龍に育てられし息子と麦わらを被った男の出会い   作:レイリーン

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荒ぶる太陽、再臨

 

グランディーネ「…さて、冗談はここまでとして、テオの協力が得られないとすれば急がねばなりませんね。」

 

グランディーネはそう言って足元を見る。そこには大きな魔法陣が描かれており、その中心には5人の子供たちが眠っていた。

 

メタリカーナ「そうだな。魂竜の術でこの子たちの中に入るのも時間がかかる。それに、これがアクノロギアに見つかっては計画が水の泡だ。」

 

竜達はすぐ側にそびえる大きな扉に目を移す。その扉こそ時を超え未来へつながる入り口『エクリプス』であった。

 

バイスロギア「もうすぐアンナもやって来る。エクリプスの起動にどれだけ時間がかかるかわからんからな、我々も早くこの子達の中に入っておいた方が良いな。」

 

スキアドラム「そうだな。」

 

???「皆さん、お待たせしました。」

 

バイスロギア「ん?おぉ、アンナか。ちょうど今始めようとしていたところだ。」

 

この女性の名はアンナ・ハートフィリア。この時代の精霊魔道士であり、エクリプスを起動し400年後の未来への案内人である。

 

アンナ「そうでしたか。では、こちらも準備を始めます。日付が変わる7月7日、エクリプスを起動し400年後へ向かいます。」

 

グランディーネ「えぇ。お願いしますね。」

 

イグニール「…始めよう。皆、魔法陣の中へ」

 

イグニール達5頭の竜は、それぞれの子供達の元へ歩み寄る。すると、魔法陣がゆっくりと輝き始た。

 

アンナ「(これが魂竜の術…。そして、この子達こそ未来の希望。400年後の未来ではなんとしてでも守りぬかなくてはいけない…。)」

 

魔法陣の中では竜達が少しずつ光の粒子になっていき、その粒子が子供達の中に入っていく。

順調に進んでいたその時、突如グランディーネが厳しい表情で振り向き、その方向を睨みつけた。

 

アンナ「ど、どうしたのです、グランディーネ?」

 

グランディーネ「…強大な魔力が近づいてきている…。」

 

アンナ「え??」

 

メタリカーナ「…気づかれたか…。」

 

スキアドラム「ここには彼奴が狙う竜が5頭もいるのだ、気づいたしても不思議ではあるまい。」

 

バイスロギア「…あと少しというところで…。空気を読まん奴よ。」

 

アンナ「…まさか…、アクノロギアが!!」

 

イグニール「…後どのくらいでアクノロギアと接触する?」

 

グランディーネ「恐らく1時間もかからないでしょう。魂竜の術は後少しで終わります。が、日付が変わるまでまだ1時間以上あります…。」

 

アンナ「そんな!!」

 

イグニール「……。(スッ)」

 

バイスロギア「待て、イグニール。お前は今回の計画の肝なのだ、お前はここにいろ。」

 

イグニール「…しかし、アクノロギアを止めなければ計画そのものが失敗してしまうのだぞ!」

 

バイスロギア「わしが行く。なぁに、時間を稼げば良いのだ。この老いぼれでもやりようはあるさ。」

 

グランディーネ「無茶です!第一、時間を稼げても貴方は間違いなく戻ってはこれません!」

 

バイスロギア「たが誰かがやらねばならん。そうであろう?」

 

グランディーネ「しかし…!」

 

スキアドラム「!!マズイぞ、アクノロギアが加速した!完全にこちらを捉えたようだ!!」

 

アンナ「そんな…!ここまできたというのに…。」

 

バイスロギア「もはや時間がない、お前達は魂竜を急げ!!なんとか時間は稼ぐ!!」

 

グランディーネ「待ちなさい、バイスロギア!!」

 

イグニール「(くそ、後少し…!後少しだったというのに…!)」

 

ズズゥン……!!

 

その時、アクノロギアが向かって来ている方角から突如として爆発音が響き、空が赤く染まった。

 

イグニール「!!!」

 

グランディーネ「この爆発は…!」

 

メタリカーナ「…まさか…!」

 

アンナ「…え?」

 

アンナだけは何が起きたのかわからず呆けてしまっていた。しかしイグニール達は何が起きたのか分かっていた。そう、かつて『厄災』と恐れられ、人と竜の記憶に刻まれた『荒ぶる太陽』が再び現れたことを。

 

イグニール「来てくれたのか、テオよ…。」

 

 

 

…時は少し遡る。竜の生き残りが一箇所に集まっていることを感知したアクノロギアは、そこに向かっていた。

 

アクノロギア「生き残りが集まっているとは、なんとも都合がいい。今度こそ我が全て滅ぼし、竜の時代を滅してやろう。」

 

体に魔力を漲らせ、全速力でイグニール達の元に向かっていると、突如黄色い雲が現れその雲の中に入ると、粉のようなものが体に付着していく。

 

アクノロギア「??なんだ、これは?」

 

カチン!!

 

直後、金属をぶつけたような音がしたと思えば黄色い雲はアクノロギアに付着した粉と共に大爆発を起こした。

 

アクノロギア「!!ぬおぉぉ!!」

 

全く予期してかった事態に驚き、アクノロギアは止まってしまった。

 

アクノロギア「ぬうぅ…!この我に、このようなことをする者、いったい誰だ!!」

 

バサッ…、バサッ…。

 

そこに、上空から炎を纏い、赤い粉と黄色い粉をはためかせながら、真紅の体をした竜が現れた。

 

アクノロギア「…ほう、我の知らない竜がまだいたとは。しかも態々自分から現れるとは!!」

 

???「……。」

 

アクノロギア「我は滅び!我は終末!全ての終わりを告げる竜王アクノロギア!!貴様もここで終わりにしてやろう!!」

 

???「…私の姿を見ても何者か分からんとは…。時代は変わったな…。」

 

アクノロギア「なに??」

 

???「人ながら竜王を名乗るものよ、覚えておくがいい。我が名はテオ・テスカトル。嘗て、『荒ぶる太陽』と呼ばれ、存在そのものが『厄災』とされていた者だ。」

 

アクノロギア「!!!」

 

テオ「お前には恨みもなにもない。しかし、好敵手(とも)には以前借りがある。その借りを返すため、お前は私が止めてみせよう!!」

 

 

 

 

『厄災』を引き起こす『荒ぶる太陽』と『終末』を告げる『暗示目録』、遥か未来まで語り継がれることとなる戦いが、今始まる…!

 

 

 

 




更新が遅くなってごめんなさい(汗)

構想は出来上がってるんですが、中々執筆の時間が取れませんでした…。もどかしい…!
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