不器曜とヨーソローな日常   作:水無月 楓

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新年あけましておめでとうございます。今年も1年よろしくお願いします。そして大変お待たせしてすみませんでした。ネタがなかったとかじゃなくてそもそもハーメルン自体あまり開いてなかったので、なんかめっちゃ変わってるって思いました。

というわけで今年も低クオリティでお届けしていきます


16話 時代の流れって早いですね!

「優真優真!」

 

「どうした曜?」

 

「愛してるよゲームやろうよ」

 

愛してるよゲーム。俺は詳しく知らないのだがどんなゲームだっただろうか。

 

「その顔だと優真は愛してるよゲームを知らないみたいだね」

 

「いや、聞いたことぐらいはあるが。はてどんなゲームだっただろうか」

 

「仕方ないなー。この曜ちゃんが説明してあげよう」

 

曜は座布団を2枚持ってきて、1枚を俺に渡してその場に座り込む。

 

「愛してるよゲームって言うのは、片方が愛してるって言って、もう片方がもう一回ってお願いするんだよ。それで先に照れた方の負けってゲーム」

 

「なんとなくは理解した。でそれを今から曜とやるの?」

 

「うんっ!」

 

曜は笑顔で答える。

 

「別にいいけど、結局いつもやってることと変わらない気がするけど」

 

「う~ん。じゃあ、負けた方は罰ゲームね」

 

「よし、分かったやろうぜ」

 

こうして俺たちはこのゲームを始めたのだった。

 

 

 

「それじゃあ、じゃあ、まずは優真が攻めね」

 

攻めと言うことは愛してると言う側か。

 

「よし、それじゃあ行くぞ」

 

俺は曜の方を向いて、

 

「愛してる」

 

「………………」

 

あれ?間違えたか?曜からの返しがない。

 

「も、もう一回」

 

どうやらあってたみたいだ。再び俺は曜に向かって囁く。

 

「愛してる」

 

「…………やっぱり無理。こんなの勝てるわけないよ」

 

曜はその場で寝転び足をバタバタさせながら言う。すげー足が痛そうなんだが。それにしてもこれ意外に恥ずかしいものだな。曜と一緒に過ごしてきて無意識のうちによく言うことはあるが、いざ意識して言うと身体を丸くしてコロコロ転がりそうだ。

 

「……さて、次は曜が攻める番だな」

 

「ふぇっ?」

 

曜はまるでそんなことも考えていなかったような反応をする。

 

「俺の次は曜だろ?」

 

「あ、うん。そうだね」

 

曜はそう言ってその場から立ち上がる。すると一度部屋から出ていき、しばらくしてから帰ってきた。

 

「何してたんだよ……う?」

 

曜は大量の座布団を持ってそれを一段に重ねると座布団を「んっ!」と言いながら、勢い良く叩く。すぐに曜がここに来いと言っているのだと分かる。

 

「大量の座布団の上に座るって怖いな」

 

「……座ったね。じゃあ、今度は私が攻めだね」

 

曜は笑顔で言う。その笑顔が少し怖い。と言うかなぜ俺を座布団の上に乗せたんだろうか。

 

「ねぇ、優真」

 

「ん?どうした曜?」

 

「…………愛してるよ」

 

「…………」

 

やばい。これはやばい。なんて言うか次元を超えた可愛さ。しかも俺は大量の座布団の上に座っているので曜は上目遣いでこちらを見ている。それでなんだ?愛してるよなんて言われたらもうやばい。もう一度言われたら間違いなく転倒する。曜のやつこのために座布団を用意したのか。もう一回言ってもらったら本当に倒れる気がする。

 

「…………も、もう一回」

 

「愛してるよ」

 

あ、ダメだこれ。俺は座布団の上から倒れたのだった。

なんでもう一回って聞いたのかって?

 

もう一回言ってもらいたかったからだよ。

 

 

 

「うっ……」

 

気がつくと視界には真っ白い…………天井か?

 

「あ、起きた?」

 

曜がひょこっと出てくる。

 

「……えっと何してたんだっけ?」

 

「えっとね、私と愛してるよゲームしてたら優真が急に倒れちゃって。私心配したんだよ?」

 

「それは悪い事をしたな」

 

「本当だよ。しばらくそのままにしててね。動いちゃダメだよ」

 

曜はそう言いながら頭を撫でる。しかし我ながら座布団から落ちただけで意識がなくなるだろうか。いや、たぶんこれは曜が可愛い過ぎるのがいけないんだ。

 

そう言えばなんで曜の頭が上にあって、俺は曜に頭を撫でられてるんだ?

 

「曜さん?」

 

「ん?どうしたの?」

 

「もしかして俺は今、曜さんに膝枕してもらったりしてます?」

 

「え?うん。そのまま寝かせると痛そうだったから。もしかして嫌だった?」

 

「いや、そんなことないです。むしろありがとうございます。はい」

 

「そっか。なら良かった。……あ、優真。ちょっとそのままにしててね」

 

「お、おう。分かった」

 

俺は曜の言う通りにする。曜は俺の体を少し傾けて、綿棒を取り出す。

 

「何をやるおつもりで?」

 

「えっとね、その、優真の耳を掃除してあげようと思って」

 

そう言って曜は俺の耳を綿棒で弄り出す。

 

「さっき優真が急に倒れちゃって、私びっくりしたんだよ?」

 

「自分でもびっくりした。やっぱり曜、最近今までより可愛くなった?」

 

「そ、そうかな。自分じゃ、よく分からないなぁ。でも優真も昔よりカッコ良くなったよ」

 

「なんか恥ずかしいな」

 

「優真は無意識でそういうこと言うから、私はもっと恥ずかしい思いしてるよ」

 

曜の顔は見えないのでなんとも言えないが、きっと口を尖らせて、顔を真っ赤にしている。

 

「本当に可愛いな曜は」

 

「ほら、そういう所だよ」

 

「でも別に嫌じゃないだろ?」

 

「…………う、うん」

 

そう言って曜は耳かきを持った手の動きを止めた。

 

「はい、右耳は綺麗になったよ。じゃあ、次は左耳。反対側に回るね」

 

俺はその場から立ち上がり、反対側に行き、再び曜の膝の上に頭を乗せる。

 

「それじゃあ、曜お願い」

 

「うんっ!ヨーソロー!」

 

そう言って曜は左耳を弄り始める。

 

「そう言えば優真は、今年沼津に帰るの?」

 

「そう言えばな。とは言え俺の家族は誰もいないので別に帰える必要もない」

 

俺の親は一体今どこにいるのか。ちょっとくらい心配になるものだ。

 

「確かに。じゃあさ、私の家に来ない?きっとパパもママも喜ぶよ」

 

「まぁ、曜が帰っちゃったら、家に1人でいないと行けないしな」

 

「じゃあ、一緒に帰ろうっ!」

 

曜は嬉しいな声でいう。曜の両親にはまた迷惑をかけちゃうか。それからしばらく曜の膝枕を堪能してると、曜の手の動きが止まる。

 

「ん?どうした曜?」

 

「んー、ちょっと動かないで」

 

「あ、はい」

 

曜の言う通り俺はその場を動かない。

 

「んっ!んっーんっ!」

 

「何してるんだ曜?」

 

「ゴミがあったから取り除こうとしてるの!」

 

「それはなんか悪い事をしたな。頼むわ曜」

 

曜はそれから5分ほど戦っていただろうか。よっぽど苦労しているらしい。

 

「曜。もう自分でやるから大丈夫だぞ?」

 

「いいや私がやる。たまには優真の奉仕させて!」

 

「それならいいんだけど」

 

曜の気持ちはすごくありがたいし、この膝枕もすっごい気持ちいいんだよ?でもずっと耳をグリグリされてるからちょっと痛くなってきたのよ。しかも俺をさらに苦しめるのは曜の発する一言。

 

「んぁんっ……」

 

とか、

 

「おっきいのが、奥に入ってるよ」

 

とか、なんて言うか、これで変に誤解しちゃう俺も少しは問題がある気がするけど、やっぱりそっち方面に思考が回ってしまう。

 

「……ん、あ、取れたよ優真っ!」

 

「おう、助かったぜ曜。いろんな意味で!」

 

「いろんな意味?どういうこと?」

 

「なんでもない。気にするな。とりあえずありがとな」

 

「あ、ちょっと待って!まだ終わってないよ」

 

「?まだなのか?」

 

「うんっ!」

 

曜はそう言うと息を吸って

 

「……フゥー……」

 

「ッ!?」

 

曜は俺の耳に向かって吐息をかける。

 

「何をしていらっしゃるので?曜さん」

 

「最後の仕上げだよ?」

 

曜は首を傾げながら言ってる。なんと言うか曜についてまだまだ知らないところがあるんだと感じた。

 

次の日左耳がやたら痛かったことは曜には内緒にしておくことにした。




過去にないほど短いですけど許して欲しいです。
その分次回は早く出すので。はい。

高評価、感想お待ちしております。



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