烏森の魔女ゲーム〈第4ゲーム〉   作:海神アクアマリン

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第6話

地下牢から大人達が脱出している頃、芽亜里の方では戦闘が始まっていた。

「逃げてばっかりだと私を倒せないぜ!さぁ、どうする!」

「反撃ならいつでも出来ますが、芽亜里様の動きを見させていただいていました。」

「そんなことをしてると丸焦げになっちゃうぜ!」

そう言うと芽亜里は獄炎をまとった手を壁に当てた。すると、みるみると部屋を獄炎が包んでいった。

「これはまずいですね。早く決着をつけないと本当に丸焦げになってしまいます。」

「さぁ、早く攻撃しないとこのまま私が勝っちまうぜ!」

芽亜里が殴りかかるとバティンは瞬間移動して芽亜里の背後をとった。

「芽亜里様、失礼します。」

バティンは背後から手刀で襲いかかった。しかし、芽亜里は難なくそれを避けた。

「反応速度を上昇させてるからその程度なら当たらないぜ。」

芽亜里は天使の羽の推進力でものすごい勢いの蹴りを繰り出した。だが、バティンは無表情でそれを片手で止めて見せた。

「反応速度なら負ける気がしません。ですから、先程の言葉をそのままお返しします。」

バティンは防御膜を張った拳で殴って来た。それと同時に芽亜里も獄炎をまとった拳で殴ってきた。

「やるね!」

「そちらこそ。ですが、そろそろおやめください。これは忠告です。」

「こんなところでやめられるかよ。」

そう言って芽亜里は全力の一撃を繰り出した。

 

「奏太様。忠告です。早く戦闘をやめた方が身のためです。」

「そう言われて止める奴がどこにいるんだよ!」

そう言って奏太は足に魔力を集中させて渾身の一撃を放った。

その時、瞬間移動で奏太は芽亜里の部屋に飛ばされ、芽亜里と奏太の攻撃が互いを貫いた。

「だからやめた方がいいと忠告したのに。」

「聞く耳を持たないのがいけないんですよ。」

バティンとベリアルは不気味に大笑いした。

 

「芽亜里様。お目覚めになられましたか。」

「一体どうなってるんだ。私は死んだはずじゃなかったのか。」

「芽亜里様は実際に死にましたが、勇姿を称えて3分間だけ生き返らせました。私がこの部屋を出てからカウントダウンが開始します。それでは、最後に未練の整理を行ってスッキリとした気持ちで死ねることを祈っています。」

そう言うとバティンは部屋を出て行った。芽亜里はそれから立ち上がり、自分の部屋にある電話で客間にかけた。

「もしもし、薫さんか?」

「あぁ。僕だけど、どうかしたのかい?」

「私はテスト不合格だったよ。それに私はもうすぐ死体に戻るんだってさ。」

「どういうことなのかちゃんと説明してくれ。」

「説明すると長いからしないよ。だけど、しっかり話を聞いてほしい。相手は悪魔だ。私がいくら魔女でも勝ち目はなかったよ。それに奏太もダメだった。あれは即死だ。」

芽亜里はだいぶ魔法が解け始めていた。

「薫さん、気をつけほしい。多分あなたの相手は復活したてのクロノエルだ。もうすぐ客間の3人以外の人間が全員死ぬ。そうすればクロノエルは姿を現わすだろう。それじゃあ、頑張ってね。」

そこで芽亜里は力尽きて死体となっていた。顔の半分が完全に潰れていた。芽亜里は静かに眠るように死んだ。

 

使用人達の方はまだ逃げていた。

「ヴィネ、次の攻撃を確認したよ。」

「サブナックはそのまま鉄格子を切断していてください。私とバアルで対処します。」

「了解。皆さま、急いで僕について来てください。」

「さて、今度はどんな攻撃をしてくるのかな?」

弥勒が敵の攻撃をチェックした。

「バアル、次の攻撃は神獣の牙だよ。大量のナイフを処理するよ。」

「それじゃあ、迎撃体制に入るよ。」

「地形データ収集。敵攻撃種判定。弾数判定。データをバアルにリンク。」

「バアル、データ受領。地形誤差修正。迎撃優先順位決定。以降のサポートをヴィネに任せます。迎撃開始。」

美紅利は大量の鎖を操り的確にナイフを撃ち落としていった。落とせなかったものも弥勒のサポートで落とせた。

「全部落とせたね。今度は私の見せ場だよ。霊子戦開始。霊子妨害電波発信。」

「時間稼ぎは出来たと思うから先に進むよ。」

美紅利と弥勒も出口へと向かった。

 

「バルバトス様、再びの霊子妨害です。今度のは先ほどのより強く、再起動に10分かかります。」

「マリオネット兵はそこで休んでなさい。ヤギどもを召喚して私が行くわ。」

そう言ってバルバトスはマリオネット兵を置いて行った。

 

「くそっ、鉄格子に強化魔法がかけられてる。これは切断に時間がかかるぞ。」

「でも、悠長にはしてられないね。バルバトスとヤギ達が到着したみたいだよ。」

美紅利達の目の前には無数のヤギの群れとそれを指揮するバルバトスの姿があった。

「もう逃げられないわよ。諦めて私に殺されなさい。」

「いやだと言ったらどうするつもりなのかな?」

「そんなことを言ったらヤギ達と私があなた達をめちゃくちゃに殺すだけよ。」

どう考えても戦う以外に選択肢は無い。

「ヤギども、やってしまいなさい!」

ヤギの頭をした悪魔達が一気に襲いかかってきた。

「まったく。若い子達だけに頼るなんて悪い大人ね。神威君、美紅利ちゃん、弥勒ちゃん、私達も手を貸すわ。」

彩芽を先頭に大人達が動き出した。

 

悪魔との戦いに敗北者が出た。このゲームはどういう結末になるのだろうか。姿を消した優妃はどこで何をしてるのだろうか。

 

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