物語の最初の方を思いついて衝動的に書き始めてしまったのと、公式がバベルやらシキシマ博士に関する情報を全然出さないので最初の数話しか書けないのです!
続きをワクワクしながら永遠に待ち続けるのを楽しみたい方はどうぞ
「サラ、サラ…・・・起きているかい?」
地下の、清潔で無機質な病室、男は顔に似合わぬ優しげな声音でベッドの上の少女に話しかけた。
少女は、全身を生命維持のためのチューブに繋がれ、焦点も定まっていないような目で隣に寄り添う父の方を見る。
「優勝だ、みんながんばってくれた。今回の賞金とスポンサー料でやっと手術費用が貯まったよ。これで君の病気を治せる」
少女の病は深刻で、治療のためには複数の臓器を人工の物に置き換え、それをメンテナンスし続けるための医療用ナノマシンを大量に注入しなければならなかった。
どちらも、一般の人間ではとても買うことができないほど高額だ。
「治ったら、学校に行こう。校風の良い私立の教育機関を調べてきたんだ。学費は心配するな、次のリーグ戦で勝てば余裕さ」
男は、あたかも優勝することが決まっているかのように自信を見せ、勇気付けるために娘の手を強く握る。
「だから、サラ。がんばろう、手術は絶対に成功する」
そう、強く言い、男は少女の頬にキスをした。
「ウォーカーさん、そろそろ……」
病室の入り口で待っていた医師に手術の準備が整ったこと告げられ、男は立ち上がる。
看護師が少女のベッドを引き、手術室まで運んでいった。
『W2BFアジアリーグ予選開始時刻が迫ってまいりました。出場予定の選手は2foot管制室までお集まりください』
大会アナウンスが会場全体に響き、セクター77は慌しくなる。
地表近くの連絡通路を大会スタッフや2footエンジニアたちが大急ぎで行き来していた。
「すまない、遅くなった」
ブルーチームの管制室前で待つ女性に、駆け寄ってきた男は息を切らせながら軽く頭を下げる。
「大丈夫よ、調整は全部終わってる。貴方こそ大丈夫なの? ほとんど寝てないんじゃない?」
女はエネルギー飲料のボトルを男に投げ渡し、管制室のドアを開ける。
「っプハァ。不味いなこれ……リニアカーの中で仮眠してきた。試合に支障はない」
「あらそう、今日も『軍神』の活躍が見られそうね、娘さんはどうだった?」
「ああ、手術は無事に終わったよ。まだ麻酔が効いてるから起きてはいないが」
「なら快気祝いに勝ちを持って帰らなきゃね?」
五つ並んだ卵形の大きな機械。その傍らで、あるいはその後ろのロッカーやコンピューターで、見知った顔の男女数名がリラックスした様子で二人を迎えいれた。
「ジェイク、レベッカ、あちらさんも準備完了みたいだ。早く乗り込もうぜ」
そう言ったチームメイトの男が卵型の機械に触れると、プシューッというわずかな減圧の音と共に、機械が半分に割れる。
中から出てきたコックピットに両手両足を固定し、マシンに繋がれた腕や指を軽く動かす。
「俺達も急ごう」
『軍神』……ジェイク・ウォーカーは五つ並んだ真ん中のコックピットを開き、同じように機器を全身に接続していく。
手元にあるコンソールを操作するとジェイクを乗せたままコックピットは元の形に戻り、目の前のモニターが点灯する。
『システム起動、バランサー、ウェポン、カメラ、マスタースレイブ……全機能正常……バイテラル角はいつも通りでいいかい? 隊長』
機械的でありながら溌剌とした少年のような声で、かなり省略された報告を受け、ジェイクは苦笑した。
「ずいぶんスムーズな立ち上がりになったな、インストールしたての頃は数値一つ一つ読み上げてたじゃないか」
『ボクの思考ルーチンはその芸術性のために蛇足を嫌うのさ、というか、読み上げても聞いてないよね?』
「今度ネオニューロンのサポセンに初期化を依頼するか」
話しをしながらも、ジェイクは手際よく2footのチェックリストを読み飛ばしていき、本体の起動シーケンスに入る。
『ジェイク? 聞こえる? みんな準備完了よ』
レベッカの声が耳元のスピーカーから聞こえる。隣のコックピットからの通話だ。
「ああ、始めよう」
2footを載せた無人機が会場上空に到着し、もはや聞きなれたカウントダウンのアナウンスが始まる。
『
瞬間。
スタートの号令は、爆音と地響きにかき消された。
どっかでみたような形式的プロローグ。昨今の物語というものは基本的にどこかの誰かの二番煎じです。様式美は大切。
これ含めて3話くらい書いたらエタる予定、そのなかでできるだけ、いろんな意味で危ないネタにぎりぎりまで迫ってみようと思うゾ。
見とけよ見とけよ~?