友人が能天気な紅白饅頭なんだがキレても良いか?   作:オティンティン大明神

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体育祭からラスボス戦まで書いてたのに全部消えたのでオティンティンの心は辛い辛いだった。暫く書くことを放棄してたけど次を待ってる人がいるので少しずつ思い出しながら投稿しましゅぅ……
個性終末論とか個性解放団体とかゴリゴリ出してたのに全部消えたとかもう嫌になりますよ(半ギレ)



過去編
過去編 1


 

「…レイズ。五枚ベット!」

 

「正気かよお前!ここで全額ベットとかマトモなやつがする事じゃねーぞ!」

 

「無茶を通すべき場所が存在する…ッ!それがここだ。さぁ大和…降りるか乗るか選べッ!」

 

昼休み俺と大和は暇潰しにトランプをしていた。因みにトランプ等の私物は没収対象、担任にバレたら即死まったなしである。

 

「…そう言いながら実はブタでしたーってのに俺が何回騙されてきたと思ってんだ?今回はもう騙されねぇ!その勝負乗った!」

 

その言葉と同時に大和の手が開帳、Qが3枚のスリーカード。俺の手がブタだと思ってるならその手でも良いだろうが、残念ながら今日の俺の手はブタではない。

 

「Kのフォーカードだ。残念だったな負け犬」

 

俺の手にはキングが四人鎮座しており、その手を見た大和は全身から力が抜けたように机に突っ伏しボソリと呟いた。

 

「…おまえほんと嫌い」

 

正直いつもいつもボロ勝ちして申し訳ないが、毎度毎度騙されるお前にも責任があると思う。

 

今日もショートは休みだ。

 

「…今日もショートが休みだな」

 

「今日の朝に風邪が引かないって電話が来たわ。風邪薬飲んで行くとかアホな事を抜かしたから布団で養生してろとキツク言っておいた」

 

「普通休めてラッキーって考えるもんだと思うけどなぁ。少なくとも昔のアイツなら風邪薬飲んでも行くなんて考えにはならないだろうな」

 

「あー…昔はスゴかったからなショート」

 

ぼろ負けした大和にシャッフルを任せ、俺はショートと初めてあった頃を思い出していた。今ではあんな奴だが昔は凄かった…特に初対面の時が。

 

「確か…トランプに誘ったのが最初だったか?」

 

「あー…そうだったなぁ…確か俺達以外の面子を適当に揃えようとした時に引合がショートに目を付けたんだっけ」

 

そうだ。確かあのときは

 

「あーまた負けた!お前強すぎ!ハンデくれよハンデ!」

 

「男から慈悲貰って勝利したいと?慈悲を貰って手に入れる勝利は旨いか?」

 

「…勝ったことないから勝ちたいに決まってんだろうが」

 

俺と大和が何時ものようにトランプをしていた時だった。入学したてのピカピカ中学生だった俺達は、皆が皆お互いに知っている人や仲良くなった人同士で集まり昼休みを過ごしていた。

 

「ハンデあげたら負けそうなので別のゲームにしようぜ!」

 

「くっそ堂々と言いやがって憎たらしい。まぁいいけど。何するんだ?」

 

「…大富豪?」

 

「…それ二人でやりたいか?」

 

自分で言ってなんだが大富豪を二人でやるのは少々面白くない。そう思った俺は人を集めるために暇そうにしている奴を見つける旅に出た。

 

「ちょっと適当に人集めてくる」

 

「…お前本当に遠慮とか知らないな」

 

「んなもん猿にでも食わせとけ」

 

大和にそう言い残し暇そうにしている奴を探した。だが、大体の奴等が自分達の世界を作っており話し掛けたら野暮みたいな空気を作り出している。俺がそんな事気にすると思ってんのか?遠慮なく誘うぞ?

 

「一人でなにやってんだ?」

 

「…お前に関係ないだろ」

 

皆楽しそうに話している中、一人心底つまらなそうにしている奴を見付けた。つまらそうにしている…つまり暇な奴という事であり

 

「あるから来い。俺達とバトルだ」

 

「はっ…?」

 

俺がそいつを無理矢理引き連れたのは自明の理であろう。今ながらに思う、あの時のショートの目付き、物凄く悪かった。

 

「んで…お前が誘ってきたのが轟だったんだよな。あの時はビックリした、目付きやべー奴を笑顔で連れてきてるしコイツ頭可笑しいんじゃないかと心配したわ」

 

「よせよ。馬鹿と天才は紙一重って言うだろ?つまり俺は天才って事だ」

 

「いや…ただのキチガイだろ。それで轟をお前が無理矢理参加させて…あの時のショートには驚かされたな」

 

確かに驚かされた。だってアイツたった一つのゲームを除いて、ゲームをしたことがないと言ったからな。

 

「マジで連れてきた…って。なぁ引合、お前そいつの承諾ちゃんと貰ったか?目がヤバいぞそいつ。お前マジで睨んでるぞ?」

 

「なーに。一緒に楽しんだら事後承諾でいけるだろ」

 

そう言いながら椅子を近くの席から拝借し、そこに新たな参加者を座らせる。立ち上がろうとするので個性を使って無理矢理座らせた。すまない少年、少し俺達に付き合って貰うぞ。

 

「…これを解除しろ」

 

「俺にこれで勝ったら解除してやろう」

 

睨むショートに俺はそう言い放ちトランプを配る。まぁ負けるつもりは毛頭ないんだが

 

「大富豪だがルールは知っているか?」

 

「知らねぇ。とっととこれを解除しろ」

 

「あー大富豪知らない子か…なら皆知ってるババ抜きで良いか?」

 

どうやら大富豪を知らないタイプの子だったらしい。そう思った俺は皆が知っている万能ゲームババ抜きへと舵を変えた。

 

「知らねぇ」

 

「は?」

 

冗談にしてはタチが悪い。こうなったら無理矢理にでもババ抜きをさせてやると思っていたら、その次に発せられた言葉に俺は何も言えなくなった。

 

「知らねぇ。というよりトランプをした事がない」

 

俺は人を見る目があると自負している。

相手が嫌で冗談を言っているのならば分かるくらいには自信があった。

だが。その目と言葉に一切の虚偽はなかった。

絶句した。だが、トランプをしたことがない子は希に存在する希少種だ。ならばトランプ以外のゲーム類を鞄から取り出す。

 

「ウノで良いか?」

 

「知らねぇ」

 

「オセロで良いか?」

 

「知らねぇ」

 

出しても出しても知らないの一点張り。ここまで来るとゲームを何一つしたことのない絶滅危惧種の可能性が浮上してくる。鞄から出された遊び道具が積み重なり、ついに最後の一つとなる。

 

「…なら将棋はどうだ!」

 

「知ってる」

 

どうやら将棋は知っていたらしい。俺とその様子を見守っていた大和でガッツポーズをとる。

 

「なら将棋やるか。勝利数が一番多い奴の勝ちな」

 

「将棋ならまだワンチャンあるな。引合は飛車抜きな」

 

「ハハハコヤツめ。抜かしおるわ」

 

呆れたような視線を向けてくる絶滅危惧種に俺は言い放つ。今思えばこの言葉はあの頃のショートに良く利く言葉だった。

 

「という訳で、先ずは俺とお前だ」

 

「やってられるか。俺はやらねぇ」

 

「おっ逃げるのか?逃げちゃうのか?負け組なのか?」

 

負けるという言葉に大きく反応し、いきなり負けてたまるかと闘志を燃やし始めたのを確認した俺は、個性を解除し身体を自由にする。

 

「さて、やるまえに自己紹介をしよう。俺は引合石。これから負けるお前の名前は?」

 

「轟焦凍だ。俺は絶対に負けねぇ」

 

そして将棋が始まった。簡単に結論を言おう。ショートは将棋がくっそ弱かった。飛車角をハンデで使わなくても勝てるレベルで弱かった。

 

「もう一回だ」

 

「よかろう。ハンデとして飛車角をお前にくれてやる。精々あがくんだな」

 

「ラスボスみたいな事言い始めたぞコイツ」

 

そして第二局も圧勝。正直勝ちすぎて有頂天だった俺は大和とバトンタッチし高みの見物を始める。

さぁ見苦しい試合を始めるが良い。雑魚共よ!

 

「やっぱ俺天才だわ」

 

「勘違いするな。お前は馬鹿だ」

 

失礼な。ここまで圧勝してるんだから俺が天才でない訳がない。コイツの価値観は逆転しているのだろか?

 

パチリ。パチリ。等間隔で駒が盤面を進んでいく。盤面はどちらに傾いているのかを確認してみればやや大和が有利側、轟が不利な状況へと進んでいた。

 

「どうしよう…将棋見てるだけってくっそつまんねぇな。しかも試合展開遅いし早く決着つけろよ。というか轟負けそうだな」

 

「……負けねぇ。俺は絶対に負けねぇ」

 

うわ言に呟く轟だが盤面はどうみても大和が有利な展開。悪手に気付かず罠に気付かず駒を進める姿を見るのは少々忍びなく感じるものがある。

 

「…なぁ。なんかこれ弱い者虐めしてる感じなんだが? 」

 

「雑魚狩りとか大和さん人として恥ずかしくないんですか?もしかして……手加減とかご存知ない?」

 

「いやこれもうアレだろ。猪と将棋打ってる気分だわここまで食いつかれるといっそ清々しい」

 

轟の打ち方を大和はそう結論付けた。確かにその通りだ。轟は直情的に打っているのか見え見えの罠すら踏み抜き未だ自分が打った悪手にすら気付けていない。勝ちたい気持ちが出過ぎて焦っているように俺には見えた。

だが、ぶっちゃけ轟も大和も俺から見れば。

 

「んじゃ大和と同じくらいの強さか。ふん雑魚め」

 

大して変わらん。

 

「…神は何故このバカを有能に仕立て上げやがったッ! どうせなら俺を完璧超人にしてくれれば…ッ! 」

 

慟哭しながら積み1歩手前まで轟を追い込む大和。遂に己の状況を悟った轟が駒を動かす手を止める、それと同時に俺の能力を解除した。

 

「おつかれ轟。また将棋でもやろうや」

 

「待て!俺はまだ負けて…」

 

「今日の将棋は終わりだ終わり!UNOする奴ー!いるなら集まれ!」

 

異議申し立てをする轟を無視しクラス中に大声でUNOの参加者を募る。先程まで遊んでいたのを見てた者達が我こそはと参加を表明してきた。

 

「今思えば……あの時の轟の目付きヤバかったな。半分人殺しの目だったわ」

 

「もう半分は?」

 

「負けて悔しくて仕方ない奴の顔」

 

確かに。そんな顔をしていたと互いに笑い大和がトランプもシャッフルし始めた。大和の無言の次のゲーム要請だ。2人だと流石に限界があるので人を集める為、声を張り上げた。

 

「次は大富豪でもやるか。おーい!大富豪するやつ集合しろ!集合!」

 

俺の掛け声でクラス中の馬鹿共が我こそは声を上げ近付いてくる。

 

「今日は轟のやついねぇのか。んなら金賭けてやろうぜ!金!」

 

「ばっかお前金より女のほうが良いに決まってんだろ!大和!お前負けたら女紹介しろよな!ロリで頼むぞ!ロリで! 」

 

「俺が勝ったらご飯奢ってください……」

 

「お前何時も金ないよな」

 

馬鹿共が集まったのを確認しカードを配る。配ってる最中、馬鹿共の1人がこちらを見ながら口を開く。

 

「……轟の奴がいなかったらお前らってなんか違和感あるよな」

 

「そりゃいつも一緒にいる奴がいなかったらなんか変に見えるだろ」

 

「轟は馬鹿共のお目付け役だからな」

 

「確かに」

 

余談だが、この後そりゃそうだと馬鹿笑いしてる馬鹿共をカモしてケツの毛まで毟りとってやったのはショートの奴には内緒の話だ。

 




面倒臭いのでそろそろ過去編突入させます
え?色々とブッ飛んでるusjはどうするのかって?
それは次です
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