このステージは樽の発射調整が難しかったですね……
それではどうぞ。
「…涼しい」
「なのです~♪」
クソ熱い溶岩地帯から一変、
僕達2人は鉱山に来ていた。
さっきとは打って変わって気温が涼しい……
「それにしても高いね……」
「ですね。それにしてもどうやって上まで登りましょうか……」
「うーん……」
そうなのだ。
上に登ろうにもハシゴや階段といった物がないのだ……
なので登る手段が見つからないのである。
「…羽入ちゃんの神通力でなんとかならない?」
「弾丸を止めるといった事ならできますけど、そういった事は無理なのです……」
「だよね……」
ちょうどそんな時だった。
少し先のところに1個の樽があった……
近くまで行き、調べて見ると導火線を発見した。
「あう♪ いい事を思いついたのです♪ これを使って上まで登ればいいんじゃないでしょうか?」
「…そんなに上手くいくかな?」
「あうあう、物は試しなのです!」
まぁ…一理あるかもしれないので、
早速、樽の中に入り導火線に火を点ける……
すると……
ーードッカーン!!!ーー
自動的に発射され見事に上の足場まで到達できた。
「……やってみるもんだね?」
「あうあう…… 僕もまさか行けるとは思わなかったのですよ」
普通、樽を大砲の要領で使って上に登るという発想はできない……
しかも使ってみて分かったのが、樽の中で発射したい方向を調整できるという点だ。
これを考えた人は天才だと思う……
「あうあう! この調子でドッカンドッカン進むのです」
「ドッカンドッカンって……」
しかも今いる場所から上を見上げると、
至る所にさっきと同じ樽が置いてあった……
あー……これだとホントに羽入ちゃんの言う通り、
ドッカンドッカン進んで行くしかないみたいだなぁ……
「さあ穹! 次の樽の中に入るのです!」
「えっ…? ちょっ……そんなに急かさないで……」
次の樽の中に入ると、
羽入ちゃんがえいや!っと言いながら入ってきた。
それにしても……
(羽入ちゃんの顔が近い……///)
樽の中は、
そんなに狭くはないが2人分で精一杯だ。
その為、羽入ちゃんとの密着度がヤバい……
現に今も……
「ひゃん♡」
「あ…… ご、ごめん……」
彼女の胸とかが僕の腕に当たってしまう為、
変な声を上げているのです……
しかも彼女の吐息が直に伝わってくる。
「なんだったらこの樽の中でシますか?」
「魅力的な提案だけど、とりあえず危ない発言を自重しようか?」
気のせいだと思いたいが、
この
僕だけなんだろうか……?
「あうあう♡ そういう事を言われると余計に……」
「発射!! 発射!! 樽大砲っ!! 今すぐ発射だー!?」
この先の記憶は覚えてない。
ただ、必死だったのだけは覚えてる……
頂上に着いてからも羽入ちゃんが僕の腕を絡ませながら、
上機嫌で鼻歌をしてたのしか分からなかった……
読んでいただきありがとうございます。
本日はありがとうございました。