烏森の魔女ゲーム〈第4ゲーム〉   作:海神アクアマリン

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第10話

「さぁ、どこからでもかかってくるがいい!」

「それじゃあ、遠慮なく潰させてもらうよ。」

メルヘリアは魔法で四つの箱を作り出した。

「私達の紡いだゲームを壊してみろ!」

「まずは第1ゲーム。第1の殺人。被害者は源蔵、春香、優香だ。この3人は自分たちの部屋で眠っていた。しかし、次期当主の命令で使用人から3本の鍵を手に入れた優妃、莉亜、芽琉が侵入して3人の口を押さえてから外に出し、薔薇庭園にて殺害。3人の遺体を魔女の儀式通りに装飾したんだ。源蔵は心臓を燃やし、春香は莉亜と芽琉が二箇所を同時に殴り、優香は内臓を掻き回された。そして大急ぎでゲストハウスに何食わぬ顔で戻ったんだ。」

「お見事!それを破れるとわな!しかし、そんなもの一側面にすぎんぞ!」

「あははは!一側面でも大きな痛手だろうが!」

そう言って薫は真っ黒なクサビを第1の箱に突き刺した。

「ぐっ、確かに痛手だな。」

そのクサビはメルヘリアの足にも刺さっていた。

 

「次は第2の殺人だ!被害者は秋楽、城助、蓮司、相馬だ。まず、秋楽が優妃に買収されていたのだろう。だから、秋楽は優妃の命令に従って4人で武器と食料を取りに行った。優妃、莉亜、芽琉、芽亜里はトイレに行くと言ってゲストハウスの客間を出て芽亜里を置いてお屋敷に向かった。あらかじめ用意しておいた武器はお屋敷のあらゆるところに隠してあり、それを使って4人を三階の当主部屋から一階の客間に連れて行ったんだ。武器は優妃、莉亜、芽琉が持って行っていたから4人は持っていなかったんだ。4人の殺害後、当主のコレクションの銃を4丁テーブルの上に置いてゲストハウスに戻ったんだ。」

薫は真っ黒なクサビを3本投げた。

「『4人は当主部屋から逃げた』『犯人は4人よりも先に当主部屋についていた』あなたの推理でこれを覆せるか!」

メルヘリアはクサビを赤い剣で打ち落とした。

「秋楽が時間稼ぎをして優妃、莉亜、芽琉が先に到着できるようにしたんだ。当主部屋にたどり着ける階段は二箇所にあるから反対側を急いで上れば間に合う。」

赤い剣を砕きクサビが箱とメルヘリアの右足を貫いた。

「ぐぅ、なかなかやばい展開になってきたわね。」

 

「さぁ、次の第3の殺人だ!被害者は紫音、彩芽、神威、美紅利、弥勒、業、清美、美代子の8人だ。この殺人が起きた時、優妃、莉亜、芽琉、薫、奏太、芽亜里、剛座、隼人はお屋敷に居た。殺人は不可能だ。だが、清美か美代子のどちらかが買収か優妃の命令に従うなら殺人は可能だ。まず、拡散弾で紫音を撃ち殺してから貫通弾で神威、美紅利、弥勒、業、清美か美代子を殺してから至近距離で拡散弾を使用して彩芽を殺害。最後に犯人が貫通弾で自殺したんだ。」

「くふふ。言い訳もできないわね。」

真っ黒なクサビが第1の箱を破壊した。

 

「まさか、第1ゲームがこんなにもあっさりと破られるとは思わなかったわ。」

「第1ゲームは穴だらけだったから簡単さ。」

「でも、まだ完全に終わってないわよ。剛座と隼人はどうやって死んだの?」

「剛座と隼人は優妃の命令通りに相撃ちで死んだんだ。これなら2人しかいなかったあの状況での殺人が可能だ。」

メルヘリアは苦しそうな顔で笑いながら言った。

「お見事よ!それなら犯人が誰なのか分かったんでしょう!言いなさいよ!」

薫はゆっくりと手を上げてメルヘリアを指差した。

「犯人は芽琉だ。」

「それもお見事よ。」

「最初は優妃が犯人だと思っていたんだが、第3、第4での殺人不可能な状況からありえないと判断した。同じ考え方で莉亜もあり得ないと判断した。第1ゲームの最後に残った3人の中に犯人がいるなら、残るのは芽琉ということになる。」

「パーフェクトよ。よくぞ犯人を暴いたわ。その褒美にあなたの第2、第3、第4のゲームの推理も聞いてあげるわ。」

「あなたがくれたチャンスに感謝します。」

「さぁ、かかってくるがいい!」

 

芽琉が犯人のこのゲームを完全に潰せるのだろうか。メルヘリアと薫の戦いは収束に向かう。

 

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