本日二話目ですが、今回は少し短めです。
システィーナとルミアを書くのって大変ですね…少しキャラがおかしいかもしれませんが、暖かい目で見守っていただけると幸いです。
あれから二週間が経ち、無事にクラスに馴れる事ができた。俺は同年代の人と話すことが少なかったので、どんなふうに話せば良いのか解らなかったが、幸いにも気の良い奴が多かったようで、今では特に仲のいい友人も出来た。ホントに良かった…
俺はあの日、様々な質問攻めにあった。何処から来たのか?眉の傷はどうしたのか?魔術はどれくらい知っているのか?などなど…
流石に集落の事は「田舎の小さい村」だとぼかして話し、傭兵の仕事をしていた事も黙っていたが他は普通に話した。眉の傷は魔物に襲われた時についた傷だと話すと皆驚いた様子だった。
まぁ、こんな都市の周りには魔物なんて滅多に居ないだろうしな。魔術に関してはあまり知っている事は少ない事を伝えると、それにも驚いていた。編入して来るくらいだから、凄い奴が来ると思っていたらしい。…悪かったな、全然凄くなくて!
このクラスは今、担任だったヒューイという人が突然仕事を辞めてしまったらしく、変わりの教師を探している。授業は他の先生方にそれぞれ教科を担当してもらっているらしい。学院側も大変だなあと考えながらも俺は手に持った朝飯であるパンを
現在は朝。ホームルームよりも随分早い時間帯だ。教室にいるのは俺一人。俺は朝から日課のランニングと筋トレをするので起きるのが早く、いつもシャワーを浴びて学院に来るが、それでもかなりの余裕がある。
俺は暇つぶしに配布された自分の教科書をペラペラめくってみる。教科書には、魔術に関する説明や、魔術式などがびっしりと書かれていた。それを苦笑しつつ眺める。
最近、俺には一つの悩みが出来た。その悩みとは、クラスの皆からすれば当たり前のように理解出来る事が、俺には理解できないのだ。
例えば、まずこの教科書のおかしな内容を覚えて、変な言葉を口にすると魔術が完成する。この時点でもうギブアップだ。なんでこんな意味不明な事をするだけで魔術が発動するのかどれだけ考えても解らない。
そしてその事を俺は何度か授業に来た先生に質問したが、俺の望んだ答えは貰えなかった。大抵の先生方は「術式が世界の法則に干渉して〜うんちゃらかんちゃら」といった答えばかり…これなら寝ている方が遥かにマシだ。
ため息をつきながら教科書をカバンに仕舞うと机に突っ伏す。ひんやりとした机が気持ち良い。そのままめを閉じる。
「俺…やっぱ向いてないのかな…?」
弱気になっていた俺はそう
そのためには、セリカさんは、俺には魔術の才能があると言ってくれたが、才能どうこうの前にこの今の状態をどうにかしないといけない。こうなったら、とことん食らいついてやる。
そう心に決めた俺は閉じていた目を開けた。と、目の前にクラスメイトであるフィーベルさんがいた。
「おわあ!!」
「きゃあ!!」
驚いた俺は、思わず大声を上げて後ろに仰け反った。俺の大声に驚いたのか、フィーベルさんも驚いた表情で固まっている。
「ご、ごめんなさい。寝てるのかと思って…」
「いや、こっちこそ紛らわしい事してごめん…」
お互いに謝罪していると、フィーベルさんと一緒に来ていたのだろう、ティンジェルさんがにこやかに笑って言った。
「も〜、ウィル君もシスティも二人して大きい声出すからびっくりしちゃったよ」
「う、ごめんルミア…」
「お騒がせしました…」
かなり恥ずかしいが、幸いなことに教室には俺とフィーベルさん、ティンジェルさんしかいない。
「ところで、俺が言えた事じゃ無いけど、二人はなんでこんな早くに来たんだ?」
「ああ、それね。ウィル、貴方最近の授業についていけてないでしょ?もし良かったら、教えてあげようかなって思って」
最近の俺はやる気が薄れていたのもあり、うたた寝をしてしまうことが多い。そのせいでクラスの中でも成績優秀なフィーベルさんに目をつけられ、注意される事が増えていた。俺の立場なら、注意しても直そうとしない奴なんて放っておくが、どうやらフィーベルさんはかなり面倒見がいいみたいだ。
俺は残っていたパンを口に押し込み、もぐもぐゴクンと飲み込んだ後、改めてフィーベルさんとティンジェルさんに向き直った。
「教えてくれるのは有り難いけど、俺、わかんない所ばっかだから大変かもよ?」
「任せなさい!優等生として、きっちりバッチリ教えてあげるわ!」
「私も解らない所があるから、一緒に教えてくれないかな?システィ」
「勿論!」
こうして、俺はティンジェルさんと共に、フィーベルさんに勉強を教えてもらう事になった。
いよいよ次回はグレンが登場します!
……ここまで長かったなぁ…