ロストワールドのなく頃に   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
第3章『船の墓場クレムクエイ』始まります。
このワールドから難易度が上がったのは今でも覚えてます……
尚、今回の話では肝心のタルが出てません。
いや、出るには出るんですが……(苦笑)

それではどうぞ。


第3章 船の墓場 クレムクエイ
第13話 回転タルさんばし


春雨を助けた僕達は、

マグマの洞窟を抜け出し、湿地帯を歩いてた……

 

「どこもかしこも沼なのです!」

「向こう側に船の残骸とかも視えるしね」

「あうあう、薄気味悪いのですう……」

 

周りを見渡すと、

あるのは船の残骸や樽等が殆どだった。

それにしても沼臭い……

そう思っていると、前方に樽を見つけた。

 

「…これってもしかして鉱山で見た樽かな?」

「みたいですね。でも導火線が湿ってるみたいなのです」

 

これはちょっと参った。

念の為に導火線に触ってみたが羽入ちゃんの言う通り、

湿っていた。

これでは火を点けても直ぐに消えてしまう……

 

「もしかして、この先に視える樽も同じなのかな……」

「あうあう、なんかそうっぽいのです……」

 

嫌な予想というのは、

大抵の確率でよく当たる。

さてさて、どうしたものか……

 

「ここから飛べればいいんだけど……」

 

要は飛べればいいのだ。

しかし生憎、僕は飛行魔法は持ってない。

海面を走ったりならできるんだけどね……

 

「あの……穹?」

「ん? なに?」

「僕から1つ、提案があるのですが……」

「…えっ? あるの?」

「は、はい……///」

 

羽入ちゃんが何やら提案をしてきた。

しかし何故か顔を赤くしていた……

何か言いにくい事なのかな?

そう思った時……

 

「ぼ、僕がその……穹を運んで……あ、あげるのです!!」

 

恥ずかしがりながらも言い切った。

羽入ちゃんが僕を運ぶだって?

まさかと思いつつも彼女に確認してみる。

 

「…それってまさか、僕を抱えて運ぶとかじゃないよね?」

「それ以上は女の子に言わせないので欲しいのです……///」

「やだよー、それ……」

「あう!? 何故なのですか!!」

「…常識的に考えておかしいじゃん……」

 

何が悲しくて女の子に運ばれなきゃいけないのさ……

 

「それなら穹は何か他に打開策があるというのですか?」

「……ごめんなさい。ないです」

「あうあう、なら僕の案で良いですよね?」

「…寧ろ、羽入ちゃんは嫌じゃないの?」

「全然嫌じゃないのです。寧ろ頼って欲しいのですよ♪」

 

…そんな笑顔で言われたら何も言えないじゃんか……

諦めた僕は大人しく彼女に運んでもらう事になった。

 

「……あのさ、重くない?」

「穹は軽いですから平気なのですよ♪」

「そのセリフってさ、僕が言う系じゃない?」

 

羽入ちゃんに両手を繋いでもらいながら運んでもらってる僕。

移動音を付けるなら"ふよふよ~"という表現がピッタリだろう。

 

「そういえばさ?」

「あう?」

「羽入ちゃんは、あの時どうしてカケラの海に居たの?」

 

この世界(カケラ)に来てから今まで訊きそびれたので、

せっかくだから彼女に尋ねてみる事にした。

 

「そうですね…… あの時僕が居たのは、ほんと偶然ですよ?」

「…えっ? そうなの?」

「でも強いて言うならそうですね…… 穹に逢えたら嬉しいなぁと考えたくらいです♪」

「そ、そうなんだ……」

「あうあう♪ ですから僕は巻き込まれたとか微塵も思ってないですよ?」

「……僕まだ何も言ってないけど?」

「そういう顔をしてたのです」

 

しばらく逢わない内に、羽入ちゃんは読心術でも得たのだろうか?

いやまぁでも……この場合は、幼馴染みの勘みたいなやつだろう。

 

「……これじゃ君の前だと隠し事できないね、()()?」

「ふふ♪ ()の事を呼び捨てで呼んでくれるなんて何千振りかしらね、()?」

「……その真名(まな)で呼ぶのは止めてよ。恥ずかしい……」

「いいじゃない♪ 夫婦なんだし♪」

 

彼女が僕を"陸"と呼んだのは、

僕自身が古手陸(ふるでりく)()()()だからだ。

どうしてそうなったかは、僕と羅奈を誕生させた創造主しか分からない……

その創造主は、僕と羅奈にとっては親みたいなものだ。

雛見沢の最後の戦いの世界(カケラ)で僕は目覚める……正確には僕と羅奈の覚醒の為に創造主が住む世界(カケラ)で手助けをしなければいけなかった……

そうでもしないと僕と羅奈は本当の意味で生まれてこなかったんだけどね?

 

(この世界(カケラ)の旅も創造主が何かを思って構築したのかな……)

 

もし無事にカケラの海に戻れたら、

その事について羅奈と話してみようと思った。

僕と羅奈にとっては親であり………………同時にお兄ちゃん。

()()()()()にも幾つもの分岐点がある。なんか偉そうだな僕……

 

 

 

だけど本当に辛いのは創造主の方だ……

 

 

 

 

 

 

今はどんな運命を辿ってるのかも分からない。

 

 

 

 

 

 

 

僕と羅奈に心配をかけまいと……………

 

 

 

 

 

でも恐らく一番辛いのは、唯一の身内である涼香かもしれない。

 

 

 

 

 

 

それに比べれば自分の運命なんて辛くも何ともない。

 

 

 

 

 

きっと羅奈もそう思ってる。考えてる事は一緒だから。

 

 

 

 

 

この旅が終わったらまた羅奈と2人で顔をだしに行くね?

 

 

 

 

 

その時は、羽入ちゃんも一緒に連れて行くよ。

 

 

 

 

 

そしたらまた、いつもの笑顔で僕達を出迎えてくれるんだよね。

 

 

 

 

 

そうでしょ? 悠里兄(ゆうりにい)────

 

 

 




読んでいただきありがとうございます。
ちょっとシリアス系になっちゃった……
本日はありがとうございました。
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