スカサハの娘に産まれて人理焼却で死にました。 作:ホワイダニット
あら、今回は私の番なのですね。それでは僭越ながら語るといたしましょう。
はじめに、私にまつわる話は数あれど『大日本国法華験記』や『今昔物語集』の「安珍・清姫伝説」が出典となります。まあ、どちらも私の名前は出て来てはいないらしいのですが。そんな事私には全く関係ないことでございます。ええ、人様から見たら私の人生は語られる物と大して変わらないと仰る方もいらっしゃることでしょう、しかしもし私の人生にあの方がいらっしゃらなければ私も物語のような事になっていたと思うと少々恐ろしいですね。
さて、次は安珍・清姫伝説の大まかな話しをするといたしましょう。簡単な内容は、私が一目惚れをした安珍様に夜這いをかけたのに断られ、嘘を吐いてまで逃げられたので私は怒り狂い蛇と成り、道成寺の梵鐘の中に隠れた安珍様を焼き殺し、自らも入水して死んでしまうというものです。
ですが「熊野参詣が終わったら愛し合おう」と言っていらっしゃったのに「人違いです」「私は安珍など知りません」等と嘘を重ねたのがいけません。私も安珍様の嘘の真相を問い詰める為に侍女を伴い追いかけました。結果は梵鐘の中に隠れた安珍様を問い詰め、真相を聞き出し、私に何を感じたのか錯乱した安珍様を梵鐘ごと火にくべてしまいました。だって安珍様が衆道なんてあまりにもあんまりな真相なんて百年の恋も覚めると言うもの。
こほん。ごめんなさい、少々話が脱線してしまいました。
では、私の生涯について少々口を使いましょう。
私は
(暫くお待ち下さい)
…………………あら、失礼しました。私の問い掛けに何故か恐慌状態になった安珍様はいろんなことを話してくださいました。元々私と添い遂げる積もりがなかったこと。実は衆道で、尚且つ雅な方が好みな事。その他にも多々ありましたがそこは安珍様の名誉の為に割愛させていただきます。私出来る女ですから。…えっもう十分酷い?いえいえ、そんな事はありません。本来の私を思い出してください、ほら、私とても温情が有り、理性的だとは思いませんか?いいから先に進め?…仕方有りませんね。
安珍様を梵鐘を使いBBQした私は物語通りに入水する等と云うことはなく、一度実家に戻り、安珍様を常世に送ってしまった事を伝え出家いたしました。私の出家に侍女がついてきました。私は一人で良いと言ったのですが同行し、止めなかった自分にも責任があると言ってついてきてくれたのは実はちょっと嬉しく思っていたり。
出家に伴い生活水準は劇的に変わりましたが人間とは馴れるもので質素な生活にも慣れました。時折何処からか美しい尼僧がいると噂を聞きつけた方が婚姻を求めに私の所へいらっしゃいましたが出家した我が身はどなたの家にも入る積もりはありませんので丁重に御断りいたしました。中には強引に事に及ぼうとする方もいらっしゃいましたが侍女によりすげなく追い返される事となり。流行り病で私が鬼籍に入るまでの三十に届かなかった時ではありましたが、彼女が居てくださったことが私の幸福でございます。
簡易人物紹介
清姫
ある程度理性的になった清姫。
と言っても狂化EXからDになる程度。
安珍に結婚詐欺まがいの約束(遠回しの御断り)と重ねられた嘘、更に安珍が衆道だったことにはさすがに我慢の限界に達しファイヤーする。
ファイヤーしたあとは出家して尼僧に。
流行り病で鬼籍に入る、享年28。
サーヴァント適正は、ランサー、アサシン、キャスター、バーサーカー。大体侍女のせい。
安珍
ガチホモ、清姫の対応を初手で間違えて梵鐘の中で死亡。
セスカ
日本での生活の為奉公に出るがまさかの清姫の実家。
清姫が生まれてから死ぬまで侍女として清姫と共にいる。影の国の姫がそれで良いのか?
本当に侍女としてかはけっこう怪しい。
この話の清姫を作った原因。