お気に入りありがとうございます!m(_ _)m
これからもちょこちょこ出していこうと思います。
主人公に特殊能力をつけようと思いますが、それほど強い能力じゃ無いかも…あまり期待はしないでください。
家に取り残された俺は、戸惑いながらも両親が帰ってくるのを待った。両親の反応から、俺は何かの病気なのかと不安だったが、帰ってきた両親の顔を見て、その不安は消えた。両親は、笑顔だった。それも最近稀に見るくらいのとびきりの笑顔だ。
「父さん、母さん、俺のこれは一体何なの?」
「それはね、ウィリー、貴方が大人になったってことよ!!」
「……は?」
大人…?まぁ確かに精神年齢は大人だけど……。
「俺達集落の皆はある程度大きくなると、皆胸の疼きが始まるんだ。まぁ大体15~20歳頃に来る事が多いんだけどな。そういえばお前には話してなかったな…」
母さんに続いて父さんが
「…で、疼きは何なの?特に意味はないの?」
「いやいや、ここからが凄いんだよ。話してなかったろ?俺達が戦闘民族だって言われてる
所以?そりゃ普通に考えて
「身体が普通より頑丈なのと、沢山の武器を扱うからじゃないの?」
「いや、それもあるが、俺達は……二つの姿を持っているんだ!」
は?二つの姿?と、俺が疑問に思っていると、父さんが俺の肩をポンポン叩いた。
「お前には見せてなかったからな、今から見せてやるから庭に行こう」
そう言われ、庭に出る。母さんが俺を庭の椅子に座らせた。何だ、何が始まるんだ?
「よく見とくんだぞ」
そう言うと父さんは庭の中心に立った。そして、目を
光が止み、恐る恐る目を開けた俺の前に、一頭の2,5メートル程の大きな熊がいた。その熊は黒い体毛に赤い目をしている。呆然と見上げていると、熊は俺の頭をくしゃくしゃと撫でた。そして、俺の驚き様に満足したかのように、熊…いや、父さんは牙を剥き出して唸った。硬直したままの俺に母さんが言った。
「私達が戦闘民族と呼ばれているのは、単純に身体能力が高いからだけじゃなくて、人の姿と獣の姿、この二つの姿を使えるからなの。それぞれ変身できる動物は一人につき一体だけどね。そして、獣の姿でいるときは、何か一つの属性が使えるの。炎、水、氷、風、雷、地…この六つの属性もそれぞれ決まっているの」
母さんがそう言うと、変身したままの父さんが俺の横に来て、毛でもじゃもじゃした手を近づけてきた。何だろう?と見ていると、突然、バキバキという音とともに氷が父さんの手を包み込んだ。
「うわっ!!」
驚いた俺に、氷の
「つまり、父さんの属性は氷って事か」
俺がそう言うと、父さんはホレホレ〜、とでも言いたげに、凍った手で俺の首に触ってくる。…何だかこっちの姿の父さんは子どもっぽいな。
「…いや、冷たいから」
そう冷静に言いながら手を押し返すと、父さんはかまってくれない息子を悲しげに見つめると、大人しくなった。
俺達のやり取りを見て笑っていた母さんが話を再開した。
「属性はそれぞれ身体に纏ったり、攻撃に使ったりと用途は様々よ。身体能力も普通の動物より優れているから、身体の動かし方と属性の使い方がわかればかなり強力な武器になるわ。そして、話は最初に戻るけど、胸の疼きは、もう一つの姿を使う資格を得た、と言う事。つまり、私達は獣の姿になる事ができて、初めて一人前って事」
母さんは微笑みながらそう言った。俺は父さんに近づき、凍っていない方の手を触ってみた。以外にもふわふわしている。
母さんは続けて言った。
「一つ忘れないでほしいのは、この力は凄く強力だけと、無敵じゃないって事。今まで、沢山の動物や魔物を狩ってきたでしょ?それは、いつか自分がどんな動物に変身しても、うまく動けるようにする為なの。相手の動きをよく見て、どう動けば相手を追い込めるか、逆に、どう動けば隙を見せてしまう事になるのか、その動物はどんな環境で戦うのが得意か、どこで戦うのが苦手、とかね」
だからいろんな動物と戦わせたんだな。と感心していると、
「あと、この力はあまり人がいる所で使うのは辞めたほうがいいわ。私達は良いけど、何も知らない人からしたら、獣にいつでも変身できる人はかなり怖いはずよ。今まで貴方にこの話をしていなかったのは、この力を使わなくてもちゃんと戦える様にする為でもあるの」
なるほど、確かにこの力に頼ってばかりいたら、変身する癖がついて人の姿では戦えなくなるかもしれないな。それは大変そうだ。
メリットとデメリットで考えたら、人の姿の時は剣や槍、弓などの武器が使えて、属性が使えない。
獣の姿の時は武器が使えないが、その動物特有の攻撃方法ができて、属性も使える。身体能力も大幅に上がる。
「う〜ん。獣の姿は聞いた感じかなり強力だけど…武器が使えないのは痛いなぁ」
ところで、さっきから俺が一番気になっているのは、俺はどんな動物に変身出来て、どんな属性を持っているかだ。
今まで狩ってきた数々の動物、魔物達を思い出していると、母さんが俺に言った。
「まあ、とりあえず変身してみたら?」
「え……どうすれば変身できんの?」
そう質問すると、母さんはこめかみに指をあてた。
「えーっとね…自分の中から獣の身体を引っ張り出す感じ」
「引っ張り出す?」
「そう。まあとりあえず、やってみて!こう、グイーッと!」
結構アバウトな説明だな。両手を縮めるような仕草をする母さんの横で、父さんも同じようなポーズを決めている。
「う〜ん、やってみるよ」
ひとまずそう返し、同じように構えるが、何も起きない。母さんが言った。
「大事なのはイメージよ。心の中で引っ張る感じ」
「……イメージかぁ…」
俺はその場に座り、意識を自分の中に集中させた。しばらく続けていると周りの音が聞こえなくなる。集中していると、あの疼きがきた。
ドクン…
だんだんと大きくなっている何かの鼓動に意識を寄せていると、身体に違和感を感じた。
目を開けると、母さんと、未だ熊の姿のままの父さんがいた。二人とも、俺の姿を見て驚いているようだ。
ふと気づいて、自分の手を見てみると、真っ黒い猫のような手…いや、前脚があった。二人からしたらどんなふうに見えているのか気になった俺は、二人に声をかけた。
「グルァ」
自分の声だと気づくのが遅れた。母さんが俺の声を聞いて、家から大きな鏡を持ってきた。俺はそれを覗く。
鏡に映っていたのは、漆黒の身体に立派な漆黒の
次くらいにはセリカを登場させたいと思います。