不器曜とヨーソローな日常   作:水無月 楓

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お久しぶりです。前回投稿したときは扇風機なんて部屋に置いてなかったですけど、気が付けば夏ですね。皆さんはもう夏休みの予定など決めているのでしょうか。

もはや、前書きで何を書いていたかも覚えてませんが14話になります。なんだかんだでそろそろ折り返し地点(のつもり)。ぼちぼちとよろしくお願いします。

それでは本編へどうぞ。



14話 手持ち花火と打ち上げ花火は違うから前回と話がかぶってるわけじゃないんだからねっ!

「う~ん、曜ちゃんの朝ご飯はやっぱり美味しいね」

 

「ありがとう千歌ちゃん」

 

「・・・・・・・・」

 

「優真くんはいつもこんなご飯を食べてるなんていいねぇ~」

 

「・・・・・あ、ああ、まぁな」

 

俺はやる気のない返事を返す。

 

「眠そうだね優真くん」

 

「・・・別に眠くないけどな」

 

「じゃあ、なんでそんなにやる気がないの?カメラ回ってるよ」

 

「カメラってなんだよ!そもそも、なんで千歌がここにいるんだよ」

 

これはつい先日に話は遡る。

 

 

 

俺と曜が京都旅行から帰ってきた当日。辺りは真っ暗で時計の針は九時を指していた。

 

「楽しかったね優真!」

 

「だな」

 

「今度また一緒にどこか行こうねっ!」

 

「チケットが当たったらな」

 

「・・・・・・バカっ」

 

「ごめんごめんって。ちゃんと今度は自力でな」

 

「・・・うん、・・・ん?」

 

曜と話しながら歩いていたが、突然曜の足が止まる。

 

「?どうした?曜」

 

「家の前に誰かいるよ」

 

「家の前に?」

 

曜が指さす方向に目を向ける。そこには確かに人らしい影がある。暗くてはっきりとはわからないが。

 

「ど、どうするの?優真」

 

「と、取り敢えず、行かないとな。家に入れないし・・・・」

 

「だ、大丈夫なの?」

 

「大丈夫だろ。多分・・」

 

「ほんとかなぁ」

 

俺と曜は恐る恐る影に近づく。一歩進むごとにつないでいる曜の手に力が入ることが分かった。

 

「渡辺曜・・・全速前進で・・・あ、あります・・・」

 

「ん?」

 

ある程度歩いてから俺は気づく。あのアホ毛、どこかで見たことある気がする。

 

「あれ、千歌の髪型にも見えるな。・・・・」

 

「・・・・・」

 

「曜?・・・・そう言えば曜、怖いの苦手だったけ?」

 

「・・・・・・・」

 

「だめだ。聞こえてない」

 

俺は曜の手を握って、家の玄関に向かう。それにしても千歌のやつ、何をしに来たんだ?

 

「そこで何してんだ千歌」

 

「っ!び、びっくりした。なんだ優真くんか。驚かせないでよ」

 

「最後の一文、そのままお前に返す。ここに何したんだ?」

 

「遊びに来たんだけど、二人がいないからここで待ってたんだよ!」

 

千歌はその場から立ち上がり言う。

 

「こんな時間まで待ってたのかよ。まぁ、いいや、取り敢えず今日は泊まっていけ」

 

「うん、ありがと。・・・そう言えば、曜ちゃんは?」

 

「曜ならここにいるぞ」

 

曜は俺の手を握って震えていた。

 

 

 

と、まぁこんなことがあったのだが、

 

「昨日も言ったけど、遊びに来た」

 

「曜とのお泊り会は済んだだろ」

 

「じゃあ、次はどこかに遊びに行こう!!」

 

「いや、俺は疲れて・・・」

 

「曜ちゃんは?」

 

千歌は俺の言葉に耳を傾けずに曜に質問する。

 

「うん、いいよ。優真も来るよねっ!」

 

曜は笑顔で言ってくる。なんでこんなに元気なんだ?

 

「い、いや、流石に今回はちょっと無理だ。昨日の疲れが・・・」

 

俺がそう言うと

 

「そっか」

 

曜はしゅんとして言う。そんな目でみるなよ。そんなふうに見られたら何とかしてあげたくなっちゃうから。

 

「なぁ、千歌。花火大会とか行かないか?」

 

「そう言えば、今日は花火大会があったような気がする」

 

「そうか。曜もそれでいいか?」

 

俺は曜に尋ねる。すると曜は笑顔で了承してくれた。

 

 

時刻は午後四時。電車で移動することも考えるとそろそろ家を出なければ。

 

「準備はできたか?曜、千歌」

 

「もうちょっと待って優真くん」

 

「千歌ちゃん、これ着ていくの?」

 

「うん、そうだよ」

 

向こうから曜と千歌の声が聞こえる。結局あの後千歌は、家でゲームをやったり、曜と話していたりとして過ごしていた。

 

「よし、準備よし!お待たせ優真くん」

 

待つこと5分。千歌から準備完了の合図が来る。

 

「おう、やっとか。何してたんだ?・・・お、おおう」

 

「もう、優真くん。女の子の準備には時間がかかるだよ!」

 

そう言って出てきたのは、浴衣姿の曜と千歌だ。

 

「へへへ、どうかな?優真くん」

 

「二人ともすごくかわいいぞ」

 

「えへへ、優真くんに褒められたのだ」

 

千歌は頬に手を当てながら喜んでいる。そして曜も顔を赤くしながら喜んでいるように見える。俺たちは花火大会が開催される場所に向かった。

 

 

「うひょー、人がいっぱいだね。えいっ!」

 

「お、おい千歌。何するんだよ」

 

千歌は俺の左腕に抱きついてきた。すると千歌は首をかしげて

 

「何って、こうしないと迷子になっちゃうでしょ?千歌たちは可愛い女の子なんだから優真くんが守ってくれないと困るよ」

 

「い、いやそうかもしれないけどさ・・・」

 

そんなこと言っていると千歌に抱きつかれている腕とは逆の腕に違和感覚える。首を傾けてみるとそこには曜が抱きついていた。

 

「よ、曜?」

 

「千歌ちゃんだけずるい」

 

そう言うと曜は抱きついている腕の力を強くする。結局俺は両手に花の状態で再び歩き出す。

 

「優真優真。あれやろ!」

 

「優真くん、優真くん。あれも楽しそうだよ!」

 

「待て待て、二人で引っ張るな。1つずつちゃんと行くから」

 

俺は曜と千歌に引っ張られながら言う。二人の腕が強く引っ張るので非常に腕が痛い。引っ張るのはいいのだが、もう少し優しく扱ってほしい。

 

「わぁー、射的だ。曜ちゃん上手だったもんね」

 

「うん。今年も景品もらって帰るよ。もちろん優真のおごりで」

 

ん?最後余計な一言が聞こえたような気がするけど、まぁ、いいや。曜は俺の財布を手に取ると、中から100円玉を出して店の人に渡し、狙いを定める。

 

「ヨーソロー!!」

 

曜はそう言って球を発砲する。

 

「おー、曜ちゃんすごーい!」

 

千歌はそう言って曜に抱きつく。

「えへへ、それほどでも」

 

「相変わらず上手いな」

 

曜は手にした景品を持って、再び俺の腕に飛びついてくる。同時に千歌も曜とは違う方の腕に飛びつく。

 

「優真くん、優真くん。千歌はあれがやりたいな」

 

そう言って千歌が指さしたのは金魚すくい。

 

「金魚すくいなんてできたか?」

 

「むぅ~いいの。それよりも勝負しようよ優真くん」

 

「勝負?」

 

「うん。負けたほうは勝ったほうの言うことを一日何でも聞くってことでどう?」

 

「なんでもだと・・・」

 

なんでもって言われるとこのお年頃なのでいろいろと考えちゃうわけでして

 

「もちろん、エッチなこと以外で」

 

流石に察しがついてたようで。

 

「まぁ、いいけど」

 

そういって俺は隣にいる曜をみる。俺はいいけど曜が許すかどうか。

 

「何それ、面白そう。私もやってもいい?」

 

「もちろん曜ちゃんも一緒に」

 

曜がいいならいいか。そう思い、俺は網を受け取りその場に座り込む。と同時に曜も俺の隣に座り込む。

 

「いくよー、よーいドン!」

 

 

「やったー、優真くんに勝ったー」

 

「くそう、まさか負けるとは」

 

「優真くんが千歌に勝とうなど今更100年早いんだよ」

 

「今更なのに100年早いのかよ!」

 

いや、聞いてくれよ。魚たちが曜とか千歌のほうに集まって俺のところに来ないんだよ。二人が可愛いからって。

曜は誰にもあげないからな。・・・・なんか、魚に対して本気になっている俺が恥ずかしくなってきた。

 

「約束通り、私たちの言うこと一日聞いてね」

 

「今からか?」

 

「う~ん、また今度!」

 

「そうか」

 

「優真優真。私も今度でいい?」

 

「ああ、いつでもいい?」

 

曜のお願いなら何でも聞くぜ!なんて言えるわけないので平常心で返事を返す。

 

「それにしても、俺たちはどこに向かっているんだ?」

 

「ええっと、高梨くんがおすすめスポットを教えてくれたからそこにいくんだよ」

 

千歌のやつ航平と面識があったのか。何もないといいんだが。

 

「うう、あの人、私少し苦手」

 

曜は少し涙目になってボソッとつぶやく。

 

「まぁ、悪い奴ではないから」

 

曜は腕の力を強める。可愛いな。守ってあげたい。

 

「着いたよ!」

 

着いたのは空がよく見えて花火を見るには丁度良い場所である。航平のやつなんでこんなところ知ってるんだよ。

なんか負けた気分。

 

 

 

ひゅるひゅると音を立てて空が光る。どうやら始まったようだ。

 

「わぁー、きれいだね」

 

「ほんとだね」

 

二人は俺の肩に体重を預けている。今更かもしれないが両サイドからいい匂いがして、理性との闘いが・・・。

女性と言うのは不思議で俺とおんなじ石鹼を使っているのになぜにこんなにいいにおいがするんだろうか。

 

「ねぇねぇ、優真」

 

「ん?どうした?」

 

曜はボソッとつぶやく。

 

「来年も来ようね。今度は二人っきりで」

 

「そうだな。絶対にいこうな」

 

俺は曜の頭をやさしくなでる。




GSも考えてはいたのですが、それは15話を投稿した後に投稿したいと思います。

皆さんにはあまり関係ないかもですが、アクアの皆さんのライブがあると必然的に作品の
UAが上がるんですよね。それだけです。

次回はもう構想はできているので、あとは文字に起こすだけです。なので早く投稿できると思います。
 
それではまた次回!

高評価、感想お待ちしております。


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