スカサハの娘に産まれて人理焼却で死にました。 作:ホワイダニット
少ないながらも評価をつけてくださる方もいらっしゃりありがたい気持ちでいっぱいです。
あと、4/21日と22にレディプレイヤー1を計二回見てきました。あれは良いものだ(*´ω`*)
後半セリフ多めです。
冬木の聖杯製作に関する文献
19XX年、イギリス時計塔の資料室、閲覧禁止の棚から冬木の聖杯戦争に関する資料が発見された。それは聖杯製作まつわる日誌のようなもので魔術的な護りもないありふれた日記帳だった。
今後この日誌が何かしらの意味があることを願いこの日誌を遺すことにします。
まず、聖杯の製作にはかつて第3魔法に至り現在はホムンクルスの大家として有名なアインツベルン。時計塔でも話題に取り上げることを禁忌とされていたマキリ。第2魔法の使い手であり宝石翁、万華鏡等といった二つ名を持つはっちゃけじ……失礼、キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ。現地冬木にて宝石翁に聖杯製作の間宿を提供し、魔術の手解きを受けた遠坂。そしてたまたま冬木に居を構えており宝石翁に誘われた藤丸。
それぞれの提供や成した役割は、
アインツベルン:聖杯が宿る器(小聖杯、大聖杯)、英霊召喚の基盤には第三法の一部
遠坂:土地(教会の管理下ではない霊地)、世界に孔をうがつ秘術、サーヴァントを象るシステム
マキリ:サーヴァントというシステムの考案、素材安定のための呪い、令呪を考案し編み出す(第二次から)
藤丸:各家の術式に不具合が出ない様に調節、さらに召喚されるサーヴァントの判定地域の拡大(アインツベルンの術式では欧州周辺に偏るため)宝石翁の小間使いなどの雑用、
時折、藤丸が宝石翁をど突く場面もありましたが些細なことです。ええ、二人のじゃれあいの余波で空洞が広がりその分作業の開始に影響したとしても。
開始前にトラブルはありましたが順調に作業が進みますが途中で作業が難航、実に3年の月日をかけ冬木の聖杯は一様の完成を見ました。
しかし最初の儀式はあえなく失敗、原因はサーヴァントを制御するシステムが無いためにサーヴァントが暴走、それによる全滅、もとい時間切れ。ですから彼女がサーヴァントを制御するシステムを付けるべきと朕言したというのに。
一回目の儀式が失敗に終わり、マキリは反省を生かしサーヴァントを制御するためのシステムとして令呪を組み込みました。
「と、まぁこれが約100年前に発見された聖杯戦争に関する一番古い資料ってことになるけど…ムカつくことに後半の部分はごっそり無くなってるのよね。まあ、大方これに書かれていることを知られたくない誰かが持ち去ったんでしょうけど」
パタンと先程まで読んでいた本を閉じ本棚にしまう女性。
「だけど遠坂、今さら聖杯戦争について調べる必要なんてあるのか?」
先程本をしまった女性、遠坂凛に疑問を投げ掛ける赤銅色の髪をした青年。
「はぁ、いい士郎。今年はね、ロード・エルメロイと共同で大聖杯を完全解体する重要な年なの。機能自体はアイリさんや雪香さんが封印処理を施してくれたお陰で聖杯戦争自体は起こらないけどあんな危険物を放置なんてできないでしょ」
遠坂凛は赤銅色の髪の青年、士郎にやれやれといった仕草をする。
「でも、姉さん。調べるならセイバーさんが以前住んでいた家か母さんに聞けばよかったんじゃ」
そう言葉にするのは遠坂凛と同じ黒髪をした女性であり、凛の妹の桜。
「嫌よ。自分で調べないで答えを知ってる人に直ぐに答えを聞きに行ったんじゃまるで負けたみたいじゃない」
どうやら知りたいことを知ってる人がいるにも関わらず自分で調べていたのは単なる自尊心からだったようだ。
「それにね桜、いくら私達が聖杯戦争を生き残ったマスターで現界してるサーヴァントがいたとしても聖杯の解体なんて大事が看過されるわけ無いでしょ。私達はともかくほとんどの魔術師なんてのは目的のためなら町一つが消えても構わないっていうろくでもない連中ばっかりなんだから確実に邪魔しに来るわよ」
それでも他の人の協力があったとはいえ、最終的に大聖杯の機能を封印した二人がいるならそこまでする必要はないんじゃないのでは?と思う士郎と桜。
「今あなた達が何を考えてるか当ててあげましょうか。雪香さん達がいるのにこんなところまで来て調べる必要なんて無いんじゃないか?でしょ」
凛の言葉に士郎と桜は視線を横に反らす。
「はぁ、いい。二人ともこれはね聖杯を解体するためだけじゃないの。私達が聖杯を解体したあとの出向先にも関係することよ」
「出向先ってカルデアですか?」
凛達三人は聖杯解体後フィニス・カルデアに出向というかたちで所属することが決まっている。凛は講師として、士郎は料理人として、桜は医療スタッフとして。
「ええそうよ、あと解体後に皆無事なことが前提で聞くけど桜、ライダーは大丈夫なのよね?」
「はい、ライダーも私と一緒にカルデアに来てくれるって言っていました」
「そう…次は士郎……って聞くだけ無駄か。どうせ無理やりでもセイバーは士郎についていくでしょうし」
「確かにアルトリアは一緒に来てくれるけど、アルトリアは俺と同じ厨房業務だぞ?」
士郎が凛の言葉に返答する。
「そうなのよね。人って変わるんだ~、なんて本当に実感する瞬間を一人に二度も思うことになるなんて……ってそうじゃなくてカルデアのことよ!いい、あのロマニがカルデア内じゃ警戒しっぱなしなのよ」
「でもロマニって普段から誰も信じてないって感じだったろ?」
「そんな事わかってるわよ。ただ、カルデア内だと普段以上に警戒してるって言ってるの」
「遠坂……」
「なによ」
「通信機、壊さなかったか?」
「失礼ね。私じゃ機械が壊れるからイリヤスフィールにやってもらったわ」
「「遠坂/姉さん」」
「なによ、しょうがないじゃない私が触ると壊れちゃうんだから、壊したせいで弁償なんて嫌だもの。」
「あっ、そういえば姉さん。私達は大丈夫ですけど姉さんは誰かサーヴァントを連れていくんですか?アーチャーさんは座に帰ってしまいましたし」
このままだと地雷を踏みかねないと桜が話題を変えるために別の話を振る。
「私?私にはアサシンが付いて来る予定よ。仕事も落ち着いてきたからそろそろ英霊の仕事もしないとって言ってたから」
「そうか、遠坂にカト姉が付くなら安心だな」
「ちょっと士郎それどういう意味かしら?」
凛が士郎を軽く睨む。
「ほら、カト姉なら遠坂の機械音痴に対応できるだろ。カルデアは精密機械が多いからさ」
「うっ……そ、そりゃあ私だってその……」
「あっ、姉さん。そろそろ出ないと日本行きの飛行機に間に合わなくなっちゃいます」
「えっうそ!やべ、マジだ!?ほら二人とも急ぐわよ!間に合わなくてチケット代を無駄にしたなんてことになったらチケット代を出してくれた雪香さんにますます頭が上がらなくなるじゃない」
こうして三人は急いで空港に向かって行った。
この話は第5次聖杯戦争も終わり凛達がカルデアに出向する前聖杯を完全解体するためのやり取りと聖杯製作に関する冒頭以外が紛失した資料の話になります。
資料を持ちさったのは一体誰なんでしょうね。
桜の髪が黒い理由は、桜が母さんと呼ぶの人とは一体。
次回、雪の聖女、聖杯の管理人(タイトルではない)時系列は第4次聖杯戦争前になります