無双のその先へ   作:人間性の苗床マン

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ドーモ。皆=サン。ユマサアです。

MHFたのすぃーです。
交流猟団に入ってましたが、コミュ症の私には荷が重かった……
ソロ猟団という素晴らしいものがあったなんてッ!!
もう狩り尽くすしかない(錯乱)

さて、アルトシュ戦です。

オリジナル能力が出ますので、お楽しみに!


終焉、不殺の神降し

放たれる三つの種族の破滅の光。

 

―――虚空第零加護(アーカ・シ・アンセ)森精種(エルフ)が作り上げた、森神カイナースの加護刻印をもって機能する幻想種(ファンタズマ)の核を自壊させる際に起こる精霊の連鎖的崩壊に指向性を持たせた兵器。

その原理上、巻き込む相手の精霊量が多ければ多いほど威力が増すものであり、全弾術式を開放すればそれこそ神霊種(オールドデウス)さえその破壊の燃料に変える凶悪な魔法。

 

―――髄爆(ずいばく)、不活性化した神霊種(オールドデウス)の神髄を起爆させる、対神霊種(オールドデウス)用の決戦兵器。

刻印術式により作動する爆発の威力は単発で大陸を丸ごと焼き払う、地精種(ドワーフ)の切り札。

 

その凶悪な代物、それぞれ十八発と十二発。

そこに、契約に従い命を捧げで行われる龍精種(ドラゴニア)従龍(フォロワー)による破壊の閃光、崩哮(ファークライ)を八発。

 

そして、全ての天翼種(フリューゲル)の全力の天撃を束ね、戦神アルトシュが己の力と共に放つ“神撃” 。

 

一発でも種族ごと滅ぼせる天撃が幾千発、そこにアルトシュの神髄の力が加わればどうなるか―――

 

その神撃は、虚空第零加護(アーカ・シ・アンセ)十八発、髄爆十二発、崩哮(ファークライ)を八発。それらを全て呑み込み収束し、破壊の摂理として渦巻いた。

 

それは、地に近づくだけで岩盤を揮発させ削ってく、世界の終焉を告げる光と化した。

 

 

 

そして、その終焉は唐突に逸れた。

 

 

逸れた終焉の輝きは、地を削り、山を揮発させながら進み、その先に待機していた幾千機もの機凱種(エクスマキナ)を包み消していく。

 

そして、遠く離れた地の裂け目に立つ三つの影。

リクとシュヴィ、そして戦闘体(ケンプファ)機凱種(エクスマキナ)の少女。

 

 

「11クラスタ、4807機の導入により、72.8%再現設計成功。同期します、《典開(レーゼン)》」

 

瞬間、少女の手から数多のコードが伸び、それを形の造っていく。

 

「Org.0000【真典・星殺し(ステイル・マーター)】託します」

 

それは、巨大な塔のような銃砲。

地の裂け目にその砲口を向ける、星殺しがそこに顕現した。

 

「それでは、わた、当機はこれより戦闘に向かいます……お二人とも、ご武運を」

 

そう、飛び去っていく最後まで機械と己を偽った少女を見送って

 

「……さて、あとはアイツらがやってくれるのを信じて待とう」

「……きっと、成功……する、よ……」

「あぁ……」

 

 

×÷×÷×÷×÷×÷×

 

「大人しく、主を殺されろって言うつもりかにゃア!!鉄屑(スクラップ)がァ!!」

 

縦横無尽にアヴァント・ヘイム上空を飛び回り玉座の間を目指し、攻撃を加えようとする天翼種(フリューゲル)を的確に殺さず(・・・)アヴァント・ヘイムの陸地へと落としていく機凱種(エクスマキナ)

それだけではない。アヴァント・ヘイムの周囲まで囲い尽くす機凱種(エクスマキナ)はこれを好機と攻めてくる他種族に対しても人命を削ることなく、その船体のみを落としていく。

 

鉄屑(スクラップ)がァ!うちら(フリューゲル)が“天撃”だけのバカの一つ覚えとでも思ったのかにゃァ!」

 

とアズリールは叫び、頭に浮かぶ光輪を複雑に破綻させ、眼前にその歪みをぶつける。

空間転移(シフト)”、天翼種(フリューゲル)の行える悪夢の所業の一つ。空間を歪ませて視認した場所、一度訪れた場所に転移する戦線を無視する悪夢のような代物。使用時に生じる空間の歪みを、眼前を飛び交う機凱種(エクスマキナ)に叩きつけ、何機かが蒼い光を放って爆散するのを視界に捉え、そこで全ての力を使いきったアズリールは玉座の間に続く扉に寄りかかる。

 

そこに、絶望的な言葉が聞こえてきた。

 

「【解析体(プリューファ)】より、【指揮体(ベフェール)】へ、天翼種(フリューゲル)空間転移(シフト)原理、解析完了」

 

「なぁ!?」

 

機凱種(エクスマキナ)は、受けた攻撃を解析、模倣する種族。今まで、自己作用故に解析されることのなかったそれを攻撃に使用した。それを遅蒔きながら思い出し、後悔するアズリールの耳にその行動の結果が入ってくる。

 

『【設計体(ツァイヘン)】より残存機へ、模倣武装【偽典・天移(シュラポクリフェン)】設計完了、同期まで3秒、同期します』

 

『【全連結指揮体(アインツィヒ)】から全機へ、周囲への対応が終了し次第、目標地点へ―――転移せよ』

 

瞬間、前方から玉座の間の扉を撃ち抜く光が奔り―――

 

「しまっ!?」

 

『目標地点視認(・・)典開(レーゼン)》、【偽典・天移(シュラポクリフェン)】ッ!』

 

 

「く、そぉ!」

 

アズリールは力なく這いながら、主の袂へ向かおうと進んだ。

 

 

×÷×÷×÷×÷×÷×

 

 

玉座の間、その奥に存在する偉容に全機がそれが目標であると察知する。

 

 

――――― 待ちわびたぞ、我が宿敵たる者の尖兵よ ―――――

 

―――――さて、我が羽はどうした?―――――

 

「ここにございますよ、アルトシュ様」

 

目の前に転移する。黄金に濡れた双眼を細め、笑みを漏らすアルトシュ様。

 

「さて、アルトシュ様。私、不肖ジブリール。約束を果たしに参りました」

 

―――――フフ、そうか、そうか、さて聞こうか尖兵ども……我が宿敵たらんとする者の名を―――――

 

『……』

 

黙り込む機凱種(エクスマキナ)たち、それを見てさらに笑みを濃くするアルトシュ様。

 

―――――よい、よい……最強たる余に相対するのは誰もが顧みぬ最弱、さもありん―――――

 

そして立ち上がった。瞬間、世界が軋みを上げアヴァント・ヘイムが驚くように鳴動した。

立ち上がった。ただそれだけで、アルトシュ様の存在感、否、存在自体が増大していく。

 

そんな、力学的法則、熱力学的法則にも逆らったあり得ない状況に、機凱種(エクスマキナ)の軍勢が狼狽する。

 

『これはっ、いったい何が起きている!?当機の異常か!?』

『『『否……ッ!?』』』

 

―――――最強は最強であるが故に最強……力の増減など、最強には関係あるまい―――――

 

『……全機、対未知用戦闘アルゴリズムを展開せよ』

 

『そして、この仮説を検証せよ、神髄とは物理的に視認可能か?』

 

『『『【肯定】』』』

 

 

「なら、私がやりましょう一対一で……」

『……いけるのか?』

「そもそもアルトシュ様との約束は一対一での勝負……手出しは無用です。ただ……あなた方の武装を使用させてくれませんか?」

『……了解、我らの武装、貴方に託そう。全機、ジブリールへ武装使用許可を』

『『『【了解(ヤヴォール)】』』』

 

 

―――――そうかそうか、ジブリール……【番外個体(エクストラナンバー)】にして【最終番個体(クローズナンバー)】たる我が羽よ……始めるとするか?―――――

 

「ええ、これが正真正銘、この大戦最後の戦いです」

 

光輪にアインツィヒから預かった四角い武装展開装置をあてる。

 

「“適応”」

 

そう呟くと、四角いキューブが溶けるように消え、光輪が形を変え、複雑な紋様が刻まれる。

 

それを見たアルトシュ様は更にその凶暴な笑みを濃くする。

 

「さぁ、今宵、全てを終わらせましょう」

 

×÷×÷×÷×÷×÷×

 

 

先制はアルトシュの無造作に払われた腕だった。

その一振りのみで、払われた方向の景色が崩壊する。

 

「流石、アルトシュ様と言いましょうか……」

 

崩壊していく景色を視界の端に納め、高速で飛び回る。

 

「此方も仕掛けましょうか、《典開(レーゼン)》【全方交差(アシュート・アーマ)】」

 

基本的な火力武装は精霊回廊の化身たるアルトシュには通じない。

ならば、その精霊に対して猛毒となる霊骸をぶつけるのみ。

霊骸により形成された膜はいとも容易く凪ぎ払われる。

 

それは、想定済みだ。

牽制になるかもわからない漆黒の光の槍を幾本も放つ。

が、アルトシュのもとへ到達した瞬間霧散してしまう。

 

「やはり、これでは無理ですか……」

 

―――――諦めるか?【最終番個体(ジブリール)】―――――

 

「そんな訳っ、ないでしょう!!」

 

目まぐるしく変わってゆく景色、移動によるもの、破壊によるもの、ただの余波で削られたもの。

それらが視界に入り、そして流れていく。

 

飛んでくる精霊の塊を裂けるものは斬り裂き、裂けられぬものは受け流す。

 

避けることは不可能、周囲を通行規制(アイン・ヴィーク)で覆い、受け流してもなお此方へ向かってくる精霊塊を凌ぐも、これにも限界がありそうだ。

 

「……己の推理に、賭けましょうか……」

 

そもそもこの戦い自体が賭けのようなもの。

ならば、あとはこの賭けに勝てるか負けるかだ。

 

「アルトシュ様、私はそろそろこの戦いに終止符を打とうと思いますが……」

 

―――――ほう?如何にして余を倒す?―――――

 

「本当に賭けとなりますが……今からそれを、御覧に入れましょう」

 

そう言って、両の手を掲げる。

精霊が脈動し、その手に不定形な槍を形作る。

精霊を吸収する際、光ごと吸収し黒く暗転していた羽が光を放出し、形を崩す。

 

それは“天撃”。

 

天翼種(フリューゲル)が全身を擬似精霊回廊へと変質させ、精霊をかき集め、それを物理的な破壊として放つ全力の一撃。

 

十二年前ですらアヴァント・ヘイムの一画を消失させたソレは、アヴァント・ヘイムが恐れ戦くまでの一撃へと至っていた。

 

「参ります―――」

 

―――――来るがいい、ジブリール、我が羽、我が息子(・・)よ―――――

 

 

 

 

 

 

 

「―――“天撃”―――」

 

 

 

 

 

 

 

瞬間、解き放たれた極光がアヴァント・ヘイム地表を揮発させ、アルトシュへ向かい駆けてゆく。

 

 

そして――――

 

 

視界が白く塗り潰される。荒れ狂う精霊の奔流に玉座の間の外にいる者たちも吹き飛ばされそうになる。

 

しかし、それを受けてもなお、アルトシュは健在していた。

 

辺りを覆う粉塵の中、アルトシュの声が響く。

 

―――――見事なり、我が羽よ。が…―――――

 

―――――足りぬ、まさかこれで終わ―――――

 

 

「る訳ないでしょう」

 

真後ろから響いた我が子の声にアルトシュが目を見開く。

 

そこには、精霊の枯渇により子供のサイズまで縮んだジブリールが、玉座の頂。そこで白銀に煌めいている宝石の前へ浮いていた。

 

そして、その宝石に手を向け……

 

 

 

 

 

九遠第四加護(クー・リ・アンセ)

 

 

 

 

その、森精種(エルフ)が編み出した霊壊術式の一つ、空間を封印し、それを絶対の防御とする魔法で白銀の宝石、すなわち、アルトシュの神髄を覆う。

 

 

 

瞬間、アルトシュの姿が唐突に霞み始める。

 

――――クク、クハッ、クハハハッ!!――――

 

――――嗚呼、これが……敗北か――――

 

―――実に心踊る、素晴らしい戦い(あそび)だった―――

 

――誇れ、我が子、誉れ高き最弱よ――

 

―貴様らは―

 

(最強)の敵足り得たのだと……」

 

 

そう、空を塗り潰すような白い光を放ち消滅しようとするアルトシュを前に、ジブリールは―――

 

「まだ、貴方の研鑽は終わっておりませんよ?アルトシュ様」

 

その手に握られた白銀の宝石を―――

 

「“適応”」

 

光輪に、基幹術式に押しあて、浸透させる。

複雑な紋様を描いていた光輪が、さらに複雑多岐な、そして神々しい紋様へと変貌していく。

 

そして―――

 

『嗚呼、そうか―――まだ、終わっていないのだな……』

 

「えぇ、これから始まるのです。敗北から学び、高みへと至る、終わりなき研鑽が……」

 

 

そう、自らの中で穏やかに笑う父親と、その瞬間を待つ……

 

そして、星を貫き通す閃光と激震が、世界を包み込んだ―――

 

 

 




今回はここまで!

次回は終戦!

さて、ハッピーエンドに向かって駆け抜けようか……

作者がんばる(白眼)




能力紹介

“適応”

外部の力を己の物にする能力。適応するにはある程度適応する物に対する知識が無ければ適応できないので万能というわけではない。
ただし、理解度が深ければ深いほどその力は馴染み、増大する。
まさにご都合主義。
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