龍に育てられし息子と麦わらを被った男の出会い   作:レイリーン

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爆炎竜の逆鱗

グランディーネ「体に炎を纏ったテオ…。」

 

スキアドラム「…その場に現れただけで大地を震わすとは…。聞いていた以上の恐ろしさだな…。」

 

バイスロギア「…なるほど、ようやく得心がいった。その時のテオは怒りで極限状態になっていたのだな。」

 

グランディーネ「極限状態?」

 

バイスロギア「テオの怒りが限界まで高まった時に起こる状態じゃ。体から溢れ出た魔力は凄まじい業火を巻き起こし、大地に流れる溶岩がそれに呼応して暴れ出す。こうなっては誰も止められん、嵐や地震と同く収まるのを待つしかない。極限状態のテオは文字通り『厄災』なのだ。」

 

グランディーネ「な……!!」

 

イグニール「……。」

 

メタリカーナ「…バイスロギアよ、お前は今『得心がいった』と言ったな?北の大陸を死の大地にしたのはテオの極限状態だと知っていたのではないのか?」

 

バイスロギア「いくらイグニールとテオでも大陸全てを灼熱に変えるのは難しい。ましてやあの北の山脈を全て更地にするなと、全力の咆哮(ブレス)を何回撃たねばならん。流石に魔力が保たんぞ。」

 

メタリカーナ「確かにな。それで極限状態しかありえないと思ったわけか。しかしなぜ『得心がいった』なのだ?確証があったのではないのか?』

 

バイスロギア「先ほど言ったようにテオが極限状態になるのは怒りが限界まで高まった時だ。テオがイグニールと戦うだけでそこまで怒りが湧くとは思えん。考えてみろ、自ら要塞に戦いを挑むような奴だぞ、傷ついたり倒されかけたりするだけでそこまで怒りが湧くと思うか?」

 

グランディーネ「それは…。」

 

バイスロギア「イグニールが奴の誇りを汚すような発言や行動をしたならば別だか、こいつがそのようなことをすると思うか?」

 

スキアドラム「あり得ないな。イグニールは誇り高い炎竜の王だ。以前の王たちならばあり得たかもしれんが、イグニールに限ってそのようなことはしない。」

 

バイスロギア「だとすればあの戦いはテオが極限状態になった要因があるはずだ。しかし肝心のイグニールがテオとの戦いを頑なに話さんかったからな。戦いの現場である北の大陸を調べようにもテオがいるのでは手出しができん。じゃから今まで確信が持てなかったのだ。」

 

メタリカーナ「なるほど、そういうことか。」

 

グランディーネ「あの戦いのは極限状態となったテオとイグニールの戦いだったのですね。」

 

イグニール「違う。」

 

グランディーネ「え??」

 

イグニール「…私はあの時、テオと戦ってはいない。」

 

スキアドラム「!!!、どういうことだ、イグニール!!」

 

イグニール「極限状態となっていたテオが降りてきた際、傷ついていた竜は衰弱していたが死んではいなかった。周りの3頭の竜がテオに攻撃を始めた隙に、私は傷ついた竜を抱えてその場を離れた。離れた岩場まで連れて行きその竜を横たわらせた時、テオがいる方角から凄まじい爆発音が聞こえたのだ。その方角を見ると、まるで太陽が昇ったかのように空が赤く染まっていた。」

 

メタリカーナ「なんと…。」

 

イグニール「急いでテオの元に戻るとそこは地獄だった…。巨大なクレーター出来ており、あたりは爆発で吹き飛び、大地は溶けて溶岩が溢れ出していた。さらにはクレーターの中や周囲にはあの竜達だったのであろう肉片が散らばって燃えておりその肉が焼ける匂いが辺り一面立ち込めていた。」

 

グランディーネ「…う…。」

 

バイスロギア「…愚かなことを。其奴らはテオの逆鱗に触れてしまったのだな。」

 

イグニール「クレーターの中心には未だに炎を纏ったテオがいた。私はあの傷ついた竜は生きていることを伝えようとテオに近づいたのだが…、テオは私にも襲いかかってきたのだ。」

 

バイスロギア「…もしやテオのやつは…」

 

イグニール「…そうだ、テオは怒りで我を忘れており暴走状態になっていたのだ。」

 

グランディーネ「では、北の大陸を死の大地に変えたのはテオだというのですか!?」

 

イグニール「……。」

 

グランディーネ「イグニール、なぜあなたは止めなかったのです‼︎あの大陸には人間も住んでいました‼︎町があり、独自の文化を形成していた人間達を見捨てたのですか!?」

 

イグニール「そんなわけないだろう!!!」

 

グランディーネ「!!!」

 

イグニール「…何度もテオを止めようとした。人間の町を救おうとテオの攻撃を受け止めた。たが、テオの咆哮に呼応するかのように山は火を吹き、その火砕流が人間の町を飲み込んで言った…。テオが移動するごとに大地からはマグマが吹き出し、ありとあらゆる命を飲み込んでいったのだ…。」

 

バイスロギア「…これでハッキリしたな、あの戦いはイグニールとテオの決闘ではなく、怒りで暴走したテオの蹂躙劇だったというわけだ。」

 

グランディーネ「……。」

 

スキアドラム「……。」

 

メタリカーナ「たが一つわからないことがある。テオによく似た姿をしていたという竜の存在だ。」

 

スキアドラム「…そういえばそうだな。その竜は何者なのだ?」

 

メタリカーナ「他者に傷つけられたことでテオが怒りに染まるほどだ、よほど大切な存在だったのだろう?」

 

イグニール「…その竜の名はナナ・テスカトリ。テオの番であり、テオを誰よりも理解しようとした竜であった。」

 

 

 




更新が遅くなってしまいました…。
仕事もある中皆さんの更新速度にただただ驚かされています(汗)

テオがえらいことになってますが、ワンピースでは赤犬と青雉の喧嘩で島が燃え盛った状態になってますし、竜ならそれ以上のことができるだろうと判断しました。

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