不器曜とヨーソローな日常   作:水無月 楓

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なんだ、気づけば五話ではないか・・・

という訳で5話です。たまにはこんな話もいいと思う。




5話 本当に大切ことは目には見えないのです!!

「え?果南ちゃんが?」

ある日の夜。俺と曜がテレビを見ていると一本の電話がかかってきた。俺が出ようとしたのだが、「私が出る!」

と曜に言われたので一任した。

 

「どうしたんだ?相手は果南姉ちゃんみたいだったけど」

 

「うん。明日ここに遊びに来るって」

 

曜は俺の横に腰を下ろして言った。

 

「明日?い、いきなりだね。でも何しに来るんだろう?」

 

「さぁ?とりあえず今日は早く寝ようかな」

 

「そうだな。明日起きれなくなるし」

 

「それは優真だけでしょ。私はちゃんと起きれるよ」

 

「せっかくの休みなんだから寝れるだけ寝る。これが俺のスタイル」

 

「言ってることがいつまでも子供だよ?」

 

「子供って言うなや。まだ若さがあるってだけ」

 

「いや、そんなに歳もいってないよ私たち」

 

「曜なら起こしてくれる!!」

 

「私頼り!?まぁ、起こすけど」

 

「いやー、朝から曜の顔見られるから一日元気にやれるんだよなぁー」

諸々事情があって、俺と曜は同居している。いつもいつも曜が朝起こしてくれるので、規則正しい生活を送ることができている。けどいつか曜より早く起きて曜の寝顔を見たいなぁって思ったり。

 

「それじゃ、お休み優真」

 

「おう。お休み曜」

 

俺たちはいわゆるお休みのキスというのを交わしてそれぞれの布団に入る。最初は恥ずかしかったのだが今となっては恥ずかしさより嬉しさの方が多い。

 

「優真」

 

「おん。どした?」

 

「好きだよ。これからもずーっと隣にいてね」

 

「当たり前だよ」

 

そんな会話を交わして俺たちは眠りにつく。

 

 

「おっはヨーソロー!!」

 

「うにゅ?」

 

「可愛い声出して。朝だよ優真」

 

「?んー、まだ眠いな」

 

「はいはい起きる起きる。果南ちゃん来ちゃうよ」

 

「果南姉ちゃん?それはまずい。また怒られちまうな」

 

俺は昔よく果南姉ちゃんに規則正しい生活をしないといけないってすごい怒られていた。気づけばプンプン怒る果南姉ちゃんが可愛くてわざと生活リズムを崩してた時もあったけど。今考えたら何やってんだか俺は。

体を起こして俺は曜と挨拶を交わす。

 

「おはよう曜。愛してる」

 

「その挨拶まだ慣れないよう。けど、嬉しいなぁ。おはよう優真」

 

俺は布団をさっさとたたみ、リビングへ行く。

 

 

『いただきます』

 

俺は曜が作ってくれた愛情たっぷりの朝ごはんを頂く。

 

「いつもいつも美味しいな。曜のご飯は」

 

「えへへー。優真に褒められると嬉しいなぁ」

 

「さっきから嬉しいしか言ってないぞ」

 

「だって本当のことなんだもん!」

 

そう言ってくれる曜が嬉しくて可愛くて俺もつい頬が緩んでしまう。

 

「そいや、果南姉ちゃんいつ頃来るって?」

 

「午前中には来るって」

 

果南姉ちゃんも東京の大学に通っているため、内浦から引っ越してきている。

 

「でも優真がいて良かったなぁ」

 

「ん?どうして?」

 

「えっとね、まず好きな人一緒にいられるから」

 

「それは俺もだよ」

 

「もうひとつは……」

 

曜は少し照れるようにして言った。

 

「私さ、その、片付けが苦手なんだよね」

「そいや、昔から苦手だったな片付け。よく部屋の掃除を手伝わされてたな」

 

曜は基本洗濯、料理それから勉強も得意で何でもできるイメージがあるのだが、実は大の掃除苦手だ。これを知ってる人はあまりいないけど。

 

「うん。だから私一人だったら今頃部屋がどうなってたことやら」

 

「ゆーても俺も掃除は別段に得意と言う訳では無いから気にすることないさ。苦手なことはお互いカバーしあって行けばいいさ。それが恋人同士ってやつだろ?」

 

「……優真。…………じゃあ後で部屋の掃除宜しくね」

 

「なっ!?渡辺くん何を言っているのかね」

 

「私は果南ちゃんと買い物して帰ってくるからその間に部屋の掃除をお願いね」

 

「そんな急に」

 

「ダメ、かな?」

 

曜は目をうるうるさせながら悲しそうな顔でこちらを見て来る。そんな目で見ないでくれ。

 

「ウッ!?ダメ、……じゃないけど」

 

告白したあの日から曜にすごく甘くなった気がする。

 

「えへへっ。じゃあよろしくね」

 

曜はごちそうさまと言うとその場から立ち上がり、外出の準備をする。

 

「さてっと」

 

俺もその場から立ち上がり食器を洗い始めようとすると、ひょこっと曜が出てきた。

 

「では行ってくるのでありますっ!」

 

「おう。気をつけてな」

 

俺は曜を見送ると早速曜に言われたことに取り掛かる。

 

「それにしても果南姉ちゃんが来るのか。久しぶりに会うなぁ」

 

さっきも言ったが果南姉ちゃんは東京の大学に通っているため高校を卒業してから上京してしまった。実際会うのは二年ぶりくらいだろうか。

 

「そいや、果南姉ちゃんは俺と曜が同居してること知ってるのかな?そもそも果南姉ちゃんは俺と曜が付き合ってること知ってるのか?」

 

久しぶりに会って幼馴染二人が付き合っていたらどんな風に感じるだろう。驚くのかな。素直に喜んでんでくるのかな。それとも両方かな。俺は不安と期待を胸に部屋の掃除を始めた。

 

 

肩を揺さぶられて俺はスイッチが入られたように目が覚める。

 

「起きて優真。果南ちゃん来たよ」

 

「ん?そうか」

 

どうやら掃除を終えてソファで一休みしてたところ寝てしまったらしい。

 

「おはよう曜」

 

「おはよう優真」

 

俺は曜に挨拶すると部屋を見渡す。すると二年ぶりに見る彼女がいた。

 

「おはよう果南姉ちゃん」

 

「おはよう優真。それから久しぶりだね。元気にしてた?」

 

「久しぶり。元気だったよずっと」

 

果南姉ちゃんは笑顔を見せると俺の頭をくしゃくしゃと撫でた。果南姉ちゃんの手は小さく改めて女の子の体と感じる。

 

「ん?どうしたの優真。変な顔して」

 

難しい顔が出ていたみたいだ。果南姉ちゃんは俺に質問してくる。

 

「いや、改めて女の子の小さい手だなと思って。ちゃんとご飯食べてる?」

 

「もう女の子じゃなくて女の人だよ。それにちゃんとご飯は食べてるよ」

 

果南姉ちゃんは腰に手を当てて「もうっ」と怒った。

 

「そう言う優真こそ昔と変わって無いんじゃない?」

 

「そんなことないよ」

 

「そう?良いガールズフレンドは見つかったの?」

 

「っ!?」

 

しまった。何も考えていなかったけど果南姉ちゃんは俺たちが付き合ってること知ってるのかな。

 

「その反応だと可愛い子が見つかったなぁ」

 

「う、うん。まぁ、実は……」

 

「ハハハ、そんなにかしこまらなくていいよ。ちゃんと曜から聞いてるから」

 

果南姉ちゃんはハハハと笑いながらウインクをしている。

 

「なんだよぅ。緊張して損した」

 

「ごめんごめん。ちょっとからかってみたくなって」

 

「心臓に悪いよ」

 

「なになにどうしたの?」

 

俺と果南姉ちゃんが話していると2階から曜が降りてきた。

 

「うん?優真をからかうと面白いなって」

 

「別に面白くない」

 

「ムフフ、拗ねちゃって」

 

「別に拗ねてない」

 

「この間も私が少しからかったら拗ねちゃって大変だったんだよ」

 

だから拗ねてません。曜はニシシと笑う。

「だから拗ねてないっての」

 

「うりうり、本当のこと言っちゃえっての~」

 

曜は俺の頬をツンツンとつつく。

 

「それより果南姉ちゃんは今日なんでここに来たの?」

 

俺は話の話題を変えようと果南姉ちゃんに質問をする。

 

「ん~。……特に理由はないかな」

 

果南姉ちゃんは考える仕草をするがすぐに解答が帰ってくる。昔から深く考えるの苦手だったもんね。

 

「理由がないのにここに来たんだ」

 

「じゃあさ、果南ちゃん。今から遊びに行こっ」

 

「また!?」

 

「今度は東京タワーに行こっ!!」

 

東京タワーってそこはスカイツリーじゃないのかい。

 

「うん、まぁいいよ」

 

「優真もちゃんと準備をしてね!!」

 

「ラジャー」

 

曜は再び2階に行って着替えをしに行った。

 

「仲いいねぇ二人とも。お姉ちゃんは嬉しいよ」

 

「驚かなかった?」

 

「もちろん驚いたよ。でもそれより嬉しい気持ちの方が高かったから」

 

「そっか。」

 

「それに曜も嬉しそう。ちゃんと曜を守るんだよ?曜の笑顔を奪うようならお姉ちゃんが怒りに来るからね」

 

「大丈夫だよ。約束するよ」

 

「じゃあ、約束。指切りげんまん嘘ついたらみかん100個おーくる」

 

「ほんとにやめてください」

 

「約束を破ったらだよ」

 

「分かってるって。……ねぇ、果南姉ちゃん俺って本当に曜を幸せにできるかな?」

 

曜と付き合って一緒に過ごして、曜の笑顔を出来るだけ無くさないようにしてきた。でも彼女がそれで本当に幸せなのか俺には分からないかった。

 

「約束したあとにそれを言うんだね。……私にはそんなこと分からない」

 

「………うん。だよね。ごめん」

 

「けどね、優真なら絶対に曜を幸せにしてくれるって信じてるよ。……ねぇ優真、お姉ちゃんが大切なこと教えあげる」

 

「大切なこと?」

 

「そう。それは気持ちだよ。曜を愛する気持ちがあれば大丈夫」

 

「そんなことでいいの?」

 

「そんなことでいいの。いい優真。本当に大切なことは人間の目では見ることが出来ないんだよ」

 

「目には見えない」

 

「そう。これからお互い何があっても曜を愛する気持ちを忘れないように!」

 

果南姉ちゃんの助言で理由は分からないがこれからもっと曜に幸せに出来そうな気がした。

 

「おうっ!」

 

「どうしたの優真?」

 

「何でもないよ。準備出来たなら行こうぜ!」

 

「果南ちゃん。なんで優真そんなに幸せそうなの?」

 

「幸せなことがあったからじゃない?」

 

「答えになってないよ」

 

俺たちは東京タワーに向かって歩き始めた。

 

余談だが東京タワーに付いたあと曜と果南姉ちゃんの二人が階段で登ると言い出し俺はそれに付いていくことになった。曜のやつこれをするために東京タワーを選んだのか。曜と一緒にいるならもっと体力付けないとと思いました。




果南ちゃんの登場回でした。俺にはこの位しかできなかったよ。ちゃんと果南ちゃんを書けているか心配ですが、皆さんが満足していただけたら幸いです。

前回コメントでスラッシュについてご指摘を頂いたので今回から少しスラッシュを減らしていたいと思います
(出来るだけキスシーンのところだけに使いたい)。
ご指摘下さった方ありがとうございます。前の方がいいと言う意見がありましたら少し考えてみますのでコメントお待ちしております。

高評価、感想等お待ちしております。
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