魔法科高校で一目惚れしました!!!   作:んーのん!

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お久しぶりです。寝る時間も足りないくらい忙しい毎日だったのに急に暇すぎて。


第9話「 もし私も恭弥が好きだって言ったらどうする?」

「ねえねえばーば、どうして僕は魔法が使えないの?」

 

僕は魔法が使えない。

学校の友達はみんな使えるのに。

 

「おやおや、恭弥は魔法が使いたいのかい?」

「うん!だって福澤くんも諭吉くんもみんな使えるんだよ!?」

 

二人だけじゃない。他にも野口さんとか英世くんとか、仲のいい友達はみんな使える。なんかかっこ良さげなケータイみたいなの使って。

まだ使えないのは僕だけ。

それに僕だってそろそろケータイが欲しいよ!持ってないの僕だけなんだよ!?だからいつもみんなお外で遊ぶとき僕だけ呼ばれなくて一人で遊んでるときに発見して寂しい思いをしてるんだ!この前広瀬くんとすずちゃんに「なんでおんねん」って言われたんだから!?もうほんとやになっちゃう!

 

「心の中でもお前は喧しいねぇ」

 

「なんだって!!!」

 

「そんなに心配しなくても大丈夫さね。恭弥のお母さんは立派な魔法工学技術なんだから」

 

「なんだって!!!でもママンが魔法使ってるところ見たことないよ!?」

 

ママンはいつも機械をガチャガチャ弄ってるだけで魔法は一度も見せてくれたことがない。

…ケータイは!?

 

「そうなのかい?じゃあ無理だね。さっさと諦めな」

 

「なんだって!!!じゃあケータイは!?」

 

「次から次へと本当に落ち着きのない子供だねぇ。魔法の話はもういいのかい。これやるよ」

 

「子供ケータイ!!!」

 

ふっる!!パカパカしてるやつ!!ばーば何歳なんだろ!?

 

「なんだい、文句でもあるっていのかい?五十二歳だよ!」

 

「そんなことないよ!!ありがとう!!それで魔法の話はどこいったの!?話晒さないでよばーば!!」

 

「晒したのはお前だろ恭弥。全く…心配しなくてもそのうち使えるさね。お前のお父さんはなんてったってあの魔法科高校に通ってるんだからね」

 

「なんだって!!!ほんと!?」

 

知らなかった!!!ぱぱんってすごいんだ!!!そもそも会ったことないけど!!!

 

「ああほんとさ。じゃあそのときのために、明日は九校戦を観に行こうか。お前のお父さんの学校も出場するんだよ」

 

「なんだって!!!ほんと?」

 

「ああそうさね。お父さんも出場するんだよ」

 

「なんだって!!!」

 

あ、でも、

 

「ママンが、ぱぱんは学生の癖に大事な大会の前日に中に出すだけ出して次の日に交通事故でばーばと一緒に死んだって言ってたよ!!!!」

 

「うるせえ」

 

「なんだって!!!」

 

 

 

 

 

「ってな感じで一回だけ僕も九校戦を観に来ようとしたことがあるんだ!!」

「怖いよ!!!」

 

突然語り出したと思ったら一体何!?恭ちゃんは呪われてるの!?それにばーば口悪い!!

 

「とりあえず一度九校戦に来たことあるってこと?」

 

雫は落ちついてる。流石雫ね。

もう慣れたって感じだね。そりゃ慣れもするよね。恭ちゃんと出会ってもう四ヶ月ほど経つんだもの。はじめの頃は恭ちゃんの奇怪な行動に戸惑ったばかりだったけど、雫ほどじゃなくても私もそろそろ慣れてきた方と思う。

恭ちゃんが、その、私のこと好きだって、辱めてくるのはまだ慣れないけど…

 

「ううん!その後ばあちゃん蒸発したから結局行ってないんだ!!!」

 

「もうやめて!!!」

 

やっぱ無理!!全然慣れない!!

蒸発って何!?どう蒸発したの!?

というか結局来てないならなんで話したの!?九校戦前夜だっていうのに関係ないじゃん!!ただのホラーじゃん!!

それにそんなことよりももっと大事なことがあるでしょ!!!

 

「そういえばほのか、三高の四十九院さんだっけ?に宣戦布告どうするの?」

 

そうそれ!それだよ雫!流石雫ね!

さっきまでの懇親会で私は恭ちゃんに一目惚れしたっていう四十九院さんに勝ったら恭ちゃんを貰うって宣戦布告されたのだ。

恭ちゃんのどうでもいいホラー話よりそっちの方が大事。

というかなんで懇親会が終わった後ナチュラルについて来てるんだろう?ロビーだから別にいいんだけど、バイトはいいのかな?

 

「どうするって言われても…どうしたらいいんだろ、雫!?」

「今私が聞いたんだけど…」

「とりあえず、普通に試合に臨めばいいんじゃないかしら?元から負ける気は無いのだし、お兄様と考えた作戦もあるんだから」

 

そうだよね、深雪の言う通りだよね…。でも、もし負けたら恭ちゃん取られちゃうんだよね…。

あ、でもそう、そうなの。バトルボードの方は達也さんに担当してもらってないけど、達也さんに考えてもらった作戦があるんだった。だからきっと負けない。負けるはずないんだから。でも本当に達也さん、担当してない競技なのに態々私のために色々考えてくれて、本当に優しくてカッコよくて…

 

「そうだよ!!それにのんちゃんあんなに練習して来たんだから絶対に負けたらなんてしないよ!!それに負けても僕の体の所有権がトゥー子ちゃんになっても、心の所有権はのんちゃんのものだから大丈夫だよ!!」

 

「西郷くん、別に負けてもそんなことにはならないし、ほのかもそんなものはいらないと思うわ」

 

「深雪辛辣」

 

「そうだね!達也さんの作戦があるんだからね!」

 

「ほのかスルー…」

 

「僕もついてるしね!!」

 

「達也さんがついてるからね!!」

 

「ほのか、少しは恭弥の話も聞いてあげよ?」

 

大丈夫、達也さんがいるんだから!

 

「そろそろ時間も時間だから、部屋に戻りましょうか」

 

時間は二十時近くを指していた。

まだお風呂も入ってないし、試合はまだ明日にはないけど、そろそろ部屋に戻らないといけない時間だ。

 

「そうだね、ほのかも行こ。またね、恭弥」

 

「うん。また明日ね恭ちゃん」

 

「ばいばい、のんちゃん!!!しーちゃんも!!それでは深雪様、失礼いたします」

 

「ええ、西郷くん。では、また」

 

なんで深雪には人が違ったように丁寧なんだろう…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『Prrrr....』

 

あの後みんなで温泉に行き、部屋に戻ってきたところで雫の携帯端末が鳴った。

多分電話だと思う。

 

「誰から?」

 

「恭弥」

 

「さっき会ったばっかりなのに?」

 

「よくあることだよ」

 

よくあるの!?なんで!?恭ちゃんって私の事が好きなんじゃなかったの!?

いやそうじゃない、そうじゃないでしょほのか!!

恭ちゃんと雫ってそんなに頻繁に通話するような仲だったの!?

 

「もしもし、恭弥?」

 

あ、出るのね!部屋の外に出ずそんなあっさりと出るのね!流石雫ね!

 

『しーちゃーーーん!!!さっきの会話しーちゃんも聞いてたよね!?参加してたよね!?のんちゃんが冷たかったんだ!!!冷たかったよね!?どうしよう!!!』

 

うるさっ!声でかっ!恭ちゃんって電話越しでもこんなに声大きいんだ…

というか内容!私そんなに恭ちゃんに冷たくしたかな?それに…やっぱり、わ、私のことについて…なんだ…。

 

「うるさい」

 

『ごめんね!!!』

 

ストレートに言ったよ…流石雫ね…。

結局うるさいのは変わってないけど。

 

「ねえ恭弥、聞こえてなかったの?」

 

な、なんだか雫が怖い…。

 

『失礼いたしました』

 

そして恭ちゃんのその変わりようは何なの?

 

「それで、さっきの会話って、ロビーでのこと?」

 

『そうだよ!やっぱり僕ってのんちゃんに嫌われてるのかな!?」

 

べ、別に嫌ってなんかないよ!?た、ただ私には他に好きな人がいるってだけであって、そんなつもりは…。

というか丸聞こえなんですけど!!!いいの!?いいの聞いちゃって!?今更聞こえてるなんて恥ずかしくて言えないから黙ってるしかないんだけど!!

 

「そんなことないよ。高校に入学してからのほのかの話の三割くらいは恭弥の話だから」

 

『なんだって!!!本当かい!?』

 

あ、すごい。さっきみたいにうるさくない。テンションの割にちゃんとボリューム調節してるんだね。

というか、え?私そんなに恭ちゃんの話ばかりしてたの!?

 

『でも三割って微妙だね!!!』

 

数字的にはそうだけど、四ヶ月間の三割って相当だよ!?

 

『あと二割くらい欲しかったな!!』

 

「残り五割が達也さんで、あとは深雪」

 

『なんだって!!!流石のんちゃん無慈悲!!!』

 

もっと恥ずかしいよ!!!

半分も達也さんの話してたの!?深雪も地味に多いし、というか私入学してから三人ことしか雫に話てないじゃない!!!

 

「冗談だけど」

 

『なんだって!!!』

 

び、びっくりしたぁ〜…平然とそんな嘘がつけるなんて、流石雫ね…。

 

「けど恭弥のは本当。毎日ずっとほのかと一緒にいるけど、恭弥の話をしない日はないよ」

 

『なんだって!!!』

 

そ、それは恭ちゃんが毎日毎日しつこいくらい話しかけてくるから…。別に嫌ってわけじゃないけど…。

 

「それに最近じゃあ久し振りに恭弥のお弁当食べたいなんて話してたりもするんだよ?」

 

『なんだって!!!』

 

な、なんでそんなことまで言っちゃうの!?

なんだか凄い辱めを受けてる気分だよ!!!

 

『でものんちゃんってエレメントの末裔なんだよね!?もうすでにたっつーに依存ぞっこんラブなんじゃないかって心配になるんだよ!!!』

 

恭ちゃんでもそんな心配するんだ…以外だなぁ…。

…いや言い方。べ、別に私はそこまで達也さんのこと…す、好きだけどそんな、そんな、、、

 

「そんな心配しなくて大丈夫だよ。その通りだから」

 

『なんだって!!!』

 

そんなことないよ!!なくもないけど!!

 

「それはそうと恭弥。恭弥は四十九院さんのことどうするの?」

 

え、聞いちゃう雫!?さ、流石雫ね…!

 

『トゥー子ちゃんのこと?別にどうもしないよ?』

 

「告白されたのに?」

 

『されたね!!初対面の人に告白する人がいるなんてびっくりだよね!!!』

 

本当にねー、私も入学式の日にされた時は恭ちゃん殺して私も死のうかと思ったくらいびっくりしたし。

 

「今とんでもないブメーラン投げたね」

 

『なんだって!!!なんで僕が今ブーメランパンツを履いていることに気付いたんだい!?』

 

なにその突然のカミングアウト!?

ブーメラン!?男の人ってボクサーが主流じゃないの!?

た、達也さんはボクサーだよね…?

雫のお父さんもボクサーだって言ってたし…あ、でもお父さんトランクスだ…

今度深雪に聞いてみようかしら…

 

「恭弥はブーメラン派なの?」

『違うよ!!ブリーフ時々ボクサー、月一ブーメランだよ!!』

 

なにそのこだわり!?

 

『みっきーはトランクス持ってきてたから全部引き裂いてやった』

 

なにそのトランクスへの憎しみ!?

どうしよう、もし恭ちゃんとお父さんが出会ったらお父さんがノーパンになっちゃう…!?

というか恭ちゃんのそのパンツへのこだわりはなんなの…!?変態さんなの…!?

 

「それは私でもそうした」

 

雫!?

 

「恭弥、ちゃんと他のパンツ渡したよね?」

 

『もちろんだよ!!ブーメランワンボックスがさっきロビーに届いたよ!!』

 

ワンボックス!?

しかもブーメラン!?自分だって月一でしか履かないくせになんでワンボックスも!?

誰だか知らないけど、みっきーさん…ご愁傷様です…

というかさっきから二人の話についていけない…いや、聞き耳立ててるだけだからついていく必要無いんだけど。

 

「よくやった。それで、本当にどうもしないの?彼女のこと」

 

『トゥー子ちゃんは僕が好きで、僕はのんちゃんが好きで。でものんちゃんはたっつんが好きで、それでも僕は諦めてなんかいない!のんちゃんが好きだ!もし仮にトゥー子ちゃんがそれで諦める程度ならそれまでの話!けどきっと僕と同じだよ!九校戦で負けたくらいで諦めたりなんてしない!きっとその後もトゥー子ちゃんは僕に好きになってもらえるようアタックしてくるよ!それでそうなったらそれはそれでいいんじゃないかな!?その前に僕とのんちゃんが付き合ったら、トゥー子も無粋な真似はしてこないよ!!あ、でもブーメラン三高の人に配ってくれたら嬉しいな!!』

 

いきなり凄い語るね!びっくりして全然話聞いてなかったよ!

 

「ごめん、急に語り出すから全然聞いてなかった」

 

流石雫ね!

 

『トゥー子ちゃんは僕が好きで、僕はのんちゃんが好きで。でものんちゃんはたっつんが好きで、それでも僕は諦めてなんかいない!のんちゃんが好きだ!もし仮にトゥー子ちゃんがそれで諦める程度ならそれまでの話!けどきっと僕と同じだよ!九校戦で負けたくらいで諦めたりなんてしない!きっとその後もトゥー子ちゃんは僕に好きになってもらえるようアタックしてくるよ!それでそうなったらそれはそれでいいんじゃないかな!?その前に僕とのんちゃんが付き合ったら、トゥー子も無粋な真似はしてこないよ!!でも、ブーメラン三高の人に配ってくれたら嬉しいな!!!!』

 

お、同じこと繰り返すのね。まとめるとかじゃなくて…。

べ、別に文字数稼ぎなんかじゃないんだからねっ!?…私誰に何言ってるんだろ。

というか一箱も買うからだよ!一箱いくつ入ってるか知らないけど他校に配れるくらい余ってるじゃんパンツ!!

 

「もし私も恭弥が好きだって言ったらどうする?」

 

『え、やだ、恥ずかしい…』

 

乙女!なにその反応!?

それにそこはいつもみたいに「なんだって!!!」じゃないんだ!?

というか、え?え?雫、ほんとなの…?

 

「冗談だけど」

 

『なんだって!!!!!』

 

よ、よかった、冗談だった…流石雫ね。…あれ?よかった?

 

『どうしてそんな冗談をいうん…はっ!のんちゃんのオーラを感じる…!?』

 

え、急に何?オーラ?何が?

 

『しーちゃーん!もしかして隣にのんちゃんがいるのでは!?』

 

気づかれた!?どうして!?オーラ!?恭ちゃんには何か見えてるの!?電話越しのくせに!!というか恥ずかしいよ!!

 

「恭弥にしては気づくのが遅かったね」

 

『なんだって!!!ということは…もしかして、今の会話全部聞かれてたのかい!?』

 

あ、ほんとに気づかれた…な、なんだかとても恥ずかしい…。

 

「うん。だってスピーカーだもん」

 

『「なんだって!!!」』

 

「おかしいと思ったよ!どうして恭ちゃんが途中で声のボリューム下げたのに話してること全部聞こえてくるのかなって…!!!」

 

「それはね、ほのか。スピーカーだったから」

 

「さっき聞いたよ!?」

 

『のんちゃんの声がした!!』

 

「隣にほのかがいるからね」

 

『さっき聞いたよ!!』

 

それなら雫は私に聞こえてるのが分かった上で全部話してたっていうことなのね…!さ、流石雫ね…!

 

「恭弥もほのかに気づいたことだし、せっかくだから三人で話そ」

 

「そ、そうだね。今日はすぐには寝れそうにないし」

 

主に雫と恭ちゃんのせいで。

 

『やった!!!寝る前にのんちゃんと話せるなんて!!!』

 

「そう思うなら私じゃなくてほのかに電話したらいいのに」

 

「し、雫!?」

 

『そんなの恥ずかし過ぎて死んじゃうよ!』

 

「別にいいんじゃない?」

 

『なんだって!!!』

 

「あ、パンツは配らないでね」

 

『でもたっつん達はボクサーがあるからいらないって頑なで…』

 

「達也さんはボクサー!!」

 

「ほのか…?」




前話まで読み直したら誤字とかおかしな文章とか多すぎて直そうかと思ったけどこれ書いた後でいいやって直さずきっとその後も直さない。多分今回もそういうところだらけだと思うけど、所詮は素人の2次創作だってことで許してください。

二年ほど書いてない間にコメントしてくださった方々、ありがとうございます。一人一人返信しようと思ったのですが、こちらでお礼を述べさせていただくことにしました。

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