 

「(レベル1にこの数のモンスターは難しい……なら、私がやるしかない)」

 

 アイズはフェイトに「逃げて」と言おうとして再びフェイトに視線を向けた。すると、フェイトは背後のモンスターに向かい合うように、アイズに背を向けて鉄パイプを構えていた。

 

「アイズ、僕は後ろのモンスターを倒すよ」

 

「っ!だめ、この数はフェイトには危ない」

 

「大丈夫、こういった事は馴れてる」

 

「いや、そう言う事じゃ「グルアァァァァ!!」!!」

 

 無い、とアイズが言いきる前にアイズに向かってコボルドが飛び掛かり、それを発端に次々とモンスターが二人に襲い掛かる。先ずは飛び掛かってきたコボルドを切り伏せると、アイズは次々と向かってくるモンスターを右手の剣で切り払い、その数を順調に減らしていく。

 フェイトは無事かとモンスターの隙を見てフェイトの様子を伺うと、アイズの視界に映ったのはモンスターにやられて傷だらけのフェイトではなく、無傷でモンスターを次々と鉄パイプで屠っているフェイトの姿だった。

 レベル1で怪物の宴は只では済まないと思っていたアイズは自身の予想を裏切っていた事に安堵感と、フェイトが自身の予想よりも強かった事に驚いたのも束の間、フェイトからモンスターに意識を戻すその瞬間にモンスターの爪による攻撃を頬に受けてしまう。

 爪の硬い感触を受けるとほぼ同時にアイズはその身を翻して攻撃をかわし、勢いのままモンスターを切り伏せて灰と魔石に変えるが、回避が遅れたためアイズの頬には一線、薄くだが切れていて傷口に血が滲んでいる。

 油断した、とアイズは内心で注意しろと自身に言い聞かせると、右手を前に出しモンスターに剣を向ける。

 そしてアイズが「風よ……」と口にすると、アイズを中心に風が巻き起こり、風はアイズとアイズの持つ剣に集まっていく。

 その様子をモンスターを相手にしながら見ていたフェイトは「何だ……?」とアイズの様子を見ていると、風を纏ったアイズがその場からダッと駆けると、その場から消えたと思える程に速く、アイズは次々とモンスターを剣で、その風で切り裂いていく。

 モンスターの数が減り、アイズの正面に居るモンスターが残り数匹となった所で、アイズは自身に纏った風の勢いを更に強めていく。

 アイズはモンスターを真正面に見据え、その場からモンスターに向かって駆けて行く。

 床を踏み込み、自身を暴風の弾丸として、アイズは剣を正面に向けモンスターに突っ込んでいく。

 

「リル・ラファーガ!」

 

 アイズがモンスター達の居る場所を突き抜ける様に通り過ぎると、モンスターはその場に崩れ落ちてそのまま灰となり、その場にはアイズと魔石だけが残っていた。

 

「凄いな……クリフのバーストタックルとかロジャーのラスト・ディッチよりも威力が有りそうだ」

 

 アイズの一連の行動を横目で見ながらモンスターの数を減らしているフェイト。この場に居た大量のモンスターも残りはフェイトの前に居るモンスターを数匹残すだけとなっていた。

 

「よし、それなら僕も久しぶりに大技を使うとするか」

 

 そう言うとフェイトは腰だめに剣を構えると、フェイトは目の前のモンスター達に意識を集中する。そして、フェイトの足下からブワッと黒い闘気がフェイトを中心にして渦の様に溢れ出る。

 自身が戦っていたモンスターを全て倒しフェイトの方に向かおうとして、その光景を目の当たりにしたアイズ。フェイトの黒い闘気に思わず「何……あれ?」と言葉を漏らしてしまう。

 

「ストレイヤー・ヴォイド!」

 

 黒い闘気を纏ったフェイトがグッと足に力を入れて踏み込むと、文字通りフェイトはその場から消え去った。

 そして次の瞬間に、モンスターの目の前に突如姿を現すと、フェイトは横一閃にモンスターに鉄パイプを振るうと、フェイトと鉄パイプの動きに合わせて黒い闘気が周囲の他のモンスターを巻き込んだ。少しして黒い闘気が収まると、その場にあるのはフェイトの姿とモンスターの魔石だけだった。

 

「よし、これで全部倒したみたいだな」

 

「……凄い」

 

 フェイトの技に見ていたアイズはハッと意識を戻すと、フェイトに近寄って「大丈夫?」と声をかけた。

 

「ああ、僕は大丈夫だけど……って、そう言うアイズこそ怪我してるじゃないか」

 

 フェイトはアイズの頬にある傷を差して言う。其処はアイズがモンスターに攻撃された所だった。

 

「これくらいなら大したこと無いから大丈夫。ポーションを使う程じゃない」

 

「けど、結構血が滲んでて痛そうだけどな。……そうだ」

 

 フェイトはアイズに「ちょっと待ってて」と言うと、フェイトは後ろに向けて手をかざした。すると、フェイトの手に光が集まっていき、光の球の様になっていく。

 

「ヒーリング」

 

 そしてフェイトが手をアイズに向けた次の瞬間、光が弾けてアイズを包み込むと、アイズの頬にあった傷は跡形もなく消えていた。

 アイズが頬を触ると、モンスターに付けられた傷の感触も全く無くなっていた。

 

「フェイト……今のって魔法!?さっきのもそうだけど、フェイトは魔法が二つも使えるの?」

 

 アイズは驚きを隠せない様子でフェイトに問い詰める。モンスターとの戦いで見せていた実力もそうだが、何よりフェイトが使っていた回復魔法(正確には魔法では無いが)は自分の所属するロキ・ファミリアでも見たことが無かった。そしてモンスターとの戦いで使っていた『ストレイヤー・ヴォイド』も、モンスターを一撃で屠るだけの威力があった。少なくともレベル1の実力では無いだろう。

 そして同時に、アイズはフェイトなら自身の追い求めている思いである『強さ』を持っている可能性がある。

 

「うーん……ヒーリングは魔法って言うか正確には違うんだけど……まあ、似たようなもの……なのかな?ストレイヤー・ヴォイドも魔法と言うよりはスキルになるのかな」

 

「……そう」

 

 フェイトはLV.5の自分が見ても凄いと言える実力を持っている。自身に無い強さを持っている可能性がある。

 知りたい。

 フェイトの持つ強さを知りたい。

 

「……ねえ、フェイト。教えて欲しい事がある」

 

 そう思ったアイズは気が付くと

 

「ん?何だい、アイ……ズ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フェイト。あなたのその強さを教えて欲しい」

 

 フェイトに剣を向けていた。

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