龍に育てられし息子と麦わらを被った男の出会い   作:レイリーン

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竜の過去と人間たちの目的

 

テオ「私がいた世界では魔法が使われていたことは話したな。そして、その世界では私のような竜が生息している。」

 

レイリー「竜は皆君のように話すことができるのかい?」

 

テオ「ああ。と、言うより人間よりも竜の方が遥かに知能が高い。そして魔力の量も使い方も人と竜では比べ物にならない。」

 

レイリー「では君の世界では人よりも竜の方が繁栄していたのだね。」

 

テオ「いや、そうとも言えん。竜はその肉体と魔力からわざわざ文明を築こうとはしなかった。己の肉体と魔力で大概のことができてしまうからな。生き方は野生の動物たちとそう変わらん。それに対して人間は、肉体は脆く魔力も脆弱ながら多くのものを発明し、皆と協力することで文明を築きあげていた。その点はこちらの世界の人間と変わらないようだな。」

 

レイリー「ふむ、では人と竜はお互い干渉せず別々に暮らしているのかね?」

 

テオ「…いや、人の中には竜を危険視し排除しようとするものたちがいた。勿論そうでない人間たちもおり竜と共存している国もあった。……そして竜もまた、人間との共存を望まない者たちもいたのだ。」

 

レイリー「…そうか。では君が傷ついているのは人、もしくは人との共存を望まない竜と戦ったからなのか?」

 

テオ「この傷はとある竜との戦いでついたものだが、私は基本人間と竜の抗争には関わっていない。私はとある大陸の火山で長い間一人で過ごしていたのだ。」

 

レイリー「君は何方にも味方せず中立の立場だったのか?」

 

テオ「中立というよりもただ不干渉だっただけだな。まぁ、私のことは置いておこう。竜たちは人間と共存している者たちとそうでないものに分かれており、いつしか竜たちは争い合うようになったのだ。」

 

レイリー「…どうして人と共存するかしなかで争う必要があったのだ?共存を望まないのであればお互い干渉しなければ良いだけだろう?」

 

テオ「……簡単なことだ、自分たちの食料(・・)を取るなと言われて、はいそうですか、とはならんだろう?」

 

レイリー「…!!!」

 

レイリーはテオの話を理解したと同時に驚愕した。そう、人間を食べないと言ったのはテオ個人(・・・・)のことであり、竜が人を食べないとは一言も言っていないのである。

 

テオ「人間との共存を望まない竜は人間のことを食料、もしくは家畜としか思っていない。人間との共存を望む竜とは決して相容れないものなのだ。そのため竜の中で共存派と食料派の争いが起こった。」

 

レイリー「………。」

 

テオ「食料派の竜が圧倒的に多かったことで共存派の竜は窮地に追いやられた。しかし、人間の中にある方法を使って竜の魔力を身に付け、共存派の竜達に加勢したことで戦況は一変したのだ。」

 

レイリー「!!竜の魔力を身につける!?そんなことが可能なのか!?」

 

テオ「付加術(エンチャント)と呼ばれる魔法だ。これは指定したものに何かしらの力を付加させるものだが、これを使って竜の魔力を人間に付加したのだ。このように竜の魔力を付加された者たちのことを滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)という。この者たちの参入で今度は食料派の竜たちが劣勢に追いやられたのだ。」

 

レイリー「…まさかそのような魔法があるとは…。こちらの世界の悪魔の実のようなものだな。」

 

テオ「…人間たちの参入で共存派の勝利が目前になったが、事態は思わぬ方向に向かってしまった…。ある一人の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)が共存派の竜も殺し始めたのだ。」

 

レイリー「馬鹿な!!滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)は竜の味方ではなかったのか?!」

 

テオ「その者は竜という存在そのものを憎んでおり、共存派も食料派も関係なかったのだ。数多の竜を殺し、その返り血を浴び続けたことで、その者の肉体は人の形を留めておくことができなくなり竜になってしまった。こうして世界の殆どの竜は殺され、そのものは人でありながら竜王を名乗るようになったのだ。」

 

レイリー「…………。」

 

テオ「その者の名は《アクノロギア》。全ての魔力を喰らう魔竜であり、《暗示目録》の名を冠する元人間(・・・)だ。」

 

 

 

 




あいかわらずの亀更新です……(汗)

執筆する時間が取れないんです(泣)
ゴメンなさい

所用でこれ以上書く時間が取れなかったので、一旦区切ります。タイトルの後半部分は次回になります
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