1話
四月の入学式翌日の朝。
もうこの生活に慣れ、いつもの時間に目を覚ます。
俺は今日も今日とて、妹との生活のためこの時間に起き、朝食を作る。
俺は十分に暑くなったフライパンを構え、片手で卵を割落とす。
じゅう、ぱちぱち……美味そうに焼けていく卵を見ながら、今日の予定を頭の中で整理をする。
学校に登校、授業を受け、その後、山田さんと共に、アニメの会議、帰ってきたら夕食を作って、風呂入って、弁当作って、課題を終わらせて寝る。
俺、紲星 拓斗
16歳、高2。
妹、紲星 灯
15歳、高1。
諸事情あって二人暮らし。
「こんなもんか」
4年前の夏頃、俺は部活動から帰宅し、家に帰ってきたら、両親は殺害されて、それ以降、俺は妹と二人暮らしをしている。
あの頃はまだ良かったが、今になって、あの光景を思い出すたび吐き気がする。
幸い妹はあの現場を見ていないため良かったもののそれでも彼女にとって両親が亡くなった事はとても辛い事だろう。
目玉焼きに、ベーコン、トマトとレタスのサラダ それと トースト
栄養バランスを考えて 短時間で作れる朝食。
俺は元々、昔から料理は出来ていたため、時間があれば基本、色んなものは作れるが 朝は基本学校があるため時間はなく簡単なものを作る。
俺は朝食をテーブルに並べて、そろそろ起きなければならない妹の部屋へ向かう。
階段を上がり、ドアが4つある通路の手前側の右の部屋の前に立つ。
そこには、綺麗な字で【あかりの部屋 】と書かれているネームプレートがかかっている。
軽くノックをし
拓斗
「あかり、朝だぞ」
そして10秒の間、何も音が聞こえず返事も帰ってこない。
拓斗
「あかり、入るぞ」
ドアを開け、妹の部屋に入る。
8畳ほどの広い部屋で、あちこちかわいいぬいぐるみが沢山あり綺麗に色んな所に置かれている、本棚には少女向けのライトノベルと漫画がいくつもある。
やや大きめのスペースを持つ下段にもぬいぐるみがずらりと並んでいる。
他、ベット、デスクトップパソコン、鏡などがある。
パステルカラーのカーテンやかわいい小物類、ぬいぐるみなどの奮闘により、誰が見ようと女の子の部屋だ。
そして、ベットには可愛らしくすやすや寝ている、妹の姿が見える。
ピンク色のパジャマ姿の真っ白な肌に、白髪で長髪、の女の娘
この娘が俺の妹、紲星 灯だ。
俺は、窓のカーテンを開け、
拓斗
「あかり、起きろ、朝だぞ」
あかり
「ん、んん」
俺は軽く、あかりを揺すり、
拓斗
「起きろ、遅刻するぞ」
あかり
「う、ん、朝?」
拓斗
「そうだぞ」
あかり
「おにぃ、ちゃん?」
拓斗
「おう、朝飯できてるから、着替えて下こいよ」
あかり
「うん」
俺は、直ぐに部屋から出てリビングへ戻る。
その15分後くらいに、制服に着替え終え髪型もいつもの両サイド三つ編みにした、あかりが降りてくる。
あかり
「ファ~ おはよう お兄ちゃん」
軽いあくびをしながら、あかりがリビングに入ってくる。
拓斗
「おはよう、あかり、さっ朝飯食べよ」
あかり
「うん」
お互いテーブルの椅子に座り、手を合わせて。
拓斗 あかり
「「いただきます」」
朝食を食べつつ、今日の予定について話す。
拓斗
「今日の帰りは打ち合わせだからな」
あかり
「知ってるよ!自分に関わることくらい分からない子供じゃないよ!」
拓斗
「そっか」
俺からしたらあかりはまだ子供だけどね、好みも甘党でブラックコーヒーも飲めないし、野菜も苦手なものが多い。
そんなたわいの無い話をし、
先に朝食を食べ終えた俺は食器を台所に置いて、洗い、途中あかりも食べ終えあかりの食器も洗い、洗面所に向かい、ある程度の身嗜みを整えて玄関に向かう。
玄関にはすでにあかりが居た。
拓斗
「じゃぁ 行くか」
あかり
「うん!」
俺達は家を出て、軽い足取りで駅への道程を歩いて行く。
俺達の高校は住んでいる街から3駅隣の街にあるため、電車通学。
あかり
「♫〜」
あかりは楽しそうに鼻歌を歌いながら俺の隣で歩いている。
拓斗
「学校がそんなに楽しみか?」
あかり
「うん!昨日、新しい友達できて会うのが楽しみ」
拓斗
「そっか、どんな子?」
あかり
「少し男の娘っぽい女の娘かな?休み時間には結月くんと一緒に居て あ、結月くんって言うのは、」
ん?結月? 男の娘っぽい?
拓斗
「ん?もしかして、その子の名前って、オネとゆきと、って子?」
あかり
「え?なんで分かったの?」
拓斗
「やっぱりか、まぁ、俺の友達に同じ結月って言う、苗字の娘がいて、その友達には弟が居て、その弟とよく一緒にいたのがオネ」
あかり
「そうなんだ」
拓斗
「そうだよ、いつか紹介しようと思ったら、もう友達なっていたか」
どう仲良くなったのかを聞きつつ歩いていたら、駅に着いていて、駅のホームに行き10分後くらいに電車が来て乗り、目的の駅で降りそこから歩いてて学校への道程を歩き、そして校門に着き、そこで後から2人の友達に声をかけられる。
ゆかり
「おはようございます、たくとくん」
イア
「おはよう!たっくん!」
拓斗
「おはよう、ゆかり、イア」
制服すがたの少女が2人
真っ白い肌に、薄紫のサイドロール、紫の瞳の女の娘、結月 ゆかりと
こちらも真っ白い肌に、少し明るい銀に近く、光の角度でチラッとピンク色に見えるような色の脹ら脛当たりまで伸び手前の方の横髪にゆるい三つ編みで全体的に外ハネの長髪、水色の瞳の娘、有愛 意亜
この二人こそ、先程話に出てきた、オネとゆきとの姉、そして俺の幼馴染。
あかりは「だれ?」と言うような顔で、それと同様にゆかりとイアもあかりに対し「だれ?」と言うような顔だった。
拓斗
「あぁ、紹介するよ、この子が俺の妹、紲星 灯、だ」
あかり
「えっと、は、初めまして、紲星 灯です!」
ゆかり
「あぁ、あなたがゆきとが言っていた妹さんでしたか、はじめまして、結月ゆかりです」
イア
「はじめまして、私は有愛 意亜だよ。イアって呼んでね!あかりちゃんの事は昨日オネちゃんから聞いたよ」
拓斗
「さっき言った友達だよ、ゆきととオネの姉の、ゆかりとイア」
あかり
「うん、これからよろしくお願いします!ゆかり先輩、イア先輩」
お互い挨拶を終え、校舎の中に入りあかりと別れ自分の教室へ行き自分の席へ座る。
荷物を机の中に入れた所で2人が自分の席に近づき、
イア
「あかりちゃん可愛かったな〜」
ゆかり
「なんでもっと早くに合わせてくれなかったんですか?」
拓斗
「こっちも色々忙しかったし、まぁ都合が悪かったとしか」
ゆかり
「確かに私とイアちゃんが住んでいるところとたくとくんが住んでいるところまでは遠いですが、休日とかに」
拓斗
「休日は基本家で掃除とかしてるからな」
イア
「むぅ〜、たっくんとあかりちゃんが二人暮らししてるのはわかってるけど、いつも掃除してるわけじゃ無いでしょ!」
拓斗
「まぁ、そうだが・・・」
言えない、ボイトレ通ってるからなんて言ったらなんで通ってるのとか聞かれて困る!(*まだ 2人に自分が声優仕事してる事は知らない)
ゆかり
「まぁ、過ぎてしまった事にはしかたありませんし許しますが、できればもっと早くにお会いしたかったです」
拓斗
「わ、悪い」
イア
「いいよ、もう」
その後適当にたわいもない話をしていたら。
教室に先生が入ってきて2人は自分の席へと戻り、先生の話を適当に聞き流す。
1ヶ月後にテストがあるから気を引き締めるようにとか、二年生になっても授業はしっかり聞くようにとの事だった。